国際標準化団体であるISOは、新しいストリーミング規格である「MPEG‐DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)パート1(ISO/IEC 23009-1 "Dynamic adaptive streaming over HTTP (DASH) Part 1:Media presentation description and segment formats")」を2012年4月にISO国際標準規格としてリリースした。スマートフォンやタブレット端末など多様な機器に向けたマルチメディアコンテンツのストリーミングに適した最新規格として注目を集めている。今回は、このMPEG-DASHの概要を解説する。 スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、近年インターネットでの映像配信は、HTTPを利用したストリーミング配信「HTTPストリーミング」が一般的に利用
衣類などに付けられている「洗濯表示」が2015年度以降に大幅に変更されることになった。 日本工業規格(JIS)による現在の表示から、国際標準化機構(ISO)による国際規格に切り替えるためだ。洗濯法を示すマークが洗濯機から「たらい」に切り替わるほか、干し方を示すシャツの絵が、四角形の記号に変わる。 国際規格の表示は、乾燥機の使用可否を示すマークがあるなど、現行表示よりきめ細かくなり、消費者に詳しい情報が提供できる。 一方、アイロンの温度表示が「低」「中」「高」から、1~3個の「・」に変わるなど、見慣れた表示からの切り替えで、混乱が生じる可能性がありそうだ。 国際規格は欧州や中国で使われており、衣料品メーカーは、国内外で販売する製品表示を一本化できる利点がある。経済産業省によると、日本工業標準調査会が14年度にも改正を決め、15年度以降に新表示が導入される見通しだ。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:藤江 一正)は、2008年にRuby標準化検討ワーキンググループ(委員長:中田 育男 筑波大学名誉教授)を設置し、Rubyの言語仕様の国際規格化へ向けた事業を進めてきましたが、この度、2012年3月31日に締め切られた国際規格承認のための最終投票の結果、Rubyが国際規格ISO/IEC 30170として承認されました。Rubyは、ISO/IECにおけるプログラム言語規格の分野で初の日本発の言語となりました。Rubyが国際規格となったことにより、Ruby言語仕様の安定性や信頼性が増し、Ruby関連事業の一層の国際展開が期待されます。 プログラム言語Ruby は1993 年にまつもと ゆきひろ氏により発案され、開発が開始された、日本発のプログラム言語です。豊富な機能と簡便さとを併せ持ち、高機能なアプリケーションを簡潔に記述できる等の特長から、国内
2011/03/07Rubyアソシエーションは3月7日、Rubyでシステム開発を行う企業を認定する「認定システムインテグレータプログラム」において、上位プログラムとなるゴールド(正式名称:Ruby Association System IntegratorGold)の提供を4月1日から開始すると発表した(PDFの発表資料)。従来の「Ruby Association System Integrator」はシルバーと改名する。ゴールドの登録申請受け付けは今日から。年間登録料は5万円。 従来から提供してきたRubyアソシエーション認定システムインテグレータのシルバーは、Ruby技術者認定試験シルバー、またはゴールドの資格保持者が正社員に5名以上在籍することなど、条件を満たしているかを審査して認定するもの。新制度のゴールドでは、Ruby技術者認定試験のゴールド資格保有者が5名以上いることが条件
国際標準化機構(ISO)は、Microsoftの文書フォーマット「Office Open XML(OOXML)」の批准に対する4件の異議申し立てを却下した。 異議申し立てを行ったのは、南アフリカ、ブラジル、インド、ベネズエラの4カ国。これらの国々は申し立て理由として、OOXMLの投票プロセスに不適切な点が認められること、複数の技術的問題が未解決であること、の2点を主に挙げている。ISOは米国時間8月15日に次のような声明を発表している。「ISOと国際電気標準会議(IEC)の共同技術委員会であるISO/IEC JTC 1の標準化作業について定めたISO/IEC規則では、プロセスを続行する要件として、ISOTechnical Management BoardとIEC Standardization Management Boardの全委員の3分の2の賛成が必要と定められている。しかし、いずれ
CompTIA認定プログラム、ANSI認定取得:A+、Network+、Security+の3資格 CompTIA(コンプティア、コンピュータ技術産業協会)の日本支局は5月8日、CompTIA認定資格のCompTIA A+、Network+、Security+が、American National Standards Institute(ANSI:米国規格協会)の認定(ANSI/ISO/IEC 17024、ISO/IEC 17011)を受けたことを発表した。 ANSIは、米国の工業分野における規格の標準化団体で、日本では、日本工業標準調査会(JISC)に当たる。 認定の内容は、国際的な認定資格プログラムを提供する機関を認定する規格(ANSI/ISO/IEC 17024)と、認定機関のオペレーションに対する規格(ISO/IEC 17011)。認定を維持するには、毎年トレーニングをしてアップデ
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。 個人攻撃についてのSC34の公開書簡 ISO/IEC JTC1 SC34オスロ会議の参加者の一部は、OOXMLに関する 標準化闘争において個人攻撃があったことを指摘し、それを遺憾とする 公開書簡をまとめた。私も署名した。 多くの人には、どの陣営が誰を攻撃したのか、 よく理解できないだろう。 OOXML陣営が反対者を個人攻撃したのだろうと思うかもしれない。しかし、 実際は逆である。反OOXML陣営が、OOXMLに理解を示した人(小企業 に属する人またはまったくの個人)を攻撃したのだ。その例として、ODF陣営で ありながらOOXMLに理解を示したPatrick Durusauに対する攻撃、 最終的に賛成したイギリスの委員であるInigo Surguyに対する攻撃を 挙
国際標準化機構(ISO)は、MicrosoftのOffice Open XML(OOXML)標準を巡る議論の終結を求め、「個人攻撃」をやめるようにとの呼びかけを行った。 今回の呼びかけは、ノルウェーで開催されたISO委員会に、OOXMLのISO標準化プロセスからの撤退を要求する多くの抗議者が集まったことを受けて、出されるに至ったものである。 2008年4月初旬に、OOXMLのドキュメントフォーマットは、ISO標準として正式に認定を受けるに足る十分な票を集め、(ISO標準化プロセスにおいて)勝利を収めている。すでにISO標準としては、OpenDocument Format(ODF)が存在しており、OOXMLのドキュメンテーションには、承認される上で問題となる数多くの技術的な問題が含まれているとの論点から、多くのオブザーバーはOOXMLのISO標準化に反対した。 ドキュメント標準を担当するIS
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。 OOXMLをめぐる報道のいい加減さ OOXMLをめぐる報道を私はほとんど信用していない。不適切な記事の 一つとして、asahi.comの記事をあげておく。 この記事を読めば、ロビー活動だけによって勝敗は決したように見えるだろう。 しかし、実際にはそうではない。確かにロビー活動は両陣営によって盛大に 行なわれたが、仕様自体の改善も空前絶後の規模で行なわれたのだ。2293 ページのEcma回答書、BRMで出された43の決議がその証拠である。イギリス、 チェコ、デンマークが賛成に変えた大きな要因は、彼らのコメントが満足のいくよう に解決されたことである。日本コメントの多くも満足の行くように解決されている。 投稿者: 村田 真 / 日時: 2008.04.02 トラックバ
UPDATE 正式なプレスリリースが出るのを待つことを別にすれば、すべての展開が終局を迎えた。だが、ある意味では、まさに始まったばかりでもある。 米国時間4月1日に、Office Open XML(OOXML)が、国際標準化機構(ISO)のISO標準として承認を得る上で、必要とされる十分な数の票を獲得できるということを示すドキュメントが公表された後、Microsoftも、この結果を1日に認めた。 OOXMLファイル形式を国際標準とすべく、Microsoftが2005年から続けてきた努力は、土壇場で大きな波乱が生じることもなく、ついに成功に至った。ISOは、2日に公式発表を出す予定である。 最終的にInternational Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission(ISO/IEC)で
米国時間3月30日に出された速報から、Office Open XML(OOXML)がISO標準の承認に必要な数の票を獲得できる見通しであることが明らかになった。正式な投票数が決まるのは31日になる見込み。 投票には世界87カ国の標準団体が参加したが、ポーランドやノルウェーなど複数の国では、不正行為や強引な手法に対し不満が噴出した。 オープン性を支持する人々や学生らが運営するブログ「OpenMalaysia」では、29日夜に締め切られた今回の投票で、賛成票が3分の2以上、反対票が4分の1以下という、承認に必要な条件を満たしたことを明らかにした。 競合する標準「OpenDocument」を支持し、標準問題を専門とする弁護士のAndrew Updegrove氏は、参加団体からの公式な声明や報告を元に、同じ見方を示した。 Open XMLがISOから承認されることになれば、今回の投票はMicros
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。 BRMに関する報道の誤り 誤りの多い記事の一例として、 「OOXML Fails to Get Majority Approval at BRM - Updated 3Xs」をあげておく。多くの記事が これから孫引きしているので、その誤りを引き継いでいる。 "but OOXML still couldn't get a majority of the delegations to backit at the BRM"は 明らかにミスリードを狙っている。BRMでは、OOXMLに対する変更だけが議論され、 OOXMLをISO/IEC規格にするかどうかは議論の対象外である。議論の対象外なのだ から、賛成多数を得られるわけもない。 "approve all propos
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。 OOXMLのBallot Resolution Meeting速報 いろいろな記事が出るだろうし、ブログにもいっぱい掲載されるだろう。そして、 そのほとんどはどうせ嘘ばかりだ。 今回のBRMは、テキストを改善する場であり、OOXMLを規格化するかどうかを 最終決定する場ではない。どう改善するかだけが今回のBRMの結果である。 この結果をもとに、各国は昨年の投票を変更することができる。どう変更するか は、まったく各国の判断による。なお、日本コメントはほとんど受け入れられている。 Tim Brayのブログ(これとこれ)は、有益である。BRM議長のAlex Brownは 現時点で唯一の正確な記事だという。私もそう思う。ただし、What WasGood, What Wa
UPDATE Microsoftの「Open XML」の行方を左右するうえで極めて重要な会議が米国時間2月29日に閉幕した。この会議は、世界各国から代表者らが出席し、同規格を支持する陣営、反対する陣営双方ともに勝利を予想する結果となった。MicrosoftでOpen XMLの標準化に携わる「Office」プロダクトマネージャーのBrian Jones氏は29日、会議に参加した代表者の間でコンセンサスが得られたとする内容のエントリをブログに投稿した。Microsoftは、過去2年間にわたり、国際標準化機構と国際電気標準会議(ISO/IEC)の合同委員会の場でOpen XMLの標準化承認を目指してきた。Microsoftで規格および相互運用性に関連する業務のゼネラルマネージャーを務めるTom Robertson氏は29日、国際標準化団体から先週出されていた意見および懸念は、「そのほぼすべて
Googleのオープンソースプログラムを率いる人物が米国時間2月25日、Microsoftが主導する、Office Open XML(OOXML)の国際標準化機構(ISO)での標準化を目指す動きは、ドキュメントへの自由なアクセスを望むユーザーに危険をもたらすものとなると語り、ISOへの参加国の代表者に対して、OOXMLのISO標準化に反対票を投じるように訴えた。 ISOの代表者は、今週開催のジュネープでの会合に集い、2007年9月に標準化の(最初の)審査に落ちた後に提出された、OOXMLの技術的なコメントの検討が行われる。5日間に及ぶ検討会議での投票結果は、ISO標準化を目指した、Microsoftの2年に及ぶ取り組みの成果を図る上で、非常に重要な意義を持つものとなる。GoogleのオープンソースプログラムマネージャーであるZaheda Bhorat氏は、OOXMLが「不十分で不必要な標
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。 OOXMLの五ヶ月投票が開始 OOXMLの五ヶ月投票が開始されることになった。ODFと矛盾するという指摘をした国は多かったが、投票そのものは開始されることになった。長文の回答が寄せられた以上、JTC 1 SecretariatとITTF staffがこう判断したのは、驚くべきことではない。関連する記事として、Andy Undegroveの記事、Computer Worldの記事、Groklawの記事をあげておく。 今後は、五ヶ月投票に焦点が移る。最近のニュースとして、同じくfast-track submissionされたC++/CLIが、投票によってキャンセルされた。各国のコメントを満足するような解決は無理という判断によるようだ。 なお、Rick Jelliffe
2007/01/15 XMLを採用したオープンなオフィス文書フォーマットを巡って、水面下の攻防戦が始まっている。Open Officeの文書フォーマット「ODF」(Open Document Format)と、マイクロソフトのOffice 2007で採用される「OOXML」(Office Open XML)という似たような文書フォーマットが、両方ともISO/IEC標準として成立する可能性が出てきている。 このISO/IECでの規格審議や投票には日本も関わっている。国内の意見をまとめる最終審議を行い、事実上の決定権を持っているのは情報処理学会の情報規格調査会というところだ。情報規格調査会メンバーの村田真氏に聞いた。 日本もOOXMLに対して投票権を持つ 村田真氏(国際大学特任研究員、情報規格調査会メンバー)。W3C XMLワーキンググループで唯一の日本人メンバーとしてXML 1.0の策定に携
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