有隣堂(横浜市)は、開店60周年を迎えた藤沢店を2027年末に閉店すると発表した。閉店までの約2年間、「お別れだけど、終わりじゃないのです。」を合言葉に、「これからの書店」をテーマにした実験的企画展シリーズ「SAYONARA FESTIVAL」を開催している。 1~2カ月ごとにテーマを変えた展示や書籍販売、イベントを展開し、「本との新しいかかわり方」を提案。藤沢店での取り組みを、有隣堂全体の店舗設計や接客などに生かしていく予定だ。 「これからの書店」をテーマにした企画展を開始。「有隣堂というブランドが人と文化をどのようにつないでいくのか」を再定義するための実践の場と位置付けている(出典:プレスリリース) 閉店までの2年間を“書店再生の実験店”に 藤沢店は、有隣堂本店(現在の伊勢佐木町本店)、西口店(現在の横浜駅西口各店)に続く3店舗目として1965年11月20日に開店した。売り場は「フジサ

本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 2025年上半期のベストセラーランキングが各社より発信されました。 「本の街 神保町」には3つの大型書店があります。それぞれの書店ごとに、いったいどのようなランキングになっているのか?比べてみたことがありませんでしたので、今回はじめて3書店のランキングを並べてみることにしました。各社集計をして並べてみたところ「ほぼ同じ本がランキングに入っていない」という結果に関係者一同もびっくりしています。ランキングは「売上冊数」と「売上金額」の2つ。あえてオールジャンルでの集計としてみました。 果たして、どのような結果になったのでしょうか? 全店共通でランキングに入った作品は1つもありませんでした。『よつばと!16巻』『本なら売るほど 1巻』 が2店舗でランクインしただけで、各店それぞれの個性が活きた

~ 全国261社「書店」業績動向調査 ~ 「活字離れ」が言われて久しい。本屋さんの倒産、廃業が高止まりし、業績確保に苦慮している。 全国の主な書店261社の2023年度の売上高合計は6,385億1,000万円(前期比2.1%減)で、利益合計は17億9,800万円の赤字(前期は24億2,600万円の赤字)と3期連続で赤字だったことがわかった。 増収企業は全体の4分の1の67社(構成比25.6%)にとどまり、赤字企業は75社(同28.7%)だった。コロナ禍でおうち時間が増えたが、書店の売上は落ち込みが続き、雇用調整助成金などの支援を受けながらも2021年度から3期連続で赤字を計上、顧客を呼び戻す戦略が求められる。 東京商工リサーチ(TSR)は、書店を運営する全国261社を対象に業績動向を調査した。売上高100億円以上は17社(構成比6.5%)と1割に満たない一方、5億円未満は181社(同69.

大久保と中野に挟まれ、長らく無色透明な印象だった東中野。しかし、今この街が少しずつ色彩を帯び始めている。JR東中野駅の西口を出てすぐ、角地に建つビンテージビルの赤いドアを頼りに4階まで上がると、独立書店「プラットフォーム(platform)3」がある。 Photo: Kaoru Hoshino入り口付近にはグッズや絵本が並ぶ 同店は、アジアを中心とした2000冊以上もの書籍や雑誌などを販売する「ロンリネス ブックス(loneliness books)」のオーナー・潟見陽と、ZINEの制作をはじめ、アイデンティティーを表現する人々によるパーソナルなZINEを集める出版レーベル「(TT)プレス(press)」の丹澤弘行とともまつりかの2人が共同運営する、独立書店兼オルタナティブスペースだ。 Photo: Kaoru Hoshino店内に置かれたZINE 店名は、ソウルにあるホンデ駅の上にあるク

昔、クロネコヤマトのブックサービスというのがあったのを覚えているだろうか。 まだインターネットが普及するずっと前から、電話FAXで本を注文できるというサービスだった。 実は楽天になっているその後、どうなっているかというと、実は楽天に買収されている。さらに楽天が取次の大阪屋と栗田を買収して合併させ、今は楽天ネットワークという会社になっている。 ただ、楽天ネットワークはリアル書店向けの取次から事実上の撤退をしていて、ネット書店向けの取次業務専業になっている。 さて、その中で旧ブックサービスのサービスはどうなっているかというと、一般向けに事実上楽天ブックスに統合されているのだが、実は出版社向けのサービスは現在も生き残っている。 そのサービスというのが、出版社→書店向けの急配サービスである。出版社の代わりに注文を受けて、出版社から本をピックアップし、宅配便の配送網で届けると言うサービスだ。 手数料

出版取次最大手の日販(日本出版販売)が発行した『出版物販売額の実態2023』によると、22年度の出版物のインターネット経由での販売額は書店経由での販売額を超えた。紙の書籍・雑誌に限ると、書店ルートの推定販売金額は8157億円だったのに対しネット経由は2872億円と依然として書店経由が圧倒的に多いが、電子出版物が6670億円と推定される。購入ルート別ではネット経由(紙の本+電子出版物)がリアル書店を超えたことになる。書店ルートは縮小し、ネットルートが伸びる傾向は今後も変わらないだろう。 リアル書店からネット書店や電子出版物へと消費者が流れる原因のひとつに、リアル書店における在庫情報の不備が挙げられる。ネットで在庫情報を公開している書店も一部にはあるが、まだまだ少数で、各店を横断的に検索するのも難しい。1冊の本を探して何軒もの書店をハシゴした経験のある人は多いだろう。だからつい「急ぎの本はネッ
本屋が買い切った『中世への旅』 3部作が、実売でついに3万部を超えました。そして、新しいコラボ企画「白水社からの書泉」が始動します。株式会社書泉/株式会社白水社2023年3月から、出版・書店界隈を超えて話題となった『中世への旅 騎士と城』(白水社刊)。 300冊の買い切り重版からはじまり、多くのお客さまからの反響を得て、なんと12月7日(木)に『中世への旅 都市と庶民』『中世への旅 農民戦争と傭兵』の3部作をあわせて30,000冊の販売数を突破しました。販売数の内訳は以下のようになります。 中世への旅 騎士と城 (16,039冊) 中世への旅 都市と庶民 (7,129冊) 中世への旅 農民戦争と傭兵 (6,850冊) 合計で30,018冊です。現在も日々お買い求めいただいており、まだまだ多くのお客さまに読んでいただけるよう売場作りをしていきます。 また、6月以降、白水社より全国の書店で販

コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

いつもhontoサービスをご利用いただきありがとうございます。 ハイブリッド型総合書店サービス「honto」ではネット書店(本の通販ストア、電子書籍ストア)とリアル書店を連携したサービスを展開しておりますが、2024年3月31日をもって「本の通販ストア」のサービスを終了することと致しました。 2012年5月のサービス開始以来、多くのお客様にご愛顧賜りましたこと、深く御礼申し上げます。 サービス終了後の2024年4月1日以降「honto」は電子書籍ストアのサービスは継続し、本の通販に関して「e-hon」との連携を開始致します。 只今honto経由でe-honにて紙の本をご購入いただくとe-honポイント4%(通常ポイント+3%)付与キャンペーンを実施中ですので是非ご利用ください。くわしくはコチラ また、2024年7月2日に丸善ジュンク堂書店ネットストアがオープン致しました。 詳しくは 丸善ジ

記事:じんぶん堂企画室 「書泉グランデ」書店員・大内学さん 書籍情報はこちら 『中世への旅 騎士と城 』の魅力本の街・神保町に店を構える「書泉グランデ」は、1948年(昭和23年)創業の老舗書店。鉄道、アイドル、格闘技をはじめとした趣味人向けの専門性の高い書籍を網羅的に取り揃えている。 今回、重版されたのは『中世への旅 騎士と城 』(白水uブックス)(著者:ハインリヒ プレティヒャ、翻訳:平尾浩三)。中世ヨーロッパの騎士たちの日常生活などを、豊富なエピソードをまじえてわかりやすく解説している。日本では1982年に翻訳刊行され、2010年に白水uブックスで復刊された。大内さんが同書に出会ったのは、中学生時代だったという。当時、初めて読んだ感想を次のように語る。 「ゲームやライトノベルの多くが中世ヨーロッパの世界を下敷きにしていました。例えば、友達同士で会話しながら遊ぶボードゲーム・テーブル

2022年5月にリニューアルした紀伊国屋書店新宿本店1階。中央には新たにデジタルサイネージ(電子看板)を設置し、週間ランキングなどを表示している=東京都新宿区新宿3で2022年9月4日、諸隈美紗稀撮影 紀伊国屋書店(本社・東京都)は、2027年までに国内外の店舗を現在の約2倍にあたる200店に増やす計画を打ち出した。読書離れや出版不況が言われる中で、店舗拡大に踏み込むのはなぜか。同社の幹部らに、新たな挑戦の背景や今後のビジョンを聞いた。【諸隈美紗稀】 大学生の半数が「読書0分」 「何とかしないといけない、という使命感があります」 紀伊国屋書店の藤則幸男副社長(64)は「書籍との接点がないと、日本人はさらに本を読まなくなる」と、書店の減少が読書離れを助長する状況を危惧する。

この記事でわかること コンピュータ関連の書籍でおよそ1万冊程度の蔵書がある「丸善 丸の内本店」 オススメ技術書の入門編、中級~上級者編を紹介 ビジネスで活かせるロングセラー書籍も 「オススメの技術書」という言葉から、みなさんはどのような本を思い浮かべるでしょうか。 たとえばこれからプログラミング言語の学習を始めたいと思ったとき、またたとえば後輩の新人エンジニアから参考図書について尋ねられたとき、市場ニーズの高い書籍に関する知識があれば、その選択がぐっと豊かになるはずです。 今回は都内で第2位の売り場面積を誇る超大型書店「丸善 丸の内本店」にてコンピュータ書担当を務める大崎 朋彦さんに、エンジニア必読の“売れ筋”技術書や隠れた名著についてお話を伺いました。 目次 1. 1万冊の技術関連書籍のなかから、珠玉の6冊を選ぶ! ―入門編― 2. 1万冊の技術関連書籍のなかから、珠玉の6冊を選ぶ! ―

「ここ2年の黒字は、コロナ禍の巣ごもり需要や『鬼滅の刃』ブームによる奇跡的なもの。計画通りに事業を再生できるかどうかは、これからが正念場です」 債務超過に陥っていた文教堂グループホールディングスが事業再生ADRを申請したのは2019年6月。再生計画2年目の2020年8月期にさっそく黒字化したが、同社を率いる佐藤協治の表情は険しいままだった。 このままでは会社が潰れる──。 佐藤が自社の窮状を知ったのは、財務担当役員になった2017年秋だ。以前から経営がうまくいっていないことは知っていた。2013年8月期から1年を除いて赤字続きだった。それでも店舗開発で書店づくりの最前線にいた佐藤は、「親会社が大日本印刷。いざとなったら支援してくれる」と危機感が薄かった。 雲行きが怪しくなったのは、筆頭株主が日本出版販売(日販)に代わってからだ。日販は文教堂の経営にコミットするつもりはなく、それを知った銀行

変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。 前の記事:高田馬場のミャンマービルでミャンマー旅行を満喫 > 個人サイト 旅ライターユニット、ライスマウンテンのページ 東方書店。神保町の書店なかんじの佇まいだ。 東方書店は中国専門書店だけに、日本で売られている中国についての本と、中国現地から輸入した本がびっしり売られている。 僕も中国にはちょっとは慣れているとはいえ、この量には圧倒される。ましてや中国を知らない人は、である。 店内で本に囲まれていると、すっと店入ってきて「XXについての本はありますか?」と聞いてくるお客さんがいた。また店員さんは「XXは売っていますか?」という電話に応対しているようだった。 なるほど、ネットの検索に慣れてるように、お客さんも本

コンビニの雑誌・書籍棚にちょっとした変化が起きている。 ファミリーマートは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で商品の売れ筋が変化したことから、店舗レイアウトの見直しを進めている。広報担当者は「日常使いの商品に対するニーズが高まっていることから、調味料や加工食品などの売場を拡大する。一部の日用品の売場を雑誌売場に移動した」と説明する。結果的に雑誌売場は縮小することになる。ローソンでは、2014年から書籍専用棚を設置する店舗を増やしている。現在は約4800店舗に展開しているが、コロナ禍の影響により、新書、文庫本、関連の雑貨品といった「文庫・書籍カテゴリー」が好調だ。20年5~9月末の売上高は前年同期比で約2割増だという。一方、同社は書店と併設した店舗を埼玉県、神奈川県、広島県において計23店展開している。書店併設の店舗では、「文庫・書籍カテゴリー」の20年5~9月末における売上高が同4割増

「炎の営業日誌」で突然はじまった「本屋大賞ができるまで」の話をこちらにまとめて掲載して参ります。はたしていつまで続くのかわかりませんが…。(本の雑誌社 杉江由次) 第1章 それは飲み会から始まった第1話 朝の電話が世界を変える 午後は本屋大賞実行委員会の中野さんと内田さんがやってきて、20周年に向けての打ち合わせ。思い返せば20年前、この二人(+志藤さん)と新宿の陶玄房で飲んでいたところから本屋大賞は始まったのだった。 あのとき(2003年1月下旬)はこの「WEB本の雑誌」でPOP王の連載を始めるにあたって運営の博報堂の中野さん(43歳)とシステムのユーピー(当時はBDI)の志藤さん(30歳)にPOP王こと三省堂書店・内田さん(33歳)を紹介する飲み会だったのだが、いつしかすっかり打ち解け、数週間前に受賞作なしで終わった直木賞(第128回)の話題となり、だったら自分たち(書店員)が選ぶ賞を

リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く