これまで「OpenStack」のバージョンをアップグレードするのは難しい作業だったし、ベアメタル上での展開も苦労が多かった。しかし、米国時間8月30日にリリースされたOpenStack 18「Rocky」では、このどちらの問題も対処が容易になる。 これまでも、オープンソースのOpenStackで構築されたクラウドでは、ベアメタル、仮想マシン(VM)、GPU、コンテナなどさまざまなハードウェアアーキテクチャが利用できたが、ベアメタルで利用するにはコツが必要だった。今回のバージョンでは、OpenStackのベアメタル用プロビジョニングモジュールである「OpenStack Ironic」に、ベアメタルで構成されたインフラの高度なマネジメント機能やオートメーション機能が導入された。また、コンピュートインスタンスをプロビジョニングするサービスである「Nova」も、仮想マシンとベアメタルサーバの両方に

仮想マシンをベースにしたセキュアなコンテナ実装「Kata Containers」がバージョン1.0に到達。OpenStack Foundationが開発 仮想マシンをベースにコンテナ標準仕様であるOCI(Open Container Initiative)に準拠することで、ハイパーバイザのような堅牢さを備えつつコンテナのように軽量で、しかも既存のDockerなどのコンテナイメージをそのまま実行できるコンテナ実装「Kata Containers」がバージョン1.0に到達したことが発表されました。 As of a few hours ago, Kata Containers 1.0 is now here! Thank you to all of the contributors who made the release a success! #OpenStackSummit pic.twit

OpenStackの新バージョン「OpenStack Queens」登場。複数ノードから同一ストレージへアタッチできる高可用機能や仮想GPU、エッジコンピューティングサポートなど OpenStack Foundationは、クラウド基盤ソフトウェアとして17番目のバージョンアップとなる「OpenStack」の新版「OpenStack Queens」をリリースしました。 OpenStackは半年ごとに登場するメジャーリリースにアルファベット順のコード名がついています。昨年9月に登場した前バージョンは、アルファベットのPから始まる「OpenStack Pike」でした。 その次のメジャーバージョンとなる今回のリリースでは、Pの次のQから始まるコード名として「Queens」がつけられています。ちなみに、半年後に予定されている次のリリースのコード名はRから始まる「Rocky」であることがすでに決ま

どうやって決める?kubernetesでのシークレット管理方法(Cloud Native Days 2020 発表資料)
OpenStack 14番目の「OpenStack Newton」がリリース。ベアメタル、仮想マシン、コンテナがよりシームレスに統合管理 オープンソースで開発されているクラウド基盤ソフト「OpenStack」の14番目となるメジャーバージョン「OpenStack Newton」のリリースが発表されました。 OpenStackはリリースごとにアルファベット順の名前が付くことになっており、これまでの最新バージョンはMで始まる「OpenStack Mitaka(三鷹)」でした。 OpenStackはさまざまなコンポーネントから構成されるソフトウェアです。仮想マシンを実現する「Nova」、オブジェクトストレージを実現する「Swift」、ブロックストレージの「Cinder」、ネットワーク管理の「Neutron」などがコアなコンポーネントとして知られており、さらにデータベースサービスの「Trove」、

DeNAでシステムインフラを運用しています小野です。 今回から3回に渡って、OpenStackの運用についてご紹介したいと思います。 OpenStackとは OpenStack とは、いわゆるクラウド環境を構築/運用管理するためのOSS platformです。2010年にRack Space社とNASAのjoint projectとして始まり現在ではOpenStack Foundationが管理しています。 OpenStackは多数のOSSで構成されています。mysqlやrabbitmqなどお馴染みのOSSもbackendに使われていますが、OpenStack固有のOSSが主要コンポーネントになっています。例えばcomputing(vmやcontainer)の管理をするnova、ネットワークを管理するneutron、WebUIを管理するhorizonなどなどです。 こちら でどういったコン

ヤフー株式会社は、2023年10月1日にLINEヤフー株式会社になりました。LINEヤフー株式会社の新しいブログはこちらです。LINEヤフーTechBlog みなさんこんにちは。伊藤 宏幸(@hageyahhoo)と申します。アジャイルコーチおよび自動化コーチとして、プロダクト開発チームによるテスト自動化やCIなどの自発的な実現を指導・支援しています。また、Scrum Alliance公認の認定スクラムプロフェッショナル(CSP)でもあります。 去る2016年7月6日に、台湾で開催されました「DevOps Summit 2016」というカンファレンスに、キーノートスピーカーとしてオファーを受けて登壇してきました。海外のカンファレンスに登壇するということ自体、非常に刺激的な経験です。その上、オファーを受けてのキーノートスピーチでしたので、光栄な気持ちと同時に身の引き締まる責任感も経験す

キリンビールを始めメルシャンやキリンビバレッジなど日本国内で酒類や飲料事業を展開するキリン。同社は2015年9月末に新たなインフラ基盤としてOpenStack▼を活用したプライベートクラウドを構築した。 キリンが保有するシステムは大規模だ。システムは約400、物理サーバーの台数は約2000 に及ぶ。これらを2015年9月末から約3年間かけて、順次プライベートクラウドへと移行する。 同社は中期経営計画(2016~2018 年)の策定に当たり、大幅なIT基盤のコスト削減を目標に掲げた。OpenStack で構築したプライベートクラウドは、この目標を達成するために、仮想マシンの自動構築はもちろん、ミドルウエアの自動インストール、パラメーター設定や動作の自動テスト、ロードバランサーとの自動連携機能など、PaaS▼レベルのインフラ自動構築や、運用の自動化を実現した(図1)。

大規模エンタープライズ環境へのOpenStack導入を決断 コスト削減の達成のため、ミドルウエアの自動インストールやテストの自動化も実現 キリンビールを始めメルシャンやキリンビバレッジなど日本国内で酒類や飲料事業を展開するキリン。同社は2015年9月末に新たなインフラ基盤としてOpenStack▼を活用したプライベートクラウドを構築した。 キリンが保有するシステムは大規模だ。システムは約400、物理サーバーの台数は約2000 に及ぶ。これらを2015年9月末から約3年間かけて、順次プライベートクラウドへと移行する。 同社は中期経営計画(2016~2018 年)の策定に当たり、大幅なIT基盤のコスト削減を目標に掲げた。OpenStack で構築したプライベートクラウドは、この目標を達成するために、仮想マシンの自動構築はもちろん、ミドルウエアの自動インストール、パラメーター設定や動作の自動テス

この記事ではで2日間に渡って行われたキーノートとアナリストブリーフィングから今回のOpenStack Summitが意味するものを考察してみたい。 プライベートクラウドのインフラストラクチャーであるOpenStackのためのイベント、OpenStack Summit Austin 2016が終了した。半年1回開かれるこのイベントは毎回参加者が増え、今回は前回のTokyo Summitを超えて60ヶ国、7,500名を超える参加者がテキサス州オースチンに集まった。またスポンサーも120に及ばんとする巨大なイベントである。この記事では2日間に渡って行われたキーノートとアナリストブリーフィングから意味するものを考察してみたい。 まず4月25日の9時から行われたキーノートではOpenStack FoundationのExecutive Director、Jonathan Bryceがサミットの概略を

It turns out the space industry has a lot of ideas on how to improveNASA’s $11 billion, 15-year plan to collect and return samples from Mars. Seven of these… When Bowery Capital general partner Loren Straub started talking to a startup from the latest Y Combinator accelerator batch a few months ago, she thoughtit was strange that the company didn’t have a lead investor for the roundit was raisi

オープンソースで開発されているクラウド基盤ソフト「OpenStack」13番目のリリースとなる「OpenStack Mitaka」のリリースが発表されました。 OpenStackはリリースごとにアルファベット順のコード名を付けることになっており、本リリースのコード名「Mitaka」は、Mではじまるコード名として去年東京で開催された「OpenStack Summit Tokyo 2015」にちなんで三鷹の地名が採用されたもの。 OpenStackはコンピュート機能の「Nova」、ネットワーキング機能の「Neutron」、オブジェクトストレージ機能の「Swift」、ブロックストレージの「Cinder」など全部で6つのコアサービスと13のオプショナルサービスの集合体になっています。 それぞれのサービスごとに新機能が追加されていますが、Mitakaリリースでの主な新機能は、Novaコンピュートサー

フォルクスワーゲンがOpenStackで大規模ソフト開発基盤、ミランティスを採用:アジャイル開発を支援 自動車メーカーの独フォルクスワーゲングループが、OpenStackでプライベートクラウド基盤を構築した。OpenStackディストリビューションベンダーの米ミランティス、およびその日本法人であるミランティス・ジャパンは、これに同社の「Mirantis OpenStack」が採用されたと発表した。 自動車メーカーの独フォルクスワーゲングループが、OpenStackでプライベートクラウド基盤を構築した。OpenStackディストリビューションベンダーのミランティス、およびその日本法人であるミランティス・ジャパンは、これに同社の「Mirantis OpenStack」が採用されたと発表した。 では、OpenStackによる基盤はどのような用途をカバーしているのか。プレスリリースでは、次のように

OpenStackが国内の一般企業で利用が広がりつつある理由:もう、ネット企業ばかりではない(1/2 ページ) 公表されているケースはまだ少数だが、日本国内の一般企業がOpenStackを利用する例が、水面下で増えていることが分かってきた。その理由には、ネット企業に近いものと、既存の社内業務システムに関する課題解決に関するものの、双方が見られる。 「OpenStack」は国内で公表に至っているものよりも、はるかに多くの導入事例があることが分かってきた。多くのIT技術は、幅広い用途や消費スタイルへの対応によって普及するが、OpenStackではちょうどそのプロセスが進行中だといえそうだ。NTTグループのOpenStack利用も「当然」ではない 2015年10月の「OpenStack Summit Tokyo 2015」でスーパーユーザーアワードを獲得したNTTグループ。エンジニアその他20

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