告発文書も取り上げられた兵庫県議会の産業労働常任委員会=17日午前、神戸市中央区の県庁(喜田あゆみ撮影) 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑や県幹部らによる違法行為を告発した文書をめぐり、同県の原田剛治・産業労働部長が17日、県議会の産業労働常任委員会で、県警の任意聴取を受けたことを認めた。聴取については知事には報告していないと説明した。 文書では斎藤氏が昨年8月、「アラジンブランド」で知られる家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行していた原田氏に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したなどと記載されていた。 原田氏は今年4月の同委員会で、商品を自分宛てに送るよう依頼したと認める一方、斎藤氏からの指示は否定。斎藤氏も指示はしていないとした。 商品は告発文書が出回った後、原田氏が同社側に返却。県警は6月下旬に行った任意の事情聴取で原

今年3月、斎藤元彦知事のパワハラやおねだり疑惑など兵庫県政が抱える7つの問題点を糾弾した文書は当初“怪文書”扱いされた。それから4カ月、文書は今、県政を大きく揺さぶっている。作成者の死と引き換えに――。 7月7日午後8時半。兵庫県姫路市の静かな住宅街の一角はものものしい空気に包まれた。赤色灯のついたパトカーや救急車が、ある民家の周りに集まっている。近隣住民が訝しむ。 「あの家、空き家やったはずやけどどうしたんやろ」 家の中には、60歳の男性の遺体があった。この春まで兵庫県で西播磨県民局長を務めていたⅩ氏は、今は誰も住んでいない生家を最期の地に選び、静かに命を絶ったのだった。彼のスマートフォンには、最愛の家族へのメッセージと共に、こんな文言も遺されていた。 「死をもって抗議する」

兵庫県の斎藤元彦知事らを告発する文書を作成した元西播磨県民局長の男性が死亡した問題などを巡り、斎藤知事は16日午後、県庁で定例会見を開き、改めて辞職を否定した。 会見での主なやりとりは次の通り。 -14日に自民党兵庫県連の末松(信介)会長が「大きな正しい決断を」と述べた。 「指摘は真摯(しんし)に受け止めたい。一方で、前回の選挙で負託を受け、よりよい県政を目指すことが私の責任。今後、百条委員会や第三者委員会などを通じてしっかりと対応していく。反省すべきところを改め、県職員との信頼関係を再構築し県政を立て直していく。時間がかかり道は険しいかもしれないが、それが知事としての責任の果たし方だと考えている」

「一死をもって抗議する」。兵庫県の斎藤元彦知事らを告発する文書を作成して処分され、県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問を前に亡くなった元西播磨県民局長の男性(60)は、メッセージや陳述書、斎藤知事の発言を記録した音声データを残していた。16日の知事会見では、知事が県産品の贈答を求めた新たな疑惑や、県政の停滞を巡って質問が相次いだ。 同日の百条委理事会でメッセージなどを確認した委員長の奥谷謙一県議は、「大変重い。思いをしっかり受け止めて調査を続けたい」と話した。 音声データは西播磨地域の会議で斎藤知事がワインを求めるような発言をしたものといい、長さは1分未満。理事会で音声が流された。奥谷委員長は「文書にある知事の『おねだり』を証明しようとする内容」と説明した。

斎藤知事「知事室で使う」と非売品の家具持ち帰り 本紙指摘で存在確認も”おねだり”は否定 「県産品のPRに」 2024.07.16 兵庫県の斎藤元彦知事が「企業などから贈答品を受け取っている」などとする元県職員からの内部告発を受け、県議会が百条委員会を設置する中、知事が一昨年9月に同県丹波市内の事業所を視察した際、この事業所が自社制作した木製のいすとサイドテーブルを持ち帰っていたことが、関係者への取材で分かった。16日、県庁の定例会見で知事は丹波新聞社の質問に受領を認め、「知事室では使っていない」と答え、「知事や県庁が使うのは、産業振興のため。おねだりではない」と述べた。2022年9月5、6日に行われた、知事が滞在し地域と交流しながら働く「ワーケーション知事室in丹波」時に視察した事業所での出来事。 事業所のウェブサイト(同年9月6日付)に「ぜひ知事室で使いたいと自社製のイスとサイドテーブ

2月1日に死去した石原慎太郎氏が東京都知事だった時代、「サンデー毎日」は情報公開請求で得た資料に基づき、その“公私混同”をいち早く指摘していた。担当した記者が、その一部始終を明かす。【日下部聡/デジタル報道センター】 ※この記事は「サンデー毎日」(https://mainichi.jp/sunday/)2022年2月20日号への寄稿に加筆したものです。当時のサンデー毎日の記事も有料会員向けに公開します。 2007年4月の東京都知事選。足元を確かめながら選挙カーのはしごを下りる石原知事の後ろ姿にはっとした。背中に年相応の「老い」が漂っていたからだ。 3期目を目指していた石原氏は当時74歳。駅前広場を埋める聴衆に見せた堂々とした正面との落差に気づいたのがその時だった。ある元都庁幹部の言葉がよみがえった。 「石原さんの基本的な行動原理は『いかに注目を集めるか』ですね」 目を引く政策、物議を醸す発


記者会見や議会の答弁でごつごつとした攻撃的な言葉を吐き続けた東京都知事としての姿。一方で、小説「太陽の季節」や「秘祭」などにあふれるみずみずしい感性。このギャップは何なのか。都政の課題を追うかたわら、一時は首相候補とも目された「人間・石原慎太郎」の内面の秘密を探るのが、担当記者としての私の取材目標だった。 「目の前の課題を解決するには、背景にある大きな主要矛盾をとらえなければならない」。1999年、都知事1期目の選挙戦最中のインタビューで、石原さんは中華人民共和国の建国を主導した毛沢東の論文「矛盾論」の方法論を高く評価していると語った。 さらに、作家や政治家として手がけてきた数多くの対談の中から、部落解放同盟元書記長で社会党衆院議員だった小森龍邦(たつくに)さんとのやりとりを「面白かった」と振り返った。「共産主義が嫌い」と公言する自分とは左右対極の立ち位置とみなされる人々の名を、ためらうこ


東京五輪招致委員会の会見で記者の質問に答える(左から)石原慎太郎都知事、小谷実可子理事、河野一郎・事務総長=デンマーク・コペンハーゲン市内のホテルで2009年10月1日午前11時20分、尾籠章裕撮影 元東京都知事の石原慎太郎さんが1日に亡くなったことを受け、東京オリンピック招致に長らく関わってきた政府関係者はこうつぶやいた。「石原さんがいなければ五輪招致はできなかった」 2016年夏季五輪招致に敗れた東京だったが、東京五輪の再挑戦に道筋をつけたのが11年東日本大震災後に4選を果たした石原さんだった。 招致関係者の多くが石原さんの思い出として口をそろえて振り返るのが、リオデジャネイロに敗れた09年の国際オリンピック委員会(IOC)総会だ。広告大手の支援を受けたスポーツ界主導で招致活動に挑んだこともあり、日本は政財界が一枚岩となって臨めなかった。IOC総会では東京の票は伸びず、2回目の投票で早

元東京都知事で芥川賞作家の石原慎太郎(いしはら・しんたろう)さんが死去した。89歳だった。関係者が1日、明らかにした。1968年に参院選に当選後、国会議員、都知事として歩んだ政治家人生は46年。2014年に政界を引退し、翌15年に脳梗塞を発症した後も、歯に衣(きぬ)着せぬ発言で時には周囲から批判を浴びながらも自らの信念を貫き、存在感を示し続けたが、ついに力尽きた。 作家として数々の問題作を世に送り出し、政治の世界では舌鋒(ぜっぽう)鋭い攻撃で、堂々と持論を訴えた石原さんが、この世を去った。 15年6月、島根県益田市での講演後、「頭が重たい感じがする」と訴え、市内の病院へ救急搬送。退院後に軽い脳梗塞を発症したことを明かし、最近は足がやや不自由な様子も見せていたが、以前と変わらぬ語り口で、90歳を間近に迎えても意気軒昂(けんこう)たる姿を見せていただけに、驚きに包まれた。 半世紀近い政治家人生

2020.4.1 お知らせ 学名変更後の「首都大学東京名誉教授」称号の取扱いについて(98KB) Jan1 2020.3.10 お知らせ 大学名称変更に係る各種証明書等の記載について Jan1 2019.7.8 お知らせ 重要名称変更後の大学シンボルマークについて Jan1 2019.6.18 在学生 就職活動、インターンシップ書類への校名記載について Jan1 2019.6.17 お知らせ 名称変更に関するアンケート調査結果について Jan1 2019.4.26 お知らせ 重要名称変更のお知らせ Jan1 2018.11.8 お知らせ 重要名称変更に関するアンケートを実施します 対象:本学の全学生・教員実施期間:2018年11月9日~11月30日Jan1 2018.9.28 お知らせ 重要大学名称に関する関係者説明会開催のお知らせ(10月分) 10月4日追記:10月9日(火)の会場が決定

7月の都知事選投開票日、敗れた増田寛也氏の事務所に入る伸晃氏の表情は暗かった (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 石原家の凋落ぶりは顕著で、「永田町では終わった人」(自民党議員)扱いだ。 「慎太郎の政治家としての凋落の要因は親ばかですよ。新銀行東京で多額の負債を都民に押し付けたこと。当時の副知事は『やめたほうがいい』と説得したが、慎太郎は『伸晃のアイデアなんだ。伸晃は金融の専門家だから、絶対に大丈夫』と強行し、結果、大失敗した。もうひとつは四男、延啓を都の美術館の審議会のメンバーに入れ、都議会で問題になったこと。自称画家だが、何の実積もない四男を『才能がある』と言い、一般人にもかかわらず、フランスなどへ公費で出張させていた」(都庁関係者)政治家を引退後、ベストセラーとなった、田中角栄を描いた『天才』(幻冬舎)を書くなど作家活動に専念している石原氏。「文學界」10月号に掲載された精

東京都議会第4回定例会が30日開会し、石原慎太郎知事は所信表明で、都民や市場関係者らが反対している築地市場の江東区豊洲地区への移転を強行する姿勢を改めて示しました。 石原知事は、有害物質で汚染された豊洲への移転か現在地再整備かについて、都議会が検討継続を決めたにもかかわらず、「議論は尽くされた」「展望も示されぬまま先送り」と非難し、都民の批判も議会の意思も無視し「行政の主体者としての責任」で強行すると強調。 専門家がずさんと指摘する汚染処理策を「安全・安心の確保は十分に可能」と強弁しました。 知事は「高福祉低負担は成り立ち得ない」と低所得者に高負担を押しつける消費税増税をあおりました。 また、住民が1メートル1億円かかると反対している東京外郭環状道路の建設財源を確保するよう国に要求。6月都議会で否決された、漫画・アニメーションの性描写を規制する青少年健全育成条例改定案を再提出すると表明しま
【石原慎太郎・亀井静香会見詳報(1)】石原慎太郎、亀井静香両氏、トランプ氏に挑戦状 石原氏「なめたらあかんぜよ」と吠える 元東京都知事で作家の石原慎太郎氏と元運輸相の亀井静香衆院議員が19日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、米大統領選の共和党の有力候補、ドナルド・トランプ氏に、日米関係や国際情勢に関する意見交換を申し込んだことを発表した。 日米安全保障条約を不公平だと主張し、日本批判を強めるトランプ氏について、記者会見で石原氏は「あまりに日本を知らない」と批判した上で「『なめたらあかんぜよ』と言いたい」と述べた。亀井氏は「主張に米国のエゴがある。極端な保護主義を取られた場合、世界も日本も大変なことになる」と語った。 石原、亀井両氏は16日付でトランプ氏に意見交換の申し入れ書を送付。「日本に対する本質的な理解を欠いており、日米関係にかかわらず世界の安定のために著しく危険」と批

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