ホメオパシーは「同種療法」とも訳され、さまざまな物質を限りなく薄く希釈することで治療効果が得られるとされている代替療法の一種である。ホメオパシーで処方される「丸薬」は、原料の物質を1分子も残っていないほど希釈したのちに乳糖もしくは蔗糖にしみ込ませて作られる。通常の薬理学的見地からは、ただの「砂糖玉」と変わらない。臨床的にも効果はプラセボと変わらない。そんなわけでホメオパシーは「由緒正しいニセ科学」とみなされている。 さて、とあるブログ経由で、ナイチンゲールがホメオパシーに言及していることを知った。なんでも、「ホメオパチー療法は素人女性の素人療法に根本的な改善をもたらした」のだそうだ。「この用薬法はまことによく出来て」いるともある(強調は引用者)。ナイチンゲールがホメオパシーについて言及した"Notes on Nursing: Whatit Is and Whatit Is Not"(看

話せば長いことながら、、、これじゃ長くて読み切れないよ! とのことで、ダイジェスト版です。 1. 「きのこ組」を名乗る人物から、執拗な誹謗中傷を受けていました。 私と関わった人物にも直接嫌がらせをするようになって、さらに「きのこ組」が流した私に関する虚偽の数々による「フェイクニュース」を信じた人達の中から、私に対する殺害扇動や殺害予告がされるに至り、放置できなくなりました。 (補足:「きのこ組」は「米のとぎ汁乳酸菌」で放射能対策ができると主張し、EM菌で風邪や子宮頸がんなどの病気を防げると宣伝していた人物です。さらに「STAP細胞増殖液」という名称の乳酸菌液1本500mlを7000円で販売していました) 2.「きのこ組」は、私と家族の本名や詳しい住所情報の他に、当時高校生であった娘の容姿や通学方法をネットで流布しており、また私の「フェイクニュース」が発信されて扇動された人達が出たら、今度は
ネットでがん治療を調べると、「日本のがん死亡率は、先進国の中で唯一上昇している」という話が良く出てきます。そして、この言葉がでるとお決まりのように、日本でしか抗がん剤が使われていないからだとか、日本の標準治療がひどいという文句がでてきます。この話から病院での治療に不安を感じる方もいます。もちろん、日本だけで死亡率が上がっているというのは完全な嘘です。今回はこの嘘について解説したいと思います。 日本のがん死亡率は低下し続けている まず、WHOの実際のデータを使って、日本のがん死亡率はどうなっているのかをお示しします。WHOサイトのグラフをそのまま以下に引用します。 こちらは、日本を含めた各国の「男性のがんによる死亡率」を比較したものです。日本は真ん中の図の中で、緑で表されています。日本は1990年代後半をピークに、その後はどんどん下がってきています。この傾向はほとんどの先進国で同様です。日本

科学的事実を表現する際、その伝え方や言い回しによって、人の受け取り方は変わってきます。例えば「手術の際、わずかであるが、合併症を起こす可能性がある」と説明されるよりも「手術が成功する確率は、ほぼ100%」と説明された方が、内容としては同じことを言っているにも関わらず安心感が得られやすいのではないでしょうか。今回は、人であれば誰しもが持つ、情報の受け取り方に際しての心理効果について解説します。 ▼人は情報を受け取る際、さまざまな心理効果の影響を受ける ▼その結果、情報を歪んだかたちで認知、処理してしまうことがある ▼人はもともと騙されやすいということを自覚することが、情報を鵜呑みにしないために重要 いきなりですが、下の図を見てください。 左側の瓶には、「タウリン1g配合」、右側の瓶には、「タウリン1000mg配合」と書かれています。 1g=1000mgなので、どちらも、同じ量のタウリンが配合

今年4月、通信教育で有名な(株)Z会から、取材の依頼が来た。中高生向けの情報誌で、「『科学的』ってどういうこと?」というタイトルで特集を組みたいと考えている。食品や健康情報の問題点、情報の受け手側が持っておくべき知識、心がまえなどについて話を聞きたい……。 Z会といえば、教材が難しいことで有名。「東大・京大を目指すならZ会。」と言われている。そのZ会が、受験とはまったく関係ない健康情報について聞きたい? 驚いた。取材を受けた時にもいろいろ驚いた。できあがった情報誌を送ってもらって、仰天した。 たとえば血液型やゲーム脳、超能力などについて、どう考えるか。疑似科学のなにが問題なのか。人が、あやしい科学情報を信じてしまう心理は、どのようなものなのか。とても面白くて考えさせる、真っ向勝負の「読み物」になっていた。 大人相手の情報誌でも、こんなにしっかりした内容のものはたぶんない。なにせ、中高生に「

最新・最古の遷移先は存在しない場合がほとんどだと思いますので、以下の場合などにお使いください。 - 遷移先の魚拓、その他アーカイブの存在確認 - サイト丸ごと保存をした場合の魚拓 - 遷移先の取得の検討 - リスキーなサイト閲覧時のうっかり遷移の予防...

*テキストを入れます。2月21日に画像版を入れます。教育時事 (『教職研修』誌2014年12月号) 学校に広がるニセ科学問題 法政大学教授 左巻 健男 ●重要な人類の文化の一つであり、 もっとも論理性や実証性をもっている科学に対して、ニセ科学(疑似科学やエセ科学ともいわれる)が世の中にあふれている。 ●ニセ科学は、「科学っぽい装いを している」あるいは「科学のように見える」にもかかわらず、とても科学とは呼べないものを指している。 ●学校教育や環境活動のなかにニセ科学が忍び込んでいる。その代表的なものに、「水からの伝言」と「EM菌」がある。 ●ニセ科学とは? 自然についての科学、つまり自然科学は、素粒子の世界から宇宙の世界までの秘密を探究し、世界がどうなっているか (自然像) を明らかにしつつあります。科学の知識体系は、重要な人類の文化の一つであり、もっとも論理性や実証性をもっています
微生物が水質浄化に与える効果を疑問視する朝日新聞の記事で、取材を受けていないにも関わらずブログの文言を無断で改変して使われ、コメントしたかのように掲載されたとして、琉球大学名誉教授の比嘉照夫氏(73)が2日、同社を相手取り、慰謝料など約350万円と謝罪広告を求める訴訟を東京地裁に起こした。 訴状によると、問題となったのは平成24年7月3日付と同11日付の朝日新聞青森県版の記事。比嘉氏が研究開発している有用微生物群(EM菌)を川の水質浄化に役立てようとする環境教育が同県で行われているものの、科学的な効果を疑問視する声があり、県も十分に検証していないなどと報じた。 比嘉氏は同社記者から取材を受けていなかったが、記事では微生物の効果について「開発者の比嘉照夫・琉球大名誉教授は『重力波と想定される波動によるもの』と主張する」などと記載。この引用は、比嘉氏が記事の掲載日から約5年前の19年10月1日

パラシュートジョークを知っているだろうか。 弊社のパラシュートは安全保障つきです。故障したパラシュートをご送付いただければ、無償で新品とお取替えいたします。ですが、今まで一度たりとも苦情をいただいておりません 自然放置療法とか、ナントカが効くとか聞くたび、このジョークを思い出す。気の迷いをなくす鰯のアタマなら可愛いが、それに命を託してしまうほど愚かになってはいけない。わたしの理性や論理の"正しさ"は、気分や体調で簡単に覆る。大病をして精神的にも参ったとき、どれくらい愚かになれるか。予防として読む。 病気になり、気が滅入っているとき、病気の理由を周囲にぶつけたくなる。矛先が家族や医者に向くとき、医学以外にすがりたくなる。病院の治療だけで大丈夫か、他にできることはないか、藁を探してインターネットを掘削する。患者の不安につけこんで、食い物にするのは「ニセ医学」だ。 ニセ医学とは、医学のフリをした

12月に行われる消費税率10%への引き上げの判断に控え、自民党の税制調査会が来年度の税制改正に向けた議論を開始しました。法人税の実効税率のほか、消費税率の引き上げに伴っての軽減税率の導入の可否などが焦点で、政府や公明党との間で例年以上に難しい議論になると予想されています。 そんななかで、財務省幹部が省内で極秘に作成させた1枚の文書を先日、入手しました。 その文書は、戦中の東条英機から現在の安倍晋三までの第40代から96代までの首相(実数で36人分)のパーソナル・データを調べてまとめたものでした。 年間所得でも、総資産でも担税力でもありませんでした。財務省ならばいずれも不可能なことではないでしょうが、歴代首相を4つのカテゴリーに分類するものでした。 故人も大勢おられる中でどうやって調べたのかはわかりませんが、血液型一覧でした。人間の性格や生活パターンをA、B、O、AB型の4つで類別するのは科

なぜ「ニセ医学」に騙されてしまうのか? 『「ニセ医学」に騙されないために』著者・NATROM氏インタビュー 情報 #ホメオパシー#新刊インタビュー#なぜ「ニセ医学」に騙されてしまうのか? 医学の形態をとりながら、実は医学ではない「ニセ医学」というものがある。テレビや雑誌、書籍でもたびたび見かける、標準医療を否定する人びとやなんだか怪しい健康法。なかには、高額なお金を要求するものや、患者が命の危険に晒されると、病院に丸投げするようなものまである。『「ニセ医学」に騙されないために』(メタモル出版)には、そうした「ニセ医学」の中でも特に酷い事例が羅列されており、「ニセ医学」の基本的な手口を知るのにうってつけの一冊だ。著者・NATROM氏に、人びとが「ニセ医学」に騙されてしまう背景についてお話を伺った。(聞き手・構成/金子昂) ―― 数多くの「ニセ医学」事例を取りあげられている本書ですが、まずは「

おはようございます。高橋宏です。ツイッターやFacebookには何度か投稿しましたが、本当に医療業界というのは「腐り切っているなあ」というのが実感です。 このブログを読んで頂ける方の恐らくほとんどの方には最初、何を言っているのか理解できないと思いますが、良く読んで頂ければ私が何が言いたいのかも必ず理解して頂けると信じています。 「血液の闇」という本を読んでいます。つい最近発刊されたばかりです。著者は船瀬俊介氏と内海聡氏です。ここ最近、私が最も注目している方々です。ここ数年でお二人の講演会には何度も足を運びました。これだけ世間に対して真実を発信し続けるというのはとても勇気のいることだと思います。下手すれば殺されかねない、本当にアンタッチャブルな分野です(笑) こういう人達はネットで何と叩かれるかと言いますと「トンデモ」という扱いで、「あの人達が言っていることは、ちょっと頭がおかしいから皆さん

彩図社から、『謎解き 超科学』という本が10月25日頃発売されます。 価格は1400円+税で、全国書店及び一部コンビニエンスストアでも販売されます。 こちらの表紙を目印に、見かけたら是非手にとってやって下さい。 ■どうしてどらが宣伝? ニセ科学問題を憂うから、みたいな立派な心がけではなくて、今回取り扱う31項目の超科学(本に於けるニセ科学の表現)のウチ4項目の執筆をどらねこに担当させてくださいましたので、渾身のチカラを込めて(込めたから内容の良さを保証するモノでは無いが)書かせて頂きました。 内容はこのブログの愛読者の方にはおなじみのものですが、過去記事の焼き直しなどではなく、新たに調査しなおし、背景なども存じ上げない方を想定したものとしたつもりです。ニセ科学は社会のリソースを奪うだけでなく、社会的弱者を食い物にするものも存在します。そうしたものが実態を認識されないまま広がってしまう事を放

2013-06-07 インターネットからニセ科学を減らすたった一つの簡単な方法 科学 エッセイ ブログ インターネットを見ているとニセ科学を正しく感じ、世間で言われていることは全て陰謀のように感じてしまいます。それは何故でしょうか?答えは簡単、正しい意見よりも間違った意見を目にする頻度が圧倒的に多いからです。 正しい科学情報がネット上には少なすぎるサイエンスコミュニケーターである佐藤健太郎さんがブログ記事で良いことを言っていました。「酵素」という言葉で検索しても、まともに生化学的な意味での酵素について解説したページは、上位30位までに2~3件に過ぎません。 要するに、業者の発信する情報に、正確な知識が押し流されてしまっている状態です。ではどうしたら良いか。「○○のサイトにもう書いてあったことだから、自分はもういいか」ではなく、同じようなことを書くことにも意義があります。「どこかにもこう
05-<< 2025-06- >>07- 123456789101112131415161718192021222324252627282930 この記事は三日前に投稿したものを大幅に加筆したものです。 血液型とパーソナリティについてこのブログで取り上げた理由について述べておきたい。 一つは、このブログを立ち上げたそもそもの理由とも重なる。 ニセ科学批判の人たちは、徒党を組んでいるような印象を受ける。まぁ、別にそれはそれでいいのだが。 だが、低線量被曝は怖くないとか、低線量被曝による健康影響はないと考えるのが科学的である、、、といった具合に、科学を錦の御旗として低線量被曝を怖がる人たちを馬鹿にしているように見えるし、結果として、原発事故の元凶(東電、霞が関、歴代政府、利権屋、等々)を免罪する形にもなっているとの印象を受けてしまうのである。低線量被曝のリスクは喫煙によるリスクよりもずっと小さ
2007年の発売以来、累計585万部超の大ベストセラーになった『B型 自分の説明書』シリーズ。11月8日には続編(A型・B型・AB型・O型)が4冊同時に発売される。撮影/森カズシゲ 「B型って自分勝手な人、多くない?」「A型の上司とはどうも相性が悪くて」…こんな話を耳にすること、よくありますよね? なんといっても日本人は「血液型 性格診断」が大好きな国民。特に女性の場合、「血液型×職場の人間関係」「血液型×恋バナ」は、おしゃべりの肴としてテッパンです。 一方、男性は「血液型なんて…」と斜に構えてしまいがち。特に「仕事がデキる」「忙しい」ビジネスマンほどこうした態度をとってしまうもの。しかし、そんな男性はご注意! 「血液型 性格診断」を冷ややかにみるオトコはモテない!…ことが小誌の調査で明らかになったのです。 R25が20〜30代の独身男女400人(男性200人・女性200人)を対象にイ
お母さんのおなかの中にいた時の自分の状態や、聞こえた音や声、周囲の状況などを覚えている、という人がいる。こうした「胎内記憶」を持つ日本人がどのくらいいるかを、横浜市金沢区・池川クリニックの池川明院長がまとめ、2011年3月発行の『国際生命情報科学会誌』で発表した。 産婦人科医の池川さんは胎内記憶に関心を持ち、研修や講演活動をしている。2008年に中学生や一般人、助産師・看護師などを対象に計8回、胎内記憶をテーマに講演をした。その時にアンケート用紙を配り、胎内記憶の有無を聞いた。 大人にも「胎内記憶ある」人 講演に参加したのは617 世帯、2448人。論文によると、「胎内記憶がある」と答えたのは、成人1442人のうち18人 (1.2 %) 、未成年のほうが率は高く、1006人のうち73人(7.3%) で、全体では2448人のうちの91人(3.7%) だった。また、「胎内記憶がある」人が1人以

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