がん細胞は、ブドウ糖をエネルギー源とする――。これは、1931年にノーベル生理学・医学賞を受賞したオットー・ワールブルグ博士が、マウスの「癌性腹膜細胞」を用いた実験で解明し、1923年からの一連の論文で発表したものです。 2人に1人ががんに罹患し、3人に1人ががんで亡くなるとされる中、今日のがん治療の大きな問題点といえば、この90年以上も前に発見された事実が、まったく生かされてこなかったことに尽きるでしょう。今では、がん細胞は正常細胞の3~8倍ものブドウ糖を取り込まなければ、生命活動を維持できないことも分かっています。 ブドウ糖欠乏状態の体が生み出す「ケトン体」 その理由は、2つ考えられます。1つは、がん治療の現場において、患者の栄養管理や食事指導内容が軽視され続けてきたこと。そして、もう1つは、糖質の代名詞である炭水化物が、私たちが生きていくために必要な、3大栄養素の中核を担ってきたこと
大津秀一 オフィシャルブログ 「医療の一隅と、人の生を照らす」 Powered by Ameba 早期緩和ケア大津秀一クリニックで、早期からの緩和ケア外来・相談・診察を東京都文京区目白台で行う緩和ケア医・緩和医療専門医の大津秀一のAmebaオフィシャルブログです。「死ぬときに後悔すること25」作者。遠隔・オンライン診療に対応です。 大橋巨泉さんがお亡くなりになられました。 深く哀悼の意を表します。 奥様がコメントを出しておられます。 大橋巨泉さん死去妻・寿々子さんコメント全文 上記の件につきまして、緩和医療医としての私のコメントを、と複数のメディアの方からお問い合わせがありました。 実際の診療をしていたわけではありませんから、仔細をお話しすることは困難です。 また電話だと、私の意図が正確に伝わらないこともあると思います(そして実際に書いてみて、この複雑なことを短くコメントでまとめるのは困
2020年のオリンピック・パラリンピックの東京開催に向けて、競技場の建設や交通網の整備など、いろいろな分野で準備が進んでいます。世界各国から人々が集まり、夢と希望と感動を届けてくれるイベントが開かれるのは今から楽しみです。 開催に向けては、健康面でも取り組みがなされています。ただ、2015年5月15日の朝日新聞によりますと、「2020年東京五輪に向けて、東京都の検討会は禁煙・分煙の条例化を進めてきたが、条例化を先送りする最終提言をまとめた」そうです。 http://www.asahi.com/articles/ASH5X6GZ6H5XUTIL048.html この記事によりますと「2004年以降、定着していた『禁煙五輪』の流れを断ち切りかねない動き」だそうです。 すでに欧米をはじめとする先進国では、たばこの健康に及ぼす悪影響は広く国民に周知されています。そして喫煙対策として、公共施設・レ
胆管がんのため54歳の若さで亡くなった女優の川島なお美さんが手記で、「患者よ、がんと闘うな」の著書で知られる近藤誠医師(67)を批判しているとして、ネット上で話題になっている。 川島なお美さんは闘病中、がん患者を励まそうと手記を書いていたが、それが2015年12月8日に出版された。新潮社からの刊行で、女優らしく「カーテンコール」と名付けられている。 肝臓は強いとして、ある治療法を提案 手記では、13年8月に受けた人間ドッグで、肝臓内の胆管に1.7センチほどの小さな腫瘍が見つかったことからの顛末が克明につづられている。がんが再発してからは、夫のパティシエ鎧塚俊彦さん(50)が手記を引き継ぐ形で執筆した。川島さんが受診した近藤誠医師については、手記には「M先生」と匿名で書かれている。 川島さんは、女優業を優先したいと患部を切ったり抗がん剤治療をしたりすることに否定的で、そのためセカンドオピニオ
古希を超えて数年たつうちの母親は、東日本大震災の直後ごろに、北斗晶とは部位は違うけれど、ガンがみつかって「ステージⅣ 五年後生存率20%」て診断されて その年に2回手術をうけて、もう4年たつけれど、結構元気にしている。 人並みに健康診断は受けていたのだが、そのガンは、「検診では見つかりにくい部位」であった。 ちょうど、最初の手術のころは、「輪番停電」がつづいていて、病院が薄暗くて、しかも、電力の不安から人によっては手術時期を延期される人もいる中 「おたくのお母さんは、もし今手術しなけりゃ、余命数か月ですから」と予定通り手術したことを思い出す。 とりあえず、2回の手術を経て、完全にガン細胞を取り除くことはできず、 その後は、保険診療で抗がん剤治療を続けているのだけれど、最初の宣告をうけた翌年には、「これが最後になるかもしれない」ということで、 医者に抗がん剤治療のスケジュールを調整してもらっ
大腸がんのため、出演予定だった舞台『THE WINDS OFGOD』を降板した俳優の今井雅之(54)が4月30日、東京・新国立劇場で行われた同舞台のゲネプロ前に会見を開いた。がん公表後、報道陣の前に初めて姿を見せた今井は「ギリギリまで自分の体と相談したんですけど、ドクターストップ、プラス自分でも舞台に立てない」と無念さをにじませ、病状が「末期がんのステージ4」だと明かした。 <先日は>今井雅之、大腸がんで舞台降板「悔しくてたまりません!」 会見に登場すると、報道陣に一礼。マイクを通じて「これが精一杯の声です」と、ややかすれた声で決断に至る経緯を説明し、時折「自分の判断で降ろさせてくれと(言いました)…」と目に涙を浮かべながら言葉を詰まらせた。続けて「本当にすいません、病には勝てなかった…」と頭を下げて謝罪した。 今井は、今年2月に行われた同舞台の制作発表会見で、昨年末に大病を患い、
最近、週刊誌上で「子宮頸がん検診を受けてはいけない」 「上皮内がんは治療しなくてよい」などと書かれた記事が掲載されていることを知り、 腰が抜けるほどびっくりしました。 医療が進歩した今日でも、子宮頸がんは放置すれば死に至る悪性疾患であることに変わりありません。私たちの阪大病院でも多くの患者のみなさんの悲しみの声を聞きながら何とか健康を取り戻していただくよう懸命に治療をしています。子宮頸がんの罹患率と死亡率は、細胞診による子宮頸がん検診を受診すれば、受診しない場合と比べて、減少することが科学的に明らかにされています。わが国においても、厚生労働省研究班が詳細に検討し、「有効性評価に基づく子宮頸がん検診ガイドライン」1)において、「細胞診による子宮頸がん検診が有効である」という結論を公表しています。 日本には、検診で異常が発見された場合には次の精密検査を確実に受けていただき、その結果に基づいて、
パラシュートジョークを知っているだろうか。 弊社のパラシュートは安全保障つきです。故障したパラシュートをご送付いただければ、無償で新品とお取替えいたします。ですが、今まで一度たりとも苦情をいただいておりません 自然放置療法とか、ナントカが効くとか聞くたび、このジョークを思い出す。気の迷いをなくす鰯のアタマなら可愛いが、それに命を託してしまうほど愚かになってはいけない。わたしの理性や論理の"正しさ"は、気分や体調で簡単に覆る。大病をして精神的にも参ったとき、どれくらい愚かになれるか。予防として読む。 病気になり、気が滅入っているとき、病気の理由を周囲にぶつけたくなる。矛先が家族や医者に向くとき、医学以外にすがりたくなる。病院の治療だけで大丈夫か、他にできることはないか、藁を探してインターネットを掘削する。患者の不安につけこんで、食い物にするのは「ニセ医学」だ。 ニセ医学とは、医学のフリをした
日本テレビ「24時間テレビ」を見なくなって久しい。というか今でも毎年やっているのかすら知らないが、この間、ツイッターを覗いていると、『はなちゃんのみそ汁』というドラマが話題だったようだ。同題の書籍もあり、関連のブログもあるらしい。当のドラマはどうかというと、該当のテレビサイトによるとこういう話らしい。 新聞記者・安武信吾は、音大学生・松永千恵と交際。信吾は千恵から乳がん打ち明けたが、信吾は千恵と生涯をともにすると決意。千恵のがんは悪性度が高く、再発の可能性あり。抗がん剤治療後、5年間再発の兆候がなければ完全寛解(テレビのサイトでは「完治」とあるが誤植だろう)。治療を続けながら出産、はなが産まれるが、はなが9か月のときに転移が判明。玄米に味噌汁という食事療法を始め、はなが引き継ぐ……という話らしい。 つらい話だなと思う。 ツイッターで見かけた話題は、この食事療法を含め代替医療への批判が多いよ
2013年07月18日 入れたい人がいなければ、黙ってこの人に入れてほしい 〜参議院選 推奨政治家銘柄〜
ことし4月、法律に基づく定期接種に追加された子宮頸(けい)がんワクチンについて、厚生労働省の専門家会議は「接種のあと体中の痛みを訴えるケースが30例以上報告され、回復していない事例もある。この副作用は原因不明のため、国民に注意点を説明することができない」として、積極的に接種を呼びかけるのを一時、中止すべきだという意見をまとめました。 これを受けて厚生労働省は、近く全国の自治体に対して、対象者に積極的に接種を呼びかけるのを、一時中止するよう求めることにしています。 国が定期接種の対象としているワクチンについて接種の呼びかけを中止するのは、極めて異例です。
厄年に何らかのトラブルに遭ったことがある人---3人に1人。あなたは経験あるだろうか?だが、そもそも「厄年」に根拠はないらしい。日本初・科学的分析に基づく「新・厄年」をお教えしよう。 科学的な「厄払い」とは 30代から60代の男女2000人を対象としたこんなアンケート結果がある。 ・厄年対策で厄払いをしたことがある、もしくはしようと思っている---49・7% 神頼みで厄払いをしようと思う人は2人に1人もいるという事実。厄年を恐れている人がいかに多いかをうかがい知ることができる。 数え年で、男性は25歳、42歳、61歳。女性は19歳、33歳、37歳。誰しもに訪れる厄年は、一般的に「病気になる」「事故に遭う」といったイメージが強い。だが、その起源はあいまいで、根拠も明確になっていないのだという。 厄年に関する最も古い記述は、平安時代に書かれた文献にあるというが、時代によってその年齢は異なってい
どんなコラム? 職業は科学ライターだけど、毎日お買い物をし、家族の食事を作る生活者、消費者でもあります。多角的な視点で食の課題に迫ります プロフィール 京都大学大学院農学研究科修士課程修了後、新聞記者勤務10年を経て2000年からフリーランスの科学ライターとして活動 「キリンメッツコーラに、発がん物質が含まれていることが分かった。キリンビバレッジが認めた」という書き出しで始まる記事がMy news Japanというサイトに出て、少し話題になっている。 でも、「また、このトリックか!」と、既視感に襲われているのは、私だけではないはず。発がん物質という言葉で市民を震え上がらせるのは、市民団体やメディアなどがこれまで、さんざんとってきた手法。だが、ごく普通の食品にも、自然に生成する発がん物質が数多く含まれていることがわかってきて、様相は変わった。 発がん物質のリスクは、その毒性の種類や含まれる量
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