先日、日本IBMの社長交代のニュースがあって、それを聞いて驚いたのが、社長が日本人ではなくなるということではなく、この10年で売上が半分近くに下がったという業績であった。*1 わたしの世代ではIBMという企業はコンピュータ業界の超エクセレントカンパニーで仰ぎ見る遠い存在、憧れの存在でいわばロックスターである。コンピュータ興亡史でいえば、IBMが先頭にいて、DECがそれを追撃するもかなわず、Sunが80年代華々しくデビューして、90年代一世を風靡する。90年代にはいると時代はMicrosoftとIntelが支配していた。90年代前半に巨像IBMは泥沼に足をすくわれもがき苦しむが、ガースナーによって復活する。メインフレーム・ハードウェアを主軸とした事業構造から、ハードウェア、ソフトウェア製品、サービスという3本柱に見事に転換させた。 若い人達には実感がないかもしれないが、GoogleやFace
10月16日に米IBMが第3四半期の業績を発表したとき、日本IBMの構造的な競争力を引き上げるため「第4四半期(10~12月)に1億ドル(約100億円)の“キャリア選択退職計画”費用(早期退職割増金)を織り込み済み」とコメントしていた。このコメント通り、日本IBMが従業員1万6000人の最大10%削減を目指す「人員調整」に入ったことが、同社の大歳卓麻社長から全社員に宛てたメールで明らかになった。 この100億円という数字は、富士通が社内に3000人いる中間管理職に対する「キャリア転換プログラム」に投じる教育費と一致する。管理職の中から毎年150人前後を選抜し、2年の訓練を経て、顧客の業務部門に常駐させ、FIer(フィールドイノベータ)と呼ぶ課題を「見える化」するコンサルタントに仕立て上げるのが狙いだ。現在317人が職場を離れ、訓練中。このFIer育成3年分の費用がちょうど100億円である。

1リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く