米国のケネディ厚生長官は5日、メッセンジャー(m)RNAを活用した政府のワクチン研究開発支援を中止すると発表した。新型コロナウイルスやインフルエンザなどを対象に、生物医学先端研究開発局(BARDA)が資金提供する22のプロジェクト計5億ドルに影響するとしている。 ケネディ氏は声明で「専門家の意見に耳を傾け、行動した」とし、「ウイルスが変異しても効果を維持できる、より安全で広範なワクチン」に資金をあてると主張した。「納税者の先行投資を維持する」ため、最終段階にある一部の研究の継続は認めるという。 米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、新型コロナ流行時に第1次トランプ政権の対応を非難し、BARDAトップを解任されたウイルス学者のリック・ブライト氏は「将来の未知の生物学的脅威を前に、最前線の防衛手段を自ら弱体化させることになる」と指摘した。 mRNAを使ったワクチンは新型コロナ流行時に初めて実


トイレに設置されているハンドドライヤー。新型コロナウイルス禍では軒並み使用が禁止された=東京都千代田区で2024年9月9日、和田大典撮影 新型コロナウイルス禍において、これほど理不尽な扱いを受けたものはない。トイレに設置されているハンドドライヤーだ。 ぬれた手に風を送って乾かす仕組みだが、手についた菌を拡散させ、感染を広げる恐れがあるとして2020年5月に使用禁止となった。 だが、実はこうした対応が取られたのは日本だけだった。 「なぜこんなことになったのか。今も分かりません」 ハンドドライヤーの中小メーカー、東京エレクトロン(神奈川県)の井上聖一社長(74)は言う。 使用禁止によって会社の売り上げは10分の1にまで急減し、社員は半減して5人になった。 井上社長は危機感を覚え、ハンドドライヤーが感染を拡大させるのか自ら実験し、その安全性を証明した。「科学的に安全と判明しています」。そう言って


お酒を飲むと顔が赤くなる人は、ならない人に比べて約5倍新型コロナウイルス感染症にかかりにくい――。佐賀大の研究グループがそんな研究成果を発表した。 研究は、佐賀大医学部の松本明子准教授(49)と、同…

2020年1月、新型コロナウイルス感染症の感染者が国内で初めて確認されてから、早4年。未曽有の事態を乗り越えた経験をこれからの感染症対策にどう生かすべきか、日本医師会のシンポジウムで話し合いました。

新型コロナウイルスワクチンの開発に貢献した独ビオンテック社のカタリン・カリコ上級副社長と米ペンシルベニア大のドリュー・ワイスマン教授の2氏が、今年の日本国際賞に選ばれた。 25日に受賞会見と合同イン…


2023年のノーベル生理学・医学賞は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する効果的なmRNAワクチンの開発を可能にしたヌクレオシド塩基修飾の発見に対して,米ペンシルベニア大学のカタリン・カリコ(Katalin Karikó)非常勤教授と同大のドリュー・ワイスマン(Drew Weissman)教授に授与される。 mRNAワクチンはCOVID-19ではじめて実用化したワクチンだ。その構造は簡単で,脂質膜でできた100nmほどのカプセルの内側に人工的に合成された紐状のmRNAが閉じ込められている。COVID-19向けのワクチンの場合,mRNAにはウイルスの表面に突き出した突起部(スパイク)の設計情報が記載されている。 これまでのワクチンには,弱毒化生ワクチンや不活化全粒子ワクチンといった病原体をまるごと含むワクチンや,病原体の一部のタンパク質だけを培養細胞の中で合成した組み換えタン


政府は、有識者による新型コロナウイルス感染症対策分科会と基本的対処方針分科会を廃止する方針を固めた。両分科会の会長を務める尾身茂氏は退任する。来月の内閣感染症危機管理統括庁の発足に伴う対応で、近く発…

筆者がタイから帰国後直ちに実施したコロナの抗原検査結果。「C」の細いラインがコロナ陽性を示す。「r」の太いラインはコントロールライン(きちんと検査ができたことを示すライン)=2023年7月、筆者撮影 私自身が新型コロナウイルス(以下、単に「コロナ」)に感染しました。これまでこの連載で「コロナは感染を防ぐことができる」「私は10年以上一度も風邪をひいていない」など、自分は感染しないよう最大限の注意をしていると言い続けてきましたが、ついにコロナに負けてしまいました(つまり10年以上ぶりに風邪をひいてしまいました)。ただし、症状が出たのはほんの数時間程度で、翌朝には症状が消失していました。あまりにも軽症だったので最初はそれがコロナだとは考えていなかったほどです。自分自身の個人体験ですから、エビデンス(科学的な価値)はまったくない内容ではありますが、「私がコロナに感染してもごく軽症だった理由」、さ




世界保健機関(WHO、本部スイス・ジュネーブ)のテドロス事務局長は5日の記者会見で、新型コロナウイルスをめぐる世界の現状について、2020年に発表した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の終了…


新型コロナは流行が繰り返される「エンデミック」という段階に入ると指摘する西浦博・京都大教授=京都市左京区で2023年3月31日、山崎一輝撮影 新型コロナウイルスの感染症対策の礎となるデータ分析を3年にわたってリードしてきた理論疫学者の西浦博・京都大教授は、「5類移行」を前に危機感をあらわにする。西浦氏は今後、新型コロナは流行が繰り返される「エンデミック」という段階に入るとみており、来たるべき「第9波」以降について「(死者、入院者が最多だった)第8波よりも大きくなることも覚悟しなければなりません」と警鐘を鳴らす。西浦氏は「第9波」やその先の未来になぜ過去最悪の被害がもたらされると考えているのか。2回に分けて紹介する。【聞き手・金秀蓮】 3年に及ぶコロナ禍で、どんな課題が浮き彫りになったのでしょうか。各界の専門家らに聞きました。 第1回 安倍、菅、岸田…… 尾身茂氏が見た3首相 リスコミで課題


今年2月までに少なくとも7783万回分の新型コロナウイルスワクチンが使用されずに廃棄されたとみられることが、毎日新聞の取材で判明した。厚生労働省の公表資料や全国の主要な自治体へのアンケート集計で割り出した。ワクチンの有効期限切れが主な要因で、廃棄量は購入契約数の約9%に当たる。有効期限の到来によって今後も増える見通しで、有識者からは大量廃棄に至った過程について検証を求める声が上がっている。 国はワクチンの1回当たりの購入単価を公表していないため、廃棄されたワクチンの費用を算出できない。ただ、財務省は購入予算額(2兆4036億円)を総契約数(8億8200万回分)で割った2725円を金額換算した場合の1回分として示している。この数字を掛け合わせ、廃棄されたワクチンを金額に換算すると約2120億円と試算することができる。厚労省幹部は「2725円を掛け合わせて廃棄されたワクチンの費用の総額…



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