私の関わっているプロジェクトの一つに、「全く今まで存在しなかった形のデジタル・エンターテイメントを実現しよう」というとても楽しいプロジェクトがある。この手の大きなプロジェクトを成功させるには、「大きな夢を共有しつつ、同時に一つ一つ着実に駒を進めていくこと」が大切なのだが、なかなか簡単ではない。特に、まだ「最終的に目指すもの」のイメージがちゃんと共有されていないので、各チームの動きがちぐはぐなのだ。 そこで、私が「プロジェクトメンバー向けに、目指すライフスタイルのイメージ・ビデオを作ろう」と提案しているのだが、なかなか理解してもらえない。「プロジェクトが立ち上がったばかりなのに、そんなものはまだ作れない」とか、「もう少し見えてきてからにした方が良いのではないか」という否定的な意見が出るのだ。今日は、そんな人たちへのメッセージ。 私がもの作りをするときは、常にユーザー・インターフェイスのプロト
Google Code でmacfuse がリリースされたのをきっかけに、FUSEをみんながおもちゃにするに違いないと思ったのにだれもおもちゃにしていないみたいで、くやしかったので自分でおもちゃにしてみました。 FUSEの利点は、ファイルシステムという今まで数十年間使われてきた標準的なインターフェイスに任意のサービスをマッピングできるということにあります。数十年間、ファイルシステム上でファイルを扱うために様々なツールが開発されてきました。ファイルシステムにサービスをマッピングできるということは、数十年間蓄積されてきたファイルを扱うためのツールをそのままサービスを扱うためのツールとして利用できるということです。 例としてWikipediaFS, view and editWikipedia articles as if they were real files を見てみましょう。このw
悪態のプログラマとある職業プログラマの悪態を綴る。 入門書が書かないプログラミングのための知識、会社の研修が教えないシステム開発業界の裏話は、新人プログラマや、これからプログラマを目指す人たちへのメッセージでもある。 「プログラマ35歳定年説」という言葉がある(30歳説、40歳説もあるが、数字そのものはあまり問題ではない)。加齢によるスキルダウン、体力ダウンを連想させる言葉だが、むしろ、会社組織的な背景が強いようだ。 システム開発業界では、「彼はまだプログラミングしかできない」といった言葉をよく耳にする。つまり、この業界の中では、プログラミングは一般的に「簡単な仕事」とされているのである。本当はそんなに簡単なわけではないのだが、他の仕事はもっと難しいということだろう(※1)。 開発の仕事を、「簡単だとされている」順に並べれば、テスト、プログラミング、設計、要求分析というように、ウォーターフ

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