本記事では、1日目におこなわれた『龍が如く7 光と闇の行方』(以下、『龍が如く7』)のデバッグに関するセッション“「龍が如くスタジオ」のQAエンジニアリング技術を結集した全自動バグ取りシステム”をリポート。 セッションには、セガのQAエンジニア・阪上直樹氏と、ビルドエンジニアの粉川貴至氏が登壇した。 バグをハグしたくなる自動システム! まずは阪上氏が開発者たちへ向けて、「バグは好きですか?」という質問からセッションがスタート。最初に龍が如くスタジオの各タイトルで、バグを発見した数の推移が公開された。ゲームの規模が大きくなるにつれ、バグも増加傾向にあるという。 そして全自動バグ取りシステムを運用した『龍が如く7』では、なんと25000ものバグが発見されたという。こう見るとネガティブな印象を受けるかもしれないが、バグ発見数が多ければ多いほど、ゲームクオリティがアップするということだ。 バグとい

[CEDEC2022]「星のカービィ ディスカバリー」の制作を,アートディレクションの視点で振り返る。カービィがまんまるだからこそ生まれた3D化の苦悩とは 編集部:Junpocoゲーム開発者カンファレンス「CEDEC2022」の2日めとなる2022年8月24日,ハル研究所のアーティスト2人によるセッション「『星のカービィ ディスカバリー』 シリーズ初の挑戦 3Dアクションと現実世界との融合を実現したアートディレクション」が行われた。 任天堂から2022年3月にリリースされ,メインシリーズでは初の3Dアクションとなった「星のカービィ ディスカバリー」(NintendoSwitch)。ファーマン力氏と森下大輔氏がスピーカーとして登壇したセッションでは,アートディレクションを行ううえで立ちはだかった壁と,それを乗り越えるための工夫が語られた。 「CEDEC2022」公式サイト 4Gam
![[CEDEC 2022]「星のカービィ ディスカバリー」の制作を,アートディレクションの視点で振り返る。カービィがまんまるだからこそ生まれた3D化の苦悩とは](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2f248a34ce08580d7083336d999bf0af539b3a71dc%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fwww.4gamer.net%252Fgames%252F596%252FG059641%252F20220825067%252FSS%252F010.jpg&f=jpg&w=240)
初日となる8月24日にはスクウェア・エニックスによる、過去資料に関するカンファレンス“資料を資産へ、スクウェア・エニックスにおけるゲーム開発資料発掘プロジェクト [Wonder Project J編]”が披露された。本記事ではその模様をリポート。ゲームファンにも開発者にとてもためになるトークがくり広げられたほか、途中からは『ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ』の開発秘話がたっぷりと語られているので、ぜひご注目を。 セッションには、スクウェア・エニックスのリードAIリサーチャー・三宅陽一郎氏と、『ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ』のプロデューサーなどとしても知られる、スクウェア・エニックスの藤本広貴氏が登壇した。 開発資料を集めるプロジェクト“SAVE” まずは三宅氏より、スクウェア・エニックスが進めているプロジェクト“SAVE”について紹介された。“SAVE”とはスクウェア

[CEDEC 2021]スクウェア・エニックスの過去資産サルベージプロジェクトや,「ワンダープロジェクトJ」開発当時の資料が紹介された講演をレポート 編集部:御月亜希ゲーム開発者向けカンファレンスCEDEC 2021の初日となる2021年8月24日,スクウェア・エニックスの三宅陽一郎氏と藤本広貴氏が,「資料を資産へ、スクウェア・エニックスにおけるゲーム開発資料発掘プロジェクト [Wonder Project J編]」と題したセッションを行った。 スクウェア・エニックスの過去資産サルベージプロジェクトや,スーパーファミコンソフト「ワンダープロジェクトJ〜機械の少年ピーノ〜」(以下,「ワンダープロジェクトJ」)の開発資料,さらに,当時どのようにゲーム開発が行われていたのかなどを紹介したセッションの模様をレポートしよう。 「CEDEC 2021」公式サイト まずは三宅氏から,スクウェア・エニッ
![[CEDEC 2021]スクウェア・エニックスの過去資産サルベージプロジェクトや,「ワンダープロジェクトJ」開発当時の資料が紹介された講演をレポート](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2fc2131eacb941cad862e640fbae02107e32e055a9%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fwww.4gamer.net%252Fgames%252F999%252FG999905%252F20210825027%252FSS%252F003.jpg&f=jpg&w=240)
[CEDEC 2021]フランス人開発者が,日本のゲーム業界の常識を斬る。「日本で世界規模の競争力のあるゲーム開発は可能なのか?」聴講レポート ライター:箭本進一 日本で活躍するフランス人開発者が,日本ゲーム業界の問題点を指摘するという講演「Is Worldwide Competitive Game Development possible in Japan?/日本で世界規模の競争力のあるゲーム開発は可能なのか?」が,ゲーム開発者向けカンファレンス,CEDEC 2021の2日目となる2021年8月25日に行われた。日本のゲーム業界が「マネジメント」「キャリア」「競争力」の3分野に抱える問題とは,どのようなものなのだろう? 「CEDEC 2021」公式サイト 講演を行うハンサリ・ギオーム氏は,東京に本拠を置くゲーム開発スタジオWizcorpのCEOを務めている。2006年に日本に住み始めて以
![[CEDEC 2021]フランス人開発者が,日本のゲーム業界の常識を斬る。「日本で世界規模の競争力のあるゲーム開発は可能なのか?」聴講レポート](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2fc6bef609e648d7cd58454c7e9f664d2e40a420a2%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fwww.4gamer.net%252Fgames%252F999%252FG999905%252F20210826081%252FSS%252F002.jpg&f=jpg&w=240)
「触れあい」と「成長」を軸にした,プロジェクト立ち上げの経緯 「MakeS ‐おはよう、私のセイ‐」(以下,MakeS)は,ヘキサドライブの女性向けアプリだ。プレイヤーは,イケメンコンシェルジュプログラムの「セイ」と触れあいつつ,目覚ましやカレンダーなどの機能で生活をバックアップしてもらえる。セイはプレイヤーに触れられると,「Live2D」によるアニメーションで反応を見せる。最初はプログラム然としていたセイは,プレイヤーとの関わりの中で人間らしく成長していくのだ。 ヘキサドライブといえば「大神 絶景版」や「バイオハザード7」のDLC「NOT A HERO」の開発に携わるなど,硬派なイメージの強いメーカーだ。それだけに,MakeSの企画を通すのは簡単なことではなかったという。 当初,阿部氏は3人のキャラクターを育成する乙女ゲームを企画していたが,目新しさが感じられないということで,あえなく没
![[CEDEC 2018]「女性が伴侶を選ぶポイント」を分析し,魅力的なキャラクターを生み出す。「トキメキとは何か 〜乙女を恋へと導く新たなアプローチ〜」レポート](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2f7f65507dc2c6bba55b0964ed4f8886559d570fca%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fwww.4gamer.net%252Fgames%252F397%252FG039736%252F20180823054%252FTN%252F041.jpg&f=jpg&w=240)
モノリスソフトが開発し任天堂からリリースされた、ニンテンドースイッチ用RPG『ゼノブレイド2』は、雲海に覆われた世界“アルスト”が舞台となっている。アルストを描くにあたって開発陣が目指したのは、波形のモコモコ感があり、海のようにリアルタイムに形状が変化し、半透明である……そんな3つの条件を満たす雲海の表現だった。 当初は、水面の表現によく使われていることから、雲海との相性もいいのではと考え、グリッドベースのポリゴンでの描画を試みたそうだ。だが、半透明の重なったポリゴンを正しく表示することができず、問題解決のためにはCPUとGPUに高い負荷がかかることが判明。また、煙などの表現に用いられるパーティクルも検討されたが、大量のパーティクルを表示する必要があり、負荷が高くなるので現実的ではないと判断された。 稲葉氏らは悩むうちに、当時流行りはじめていた、レイマーチングによる表現で解決できないかと思

[CEDEC 2018]宮本 茂氏の基調講演「どこから作ればいいんだろう?から10年」聴講レポート。宮本氏が自分自身と日本のゲーム市場の10年間を語った ライター:大陸新秩序 2018年8月22日〜24日,ゲーム開発者向けのカンファレンス「CEDEC 2018」がパシフィコ横浜で開催中だ。本稿では,開催初日に行われた任天堂 代表取締役 フェロー 宮本 茂氏による基調講演「どこから作ればいいんだろう?から10年」の模様をお伝えしよう。 CEDEC 2018公式サイト この10年間で,何が変わったのか 10年前,宮本氏はCEDEC 2008で基調講演「どこから作ればいいんだろう?」を行っている。今回は,その内容を振り返りつつ,ゲーム開発の現状および今後の展望が語られた。 10年前の基調講演で宮本氏は,ゲーム開発の段取りや,その中で起こるさまざまなトラブル,グローバルに売れるものを作るといったこ
![[CEDEC 2018]宮本 茂氏の基調講演「どこから作ればいいんだろう?から10年」聴講レポート。宮本氏が自分自身と日本のゲーム市場の10年間を語った](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2ffda2fb5fade545ede7347dc63eb44c96b177d610%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fwww.4gamer.net%252Fgames%252F999%252FG999905%252F20180822142%252FTN%252F016.jpg&f=jpg&w=240)
10年前の「CEDEC2008」では「どこから作ればいいんだろう?」というテーマのもと、任天堂らしい独創的なゲームの開発に至る過程やトラブル、グローバルに売れるようなものづくり、ゲームというメディアの幅を広げていくための努力などを語った宮本氏。 2度目の登壇となる今回は、10年という月日で向上したテクノロジー技術とスマートフォンの爆発的な普及、そしてそれらがゲーム制作現場にもたらした環境・アイデアの変化などについて語られた。発言の全文掲載はNGだったため、一字一句をそのままに伝えることはできないが、本稿では氏の言葉をなるべくそのまま記していきたい。 なお、基調講演の人気ぶりはすさまじく、開演前から長蛇の列ができており、入場を制限されるほどだった。 取材・文/クドータクヤ 編集/豊田恵吾 撮影/増田雄介 登壇した宮本氏は「いま紹介されましたが「フェローっていったいなんなんですか」とよく聞かれ

2018年8月22日から24日まで、パシフィコ横浜の会議センターで開催される「CEDEC 2018」。本稿ではそのなかから、初日に行われたセッション「明快で軽快なUI 『NintendoSwitch本体機能』の制作事例」の模様をレポートする。登壇者は、任天堂の企画制作部プログラマー・小野純和氏と企画制作部UI/UXデザイナー・瀧口貴悠氏、企画制作部サウンドプログラマー・大西壮登氏の3名。 写真左から小野純和氏、瀧口貴悠氏、大西壮登氏。 「本体機能」は作るものを厳選してストレスを感じさせないことを目指した まず考えたのがゲーム機なので「ゲームで遊ぶ」ということへの原点回帰 今回のセッションで取り上げられたのは、「本体機能」だ。この本体機能とは、ゲーム機の本体にはじめから入っているソフトウェアのことをさしている。基本的な作り方はゲームを作るのと変わらないため、同じ部署で開発が行われている。

電ファミニコゲーマー @denfaminicogame 日本最大のゲーム開発者カンファレンス #CEDEC2018 にて、『マリオ』、『ゼルダ』を生んだ宮本茂氏の講演「どこから作ればいいんだろう?から10年」を、電ファミで実況します #宮本茂講演 pic.twitter.com/v6RoTT6aXM 2018-08-22 09:39:49 電ファミニコゲーマー @denfaminicogame 宮本茂氏登壇! 「どこから作ればいいんだろう?から10年」の開始です。 フェローという特定の部署を持たない役職だからこそ、いろんなことを仕事でできます、と語ります #CEDEC2018 #宮本茂講演 pic.twitter.com/ZWyREPDoJ6 2018-08-22 09:47:31

過去例を見ないほどの大観衆! 2018年8月22日~24日の3日間、神奈川県・パシフィコ横浜にて開催される、国内最大のコンピュータ エンターテインメント開発者向けカンファレンスCEDEC2018。開幕を飾る初日の基調講演に、任天堂取締役フェロー・宮本茂氏が登壇して講演を行った。 講演のタイトルは、“どこから作ればいいんだろう?から10年”。じつは宮本氏は、ちょうど10年前のCEDEC2008で“どこから作ればいいんだろう?”と題した講演を行っている(http://cedec.cesa.or.jp/2008/contents/prg/kn_02.html)。今回はそれから10年を経て、改めて宮本氏のゲーム開発に対する考えかたを披露してくれる、というわけだ。CEDEC2008での講演内容は完全に公開不可とされていたため、「あのとき宮本氏はどんなお話をしたのだろう……?」と気になっていた人たちに

前述したように、本体機能とはゲーム機本体に最初から内蔵されているソフトウェアのこと。任天堂の家庭用ゲーム機で初めて実装されたのは、2001年に発売された ニンテンドーゲームキューブで、当時はセーブデータ管理などだった。以降、ニンテンドーDS、Wii、ニンテンドー3DS、WII Uとハードが進化するにつれ、さまざまなシステムやサービスが追加されていった。こうした多機能化に加え、任天堂のゲーム機以外でも多機能でゲームを遊べるデバイスがつぎつぎに出現。そうした状況の中、ニンテンドースイッチも同じ多機能化を目指すことの是非から考え直したそうだ。その結果、たどり着いた答えが“ゲーム機なので、ゲームで遊ぶに特化しよう”と、原点回帰したじつにシンプルなもの。「これがニンテンドースイッチに込められた思いです」と小野氏。つくるものを厳選し魅力を凝縮するとともに、ストレスを感じさせないことを目指した。その実

[CEDEC 2017]「ゼルダの伝説BotW」の完璧なゲーム世界は,任天堂の開発スタイルが変わったからこそ生まれた ライター:西川善司 CEDEC 2017は,任天堂からの登壇者が例年に比べて非常に多い。数えてみると8件あった。「海外のカンファレンスでは登壇する一方,日本国内のカンファレンスにはあまり出てこない」という,これまでの傾向からは一転した新しい動向と言える。「ゲーム開発シーンにおける知見の共有」において,これまであまり積極的でなかった任天堂だが,意識を変えてきたのだろうか。 いずれにせよ,CEDEC 2017で任天堂は,「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」(NintendoSwitch / Wii U,以下,ゼルダの伝説BotW)関連セッションを4本も持った。今回はその中から,開発者でない一般のゲーマーにも分かりやすかったと思われる「『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ
![[CEDEC 2017]「ゼルダの伝説BotW」の完璧なゲーム世界は,任天堂の開発スタイルが変わったからこそ生まれた](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2fbdae2067219298bdf1bab17908455341858dda17%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fwww.4gamer.net%252Fgames%252F341%252FG034168%252F20170901120%252FTN%252F001.jpg&f=jpg&w=240)
Cygamesは、「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ 制作事例・アート編 - 総勢60名のアイドルを最大限魅力的に表現し、ライブに集中する手法(モデリングとUI/UXデザイン)」と題するセッションを8月26日開催の「CEDEC2016」で開催した。モデリングパートとUI/UXデザインのパートに分かれており、今回はモデリングパートの模様をレポートする。 モデリングパートでは、Cygamesデザイナー部3DCGアーティストチームマネージャーの谷本裕馬氏(写真)が登壇した。『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ(以下、デレステ)』は、「Mobage」で配信されている『アイドルマスターシンデレラガールズ』から派生したリズムゲームで、App StoreとGoogle Playの売上ランキングで首位を獲得した実績もあるなど、人気タイトルの一つとして定着してい

■これまでの仕様書の歴史 講師のトップバッターは、開発部ディレクター/プランナーの芳賀徹氏。デザイナーとして開発に関わるが、2003年にディレクター兼プランナーに転職。多くのタイトル開発を経て、現在『ワールドトリガー スマッシュボーダーズ』にてディレクター兼プランナーに従事しているとのことだ。まず芳賀氏より、これまでの仕様書の歴史について語られた。 仕様書とは、ゲームを作るための設計図で、プラモデルの組み立て説明書のようなもの。この書類をもとに、デザイナー、デバッガーが作業を進める。さらに外部に出すこともあるそうだ。ガンバリオンは仕様書において、いままで4段階の進化を遂げていると芳賀氏は言う。 1:無の時代 当初開発チームの人数は5名。プランナーはおらず、デザイナー、プログラマーなど明確な作業分担はされていなかった。 2:紙の時代 開発チームは10名に増え、ひとつのタイトルの開発期間は半年

ページが存在しないか、すでに削除された可能性があります。 ※ゲームニュース、攻略・Q&A、e-Sportsのコーナーは2020年3月16日(月)を持ちまして終了いたしました。 長らくご利用いただき、誠にありがとうございました。

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