脳で訂正機能が低下か 統合失調症の妄想―東大 2020年03月22日17時03分統合失調症で妄想が生じるのは、脳で間違った学習を現実に合わせて訂正する機能が低下している可能性が高いと東京大大学院医学系研究科の河西春郎教授や柳下祥講師らが22日までに発表した。研究成果は将来、早期診断・治療に役立つ可能性があるという。論文は英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。 脳内の硫化水素過剰、統合失調症リスク=新たな治療薬の期待も-理研など 河西教授らは、マウスに低い音を聞かせ、水が飲めると学習させる実験を行った。その際、脳の「側坐核」と呼ばれる部分を調べると、神経伝達物質「ドーパミン」の濃度が上昇し、ドーパミンを受け取る1型受容体のある神経細胞群が働いて水を飲める条件を学んでいた。 次に高い音を聞かせると、実際には水が出ないのにマウスは水をなめようとした。この後、「側坐核」ではドーパミンの濃度が一時

ツイッターに下記の二つのツイートをしたところ思った以上の反響がありました。 このツイートにこんなに反響があるのはちょっと驚き。案外関心のある方が多いんですね。せっかくなので先日の精神神経学会でお話ししたときのシェーマを。自作のものですが、大づかみにはこういう理解でよいかと思ってます。 pic.twitter.com/Vn2X77FYNS— afcp (@afcp_01) June 13, 2016 二つ目のツイートのシェーマはこれまでの議論の歴史的経過を大雑把に示したつもりなのですが、なかなか議論も複雑なところなので、ブログの記事に起こしてみることにしました。 この記事を読む前に大事な注意事項を一つ。本当は自閉スペクトラム症も統合失調症のグループの障害も、歴史的には細かく細分化され、ここで紹介している研究もそれぞれ扱っている対象が少しづつ異なっているのですが、読者の方の混乱を避けるために、

統合失調症患者は左脳深部の「淡蒼球(たんそうきゅう)」の体積が右脳側より大きいとの研究結果を、大阪大や東京大など国内37研究機関が共同でまとめ、米科学誌モレキュラー・サイカイアトリー電子版に19日発表した。 淡蒼球は神経核の一部で、運動機能や意欲などに関わるとされる。一般の人は左右の淡蒼球の体積に違いはなく、研究結果は新たな治療法や診断法の開発に将来つながる可能性があるという。統合失調症は約100人に1人が発症する精神障害で、幻覚や妄想、意欲低下などの症状が表れるとされる。患者は淡蒼球の体積が大きいことが知られていたが、左右の違いの有無など詳しいことは分かっていなかった。 研究グループは、統合失調症患者884人と一般の1680人を対象に脳の画像を解析。構造などを比較したところ、患者は左脳側の淡蒼球が平均で約4%大きかったという。
圧倒的な絶望感のなかを生きる子どもたちがいる。就学援助の受給率が東京23区内で最も高い板橋区を取材した。(編集部・竹下郁子) 油のこびりついた台所。擦り切れたカーペット。古いアパートには隙間風も入る。 昨晩は毛布にくるまって眠ったんだ、と笑う啓太さん(仮名・19歳)は、夜間の定時制高校に通う4年生。生活保護を受けて、東京都板橋区のアパートで一人暮らしをしている。もともと母子家庭で2人暮らしだったが、母親が2年前、統合失調症で入院した。 母はパートを掛け持ちしながら啓太さんを育ててきた。忙しくて滅多に家にいなかったため、幼稚園から小学3年生まで、啓太さんに母と過ごした記憶はほとんどない。 ●生活保護費をやりくり そんな母の異変に気づいたのは、小学4年生のときだ。具合が悪いと言って家にひきこもりがちになった。会話もかみ合わないことが増え、精神科への通院が始まった。 同時に啓太さんも

TOP > コンボの活動紹介 > こんぼ亭月例会 > これまでのこんぼ亭 > 第31回こんぼ亭月例会 遺伝? 育ち? 精神疾患はどうして起こるのか?(2016/01/23) ご参加ありがとうございました。無事終了いたしました。 第31回こんぼ亭のご案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 遺伝? 育ち? 精神疾患はどうして起こるのか? ~研究成果にもとづく遺伝カウンセリング~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【講 師】尾崎紀夫先生(名古屋大学医学部附属病院 精神科・遺伝カウンセリング室) 【開催日】2016年1月23日(土) 【時 間】12:30開場 13:00~15:30(30分程度延長する場合があります) 【参加費】事前申込み 3000円(コンボ賛助会員は2000円)/当日 3500円 【場 所】かめありリリオホール(下の地図をクリックすると大きくなります) 印刷用

塞ぎ込みどうしていいかわからないと思うような時こそ、信用できる人に相談するようにしましょう。そういう時は、たとえ相談しても状況は変わらないと思うことも多い時です。 ただ、そんな時だからこそ、相談することは重要です。 信用できる人に話すことで、自分の気持ちを整理でき、心が軽くなることがあります。相談をしてみると、相談することは、とても大事なストレス対処の方法だと実感する事ができるでしょう。 信頼できる人に話してみることで、違う視点や別の対策が見出せる可能性も出てきます。 そうなると少しズル前向きな気持ちも取り戻すことができます。本当にそうなるのかならないのか、「実験するつもり」で、他人へ相談をしてみましょう。
Sydneyで行われたMovement Disorder Society 2013のなかで,脳に器質的な障害を認めないにもかかわらず不随意運動が生じる,いわゆる心因性不随意運動に関するシンポジウムが行われた.日本では活発な議論が行われにくい領域だが,何と,会員が全員集まる一番大きなシンポジウムであるplenarysessionとして行われ,事実,3人の講師によるレクチャーは実に中身の濃いものであった.以下にその要旨をまとめたい. 1)どのような病名を用いるべきか? これまで様々な病名があった(解離性障害,転換性障害,身体化障害,身体表現性障害,心気症,虚偽性精神障害,Munchausen症候群,詐病,ヒステリー,さらに形容詞では,機能性,非器質性,心因性など).どの病名もベストでなく,病名を変えるべき時だと考える.理想的には原因でなく機序を反映するもの,心と身体のいずれが原因かを言及しな

2月23 古くから存在するが新しく発見された第3の向精神薬 亜酸化窒素(N2O) カテゴリ:酸化窒素化合物(NO、N2O)うつ病 一昨度の8月に、ニトロプルシッド・ナトリウムが統合失調症の症状を劇的に改善させたという論文を紹介したのだが、その薬理作用は一酸化窒素(NO)を介したNMDA受容体システムへの作用などが想定されている。酸化窒素系化合物はNMDA受容体システムに作用するのである。 (関連ブログ 2013年8月24日 ニトロプルシッド・ナトリウムの統合失調症への効果) (JAMAの一酸化窒素の精神疾患への効果に関する社説)http://archpsyc.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1686036(統合失調症へのニトロプルシッド・ナトリウムの効果に関して新たに2014年に発表された論文)http://www.schres-journal

大塚ホールディングスは売上高で約1兆5000億円(2022年)を誇る国内第2位の製薬企業です。前身である大塚製薬は、医療機関を対象とした輸液事業を礎とし、βブロッカー「ミケラン」、気管支拡張剤「メプチン」の自社創薬で発展した企業ですが、一般の方から見ると製薬企業のイメージよりも、ポカリスエット、カロリーメイトに代表される健康飲料や健康食品の会社というイメージが強いようです。 しかし、同社は早い段階から世界進出の足がかりを築くべく、世界各国に医薬品の研究所や工場の建設、2009年には、テガフール製剤で国内トップシャアを誇るなどオンコロジー領域で実績のある大鵬薬品を完全子会社化するなど、医薬品事業の拡充に努めてきました。 大塚ホールディングスは2013年、アメリカのバイオベンチャー「アステックス・ファーマシューティカルズ」を買収しました。同社は急性骨髄性白血病の治療薬「ダコジェン(一般名:デシ
NHK Eテレで毎週金曜日に放送中の福祉番組「バリバラ~障害者情報バラエティー~」で、12月5日(金)に放送する特集ドラマ「悪夢」の取材会が行われ、出演するお笑い芸人のハウス加賀谷と、カンニング竹山が登場した。ハウス加賀谷は12歳のときに統合失調症を発症し、入退院を繰り返してきた経歴を持つ。今回、12月3日(水)から9日(火)の障害者週間に合わせ、主役、キャストのほとんどが障害者という日本初のドラマをコメディータッチで描く。 幻覚に襲われるため、仕事が決まらず葛藤する統合失調症の真(加賀谷)は、障害者が集まるラウンジ「悪夢」を訪れる。そこには全盲、脳性まひなど、さまざまな障害者が集まっていた。真は自分の障害を隠そうとするが、女主人の紗江(片山真理)とダウン症のバーテンダー光司(あべけん太)と出会い、次第に「悪夢」の世界に魅了されていく。 加賀谷は今回主演を務めることについて「大きな挑戦です

精神障害をもつ方々の、ユニークな幻聴・妄想をかるたにした「幻聴妄想かるた」を販売している就労継続支援B型事業所「ハーモニー」。「わたしが宇宙の支配者です」「おはようございます、もう帰ろうかな」「ぐるぐる回る ちっちゃいおじさんたち」……不思議な魅力を放つ「幻聴妄想かるた」について、施設長の新澤克憲さんにインタビューをしてきました。現在、エイブルアートギャラリーで開催中の「新・幻聴妄想かるたとハーモニー展」を受けて、困ってるズ!応援版から緊急転載。(聞き手・構成/金子昂) ―― 「幻聴妄想かるた」、読み札や絵札を見ているうちに、自分の妄想と一緒だよなと感じるようになる、とても面白い体験でした。 そうですよね。みなさん最初は「精神障害ってこんなもの」とイメージがあって手に取るようです。でもみているうちに、案外、正常かそうじゃないかって境界は曖昧だって気づいていただけるといいなと思うんです。 ―

2014年4月、神奈川県川崎市の小児科クリニックで、近隣の精神障害者グループホームの稼動開始に反対する署名運動が開始されたということです。 署名運動を始めたのは、クリニックの院長である女性医師です。 病院のWebサイトを見てみると、小規模ながら良心的な医療を提供しているようです。スタッフの方々も、実直で仕事がお出来になる方という感じです。写真を見ただけでは分かりませんけれども。 ことの経緯を、女性医師のブログから引用して紹介します。 なお、ブログエントリーは「Web魚拓」に保存してありますが、女性医師の公私ともの活動やクリニックの業務を妨害するつもりはまったくないので、今回はブログから本文を引用するにとどめ、URLは紹介しません。 ごく一部分の引用にとどめたかったのですが、多量の引用になりました。 発端と取られた対処2014年4月のブログエントリーより。 大変な事になりました。 降って湧い

5月7 精神疾患を予防するために感染症を予防せよ(ヒト内在性レトロウイルス その1) カテゴリ:感染症HERV(ヒト内在性レトロウイルス) 今年になって、Neuronのという一流の科学雑誌に日本の研究グループが統合失調症の病因に関する論文を出した。人類のDNAに組み込まれているウイルス断片であるレトロトランスポゾンが原因なのだという論文である。今回は人のDNAに組み込まれているレトロトウイルスについて触れてみたい。 まず、その論文であるが、「Increased L1 Retrotransposition in the Neuronal Genome in Schizophrenia」というタイトルである。日本語に訳すると、「統合失調症の神経細胞のゲノムではL1レトロトランスポゾンが増加している」ということになろう。http://www.cell.com/neuron/retrieve/p

4月14 単一精神病論は危険である カテゴリ:双極性障害単一精神病論 最近、製薬会社主催のWEB講演で「単一精神病論」に関する講演があった。どうも最近、単一精神病論なるものが、製薬会社とタイアップして薬物療法の都合のいい言い訳として利用され始めているように思えるのである。これはかなり危険なのではなかろうか。 (製薬会社から頂いた単一精神病論への入信の案内状 ↓。聴講はしましたが、入信はしませんでした。今回は単一精神病論の話ではなかったのですが、エビリファイは速攻で効く。躁病も4日で良くなる。しかし、エビリファイは高用量じゃないと効かない。双極2型障害にもエビリファイは高用量でいくべきだ。エビリファイは24mgから開始すべきだ。30mgでも良いほどだ。維持療法もエビリファイだ。ずっとエビリファイを飲むべきだ。うつ病にもエビリファイだ。不安にもエビリファイは効くのだ。うつ病も躁病も双極2型障害

「精神病を"会話"で診断するなんてもう古い!」 83,000個の脳をスキャンしてわかった、精神病の正体 The most important lesson from 83,000 brain scans: Daniel Amen at TEDxOrangeCoast #1/2 精神病の診断のほとんどは精神科医が患者と話すことで診断していますが、それだけでは不十分だとダニエル・アーメン博士は語ります。93か国、8万3000人もの脳をスキャンしてきた彼は、トラウマによって脳に損傷が起きることを発見します。アルツハイマー、認知症、てんかん、ADHDの脳の状態もスペクトイメージングによって確認することができます。博士の研究によって、従来の精神科では一括りにされてきた「うつ病」も、患者達によって脳内の実態は様々であることがわかってきました。「心の病」に脳からアプローチする、新たな治療法の可能性を語り
![精神病を脳スキャンから診断 トラウマで脳は損傷する - ログミー[o_O]](/image.pl?url=https%3a%2f%2fcdn-ak-scissors.b.st-hatena.com%2fimage%2fsquare%2f407762014cc9129fc66d55860a364300ae971479%2fheight%3d288%3bversion%3d1%3bwidth%3d512%2fhttps%253A%252F%252Fimg.logmi.jp%252Fwp-content%252Fuploads%252F2014%252F05%252F83000brain_R.jpg&f=jpg&w=240)
Q: 私も妻も40代です。妻は20代後半に統合失調症と診断されて、はじめジプレキサ20mgを飲んでいたのですが、5mgにしてから 7年くらいすごく安定していて社会生活も出来ていたので、その後医師と相談し、減薬していきました。 ジプレキサの副作用である、太るということと、頭にもやがかかったような気がすることから、完全に断薬したいと思うようになりその後徐々に何ヶ月かかけて断薬しました。断薬後3ヶ月くらいは調子が良く、頭がさえて仕事が良くできるといっていました。また断薬を絶対にしたいと思ったのは、○○△(医師実名: 林が削除)とかいう人の「XXX」(書籍名。林が削除)という本を読んだのが大きかったようです。この本では、精神科はいらない、精神薬は完全に悪で、精神病なんてもともとないような事を主張しています。これを鵜呑みにした妻は、薬は具合が悪くなっても飲まないと言うようになりました。 断薬から4ヶ
周りの人には聞こえない音が聞こえる「幻聴」や、見えないものが見える「幻視」に苦しむ精神疾患「統合失調症」。周囲の理解が得られず、孤立してしまうケースが少なくない。だが、100人に1人ほどの割合で起こるとされ、まれな病気ではない。病気への理解を深めようと、「幻聴」「幻視」を疑似体験するセミナーが大阪市内で開かれ、参加してみた。(佐々木詩) ◆「うるさいですね」 「まず、ビデオを20分ほど見てもらいましょう」。2月初旬、「大阪市西区在宅サービスセンター」で行われた体験セミナー「幻聴・幻視って〜疑似体験を通して理解を深めて!〜」。冒頭、講師で障害者支援を行う相談支援専門員、福井史朗さんが参加者に声を掛けた。ビデオにはもう1人の講師で精神保健福祉士の藤井健さんが登場。統合失調症のほか、鬱病や中毒性精神障害などの精神症状について解説する。 画面では、藤井さんのそばに聖徳太子やリンカーンの画像が
1月16 iPS細胞の応用。精神疾患を完治に導く神経幹細胞移植の時代が来るのかもしれない。その1。 カテゴリ:iPS細胞介在ニューロン ノーベル賞を受賞した山中教授が開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞 induced pluripotent stem cells)が精神疾患の原因解明や治療にも応用され始めている。 昨年、雑誌Natureに、ラットでの実験ではあるが、GABA作動性神経に分化する前の胎児の内側神経節隆起(medial ganglioniceminence)から得られた細胞を統合失調症モデルラットの海馬に移植し、移植した細胞はその後、介在ニューロン(GABA作動性ニューロン)に分化して定着し、海馬の機能とドーパミンの機能を修復することに成功したという論文が掲載された。http://www.nature.com/mp/journal/v18/n11/full/mp201311

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