こういう時は、実際に現地を見ないと分からないものです。 今、大地震があった能登半島では「他県の迷惑なボランティアが殺到して渋滞を起こし、緊急車両の妨げになっている」と言われており、馳浩知事をはじめ、「石川には行くな!」の大合唱となっています。しかも、現地を見たわけでもないネトウヨ系のバカどもが、現地でボランティアしてきた人たちに「石川には行くなと言われてるだろ!」と吠え、何か良いことをしている気になっているので、この言説がどんどん広がり、現実とのギャップはますます大きくなっています。 ■ そもそもボランティアなんて滅多にいない1月6日午後3時頃の能登方面に向かう「能登里山海道」の様子 まず、ネット上で流布されている話と、実際に起こっていることは全然違います。この3連休は、金沢から能登方面に向かう主要道路である「能登里山海道」を含め、ほとんどの道路で渋滞は起こっていませんでした。地元紙が渋滞

先日行われた山本太郎氏の集会(山本太郎とおしゃべり会@福島県郡山市、2023年9月4日)で、陰謀論者と見られる人物が質問したことが一部で話題になっていた。 他にも質問したい人が大勢いるだろう中、延々とマイクを握って陰謀論を連発し、山本太郎氏をイルミナティ呼ばわりする姿は顰蹙を買っていた。一方筆者として気に掛かったのは、この人物が陰謀論の基礎事項である、イルミナティや人工地震について説明を求められても適切に答えられていなかったことであり、陰謀論に対しては批判的なスタンスの筆者もこれには「もっと愛を持って陰謀論に向き合って欲しい」と思ってしまった(勿論、愛があったとしてもルール無視の行動が肯定されるわけではない)。 そこで筆者は、陰謀論者なら知っておいてもらいたい事項についてひとまず50の問題を作成した(折角なので今更ながらに書いておくと、筆者は昨年11月に行われ、鈴木エイト氏、能町みね子氏、

ビュー数を稼ぐためならセンセーショナルな見出しとショッキングなサムネを付けて、掲示板の住人の発言という体で真実ではない情報もそのまま垂れ流すまとめサイトの情報をそのまま鵜呑みにする人はいないかと思いますが、どうやら以下の画像がキュリー夫人の手としてネットに出回っているのは確かなようです。 画像1キュリー夫人が放射線に被爆して健康被害を受けたこと(本人は認めなかったらしい)は有名な話ですが、しかし私はキュリー夫人の手がこうなっていたとは聞いたことがありませんでした。Wikipediaのキュリー夫人の記事なども見てみましたが(これはこれで完全に信頼できる訳ではないですが)そのような記述は見つかりません。 という訳でこの画像の来歴を辿ってみようと思いました。まず、画像をGoogleの画像検索にかけてみます。Twitterなどでも同じ画像が流布しているのが見て取れますが、IAEAが公開しているスラ

これまでも「なぜ低学力のフィンランドが1位になったのか?」や「まだまだ続くフィンランドの学校教育崩壊」「教育大国フィンランドで若者の学校襲撃が止まらない」等々のブログ記事で、フィンランドの子供達の学力の低さ、うまくいっていない教育の現実などについて書いてきましたが、ここ数年、フィンランド国内でも自国の教育に関して肯定的な報道はほぼ消滅し、否定的なレポートや記事ばかりになっています。 そしてとうとうフィンランド教育文化省が、過去20年の学校教育を否定するレポートを発表しました。今回はそれを紹介します。 フィンランド教育文化省のショッキングなレポート今年(2023年)1月、フィンランド教育文化省は、過去数十年に亘る教育・文化分野での進展を概観する Bildung Reviewというレポートを発表しました。以下は同レポートの英語版サマリーです。 このレポートがカバーする分野は、フィンランドの教育

2007年、突然巻き起こった「唐沢俊一氏が”新・UFO入門”という新書で豪快なパクリをしている」という小さなコップの中の事件。 その時点で唐沢俊一氏は、月刊週刊含めて10本ほどの連載を抱え、年に5冊も6冊も著書を出す超多忙なライターとして知られていました。 しかし「新UFO・入門」での被害者への不誠実な対応がキッカケで、同時に彼の著作には間違いが多すぎる、他にもパクリが多いとの声が噴出します。 そしてネットで間違い探しが始まり、常識を越えるほどの間違いがあり、しかも小学生でも間違えないレベルのモノも多いことが判明し、人々を驚愕させることとなった。(他者からの安易なコピペ&改竄も多い事も判明) そして事件から10年。 あれだけ多かった連載はゼロとなり、イレギュラーの雑誌寄稿も2015年1月がラスト(2017年6月時点)となり、単行本も2012年に出たのを最後5年も音沙汰無しになってしまいまし

“ガーシー現象”に“トヨタ社長フェイクニュース”、ネット社会の非対称性について考える(1/2 ページ) インターネットの普及で誰もが簡単に情報発信できるようになって久しいが、スマートフォンをあらゆる人たちが使うようになり、SNSへの参加が多くの人の日常になってくると、そこにさまざまな“ひずみ”ともいえる問題が、より一般的な現象として顕在化してきている。 ネットネイティブ、スマホネイティブ、あるいはSNSネイティブな世代ならば、それらのいくつかは“今どき常識”と鼻にもかけないだろう。しかし狭いグループの中では常識でも、時に笑い話にはならないことも出てくる。 米国でもネットコミュニティでの煽動が、さまざまな形でフェイクニュースや意図的なミスリードを生み出し、大統領選挙に小さくない影響を与えたが、規模の大小こそあれ、日本を含めてさまざまなところで無意識にゆがんだコミュニティが生まれている。 “誰

国の統計で未接種と比べ、接種済の方が陽性になる割合が低いことが示されています。未接種者と接種者では感染対策意識に差があるので割り引く必要がありますが、県の高齢者施設の調査でも、3回目接種済の高齢者の方が感染割合が低く、行動に差が無い層であることを考えると予防効果は実証されています https://t.co/2emNjdf0o2 pic.twitter.com/Ps3TlThLpB — 熊谷俊人(千葉県知事) (@kumagai_chiba) April 25,2022 ということなのですが…なんと!このデータが「インチキ」だったと、厚労省が正式に公表したのです。 厚労省は毎週、ワクチンに関するデータを公開するのですが、さる5月11日の発表から重大なデータ修正。 で、その結果がこちら。 出典:第83回(令和4年5月11日) 新型コロナウイルス感染症対策 アドバイザリーボード https:/

2022年2月24日にロシア軍がウクライナに侵攻しました. 3月7日現在いまだ侵攻は続いており,一般市民にも多くの死傷者が出ているということで早期の収束を願うばかりです.ロシア側はウクライナへの侵攻の正当性として,ウクライナ政権はネオナチ政権であるという主張をしているようです. プーチン氏は安全保障会議で「我々はまさにネオナチと戦っている」と述べ、ウクライナ政府側をネオナチ扱いした。 https://mainichi.jp/articles/20220304/k00/00m/030/061000c 日本のマスメディアでこの主張を入れているところはあまりないようですが,ソーシャルメディア上ではこの主張に沿ってロシアの侵攻を正当化しているグループもあるようです.ロシアによるウクライナ侵攻について、日本では「単なる思い込みによる誤解」から「めちゃめちゃな陰謀論」まで、ツイッターのみならず、ウ

狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり(徒然草第85段) 平沢、やや燃える(前置きにつき読み飛ばし可)音楽家の平沢進がtwitterで「ネオナチ」やら「クライシスアクター」やらの発言をしてプチ炎上状態になってから2週間が経つ。大して燃えずに数日で鎮火した感があるのは「ステルスメジャー」ゆえの特権か。今週末のインタラ(インタラクティブライブ)の頃には完全に過去の出来事となっていることだろう。 怒る人、悲しむ人、呆れる人、擁護する人など、ファンの反応は様々だった。そういえば、昨年6月のBSP(Back Space Passの略。平沢のYoutubeチャンネルにおけるライブ配信のこと)の前後にも同様のざわつきがあったと記憶している。さらに、アメリカで連邦議会議事堂襲撃事件が起こった昨年1月にも。見慣れた光景ではあるが、以前から繰り返されてきたことがロシアによるウクライナ侵攻という危機的状況下でつ

鷹の寿命には2段階あります。 最初の寿命は35歳です。 最初の寿命の時に半分の鷹は死んでしまいます。35歳を乗り越えた鷹は70歳まで生きます。35歳の時にくちばしと爪が弱くなります。自然界において動物が獲物をとらなければならない時に、くちばしと爪が衰えることは致命的です。 もうひとつ、羽も限界が来ます。 飛べなくなるということです。 鳥が飛べなくなると生きていけません。生き残る鷹は35歳の時に、今まで自分が棲んでいたよりもはるかに高い山に登ります。そこには木々がないくらいです。木が生えているところでないと捕食する動物がいません。 そこに行ってまずやることは、石にぶつけながら自分の爪を全部折ります。 その次に、くちばしで羽を全部抜きます。今度は石にくちばしをぶつけて折ります。この映像を実際に見ると、修行僧のようです。 いったん自分の古い爪、羽、くちばしを自分で取り除くことによって、新しい爪、

2021.06.24 新型コロナウイルス感染症のワクチンに関するデマが流布されるようになってきました。 そもそもなぜ、ワクチンに関する正しくない情報が飛び交うのでしょうか。 EUの対外行動庁(EUの外務省にあたる)が4月に公表した報告書によれば、中国やロシアが、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの信頼性を傷つけるような情報発信をソーシャルメディアなどを使って複数の言語で行っています。 また、ワクチンに関する偽情報やデマを監視している団体によると、TwitterとFacebookにあるワクチン関連のそういった誤った情報の65%はわずか12の個人と団体が引き起こしていることが確認されています。 中には医師免許を持っているにもかかわらず、デマを流す人もいます。 ワクチンデマを流す目的は、一、ワクチンを批判して、自分の出版物やオリジナル商品に注目を引き寄せて、お金を稼ぐ、二、科学よりも自分の信

世界中のありとあらゆる人々の発信を飲み込んで膨張してゆくネットの社会は、種々雑多な情報が入り乱れたまま広がり続けるカオスのような世界だ。 デジタル技術の発達により画像はもちろん動画の加工も珍しくないこの世界では、真偽の見分けも困難なためすさまじい勢いで拡散したものが偽りと判明するケースもしばしばある。 はからずも信じこんでたあの話題も実はウソ?海外メディアが取り上げた、ネット上で真実とみなされていた偽情報をお伝えしよう。 1. 飛行機内で生まれた子どもは無料で飛行機乗り放題? この画像を大きなサイズで見るphoto by Pixabay 出生国にかかわらず親の国籍を継ぐ日本ではピンとこない話かもしれないが、アメリカ、カナダなど一部の国では出生地主義、つまり生まれた国の国籍を取得できるという考え方を採用している。 こうした国では、空の上で生まれた赤ちゃんの国籍をめぐる疑問がしばしば上がり「飛

科学界のMeToo運動の牽引者が… この数ヵ月間、新型コロナウイルスの感染者として、その症状や闘病生活についてツイートしていた匿名アカウント(@Sciencing_Bi)があった。 米アリゾナ大学の人類学教授を名乗るが、本名は不明。4月に「約200人の生徒の前で教鞭をとることを大学側に強要されて」、「新型コロナウイルスに感染した」。「入院中に給与を15%カットされた」ともつぶやいていたと報道されている。 この人物と6月頃からメッセージのやりとりをしていたという、カリフォルニア大学の遺伝学者の証言によると、「新型コロナ感染からの回復がいかに困難かをよく語っていた」とのこと。 そして7月31日、この匿名教授は「感染による合併症により」息を引き取った。 「悲しいお知らせです。@Sciencing_Biは、新型コロナで亡くなりました」 「ベッドの横で彼女を見ているのは辛く、涙が止まらない」 そう投

「万歳の発声とともに右足を踏み出し両腕を垂直に高々と…」。明治政府の太政官布告という触れ込みで、全国に出回ったニセ文書「万歳三唱令」のきっかけが、県内在住者らが開いたゴルフコンペの打ち上げだった可能性が26日までに浮上した。19日付本紙1面コラム「新生面」が「万歳三唱令」を取り上げたところ、「私たちが創作した」と“告白”する匿名の手紙が届いた。 「万歳三唱令」は1990年代半ばには全国各地で実演されていたらしく、国立国会図書館へ各地の自治体などから問い合わせが頻発。同図書館は99年12月、うっかり信じ込まないよう呼び掛け、熊日はじめ全国で報道されたほどだ。ただ、現在も本物と信じ込んでいる人が少なくないとみられる。 手紙は「熊日新聞社 新生面担当者」宛て。差出人は「正萬会議事務局」とだけあり、県内郵便局の消印があった。文面によれば筆者は長く県内に住み、熊日を購読。「(同封した)『萬歳[ばんざ

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