動画の放送や配信の中核技術である映像符号化方式(動画コーデック)。国際機関で標準化された“正統”な現行規格が、主役から引きずり降ろされる異例の展開になっている。 米グーグル(Google)や米アップル(Apple)、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)などが推す“異端”の新規格が、「事実上の標準(デファクトスタンダード)」として主役に立つ。世界で急伸する動画配信サービスで、米国勢の台頭を勢いづかせる。 新規格とは、米国の非営利団体アライアンス・フォー・オープン・メディア(AOM)が2018年に公開した「AOMedia Video 1(AV1)」である(図1)。グーグルやアップルなど多くの大手IT企業が参画する。 最大の特徴は、特許料を無料にする「ロイヤルティーフリー」を掲げることだ。映像関連事業を手掛ける費用を大きく削減できる。現行の標準規格である「H.265/HEVC(Hig

※本サイトは、アフィリエイト広告および広告による収益を得て運営しています。購入により売上の一部が本サイトに還元されることがあります。Appleが、WWDC2017におけるセッション「Introducing HEIF and HEVC」において、iOS 11とmacOS HighSierraから、新しく採用する画像フォーマット「HEIF」と、動画フォーマット「HEVC」(H.265)について説明しています。 動画圧縮規格の一つで、H.264/MPEG-4 AVCの後続フォーマット「HEVC/H.265」は、H.264互換で、ブロックサイズの適正化など圧縮効率が優れ、H.264と比較して約40%圧縮効率が向上し、iOSでH.264動画撮影する場合と比較して2倍以上の圧縮効率となるそうです。

MP3の基本特許を対象とするライセンスプログラムが今年4月23日に終了していたことが、現在の特許権管理会社である独Fraunhofer IISから発表された。この発表はどのような意味を持つのか、開発者や一般ユーザーに与える影響を中心に見ていこう。 特許権は原則的に、出願日から20年経過した時点で存続期間が満了して消滅する。特許権が消滅した技術は、特別なライセンスなしに、誰でも自由に使用できるようになる(もちろん、プログラムコードをそのまま使用する場合には著作権のライセンスが必要になるが、独自の開発を行なうのであればライセンスは不要である)。つまり、特許に関してはパブリックドメイン状態となり、公共財としての機能を果たすようになる。MP3の基本技術は1990年前後に開発されたものであるため、その主要特許もここ数年間で段階的に期間満了により消滅してきた。今回の発表は、Fraunhofer II

(編注:2020/08/18、いただいたフィードバックをもとに記事を修正いたしました。) (2016/12/11、いただきましたフィードバックをもとに翻訳を修正いたしました。) H.264は、動画圧縮コーデックの標準規格です。ネット上の動画、Blu-ray、スマホ、セキュリティカメラ、ドローンなどなど、今やあらゆるところでH.264が使われています。 H.264は注目すべき技術のひとつです。たったひとつの目標、つまりフルモーションビデオの送信に要するネットワーク帯域を削減することを目指した30年以上の努力の結晶なのです。技術的な面でも、H.264はとても興味深い規格です。この記事では、その一部について概要レベルでの知識を得られることでしょう。あまり複雑だと感じさせないようにするつもりです。今回おはなしする概念の多くは動画圧縮全般にあてはまるものであり、H.264に限ったものではありません

音楽プレーヤーソフトとして長年親しまれてきた「Winamp」の提供が、今週12月20日をもって終了となる(Winamp.comも閉鎖となる)。MP3の再生プレーヤーとして長年愛用してきた方も多いだろう。一方で、量販店のオーディオコーナーでよく見かけるようになってきたのが「ハイレゾ」の文字。 高音質(高解像度)の音楽のことを呼ぶが、ハイレゾを聴くためのオーディオシステムは、PCを軸としていることから、ASCII.jp読者にも興味を持っている方が多いのではないだろうか。 もともとPCは、内部にモーターなどのノイズ源が多数あるなどの理由でオーディオとしての利用はどちらかというと敬遠されていたのだが、この数年で風向きは大きく変わってきた。 HDDの大容量化で、巨大なライブラリーをラクに構築できるし、聴きたい曲を検索してすぐに探せる。ネットでの音楽配信が充実しているために、入手も容易になるなど取り

最近何かと話題の「ハイレゾ」。ハイレゾ対応のネットワークオーディオ/PCオーディオ機器が続々と登場し、さらにはAstell & KernのAKシリーズやウォークマンなど、ポータブル機器でもハイレゾ対応が進んできた。それに伴ってスピーカーやヘッドホン、イヤホンでもハイレゾ対応を謳うものが増えている。 またハードウェアと歩調を合わせ、ハイレゾ音源の配信も盛んになってきている。この分野の老舗であるe-onkyomusicは楽曲を次々に増やし、アニソンの配信も開始した。またウォークマンの公式音楽配信サイトである「mora」も、ソニー・ミュージック、ユニバーサル、ワーナーといった大手レーベルのハイレゾ音源を配信開始している。 ■サンプリングレート違いの音源、圧縮音源は聴き分けられるのか? このように盛り上がりを見せるハイレゾだが、編集部で何度か話題に上がっていたのが、「一般の方がハイレゾ音源を聴い
NHKと三菱電機は、世界初となるスーパーハイビジョン(8K)対応のHEVC(High Efficiency Video Coding)符号化装置を開発した。 HEVCは、年内の国際標準化に向けてISO(国際標準化機構)/IEC(国際電気標準会議)とITU(国際電気通信連合)が共同で策定作業を進めている最新の映像符号化方式だ。その圧縮効率は、既存の符号化方式であるAVCの約2倍、現行のデジタルハイビジョン放送で使用しているMPEG-2の約4倍となる。 今回の開発では、大容量のスーパーハイビジョン映像を横方向の短冊状に17分割し、それぞれの領域で符号化処理を並列化することにより、リアルタイムな符号化を実現。移動物体の速さや方向などの情報を複数領域で共有し、分割領域におけるつなぎ目の画質劣化を抑制したという。 なお、研究成果は5月30日~6月2日に開催するNHK放送技術研究所の一般公開「技研公開

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