2009年の民主党政権での「事業仕分け」を、このセリフとともに記憶している人は多いだろう。「2位じゃダメなんでしょうか」。ちょうど13年前の11月13日、参院議員の蓮舫さん(54)が放った言葉である。 【写真】電子回路がいっぱい!完成前の「富岳」 仕分けは、自民党政権時代の「予算のムダ」を洗い出す会議で、やり玉に挙がっていたのが世界一の性能を目指すスーパーコンピューター(スパコン)「京」の開発計画だった。

8月30日、理化学研究所の「計算科学研究センター」(神戸市)に設置されているスーパーコンピューター(以下、スパコン)「京」の電源を停止しシャットダウンした。本格稼働したのが2012年だったので、7年間の運用だったことになる。 スパコン「京」といえば、何よりも2009年の事業仕分けの際に蓮舫議員が発言した「2位じゃダメなんですか?」を連想する人が多いだろう。今でもツイッターで「事業仕分け」と検索すると、その発言を揶揄したツイートがとにかく多い。今回の運用終了のニュースが出たことでさらに増えている。あれから10年も経っているにもかかわらずだ(当時、テレビ各局が毎日のように同じ映像を流していたことが今でも影響しているのだろう)。 それほどまでにインパクトを残した「2位じゃダメなんですか?」という言葉が、実は間違っていなかったということは、ほとんど知られていない。 私は当時、政府の事業仕分けを担当

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