週刊誌「フライデー」の報道を巡り、講談社に賠償を命じた東京地裁判決後に報道陣の取材に応じるお笑い芸人の渡辺センスさん=東京都千代田区で2025年11月25日午前10時29分、安元久美子撮影 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さんに女性を紹介したなどとする週刊誌「フライデー」の記事で名誉を毀損(きそん)されたとして、吉本興業に所属するお笑い芸人の渡辺センスさんが、発行元の講談社と編集責任者に1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、名誉毀損の成立を認めて、講談社側に計220万円の賠償を命じた。 渡辺センスさん「完全に勝ったりました」 葛西功洋裁判長は「裏付ける客観証拠がないことを認識していたのに、取材者の供述のみに依拠して記事を執筆した」と批判した。判決後に報道陣の取材に応じた渡辺さんは「完全に勝ったりました。圧勝です。書いたもん勝ちには納得いかない。失ったものは

下校途中の小学生の女児5人を脅して性的暴行を加えたなどとして、不同意性交致傷や性的姿態撮影処罰法違反などの罪に問われた配送業、友野勝被告(33)の裁判員裁判で、千葉地裁(池田知史裁判長)は14日、懲役24年(求刑懲役28年)の判決を言い渡した。 池田裁判長は判決理由で、被告が抵抗力の乏しい小学生を狙い、その生活圏内で物陰に連れ込んで暴行したと指摘。「児童の人格や尊厳を踏みにじり、強い不快感と屈辱感を与え、非常に悪質だ」とした。一方で性依存の治療や弁償を進めていることも考慮した。 判決によると、被告は昨年4~10月、千葉県内で女児5人に対し「泣いたら殺すよ」などと言って性的暴行を加え、うち1人にけがをさせた。3人についてはその様子を動画撮影した。また、駅や路上で成人女性の下着を盗撮した。

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた70代女性を制止した警備員の宇佐美芳和(よしかず)さん=当時(47)=が昨年6月、ダンプカーに巻き込まれ死亡した事故を巡り、事故で後遺障害を負った70代女性が8日、ダンプカーの運転手などを相手取り、約1500万円の損害賠償を求める訴訟を那覇地裁に提起した。被告にはダンプカーの所有会社や誘導の警備員が所属する警備会社も含まれる。 地裁前で取材に応じた女性の姉は「事故は(防衛省)沖縄防衛局による安全性を無視し工事を急がせた危険なダンプ2台出しによって起こったもの。亡くなられた警備員さんやダンプの運転手さんも国策の犠牲者だ」とする女性のメッセージを紹介した。 事故は昨年6月28日、土砂搬出港の桟橋前の路上(名護市安和)で発生。訴状では、運転手はダンプカーを進行させた際、女性や宇佐美さんに気づかず、前方注視義務や一旦停止義務を怠った

北広島の生活困窮者向け宿泊施設に火をつけ、男女2人を殺害した罪などに問われている男の裁判員裁判で、札幌地裁は17日、無罪判決を言い渡しました。 【画像を見る】判決が言い渡された後、男は「おかしい、2人の命を奪っているんですよ」と発言 生活困窮者向け宿泊施設に入所していた70歳の男の被告は2022年9月、施設に火を放ち、管理人ら2人を殺害したとして、放火と殺人の罪に問われていました。 裁判は、刑事責任能力の有無が争点で、検察側は「せん妄由来の思い込みはあっても、通報などを選ぶ余地はあり、放火の意思決定は人命軽視も甚だしい」として懲役30年を求刑。 一方、弁護側は、心神喪失状態で責任能力がなかったとして無罪を主張していました。 札幌地裁は17日の判決で「善悪に従って判断する能力や自身をコントロールする能力を失っていた疑いが残る」と指摘。心神喪失だったと認定し無罪を言い渡しました。 元入所者の男

除草剤「ラウンドアップ」を製造・販売する日産化学(東京都中央区)が、SNSでの事実と異なるネガティブ投稿によって同製品の評判を毀損されたとして、複数の投稿者を相手に損害賠償請求を東京地裁に起こし、同地裁が「企業の名誉毀損にあたる」として投稿者に賠償を命じたと同社が22日、公表した。SNSでの自社製品の事実と異なるネガティブ投稿に悩まされている企業は少なくなく、今回の判決がそうした投稿への抑止力になるか注目される。 「猛毒」などと書き込みラウンドアップ(有効成分名グリホサート)は1974年に米国で発売されて以来、世界150カ国以上で使用されている除草剤。日本では開発したモンサント社の日本法人が81年から販売し、2002年に日産化学が販売権を譲り受けた。農業用のほか、ホームセンターでも売られている。高い安全性と有効性で世界的な成功を収めた除草剤の一つだが、遺伝子組み換え(GM)作物との連携でG

難病を患っている当時7歳の娘の人工呼吸器を外し殺害したとされる45歳の母親の裁判で、福岡地方裁判所は18日、母親に執行猶予と保護観察つきの有罪判決を言い渡しました。 殺人の罪で起訴されているのは福岡市博多区の無職、福崎純子被告(45)です。 起訴状などによりますと福崎被告は今年1月、福岡市の自宅マンションで、娘の心菜(ここな)ちゃんがつけていた人工呼吸器を外し、窒息死させたとして罪に問われています。 心菜ちゃんは生まれた時から国指定の難病「脊髄性筋萎縮症」を患い、常に人工呼吸器をつけて生活していました。 福崎被告は犯行後、亡くなった心菜ちゃんを腕に抱いたまま自殺を図ろうとしましたが、家族が異変に気づき病院に救急搬送されました。 裁判で福崎被告は起訴内容を認め、検察側は懲役5年を求刑していました。 福岡地裁の井野憲司裁判長は18日、福崎被告に懲役3年、執行猶予5年、保護観察つきの有罪判決を言

草津町の元町議会議員がうその証言をした電子書籍で町長の名誉を傷つけた罪などに問われている裁判で、検察は「極めて悪質だ」として懲役2年を求刑しました。 一方、弁護側は名誉毀損の罪については改めて無罪を主張しました。草津町の元町議会議員の新井祥子被告(56)は6年前、フリーライターと共謀して「町長室で性交渉をした」といううその証言を基にした電子書籍を出版し、黒岩信忠町長の名誉を傷つけたとして、名誉毀損の罪に問われています。 また、町長からわいせつ行為をされたとするうその刑事告訴をしたとして、虚偽告訴の罪にも問われています。 24日、前橋地方裁判所で開かれた裁判で検察は「町長との面談の音声記録に性交渉やわいせつ行為をうかがわせる内容は存在せず、町長の名誉を大幅におとしめる極めて悪質なものだ」として懲役2年を求刑しました。 弁護側は虚偽告訴の罪を認めた一方、名誉毀損の罪については「電子書籍は、被

Published 2025/06/20 12:27 (JST) Updated 2025/06/20 12:41 (JST) 安倍晋三政権が新型コロナウイルス禍対策で全国の世帯に配布した布マスク「アベノマスク」を巡り、業者との契約過程を記した文書の不開示決定の大半を取り消し、国に11万円の賠償を命じた大阪地裁判決が20日、確定した。国が期限の19日までに控訴しなかった。 5日の地裁判決は、調達業者との交渉を記録した電子メールや報告書が1通も作成されなかったとは考え難いとし、保存期間1年未満の文書の作成や存在を認定。不開示決定は保存期間1年未満の文書を探索や開示の対象としなかったことなどが原因で、業者とのやりとりの文書を事務処理上作成や取得した事実がないとしたことは違法だと判断した。

埼玉県川口市内で女子中学生に性的暴行をして執行猶予中に、別の少女に再び性的暴行をしたとして不同意性交の罪に問われたトルコ国籍のクルド人で無職、ハスギュル・アッバス被告(22)の第5回公判が9日、さいたま地裁(室橋雅仁裁判長)で開かれ、同被告は被告人質問で「無理やり何もしていない」などと起訴内容を全面否認した。一方で妻に犯行当日のアリバイ工作を頼んでいたことなどが明かされた。 「妻にばれる」LINE削除被告が問われている不同意性交等罪は5年以上の有期拘禁刑。有罪が確定した場合、日本国内の刑務所で服役後、強制送還される見通し。 この日、被告は黒い丸首シャツに黒いジャンパー、灰色のジャージー姿で証言席に座った。トルコ生まれ日本育ちの事実上の「移民2世」で、トルコ語通訳がついたものの、質問の大半に日本語で受け答えした。 被告は犯行について「無理やり何もしていない」と主張。当時12歳だった被害少女の
将棋の「棋譜」を使った動画を無断で配信したユーチューバーに対し、東京地方裁判所は「主催者が投じた費用や労力にフリーライドする悪質な行為だ」として、840万円余りを主催する読売新聞に賠償するよう命じました。将棋の八大タイトルの最高峰「竜王戦」を主催する日本将棋連盟と読売新聞東京本社は、竜王戦の「棋譜」を利用して150本余りの動画を配信していた男性ユーチューバーに対し、「営業の利益を侵害された」として賠償を求める訴えを起こし、ユーチューバーは「棋譜は単純な情報で独占されるものではない」などと争っていました。 21日の判決で東京地方裁判所の中島崇裁判長は「読売新聞は将棋連盟に竜王戦の実施費用を支払い、棋譜を独占的に利用する契約を結び、新聞やホームページで掲載していた」としたうえで「ユーチューバーは、情報として最も価値が高い対局当日に棋譜のすべてを利用していた。こうした行為は主催者が投じた費用や

「転売ヤー」は許せない──。始まりはそんな小さな正義感だった。フリマアプリ大手「メルカリ」への出品商品を巡り、利用者の女性が出品者に高額転売をやめさせようと書き込んだアプリ上のコメントは次第に過激化し、訴訟トラブルに発展した。女性側はあくまで「適正な販売価格を実現するため」だと正当性を訴えたが、裁判所は女性の行為を断罪した。正義感の末の暴走はなぜ起こったか。 火がついた使命感 山梨県の女性は2021年6月、インターネットサイトで購入したピアスをメルカリに出品した。サイトの自動検索機能によって、別のアカウントが同じピアスを販売していることを知った。販売価格は自分より数千円も高く、「高額転売ではないか」。こう疑念を抱いた。 ピアスの製造元に確認するなどして出品者の入手ルートを探り、別のフリマサイトからの転売だと確信した女性。メルカリ上でジュエリーなどの販売業を営み、転売していること自体は自分と

群馬県草津町の黒岩信忠町長(78)と肉体関係を持ったと虚偽の告発をしたとして、元草津町議の新井祥子氏が名誉毀損と虚偽告訴の罪に問われている裁判が5月15日、前橋地裁であった。 新井氏は被告人質問で、当時うったえた話が事実ではなかったと認めた一方で、「町長からの被害をなかったとするのは納得できない」と述べ、体を触られるなどの性被害を受けたという主張を続けた。 公判を傍聴した黒岩町長は「この期に及んでよく嘘が言えるなと思う」と話した。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介) ●名誉毀損は無罪を主張 新井氏は草津町の議員だった2019年、黒岩町長と性関係を持ったとする嘘の証言をライターに伝え、ライターは同年11月、その証言を盛り込んだ電子書籍「草津温泉 漆黒の闇5」(すでに販売打ち切り)を出版した。 黒岩町長は当初から一貫して否定し、同年12月に新井氏とライターを名誉毀損の疑いで刑事告訴した。 ま

赤穂市民病院の脳神経外科手術で誤ってドリルで神経を切断されて重い後遺障害が生じた患者女性とその家族が、執刀医と赤穂市に損害賠償を求めた民事訴訟で、神戸地裁姫路支部(池上尚子裁判長)は14日、被告らに計約8888万円の支払いを命じる判決を言い渡した。 患者の女性(当時74歳)は2020年1月、脊椎管狭窄症による腰痛と診断され、同病院で手術を受けた。執刀医が骨をドリルで削った際、誤って硬膜を損傷し、露出した馬尾神経を巻き込んで切断。助手を務めた科長が修復措置を行ったが、女性には両下肢麻痺と膀胱直腸障害、神経障害性疼痛などの重い後遺障害が残った。女性と家族は21年8月、慰謝料と治療費、将来介護費用など約1億4180万円の賠償を求め、執刀医と赤穂市を訴えた。 判決で池上裁判長は、医療ミスが起きた要因について、出血などでよく見えないのに止血をこまめにせずドリルで骨を削り進めたためとし、「注意義務違反
三重県南伊勢町立南伊勢病院を巡り約1億7千万円を横領したとされる公金横領事件で、業務上横領の罪に問われた同病院元職員、広出翔被告(41)の判決公判が8日、津地裁であった。出口博章裁判官は「業務上の立…

武蔵大学教授である北村紗衣氏が、令和4年2月25日に、Xアカウント名「雁琳」を被告として提起した損害賠償請求事件について、令和6年4月17日に、東京地裁において、被告に対し原告への220万円の支払いを命じる判決が言い渡された。その後、控訴審である東京高裁においても東京地裁の判決が維持され(令和6年8月29日控訴審判決)、令和7年3月21日付で、被告による上告が棄却された。 原告は、訴訟において、被告のXにおける11の投稿が、名誉毀損ないし侮辱に当たると主張した。被告は、自身の投稿は真実に基づく、表現態様は多少悪いかもしれないが、はなはだしい侵害ではない等主張したが、地裁判決では1つの投稿を除く10の投稿について不法行為であると認められ、また、控訴審では、すべての投稿につい不法行為であると認められた。不法行為であるとされた違法な投稿には、被告が原告の著作に中指を立てた画像を投稿したものや、原

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