2007/07/05 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は7月5日、ユーザー企業102社の357プロジェクトを調査した「ソフトウェアメトリックス調査2007」を発表した。システム開発の企画、開発計画に始まり、保守や運用管理まで実態を調査した内容で、企業情報システムの実態を伝える。調査結果からは“デスマーチ”となるプロジェクトの実態も浮かび上がった。 デスマーチ化するプロジェクトの条件の1つは工期の設定が不適切であることだろう。調査から導き出された標準開発工期は「投入人月の立方根の2.4倍」。調査対象のプロジェクトの全体工数と全体工期をグラフ化し、回帰直線によって求めた。この計算によれば1000人月のプロジェクトの場合は24カ月の工期を設定するのが標準的といえる。事情によってこの標準工期よりも短い工期しか取れない場合は、その短縮率を計算して対策を採るべきとJUASは提言。だが、「(短
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「人月計算をやめたいんだよね…,どうも納得がいかない」 2008年3月15日号の日経コンピュータで「ITコスト」を取り上げた特集を組んだ。企画の段階で,「○システムなら△円」といった指標が出せないものかと考えたのである。そうした指標があれば,ユーザーがベンダーと交渉したり,逆にベンダーがユーザーに提示する相場観の目安となる。想定したのが不動産情報だ。「新宿のビルで□坪なら×円」といった情報を提供したかった。 そこでユーザーのIT部門とベンダーの両方に取材したのだが,「相場は難しいんじゃない?システムは会社によって違うから」という反応がほとんど。それに続いて「それよりも…」という冒頭の言が出てくる。どうも完成品であるシステムの機能や価値ではなく,それを作るためのコストを問題視しているようだった。 長らく使われてきたこの人月単価や人月計算を,ユーザーとベンダーの両者が止めたいと思っている(注1

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