秘儀(上)(新潮文庫) 作者:マリアーナ・エンリケス,宮﨑真紀新潮社Amazon毎年この時期(12月頃)は年間ベストについて考えている頃合いだが、「あれは絶対ベストに入るな〜」という作品でも、時間的な都合で記事を書けていないものも多い。そうやって取りこぼした作品をすべて紹介できるわけではないが、これだけは今年の一冊として紹介しておきたい、と断言できるのが、アルゼンチンの作家マリアーナ・エンリケスによるラテンアメリカン・ホラーの傑作『秘儀』だ。 著者は『寝煙草の危険』が本邦でも高く評価されており、本作も大きな期待のもと読み始めたが、これが一言でいえば「しっくりくる」ホラー長篇だ。軍事政権時代と民主化への移行が共存する20世紀後半の政治的激変期のアルゼンチンの状況を緻密に物語に取り込みながら、同時に、父と子の愛の物語として、異能力者たちの物語として、様々な側面を持たせ、そのすべてをホラーとして

『ミッドサマー』『ヘレディタリー/継承』で話題の人となり、新作に注目が集まり続けているアリ・アスター。12月12日に公開された新作『エディントンへようこそ』は、アスターが初めて、現実世界を強く反映させた映画だ。 あまりの非常事態、非現実的な現実だったから、もはやずいぶん遠い記憶となってしまった新型コロナウイルスによるパンデミック。アスターはそんなコロナ禍に本作の脚本を書き始め、さらに「Twitter(現X)に住んでいるようなものだった」というくらいSNSに浸かってリサーチをしたのだという。政治的対立やSNS炎上、陰謀論、そして暴動……本作で描かれるカオスは、かつてたしかに私たちがいた場所で、かつ、いまも地続きの場所だと思わせる。 来日していたアリ・アスターに、本作についてインタビュー。「この映画自体が『アメリカという支離滅裂な瘴気』のようなもの」「ダークコメディであり、風刺であり、スリラー

11月28日夜に放送された、日本テレビのバラエティ番組「沸騰ワード10」の制作に、生成AIのクリエーターとして関わりました。筆者がどんなことをやっていたのかを解説したいと思います。 番組としては1時間弱の尺がありますが、その中の10分少々のコーナー「AIの真骨頂!写真1枚で昭和へタイムスリップ!AI映像で蘇る!?」を生成AIで制作するという企画です。一部に本物の人間によるナレーションとスタジオでのリアクションが入っていますが、基本的にAI生成でできたコーナーということになります。 同番組では、10月に二度もAI特集を組んでいますが、そのときの主役、宮城明弘さんは全編をAIで制作したテレビドラマ「サヨナラ港区」のAI部分を全面的に担当したAIトップクリエイター「AIの魔術師」。その隣に自分が「最強AIコンビ」として並んでおります。肩書きは「AI音声のプロ」。 2024年にはSunoAIの書

ITジャーナリスト 三上洋が語る、乃木坂46に救われた命 5年生存率 “50%” がん闘病を支えた1曲ITジャーナリスト 三上洋、御年60歳。ITの専門家として、ライター業やメディア出演、大学講師など精力的に活動している。そんな三上には今、“がんサバイバー”というもうひとつの顔があることをご存知だろうか。 今年1月に、がん闘病中であることを公表。ステージ3Bという診断を受け、医者からは「5年以内に生きている確率は50%程度」との言葉もあった。人生初めての入院生活、手術や点滴、度重なる抗がん剤治療など、精神的にも肉体的にも追い込まれていた三上を支えたのは、アイドルグループ 乃木坂46だった。 リアルサウンドでは、根治に向かって順調に治療が進み、現在では仕事にも復帰している三上にインタビュー。乃木坂46との出会いからファンになっていくまでの過程、闘病中にどのように助けられたのか、「私の命を救

電撃オンラインゲーム家庭用ゲームNintendoSwitchレビューなぜ『クロスチャンネル』はここまで評価されたのか。2003年の美少女ゲーム業界を、当時をイきヌいたゲーマー目線で振り返るなぜ『クロスチャンネル』はここまで評価されたのか。2003年の美少女ゲーム業界を、当時をイきヌいたゲーマー目線で振り返る文:カワチ 公開日時:2025年11月20日(木) 18:30 最終更新:2025年11月20日(木) 22:01 学園青春アドベンチャー『CROSS†CHANNEL(クロスチャンネル)』のNintendoSwitch版『CROSS†CHANNEL ~For all people~』が12月4日に発売されることを記念した特別企画をお届けします。

ライブドアニュース @livedoornews 【サイバー攻撃】アスクル、数万品目の商品を手作業で出荷 能力は1~2割ほどに落ち込み news.livedoor.com/article/detail… 従業員は手元の資料を見ながら、倉庫内に山積みにされた商品を探して台車に積み込み、手押しで搬送。送り状を一枚ずつ貼り付けていた。サイバー攻撃の影響で機械が使えないという。 pic.x.com/nCYyMoaSSd 2025-11-19 22:00:00 リンク 読売新聞オンライン サイバー攻撃されたアスクル、数万品目の商品出荷を手作業で…能力は1~2割ほどに落ち込み 【読売新聞】 サイバー攻撃によるシステム障害で、出荷や配送に遅れが生じている事務用品通販大手アスクルは19日、横浜市内の物流拠点で、機械の代わりに従業員が手作業で出荷業務を行っている様子を報道陣に公開した。 7日から一部の法人向け

筆者が女性向け同人イベント、COMIC CITY SPARK 20にて実施した転売対策(不審購入防止)とその結果についてのまとめです。 転売対策にも色々なパターンがありますが、今回実施したのは「転売ヤーに買わせない」に特化した作戦です。 とある二次創作ジャンルの一例として、転売に悩む方の参考になれば嬉しいです。 転売対策を導入した経緯長くなってしまうので結果だけ知りたい方は読み飛ばし推奨です! 私は現在、海外発スマホゲームが原作の二次創作をしており、主にCP有り漫画とオールキャラグッズをメインに5年ほどサークル活動をしています。 (同人誌やグッズの有償頒布についてはガイドラインにて許可が出ているジャンルです。) 活動初期はオールキャラのグッズが中心でしたが、ここ2年ほどはCP創作が活動のメインとなっており、オールキャラのグッズは持ち込みしておりませんでした。 そんな中2025年5月のスパコ

YAPC::Fukuoka 2025で「読む技術・書く技術・伝える技術 - 15年続けて分かった持続可能なオープンソース開発」というタイトルで発表をしました。 スライドは次のページで公開しています。 スライド: 読む技術・書く技術・伝える技術 - 15年続けて分かった持続可能なオープンソース開発 Proposal: https://fortee.jp/yapc-fukuoka-2025/proposal/64dbeabc-a630-4564-97ff-812106e7be81 発表内容 この発表では、15年間のオープンソース活動から学んだ持続可能な開発のための3つのプロジェクトについて話しています。 読む技術 - JSer.info JSer.infoは2011年から続けている週刊のJavaScript情報ブログで、これまでに750記事以上を公開しています。 「整理されたデータである『情報
佐久市猿久保の寺畑(てらばたけ)遺跡で出土した縄文時代草創期(約1万3千年前)の石器に、伊豆諸島の神津島(東京都神津島村)産出の黒曜石が含まれていたことが、明治大の黒耀石(こくようせき)研究センター(小県郡長和町)の分析で分かった。佐久市には「神津」姓が多く、1994年に同市と神津島村は友好都市盟約を結んだが、今回、太古の交流の証しが見つかった。研究者は、当時の人の動きを解明する手がかりになると期待している。 ◇ 13日、同センターの池谷(いけや)信之特任教授(66)らが佐久市役所で記者会見を開いて発表した。石器は、国道141号バイパス建設に伴い、94~95年に行った発掘調査で見つかったもの。長さ3・5センチほどで、皮なめしに使う「掻器(そうき)」とみられる。今年、センターが黒曜石製の石器53点を蛍光エックス線分析したところ、1点だけ物質の組成から神津島産と判明。50点は諏訪地域など県内産

YAPC::Fukuoka 2025 Day1 TrackB 9:45~

ペルーの岩がちな尾根に沿って、5200個ほどの穴がびっしりと細長い帯状に並ぶ場所がある。まるで、巨大なヘビが山を登っているかのように見えるため、「モンテ・シエルペ(蛇の山)」と呼ばれるこの穴の集まりは、1931年にペルーを訪れた米国の調査団によって再発見されたものだが、長年考古学者や陰謀論者らを当惑させてきた。 約1000年前の人々がなぜこのような穴を掘ったのか、誰も知らなかった。10年以上前に初めてこれを目にしたとき、他では見たことのない光景に考古学者のチャールズ・スタニッシュ氏は「非常に興味をそそられました」と話す。 現代になってこの場所が広く知られるようになったきっかけは、1933年にナショナル ジオグラフィックが初めて穴の空撮写真を公開したことだった。(参考記事:「古代インカ都市マチュピチュ、知られざる10の秘密」) スタニッシュ氏によると、それ以来この奇妙な構造物の正体について、
世界99 上下巻セット 集英社Amazonこの『世界99』は『コンビニ人間』などで知られる村田沙耶香の3年以上にわたる連載をまとめた大長篇だ。10人の子どもを産むことで一人の人間を殺しても良い、特殊なシステムが生まれた日本を描き出す「殺人出産」や、カジュアルに人が自死するようになり『可愛い死に方100選』のような本が本屋に自然と並ぶようになった世界を描く出す「余命」のようにラディカルな形で出産や死を扱う短篇を書いてきた村田沙耶香だが、本作はそうしたSF的な短篇群の集大成的な長篇といえる。 僕も2025年の3月に刊行されて少ししてから読んでいたのだが、久々に衝撃を受けたと言うか、うーんと考え込んでしまうようなSFで、どう紹介しようか、と考えあぐねているうちにだいぶ時間が経ってしまった。僕はSFを読みすぎたこともあってかだいたい元ネタや潮流がわかって、半ば予想&身構えながら読んでしまう。 だが

有隣堂(横浜市)は、開店60周年を迎えた藤沢店を2027年末に閉店すると発表した。閉店までの約2年間、「お別れだけど、終わりじゃないのです。」を合言葉に、「これからの書店」をテーマにした実験的企画展シリーズ「SAYONARA FESTIVAL」を開催している。 1~2カ月ごとにテーマを変えた展示や書籍販売、イベントを展開し、「本との新しいかかわり方」を提案。藤沢店での取り組みを、有隣堂全体の店舗設計や接客などに生かしていく予定だ。 「これからの書店」をテーマにした企画展を開始。「有隣堂というブランドが人と文化をどのようにつないでいくのか」を再定義するための実践の場と位置付けている(出典:プレスリリース) 閉店までの2年間を“書店再生の実験店”に 藤沢店は、有隣堂本店(現在の伊勢佐木町本店)、西口店(現在の横浜駅西口各店)に続く3店舗目として1965年11月20日に開店した。売り場は「フジサ

過度な馴れ合いになるのはよくないが、ほんのちょっとしたことでも褒め合い称え合っていくチームというのは非常に居心地がいい。 一方で、こうしたちょっとした "褒め" を伝えるのは意外と難しい。なんとなく伝えるタイミングがなかったり気恥ずかしかったりする。 これはいわゆる "組織文化" の話かもしれない。文化というのは、個々人の行動によって形成されていく。一定規模以上の組織において何かしらの行動を促すには、仕組みがあったほうがいい。 自分の経験から、ちょっとした称賛や感謝を伝えやすくする仕組みを雑に書きだしてみる。 1. 褒める場所を作る チャットツールで #homeru みたいなチャネルなど、「ここではちょっとした "褒め" を雑に書き込んでいいんですよ」というハードルを下げた場所を作る 「◯◯さんが◯◯してくれてよかった!」、「あの時のアレ、めちゃありがたかった!」、といったことを誰もが雑に
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