日本の図書館法(1950年制定)の第17条にはこうあります。「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。」公共の図書館は、社会インフラと見なされ、利用者からお金をとってはいけないとされているのですね。 ただし、これはどこでも当てはまる訳ではありません。たとえば、ドイツでは、利用料(Gebühr)の徴収されるのが一般的で、たとえば、南部ドイツに位置するRavensburg市では2020年4月現在、次のように定められています。 〇成人会員は年間25ユーロ(現在の為替で、約4300円) 〇カップル会員(同居していること、パートナー用カードの有効期間はメインカードの有効期間に従う)は年間36ユーロ 〇月額会員は6ユーロ 〇賛助会員は50ユーロ(賛助会員は、市立図書館の催しに無料で参加できる) 〇21歳未満の子どもと青少年の利用料は免除 これらのほか、契約


ビルボードジャパンの書籍ランキングに図書館の貸出数が反映される!?図書館司書が注目する取り組みのおはなし 詳しい内容はぜひ元記事を読んでいただければと思うのですが、ざっくり言うと書店の売り上げ+図書館で貸し出された回数を合算してランキングにしたチャートをビルボードジャパンが発表していきます! という内容です。 公共図書館のルールに詳しい方は「図書館って個人情報保護のために貸出記録を公開・保存しないのが原則なのでは……?」 と首を傾げるかもしれませんが、この取り組み、おそらく個人情報を侵害せずに民間利用を可能にした超画期的な方法です。 今回はこの取り組みの何がすごいのか? を元図書館司書として解説していきたいと思います。 この取り組みに参加する「図書館の運営会社」って?メディアニュースでは「図書館の運営会社」がビルボードジャパンに情報提供を行うとシンプルに書かれているので、まるで市町村から委

2025年10月15日、東京大学附属図書館が、『オープンアクセスハンドブック第3版』を公表しました。 2024年2月に統合イノベーション戦略推進会議が公表した「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」によって、学術論文及び根拠データの即時公開が求められるなど、近年のオープンアクセスを巡る動向を踏まえて、同ハンドブックの第2版を大幅に改訂したとされます。 ニュース(東京大学附属図書館) https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/news ※2025年10月15日付けで、「「オープンアクセスハンドブック第3版」を公開しました」とあります。 「オープンアクセスハンドブック第3版」を公開しました(東京大学附属図書館) https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/news

2025年9月18日、東京都立図書館が資料保存の研修動画を新たに作成し、同館ウェブサイトの「資料保存のページ」で公開したことを発表しました。 今回、公開されたのは「図書館資料の保存 基本的な考え方と手法(29分)」「図書館資料の修理 基本的な考え方と手法(25分)」「図書館資料の修理 実習(13分)」「図書館の資料防災(21分)」の4件です。 資料保存の研修動画を公開しました。(東京都立図書館, 2025/9/18) https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/guide/information/7329_20250918.html 資料保存のページ(東京都立図書館) https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/guide/about_us/collection_conservation/conservation/index.

アジア経済研究所(アジ研)図書館は開発途上国の現地資料を収集しており、様々な国の言語で書かれた、日本では珍しい地域資料を閲覧することができるという点で特徴的である。それでも、広々とした空間に図書がたくさん並んでいる、というアジ研図書館に見られる光景は、多くの人が想像するような図書館らしい図書館といって良いように思う。 一方、韓国ではユニークな図書館が人気を集めている。例えば、よく観光スポットと紹介されているピョルマダン図書館(별마당 도서관)は公共図書館のように利用もできるが、ショッピングモールの中心に位置し、天井まである書架が写真「映え」するとして有名である。日本国内では、このような「魅せる」図書館はまだあまりなじみがないのではないだろうか。 そこで、日本の図書館イメージとは少し異なる韓国の図書館の在り方を取り上げたい。本コラムでは韓国ソウルへの現地調査の際に訪れた、ある意味「映え」て、

第20回レファレンス協同データベース事業フォーラム<報告> 国立国会図書館関西館図書館協力課・レファレンス協同データベース事業事務局 2025年2月20日、国立国会図書館(NDL)は、第20回レファレンス協同データベース(以下「レファ協」)事業フォーラム(E2701ほか参照)をオンライン形式で開催した。今回のフォーラムは、「生成AIはレファレンスサービスに何をもたらすか」をテーマとし、生成AI関連技術の発展がレファレンスサービスにどのような影響をもたらすのかに主眼を置いた内容であった。 まず、4人の識者から、生成AIの概要やレファレンスサービスへの影響、図書館での活用事例等について講演が行われた。 ●講演1「生成AIとレファレンスサービス:変わること、変わらないこと」/青野正太氏(駿河台大学メディア情報学部助教(所属・役職はフォーラム開催時のもの。以下同じ。)) 文献の検討や生成AIによる

SOUND GAME START RETRY 結果をXにポストする Score: 0pt TIME: 15.0 sec 説明書 あらすじ 世界には、あらゆる知識を体系的に分類し、求める情報へ最速で辿り着くことを極めた者たちがいる。彼らは「分類の達人(マスター・オブ・クラシフィケーション)」と呼ばれ、国や文化を超えて知の競技に挑む司書たちである。 そんな達人たちが毎年一堂に会するのが、「日本十進分類カルタ大会」。ここでは、日本図書館分類法(NDC)の精髄を競い合い、最も優れた分類知識と瞬発力を持つ者が「至高の司書」の称号を得る。 あなた——新人司書である主人公も、この大会に挑むこととなった。師匠である老練の司書から、「分類の真髄とは、ただ覚えることではなく、知識の本質を見抜くことだ」と教えられながら、日々訓練を重ねてきた。 大会には、世界中から伝説的な司書たちが集う。分類の速さで鳴らす「風の

2025.7.12:今後は以下のページで最新版を更新していきます。 yawatosho.hateblo.jp 出題する類を選択してください(0類~9類): 0類 1類 2類 3類 4類 5類 6類 7類 8類 9類 すべて 区分を選択: 二次区分 三次区分 NDC→主題 主題→NDC 間違えた問題を表示 クイズを読み込み中... トレーニング終了 日本十進分類法のデータは日本図書館協会NDC9(CC BY)を使用させていただいています。(ですのでクイズの内容はNDC9版に準じます。) 学び方 トレーニングしたいNDC(日本図書館協会の分類データ)の類(0類~9類)をチェックボックスで選び、さらに「二次区分」または「三次区分」をラジオボタンで選択できます。 出題形式は「NDC→主題」または「主題→NDC」のボタンから選び、選択した条件に合わせた問題が出題されます。選択肢は同じ類の中で生成され

令和6年9月に能登半島で発生した豪雨について この度、能登半島地震の被災地にて大雨により亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げ、一日も早く平穏な日々に戻る事をご祈念申し上げます。 日本図書館協会及び図書館災害対策委員会も微力ではありますが、支援を模索し、対応してまいります。被災情報並びにお困り事がありましたら、メールにてご一報いただければ幸いです。 saigai★jla.or.jp (★を半角@に換えてください。) ◆図書館等公衆送信サービス関する動向はこちら(2024年6月21日更新) ○図書館等における複製及び公衆送信ガイドライン(令和5年5月30日制定・8月30日修正版) ○図書館等公衆送信補償金規程(令和5年3月29日認可) ○図書館等公衆送信サービスに係る特定図書館等及び利用者に求められる要件等について(令和5年5月17日修正)
わたるせけん (渡る世間は敵ばかりはテレビドラマのパロディです) たてちんはツイキャス時代の名前 @tekibaka 渡る世間は敵ばかり。名前の由来は、昔ワープロで作ってた新聞テレビ欄のパロディで、番組名「渡る世間は敵ばかり」、出演者がゲームの敵キャラクターというネタがあったのですが、それが由来です。詳細プロフィールはニコニコ動画のほうにあるのでそっちもご覧ください。読み上げを考慮して名前は「たてちん」「わたるせけん」を使っています。 lit.link/tekibaka わたるせけん (渡る世間は敵ばかりはテレビドラマのパロディです) たてちんはツイキャス時代の名前 @tekibaka 秋葉原 カセットテープ でググると例の動画が検索に引っ掛かるのはご存知の通り。しかしこれでは曲の情報に辿り着けないことに気づいた。あの曲について、歌手などを知りたいと動画を投稿したものの、曲の関係者が興味を

2025年1月29日、日本図書館協会(JLA)が「図書館等公衆送信サービスを行う特定図書館等の研修のためのページ」を公開したと発表しました。図書館等公衆送信サービスを行う特定図書館等において、担当職員に対する研修を計画、実施する際に役立つよう、主な資料類をまとめたものです。 お知らせ一覧(JLA) https://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx ※2025年1月29日付けで「「図書館等公衆送信サービスを行う特定図書館等の研修のためのページ」を公開しました」とあります。図書館等公衆送信サービスを行う特定図書館等の研修のためのページ(JLA) https://www.jla.or.jp/committees/chosaku/tabid/1045/Default.aspx 参考: 一般社団法人図書館等公衆送信補償金管理協会

ヲガクズ @wogakuzu 一年に一度書いている調べ物漫画「調べども∞(しらべども)」 2025年の新作できました 「我が愛しの桜橋」 終戦まもない梅田駅前にごく短い間だけ存在した遊園地?の話です 長くなりますが最後までお付き合いいただければ幸いです 1/7 pic.x.com/ofFFJp3Ea2 2025-01-27 00:06:04

『図書館を学問する』刊行記念オンライントークイベント 佐藤 翔 × 岡本 真 「なんで図書館を学問するの?」 「図書館の本棚はいっぱいにならないのか」「雨が降ると図書館に来る人は増えるのか、減るのか」「人はどのタイミングで図書館を使うようになるのか」――。図書館で働く人、日々利用している人が普段は気にしない、でも聞かれると「どうして?」と思う疑問を取り上げ、データなどに基づいてその疑問に答える『図書館を学問する』を昨年12月に刊行しました。本書は、素朴な疑問を14個ピックアップして検証する、図書館情報学の入門書でもあります。本書の刊行を記念して、アカデミック・リソース・ガイドの岡本真さんをお招きし、著者の佐藤翔さんと図書館を学問する面白さ、図書館を学問することで見えてくる図書館を豊かにする可能性について語り合います。 なお本書は、アカデミック・リソース・ガイドが発行する図書館専門誌「ラ
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