中国アジアITライター 山谷 剛史 1976年生まれ、東京都出身。2002年より中国やアジア地域のITトレンドについて執筆。中国IT業界記事、中国流行記事、中国製品レビュー記事を主に執筆。著書に『中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか?』(星海社新書)『中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立』(星海社新書)『新しい中国人 ネットで団結する若者たち』(ソフトバンククリエイティブ)など。中国・深セン発の低価格エントリーモデルの3Dプリンターが世界を席巻している。イギリスの調査会社CONTEXTのレポートによると、同様モデルの3Dプリンターの世界出荷台数は2025年第1四半期に前年同期比15%増の100万台を超えた。出荷台数は依然として増加傾向にあり、このエントリーモデルの95%を中国メーカーが占めると言われている。 以前から趣味として導入する人や作品をつくって

2009年から3Dプリンターの設計と構築を行っているエンジニアのヨゼフ・プルーシャ氏が、自身がオープンソースとして公開したハードウェア設計を無断で特許として承認されたことで、業界の未来が危ぶまれると指摘しています。 Open hardware desktop 3D printing is dead - youjust don't knowit yet | Josef Prusa / 3D printing https://www.josefprusa.com/articles/open-hardware-in-3d-printing-is-dead/ プルーシャ氏によると、2016年にオープンソースとして公開した多色印刷ユニット(MMU)の設計がそっくりそのままコピーされたとのこと。この設計は中国とドイツで実用新案として承認されており、さらにアメリカでも特許出願されているそうです。 プ

アメリカ空軍が1990年代から運用している貨物機「C-17 グローブマスター III」の胴体に、3Dプリンターで出力した小さな偏向板を付けることで、空気の抵抗を減らして燃費を大きく改善することができたと、アメリカ空軍が発表しました。 Cutting-Edge MicrovaneTechnology Ready to Modernize C-17 Fleet > EglinAir Force Base > Article Display https://www.eglin.af.mil/News/Article-Display/Article/4029642/cutting-edge-microvane-technology-ready-to-modernize-c-17-fleet/ Little vanes glued to planes promise big savings fo

3Dプリンタで試作品を作る. そうではなく,ボタン1つで実用的な金型そのものを作る3Dプリンタ.このLUMEXという機械の開発製造販売を弊社では20年以上取り組んでいます. 私が取締役を務める松浦機械製作所(以下,マツウラ)は,元はと言えばマシニングセンタを手掛ける工作機械メーカーです.1935年創業,福井県に本拠を置く中小企業がなぜ金属3Dプリンタを作ることになったのか.その歴史は私の祖父,2代目社長の松浦正則の時代まで遡ります. ハイブリッド金属3Dプリンタ LUMEX Avance-25 全ては金型から始まったマツウラがマシニングセンタの開発製造で高速・高精度の切削加工を突き詰める中,大手家電メーカーの松下電工(現パナソニック)から声が掛かりました. 1990年代,松下電工は短期間での製品開発を目的にレーザーを使った金型の造形技術の開発に取り組んでいました.金型は融けた金属や樹脂を流

2024年3月に子どもが産まれたのですが、意外なことに産む前よりも3Dプリンターをよく使うようになりました。赤子を連れて慣れぬ外出で100円ショップに行くより、3Dプリントする方が楽。また、家にこもりがちで「今日も何もやっていない……」みたいな日が続く中、3Dプリントをすると「何かしら産み出した」という気持ちになれて良かったのもあります。そんなちょっと特別な時期の3Dプリンター体験記です。 子どもが産まれる前に新しい3Dプリンターを購入 元々3Dプリンターは持っていました。でも、日常的にというよりは作品を作るときに使用していたため、使用頻度はさほど高くありませんでした。また、トラブルが起きてメンテナンスに時間を割かれがちだったのもあまり使わなかった理由の1つでした。 「じゃあトラブルの少なそうな新しい3Dプリンターを買おう!! 子どもがいるなら囲いもある方がいいし!」と、出産前に新しい3D

Bambu LabのP1Sという3Dプリンタを買った。少し前に出たばかりの機種で、同じメーカーのP1Pという機種にエンクロージャ(覆い)がついたようなモデルだ。 家庭用の3Dプリンタは安いものなら数万円で買えるが、これは12万円弱で、価格帯としてはミドルレンジにあたるのだろうか。会社の表彰制度で社長賞を頂戴して気が大きくなっていたので、ついに買った。何かを買うときに、少しいいものを選びがちな性分で、安物買いを恐れている。入念にインターネットで検索をして、FDM(熱溶解積層)法で、Core XY方式であり、エンクロージャで覆われている、不具合の少なそうな機種を選んだ。 3Dプリンタを選ぶのは相当に難しいことだ。何を基準に選んだらいいのかも知らないし、進歩が激しい分野だから、状況が変化しやすい。 もしも家電量販店で販売されているような製品であれば、家電量販店の売り場にしばらくいれば、だんだんと

個人で発注できる、さまざまな加工を試してみるシリーズ企画を始めます。1~数個、お小遣いの範囲でどんなことができるのか? 国内、国外問わず、メジャーなものからニッチなものまで、個人のものづくりの幅を広げてくれる加工サービスを使ってみます。 今回は金属3Dプリントを使ってキーキャップの金型を作ってみました。金属加工の発注はお高いイメージがありますが、価格は? 使える精度なのか? など実際に依頼して確かめてみました。 金型を金属3Dプリントで作ってみたい パーツ設計時、強度を持たせたい、耐熱性がほしい、質感を出したいなどの理由で金属を使いたいことがあります。ただ、金属加工の発注は、個人でやるにはかなりお高いイメージ。ところが「最近は金属3Dプリントを中国に発注すると結構安くできる」と聞いて、気になっていました。 その時は作りたいものがなく保留していたのですが、できました、作りたいもの。キーキャッ

大手ゼネコンの大林組が、建設業界において3Dプリンター活用の研究に本格的に取り組んでいることが話題になっている。今回取材したのは、現在建設中の、建築基準法に基づく国土交通大臣による認証取得済みの「(仮称)3Dプリンター実証棟」(東京都清瀬市・大林組技術研究所内)。3Dプリンター建築の特徴である「短納期」「曲線美」を具現化した実証棟の建設は、未来の新しい家づくりの第一歩になりそうだ。具体的にどのようなものか取材してきた。3Dプリンター実証棟の完成は、宇宙空間での建設などまで可能性を広げる第一歩3Dプリンターを利用した建築は、世界中の企業がこぞって参画する今最もホットな住宅分野のひとつだ。従来よりも圧倒的に工期を短縮できることや、複雑な曲線などデザイン性の高い形状を製造できるようになること、材料を現地に運ぶだけで済むため、建設時のCO2排出量の削減や現場の少人数化が期待できること、これらに

近年では3Dプリント技術の発達によって家や鋼鉄製の橋、ステルス戦闘機の金属部品までが3Dプリンターで作られるようになっていますが、一部の物質は3Dプリント中の温度変化により特性が変化してしまうため出力に使用することができませんでした。新たに、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)やウィスコンシン大学マディソン校、アルゴンヌ国立研究所の研究チームが、従来は困難だった「17-4 PH ステンレス鋼(SUS630)」の特性を維持しながら3Dプリントする方法を開発しました。Phase transformation dynamicsguided alloy development for additive manufacturing - ScienceDirect https://doi.org/10.1016/j.addma.2022.103068 Researchers Uncover Ho

3D再構成とカメラ追跡アルゴリズムを提供するフォトグラメトリフレームワークのAliceVisionに基づくオープンソースの3D再構成ソフトが「Meshroom」です。MeshroomはWindowsとLinux向けにリリースされており、無料でインストールすることができます。 AliceVision | Meshroom - 3D Reconstruction Software https://alicevision.org/#meshroom Meshroomがどんなソフトなのかは以下のムービーを見ればよくわかります。 Photogrammetry 2 – 3D scanning withjust PHONE/CAMERAsimpler, better than ever! - YouTube Meshroomは複数の大学やラボの協力によって開発された、フォトグラメトリソフトウェアです

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