「私たちの組織にとってのKPIは『睡眠時間』だった」――。 こう話すのは、台湾の初代デジタル発展部部長(大臣)を務めたオードリー・タンさんだ。 2025年5月に発売された『PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』(サイボウズ刊)。同書でタンさんは、対立や意見の相違を無理になくすのではなく、むしろそれらを革新のエネルギーとして捉え直す「Plurality」(多元性)という考え方を提示。長時間労働と同質性を重視してきた日本企業に対し、多様性を生かしたテクノロジーとの協働を通じて、新たな可能性を切り拓く視点を示している。 生産性の低さが指摘されている日本。人口減少が追い打ちをかける中で、現状を打開するためには、どうしたらいいのか。企業はAIをどのように使いこなしていくべきなのか。タンさんに聞いた。 オードリー・タン 元台湾デジタル発展部部長。1981年、台湾台北

スペインのシエスタといえば長い昼寝をイメージする人が多いと思うが、実際には午後1時頃から2、3時間ほど長めの休憩を取る習慣をさす。もちろん昼寝をする人もいるだろう。しかし、単なる休憩で済ます人も少なくないようだ。 太陽と情熱の国と言われるスペインでも、さすがに暑さと直射日光を嫌う人が多いらしい。情熱はともかく体熱が上がっては困るので、体調管理のための生活の知恵としてシエスタの習慣が生まれたと考えられている。 シエスタのような長い昼休み(休憩+昼寝)が社会習慣化している国はスペイン語圏を中心に世界30カ国以上ある。それが証拠に緯度の低い熱帯、亜熱帯地域で多い。 シエスタが文化的に許容されている国々 (WebbとDinges(1989)、睡眠学(日本睡眠学会編、朝倉書店)から一部改変) 【アジア】アフガニスタン、ミャンマー、カンボジア、インド、マレーシア、中国(チベット)、台湾、タイ、ベトナム
睡眠時間を削れば、もっと自由に使える時間が増えて、仕事や趣味などに費やす余裕が生まれる! という風に考える方は多くいらっしゃると思います。 昨今の情勢では、人間のキャパシティを超える労働環境の為に睡眠時間を削ってまで仕事を行ったり、学生であれば勉強をしたり、数多くのコンテンツが楽しめるスマートフォンが流行し寝ずにネットサーフィンに没頭したりゲームをしたりと睡眠不足が蔓延している事は言わずもがなです。睡眠不足は身体機能、そして精神機能に対して重大な影響を及ぼします。どんな影響があるのでしょうか。睡眠時間を、それまでの睡眠時間よりも数時間短くした場合は、自覚的に日中に耐え難い眠気に襲われるようになります。これは経験した方も多いと思います。 その他にも、作業能率の低下が起こります。特に機械的な作業よりも注意力や記憶力を要求されるような複雑な作業の能率が低下するようです。 そのまま寝ない状態を
眠れぬ人々が増えているが、人はなぜ眠るのか? 人は忘れるために眠る、とDNAの構造が螺旋であることを発見したジェイムズ・ワトソン先生はいう。実際、眠っている間に脳は不必要な情報を消す処理をしているのである。情報は増やしぶちまけるより、削除するほうが骨が折れることを、インターネットは証明した。脳においても、情報を消す作業は、眠るという他の作業を停止させた状態でないと、できないほどのエネルギーを必要としている。しかし、昨今、情報はあふれ、人を不安に陥れる情報は数限りなく、忘れると重大な損失や危険が生じるものも混在している。そもそも、どれが不必要かといったことが、にわかにはわからない時代だ。忘れたらとんでもないことになりはしないかと、思い巡らすだけで眠りはすでに妨げられる。人が眠りにくくなっているのは、情報の洪水に対処できなくなりつつあるからで ……… ログイン オンラインサービスをご利用いただ
<なんと、ほら貝を吹くだけ。インドで行われた研究が、中程度のいびき症状を持つ人々の症状を軽減する可能性があることが分かった> ほら貝を吹くという古代からの習慣が、ある睡眠障害の危険な症状を軽減する可能性があることが分かった。 その睡眠障害は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA:Obstructive Sleep Apnea)。このOSAに対する、薬や治療機器に代わる手段となり得る。 中程度のいびき症状を持つ人がこの方法――「シャンカ吹き」とも呼ばれる――を実践すると、日中に目がさえるようになり、夜間の呼吸停止が少なくなることが、小規模ながら有望な臨床試験によって明らかになった。 「シャンカ吹きはインド文化の伝統で、宗教的儀式やヨガでよく行われる。吉兆を象徴し、環境を浄化すると信じられている」と、論文著者で、インドのエターナル・ハート・ケアセンター兼研究所のクリシュナ・K・シャルマ医師は本誌に

さて、前回の続き。「夜型」、とりわけ「真の夜型」と、体内時計の関係。 まず、人間の体内時計の周期が25時間ではなく、平均24時間10分でありだいたい正規分布しているという「事実」について。これが、なかなか、納得してもらえなかったのはなぜか。三島さんに聞くと、それも仕方ないかもしれないとまず思った(第2回 体内時計25時間はウソだった!)。 三島さんは「専門家ですら、まだ25時間だと思っている人もいるんです」として、このように現状を語る。 「でも、それは古い測定なんですね。昔は、洞窟に人を入れて実験していたんです。人間の睡眠周期は環境よりも社会的なニーズに大きく左右されると思われていたので、洞窟に隔離すればいいだろう、と。照明などの影響はあまりないと考えられていて、普通に照明が使われていました。いわば夜に人工照明の光にあたってリズムがずれる効果なども含めて、周期が25時間くらいに見えていた、
私たちが寝始めるとき、あるいは、睡眠から覚醒するときに幻覚が生じる睡眠障害です。眠りに入ってからすぐに幻覚が現れる症状を、入眠時幻覚と呼んでいます。医学的には睡眠時随伴症に分類されている病気です。 原因について 入眠時に幻覚が生じる詳しい理由は、分かっていません。アルコール、睡眠不足、不眠、ストレスなどは、要因になっています。健常者でも起こることがあり、朝方のレム睡眠から目覚めるときに、幻覚を経験する場合もあります。 こころの病気の中で、うつ病、双極性障害、統合失調症、そして、過眠症の一種であるナルコレプシーでは、入眠時幻覚が起きることがあります。 なぜナルコレプシーで、寝入りばなに幻覚が出現するのかというと、レム睡眠が入眠の直後に出現するからです。 出典:Symptoms of Narcolepsy – Harvard Medical School 薬剤の副作用のため、幻覚が生じる場合も
睡眠時に朗読を聞くことでさまざまな効果が得られることを知っていますか?ここでは、睡眠時に朗読を聞くことで得られる効果や朗読を聞く方法などを紹介していきます。睡眠時に朗読を聞くことで得られる効果睡眠するときに朗読を聞くことでさまざまな効果があることを知っているでしょうか。そのため、人によっては睡眠時に朗読を聞くことがおすすめできる場合もあります。次に、睡眠時に朗読を聞くことで得られる効果を紹介していきます。現在の睡眠の質に満足いくことができていないのであれば参考にしてください。 寝入りやすくなる睡眠する際に朗読を聞くことで寝入りやすくなる効果が期待できます。睡眠時に朗読を聞く理由の大半はこの理由である場合が多いです。睡眠の質を高めるためには寝入りやすさも重要な要素であり、寝付くまでに時間がかかるようではそれだけ睡眠時間が削られてしまっています。朗読は音声だけで落ち着いたトーンで話してく

※写真はイメージです(写真/Getty Images) この記事の写真をすべて見る できる人は朝が早い。そんなイメージも根強く、そもそも社会は「朝型」有利にできているが、夕方から力を発揮できる「夜型」もいる。活動しやすいタイミングには個人差があるといい、それを示すのが体内時計のパターンともいえる「クロノタイプ」だ。生活とのずれが生きづらさにつながることもあるだけに、ぜひ理解しておきたい。注意したいことは? 自分でコントロールできるのか? 専門家に解説してもらった。 【チェックリスト】多くあてはまる人は自分のクロノタイプと合っていない可能性が * * * 「朝起きられない」というと往々にして根性論で片付けられてきたが、活動的になる時間帯は人それぞれ違うことが研究で解明されている。朝早いのが苦手、逆に夜遅くまで起きていられないといった場合、自分の「クロノタイプ」に合っていないのかもしれない

足首を温めてぐっすり眠る 眠る前に足首を触ってチェック 眠る前に、足のくるぶしを触ってみましょう。 もし冷たかったら、そのまま眠っても深くは眠れないというサインです。 ぐっすり眠るには、内臓の温度である深部体温が下がることが大切です。 人間は、足首が温まると、足の裏に汗をかき、 その汗が蒸発して血液の温度が下がり、 血液が内臓を巡って深部体温を下げ、その結果ぐっすり眠る、 という仕組みになっています。 ちょっとややこしい仕組みですが、単純に足首を温めると深く眠れる、 と覚えてください。 レッグウォーマーが最適 冷え性の人は、靴下を履いて眠ることもあるかもしれません。 しかし、靴下では、足の裏を覆ってしまうので、 汗をかいても気化熱が生じなくなってしまいます。 そこで、最適なのがレッグウォーマーです。 入浴で温まったら、レッグウォーマーを履いて保温しましょう。 それでも冷える人は、上から靴下

睡眠不足が身体に悪影響を与えることは広く知られているが、極度の睡眠不足がなぜ死に至るのか、その具体的なメカニズムは長年の謎であった。 研究チームはショウジョウバエを用いて、複数の方法で睡眠を妨げる実験を行った。具体的には、温度感受性のイオンチャネルを神経細胞に発現させて睡眠を抑制する方法、機械的な振動を与え続ける方法、睡眠調節遺伝子の機能を失わせる方法などだ。 いずれの方法でも、睡眠を90%以上奪われたハエは約10日後から死に始め、通常の寿命よりもはるかに短命となった。睡眠不足のハエの体内を調べたところ、脳や筋肉などの組織には大きな変化が見られなかったが、腸だけに顕著な異常が認められた。腸内で活性酸素種(ROS)と呼ばれる有害な分子を蓄積させ、これが死因となることが明らかになった。 腸内では活性酸素種が徐々に蓄積し、10日目にピークに達していた。活性酸素種は不安定で反応性が高い分子であり

Q:不眠症にかかったら医師に相談すると回答した国民の割合は? A:スペイン、ドイツ、ブラジル、ベルギーは40%以上、中国は20%以上、日本は10%以下 Q:不眠症にかかったら睡眠薬を服用すると回答した国民の割合は? A:スペイン、ベルギーは40%以上、中国、ブラジルは30%以上、ドイツは20%以上、日本は20%以下 このデータは、第44回「寝酒がダメな理由」で紹介した図にもあるように、世界10カ国、 計3万5327人を対象に2002年に実施されたSLE-EP (SLEep EPidemiological) Surveyで得られた結果の一部である。他の不眠対処法についても、自宅でも簡単にできる「カフェインを控える」も最下位、一方で睡眠の質を低下させるため勧められない「寝酒」を選択する人の割合はダントツであった。教育レベルが高い日本人だが、眠ることに関しては落第点のつく残念な結果であった。 さ
33歳で脳梗塞を発症した経験を持つ、漫画家のあやめゴン太さん。その原因の一つとして考えられるのが、睡眠不足と不規則な生活でした。 👉(前回の記事はこちら)多忙で睡眠を削り、生活を犠牲にしてしまった──33歳で脳梗塞を発症したあやめゴン太さんの後悔 - lala a live(ララアライブ)│フォーネスライフ 忙しさのあまり睡眠時間を削ってしまう経験は、多くのビジネスパーソンにとって身に覚えがあることでしょう。しかし、あやめさんが経験されたように、過度な睡眠不足は、脳梗塞をはじめさまざまな疾患を引き起こす要因になる可能性があります。 今回はそんなあやめゴン太さんと、NECソリューションイノベータが提供するスマートフォンアプリ「睡眠日誌」の開発にも携わっている東京家政大学人文学部心理カウンセリング学科 教授の岡島義先生に、睡眠の重要性や改善方法について語り合っていただきました。 あやめゴン太

TOPコラム海外最新IT事情「7~9時間睡眠」維持できないと死亡率最大29%増? 4万人超の睡眠時間5年分を調査した結果【研究紹介】 研究チームは、米国南東部12州から集められた参加者4万6,928人を対象に分析を行った。参加者の平均年齢は53歳で、65.4%が女性、63.3%が黒人、36.7%が白人であり、特に低所得層(47.5%が年収1万5,000ドル未満)が多く含まれている。睡眠時間は、初回調査時と、5年後の追跡調査時に自己申告形式で収集され、短時間(7時間未満)、健康的(7〜9時間)、長時間(9時間超)の3カテゴリに分類された。 研究者らは、5年間にわたる参加者の睡眠時間カテゴリの変化に基づいて、これらの組み合わせから9種類の「睡眠軌跡」(睡眠時間の変化パターン)を定義した。例えば、「健康的→健康的」、「短時間→長時間」、「長時間→短時間」といったものである。 研究の結果、9種類

1.一日に何度もの朝を いま多くのひとは、一日に一回まとまった時間に眠っている。眠るのが夜であれ昼であれ、細切れに睡眠を取っているひとは現代ではあまりいない。NHK放送文化研究所が実施している生活時間調査のような平均睡眠時間を問うアンケートに対して、たとえば「7時間」と答えたとしたら、回答者の大多数はまとめて7時間寝ているはずだ。3時間+4時間に分割して合計7時間睡眠だとするひとは圧倒的に少数派だろう。 もちろん、一日に複数回の睡眠時間を設けていた人々もいる。メイソン・カリーが『天才たちの日課:クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(金原瑞人・石田文子 訳、フィルムアート社、2014年)で面白おかしく書いているが、作家のバルザックは午後6時に夜ごはんを食べてすぐに眠り、午前1時に起きてすぐに7時間ぶっ通しで執筆し、朝8時から1時間半眠って、9時半からまた夕方4時まで仕事を

犬が日中気持ちよさそうに昼寝している姿はよく見かける光景です。寝ている姿は可愛らしくなでてあげたいと思うこともあるでしょう。ここでは「犬が昼寝をしているときの注意点やおすすめのベッド」についてご紹介します。 2024年01月05日作成 犬のカテゴリ - 犬と暮らすVIEW:14,158
なかなかな寝付けずに睡眠薬に頼ったことがある人の中には、確かに眠ったのにすっきりと起きられなかった経験がある人もいるかもしれません。マウスを使った実験により、一部の睡眠薬には脳から老廃物を洗い流すシステムを阻害してしまうおそれがあることがわかりました。 Norepinephrine-mediated slow vasomotion drives glymphatic clearance during sleep: Cell https://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(24)01343-6Early study reveals why sleeping pills may not supply the best-quality snooze | Live Science https://www.livescience.com/health/s

どんな症状?仰向けに寝たとき、舌やアゴが落ちてきて気道がふさがってしまい、呼吸が止まったり呼吸しづらくなったりする病気が睡眠時無呼吸症候群(SAS)。一回10秒以上の呼吸停止が一時間に5回以上起こるとSASと診断され、5〜14回が軽症、15〜30回が中等症、30回以上が重症です。原因は肥満や加齢による筋肉の衰え、アゴが小さい骨格など。 いびきは、気道をふさいだ舌や上気道周囲の粘膜が呼吸をするときに震えて音がすることで起こるので、SASを疑うサインのひとつになります。また、呼吸が止まると脳は中途覚醒して呼吸をしようとします。呼吸が再開すると脳は眠りますが、再び気道はふさがるのでまた中途覚醒します。 このサイクルが一晩で何度も繰り返されて睡眠の質が悪くなり、昼間に眠気や倦怠感を感じるようになります。これもSASのサインです。 どんな病気を引き起こす?SASは様々な合併症を引き起こします。まず、

起床後1時間以内の朝食で胃腸を目覚めさせる睡眠と言うと、「夜の過ごし方だけ気をつければいい」みたいに思われがちです。 しかし、トリプトファンが睡眠ホルモンのメラトニンに進化するには、約15時間かかるといわれているため、寝る時間から逆算して15時間前の過ごし方が大事なのです。 15時間前というと、やはり朝。つまり、朝の行動がその日の夜の睡眠を決めていると言っていいのです。ここで、「朝食のとり方」も非常に大切です。 まず、どんなに忙しくても、朝食はできるだけとってください。食べる時間も重要です。できれば朝起きて1時間以内に食べましょう。 早めに出社してデスクで朝食をとっているなら、出社前に朝食をとるようにしましょう。なぜなら、朝食をとる時間が体内時計に影響するからです。 かつては、「体内時計は脳にしかない」と言われていました。 でも、実は体のいたるところ、胃腸も含め、心臓、肝臓、腎臓など、


普段4時間半しか眠れない人にアドバイスしたこと ある運輸会社の社長の方で、「普段4時間半しか眠れない」という方の睡眠コンサルをしたことがあります。「眠っても途中で目が覚める」、また「ずっと仕事のことを考えて寝つけない」などの悩みがあり、講演で出張の機会が多いことも、ぐっすり眠れない要因になっていました。 こうした場合、いきなり7時間睡眠までもっていくのは難しいです。 そこで、「せめて5時間半か6時間は眠れるようになること」を目指して、アドバイスさせていただきました。 そして1カ月後。この方は、5時間半~6時間近くまで睡眠時間を伸ばせるようになったのです。 一番効果的だったのは、入浴時間に気をつけたことと、朝日を浴びるようにしたことでした。

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