青森県八戸市では、8日夜に発生した地震で市民に親しまれている図書館が大きな被害を受けた。郊外にある市立南郷図書館では、その対応に追われている。 同館の佐藤祐子館長が8日夜の発生直後に館内を確認すると、市民が自由に手に取ることができる開架していた本はもちろん、閉架している本も軒並み床に落下。「どこから手を付けていいか分からないぐらいの状況。ぼうぜんとしてしまった」と述懐する。 9日は臨時休館とし、午前8時半から職員5人と他の市立図書館などの応援スタッフ7人で、床に落ちた本を本棚に入れた。その後、元の順番に並び替えているが、その作業は開館した10日も続いており、1週間ほど続く見通しという。 「図書館は市民に開放された施設なので、早く開館できてよかった」と佐藤館長。「市民にも『元通りになってよかった』と言ってもらえた。余震に気をつけながら作業を続けたい」と話した。【洪玟香、佐藤岳幸】

11月3日は大和市文化創造拠点シリウス(同市大和南)の開業記念日。今年9周年を迎えたシリウスで開かれた「やまとみらいまつり」は指定管理者による各種イベントが行われ、市民らでにぎわった。 シリウスは図書館や芸術文化ホール(約千席)、生涯学習センター、屋内こども広場などからなる。市は民間のノウハウを生かしたサービス向上と経費削減を目的に指定管理者制度を導入した。開業以来、6社でつくる共同事業体「やまとみらい」が運営している。図書館は代表企業の図書館流通センターが担当。コロナ禍を除き、年間来館者200万~300万人の「桁違いの集客力」(行政に詳しい専門家)を誇る。サントリーパブリシティサービスが運営する芸術文化ホールは高い稼働率を維持する。 一方、市が維持管理の対価として支払う指定管理料は、2024年度は約7億6千万円に上った。 大木哲前市長は「図書館城下町」と銘打って、「本丸」のシリウスに対

大和市が通常の収入で支出を賄えない危機的な財政状況に陥った。古谷田力市長が最初に編成した2024年度の一般会計予算は経常収支比率が初めて100%を超える赤字決算に終わった。古谷田市長は今年8月、「健全財政・改革ビジョン(仮称)」の年内策定を指示。市政関係者からはハラスメント行為を繰り返した大木哲前市長による「負の遺産」との指摘が少なくない。ビジョン策定の焦点になる「構造的課題の抜本的な改革」(古谷田市長)とは何なのか探った。


「図書のまち阿南」構想では、阿南市全域において、市民がいつでも誰でも気軽に集い、図書に親しみ学びあえるまちづくりを目指しています。 公民館活動や小中学校における読書活動、読書会の活動、おはなし会の活動など市民の皆さまが培ってきた「阿南の図書文化」を進化させながら、将来世代へ引き継いでいくため、本構想の具現化に向け、新設される阿南中央図書館(仮称)を核として那賀川、羽ノ浦両図書館はもとより、公民館や地元書店等と協働し、阿南市全域における「あなん『読書テラス』ネットワーク」を構築していきます。 また、阿南中央図書館(仮称)の整備にあたり、那賀川、羽ノ浦両図書館については、その役割をはじめ、「新たなあり方」の検討を行いました。基本方針として、既存建物は存続したうえで、「残す機能」、「見直す機能」、「新たに導入する機能」の3つの観点から施設を見直し、新たな公共空間へと進化させることを提案いたしまし
ホーム 最新のお知らせ 全国47都道府県の代表作が競う、 全国図書館員が選ぶ新たな文学賞「本の甲子園」設立~第1回受賞作は2026年10月決定予定~ プレスリリース 令和7年(2025年)12月01日 一般社団法人ホンミライ 株式会社図書館流通センター 日本出版販売株式会社 全国47都道府県の代表作が競う、全国図書館員が選ぶ新たな文学賞「本の甲子園」設立 ~第1回受賞作は2026年10月決定予定~ 一般社団法人ホンミライ(代表理事:今村 翔吾、以下「ホンミライ」)は、株式会社図書館流通センター(代表取締役社長:谷一 文子、以下「TRC」) と日本出版販売株式会社(代表取締役社長:富樫 建、以下:「日販」)と共同で、全国図書館員が選ぶ全国47都道府県の代表作品を決める新たな文学賞「本の甲子園」を設立しました。 同賞は、書店・図書館の連携強化、作家と地域の結びつきの強化を目指し、図書館と出版業

「年末のあいさつで取引先からカレンダーをいただく」。日本で古くから見られる慣習だ。 ありがたい。デザインも質も、使い勝手も良さそうだ。でも――。 実際には活用機会がなく、もらい手も見つけられず、手元…

1970年代にスペインでモンセラット・サルト氏とそのグループが子どもたちのために開発した読書教育プログラムです。 『アニマシオン』という言葉は「わくわく、どきどき」活性化の意味です。 語源はラテン語のアニマ(魂・命)。 ヨーロッパで1960年代から社会教育の分野で盛んになった活動で、アニマシオンを実践する人はアニマトゥール(仏)アニマドール(西)アニマトーレ(伊)とよばれています。 『子どもを読み手に育てるために」読書へのアニマシオンとは ~サルト氏の基本的な考え方~ 子どもが本を読めるようになるためには教育が必要である これは本に背を向けた子どものための教育法である 子どもの読む力を引き出すために、創造的な遊びの形をとる 子どもは読書を内面化し、作戦の中で他の子どもと客観化した後に、自分の主観的な読書として、各自のスキーマをつくることで、奥深く読む読み手に育っていく 《 メソッドの特徴

日本の図書館法(1950年制定)の第17条にはこうあります。「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。」公共の図書館は、社会インフラと見なされ、利用者からお金をとってはいけないとされているのですね。 ただし、これはどこでも当てはまる訳ではありません。たとえば、ドイツでは、利用料(Gebühr)の徴収されるのが一般的で、たとえば、南部ドイツに位置するRavensburg市では2020年4月現在、次のように定められています。 〇成人会員は年間25ユーロ(現在の為替で、約4300円) 〇カップル会員(同居していること、パートナー用カードの有効期間はメインカードの有効期間に従う)は年間36ユーロ 〇月額会員は6ユーロ 〇賛助会員は50ユーロ(賛助会員は、市立図書館の催しに無料で参加できる) 〇21歳未満の子どもと青少年の利用料は免除 これらのほか、契約


2025年10月24日、NPO法人知的資源イニシアティブ(IRI)は、同日に図書館総合展で開催されたLibrary of the Year 2025最終選考会の結果を発表しました。 選考の結果、大賞は「オーテピア高知図書館と高知県図書館振興計画の両輪での推進」が選ばれました。また、オーディエンス賞には「新庄・最上地区の「地域まるごと学び場プラン」」が選ばれました。 Library of the Year 2025 大賞およびオーディエンス賞が決定しました(IRI, 2025/10/24) https://www.iri-net.org/loy/library-of-the-year2025result/ 参考: Library of the Year 2025のライブラリアンシップ賞・優秀賞の受賞機関が発表 [2025年09月08日] https://current.ndl.go.jp/c

群馬県太田市に、誰でも気軽に立ち寄れる新しい市立図書館が誕生した。老朽化した図書館の建て替えを機に、保健センターや行政窓口を備える複合拠点として建てられた新施設には、本との接点を増やす工夫が満載だ。 「ドラえもん」や「SLAM DUNK(スラムダンク)」、「タッチ」など世代を問わず読める漫画がずらりと並ぶ。健康診断や行政手続きのついでに立ち寄り、自由に漫画を読めるようにして、「また来たい」と思わせる──。 ここは群馬県太田市にある新たな図書館「エアリスベース」だ〔写真1、2〕。2025年2月にオープンした。かつて太田市新田庁舎の駐車場があった敷地に、約22億7200万円をかけて建てられた。建物は2階建てで、延べ面積は約4000m2。設計者は、21年に公募型プロポーザルで選ばれた平田晃久建築設計事務所(東京・港)だ。

矢印の上には社会から注目を浴びた図書館を開館時期、または指定管理者制度を導入した時期の順に並べた。矢印下には、図書館の整備や運営に関わる社会の主な出来事を時系列で並べた(出所:取材を基に日経アーキテクチュアが作成)図書館が変貌した理由は大きく分けて2つある。1つ目は高度経済成長期に建設された図書館が建て替え時期を迎えたこと。2つ目は急速に進む少子高齢化の影響だ。地方の街では人口減少によって中心部の空洞化が深刻な問題になっている。 一方で、自治体の財政は厳しい。総務省は2012年の笹子トンネル天井板崩落事故を契機にインフラ管理の適正化に乗り出し、全自治体に公共施設等総合管理計画の作成を要請した。老朽化した施設を統合する、コンパクトシティーを目指して施設を集約するといった事業は交付税措置を受けられる。自治体にとって貴重な財源であり、これを用いての施設再編が各地で進む。

おしゃべり・飲食OKなど新たなコンセプトを掲げる“にぎやかな図書館”が人気を集め、人口減少する時代に利用者を急増させている。本や情報をいかし、世代間の交流や地域の課題解決に取り組む施設も。さらに図書館が持つ「世代を問わず無料で過ごせる」という集客力に注目し、まちづくりの中心に据える自治体もある。利用者を10倍にした岐阜の図書館を桑子が探訪!“誰もの居場所”として進化を遂げる、公共空間の可能性とは? 全国に広がる “にぎやかな図書館” 今夏、開館10周年を迎えた岐阜市の「みんなの森 ぎふメディアコスモス」。年間135万人が訪れ、“メディコス”の愛称で親しまれる施設。壁のない空間や、おしゃべりOKのルールなどが特徴で、親子連れや若者をはじめ、世代を問わず多くの人が訪れます。図書館では本の貸し出しだけでなく、「BookBook交歓会」「おとなの夜学」など、交流や学びを深められるイベントも多数開

市立図書館が蔵書に否定的な注記を貼付したことを違法とする裁判所の決定(ドイツ) 国立国会図書館関西館図書館協力課・渡邉斉志(わたなべただし) 2025年7月8日、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州上級行政裁判所は、ミュンスター市の市立図書館が蔵書に貼付した注記について、この注記の削除等の仮処分命令を求めて著者の一人が提起していた緊急申立ての一部を認める決定を下した。2025年4月にミュンスター行政裁判所は申立てを棄却していたが、抗告審で決定が覆ったものである。決定はこれで確定している。 ●事案の概要 ミュンスター市立図書館は、所蔵資料のうち、ノンフィクションの著作でありながら人類の月面着陸や広島・長崎への原爆投下の事実等を否定する内容の二点について、「これは議論の余地のある内容の著作である。この資料は、検閲からの自由、表現の自由及び情報の自由に基づいて利用に供される。」との注記を該

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