大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会は6日夜、会場西側のグリーンワールド(GW)工区にある屋外の電気設備地下ピットで、メタンガスを検知したと発表した。一時は、着火すれば爆発を起こしうる濃度を超えたという。 万博協会によると、6日午後4時ごろ、GW工区でメタンガスを検知したとの連絡があった。消防署員と万博協会職員が屋外の電気設備地下ピットを測定し、メタンガスが検知された。午後4時半ごろ、周囲の立ち入りを規制し、蓋(ふた)を開けて自然換気した。午後5時半ごろ、労働者を安全な場所に退避させる基準値を下回った。 2024年3月、GW工区でトイレ床下の配管ピットにメタンガスがたまり、爆発事故が発生。万博協会が32億円を投じてGW工区の建物に換気装置を設置するなどの対策を進めていた。【長沼辰哉】

毎日新聞社は印刷費と輸送費の増大や富山県内での発行部数の減少により、富山県内での新聞の配送をことし9月末で休止すると発表しました。配送を休止するのは富山県が全国で初めてだということです。 これは毎日新聞社が17日の朝刊の北陸版で発表したもので、ことし9月末で富山県内での配送を休止するとしています。 毎日新聞社によりますと、全国の都道府県で配送を休止するのは富山県が初めてだということです。 富山県内では大阪の工場で印刷した新聞を輸送してきて、販売店を通じ、各家庭や店頭などに配送していますが、印刷費や輸送費の負担が増していることに加え、県内での発行部数が減少傾向にあることから休止を決めたとしています。 これにより富山県内では毎日新聞は販売されなくなりますが、申し込めば郵送で翌日以降に購読することが可能だということです。 一方、富山県内での取材体制は維持するとしていて、毎日新聞社は「これからも富

「上越には山も海もあり、食べ物も飲み物もおいしい」と話すえちごトキめき鉄道の鳥塚亮社長=新潟県上越市で2024年6月12日午後5時21分、神崎修一撮影 えちごトキめき鉄道(新潟県上越市、トキ鉄)社長を退任する鳥塚亮氏(63)が毎日新聞の取材に応じた。いすみ鉄道(千葉県大多喜町)を全国区に押し上げた「ローカル線の再生請負人」として知られ、その手腕を新潟でも生かした。昔懐かしい国鉄形列車の運行や蒸気機関車(SL)を生かしたレールパークの開設などで、県内外からの集客に成功。今度は大井川鉄道(静岡県島田市)社長として立て直しに挑む。鳥塚氏が考える赤字ローカル線の再生とは――。【聞き手・神崎修一】 ――6月26日でえちごトキめき鉄道(新潟県上越市、トキ鉄)の社長を退任します。 ◆2019年の就任時の目標は達成できたかなと思っています。外部から呼ばれた人間は基本的には「助っ人」です。問題が解決できたら

2531年、日本人は全員「佐藤さん」になります――。 東北大学高齢経済社会研究センターの吉田浩教授が、国内で最も多い「佐藤」姓の増加率と人口動態を分析し、そんなシミュレーション結果を公表した。ただし、選択的夫婦別姓が認められず、夫婦同姓制度が続いた場合の結論だ。 東北大 2パターンで試算 吉田教授によると、佐藤姓は2023年時点で日本人の人口の1・529%を占め、全国で第1位。吉田教授は①夫婦同姓制度を維持②選択的夫婦別姓を導入――の2パターンを試算した。 試算は、政府発表の統計や電話帳を基に人口の多い名字ランキングなどを紹介する情報サイト「名字由来net」が提供するデータを用いた。佐藤姓の人数の推移を使って日本人の人口に占める比率を求め、伸び率を推計した。

東京都千代田区のホテルに缶詰めとなり、漫画「Dr.スランプ」のアラレちゃんを描く鳥山明さん=1981年11月 「漫画」を世界の「MANGA」へと押し上げた鳥山明さんが1日、亡くなった。生前、公の場に出ることはほぼなかったが、その飾らない人柄で、漫画家仲間からも慕われていた。世界中の人々を楽しませた希代の創作者の訃報に国内外から惜しむ声が聞かれた。 ベールに包まれた印象の鳥山さんだが、写真誌「毎日グラフ」(毎日新聞社刊)は1981年11月、東京・駿河台の山の上ホテル(今年2月に休業)に籠もって仕事に励む鳥山さんをインタビューしていた。 当時、「Dr.スランプ」が破竹の勢いで人気を博し、「なんか大騒ぎされて、本人が恐縮してしまう」と照れた鳥山さん。「そんなにたいした漫画じゃないんですけれど、だから、あんまりプレッシャーは感じない」とヒットに惑わされず、謙虚に創作に取り組む姿勢を示した。

高額な研究費を少人数に集中して投じるより、少額でも多くの研究者に配分する方が、国全体として画期的な成果を効率良く出せるとの分析結果を、筑波大などの研究チームが発表した。1991年以降、国が支給した科学研究費助成事業(科研費)の投資効果を調べた。研究予算は、国が進める「選択と集中」路線よりも「広く浅く」配分する方が効果的としている。 チームは、国が91年以降、研究者に支給した科研費のうち、生命科学・医学分野の18万件以上を分析。個々の金額や発表論文数のほか、その後ノーベル賞級の成果につながったり、新たな研究分野に発展したりしたキーワードが論文に含まれているかを調べた。

立憲民主党最高顧問の菅直人元首相(75)が暴れ回っている。相手は日本維新の会。「敵地」に乗り込み、街頭で批判演説を続けている。なぜ、政界のトップにまで上り詰めた人物が、野党に過ぎない維新への闘志をむき出しにするのか――。菅氏を追った。【石川将来】 ツイッターで突然、戦いを宣言 5月のある週末。大阪のシンボル・通天閣(大阪市浪速区)前の路上に菅氏の姿があった。 6月22日公示の参院選に向け、立憲の「大阪特命担当」に就任してから初の大阪入りだった。 マイクを握り、こう訴えた。 現在は衆議院で第3党の維新は、自民党よりも思想が右寄りだ。 立憲を抜いて野党第1党に躍り出れば、自民はもっと右傾化する。 そうなれば、日本は極めて危険な状況になる――。 集まった聴衆に「維新の議席を蹴飛ばしてもらいたい」と呼び掛けた。 参院大阪選挙区は自民、公明党、維新2人の現職計4人が改選を迎え、立憲の新人ら14人が

振り返れば「この国のかたち」を左右する分岐点だった――。7月の参院選はそんな選挙になるかもしれない。参院で、憲法改正に前向きな勢力が3分の2以上の議席を取れば、改憲発議に必要な条件をクリアするからだ。岸田文雄首相は就任直後の所信表明演説で、改憲について「国民的な議論を積極的に深めていただくことを期待します」と述べた。直後には、コロナ禍を団結で乗り越えてきたとして「社会の底力を強く感じます。まさに、『この国のかたち』の原点です」と語った。同名の随筆の著者は、日本が戦争に進んだ力学を分析し、行く末を案じていた司馬遼太郎さんだ。その最後の「お手伝い」を務めた村木嵐(らん)さん(54)は今の改憲論議を危ぶみ、司馬さんのある言葉を思い出すという。

自民党の安倍晋三元首相は9日、国会内で開かれた会合で、財政健全度を示す基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を巡り、政府が掲げる2025年度の達成にこだわる必要はないとの認識を示した。首相在任中に25年度中の黒字化目標を設定したことには「国際約束ではなく、コミットメント(決意)だ」と述…

岸田文雄首相による内閣が発足し、記念撮影にのぞむ岸田首相(前列中央)と閣僚たち=首相官邸で2021年10月4日午後10時45分、宮武祐希撮影 毎日新聞と社会調査研究センターは4、5日、岸田文雄内閣の発足を受け緊急の全国世論調査を実施した。内閣支持率は49%と5割に届かず、昨年9月の菅義偉内閣発足時の64%を大きく下回った。不支持率は40%だった。閣僚の顔ぶれに「期待感が持てる」との回答は21%にとどまり、「持てない」が51%に上った。 発足直後の支持率は新首相への期待から高めに出る傾向がある。岸田内閣最初の支持率は、菅内閣最後となった前回調査(9月18日)の37%より上がったものの、歴代内閣の発足時と比べ低調な船出と言えそうだ。調査方法が異なるため単純に数値の比較はできないが、過去20年間では麻生太郎内閣発足時(2008年9月)の45%に次ぐ低さとなった。 岸田内閣を支持すると答えた人にそ


G7サミットで記念撮影後、歓談する各国首脳とエリザベス女王(左から5人目)。菅首相は左から3人目=AP 13日まで英コーンウォールで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、菅義偉首相にとって初の対面での国際会議で、存在感発揮も課題になった。首脳同士やエリザベス英女王との記念撮影などの関連行事の映像では、親しげに歓談する欧米の首脳らの輪から距離のある菅首相の様子が、ツイッターなどで話題を呼んだ。 首相はサミット閉幕後の13日午後(日本時間14日未明)、同行記者団に「(自分は)最初から(親しく)人と付き合うのは下手な方だが、みんな目的は一緒だから、力まず言いたいことを言えた」…

「イモ」といえばジャガイモか、サツマイモか、サトイモか。40年近く前の方言調査では、関東や中部地方のサトイモをはさんで東日本がジャガイモ、西日本がサツマイモで、ただ九州はサトイモの地域も多かった(徳川宗賢(とくがわむねまさ)著「日本の方言地図」)▲ことジャガイモは200近くの呼び名が全国に複雑に分布していたという。ジャカルタに由来するジャガタライモ系の名前や、形状を示す馬鈴薯(ばれいしょ)系のバレージョなどという呼び名の他にも地名や人名などにちなむ多彩な方言があった▲ニドイモは二期作、ゴショーイモは収穫量の多さ、セーダイモは普及に尽力した代官・清太夫(せいだゆう)の名、シナノイモは地名の信濃にそれぞれちなんだ名である。キンカイモは形状からついた名でキンカとは中国地方ではげ頭の意味という▲単にイモだけというのは産地の北海道である。昨年、その産地を襲った台風被害によるジャガイモ不足で、大手メー

読者から、次のような趣旨の異議申し立てがありました。 投稿欄で「想う」という字を、タイトルを含めてこの読者は使いたかったのですが、弊社のその欄の担当者にこう言われ、諦めたとのことです――「想う」は「おもう」と読ませられない、使うにはルビが必要になる、見出しにルビは付けられない、と。 後日、掲載された文章を見た投稿者の周りの誰もが「想う」がいいと言い、国語の先生にも「『思う』では気持ちが伝わらない。ルビの問題ではない」と言われたそうです。 「普通に使い、誰もが普通に読んでいる、きれいで、意味深い『想う』が使えない不思議が、納得いきません」とのことでした。 これに対する用語担当者の回答を、一部文言を加えて掲載します。 「想い」「思い」についてのご意見ありがとうございます。言葉を大切に思われるお気持ちが痛いほど伝わり、貴重なご意見として承りました。 これまでのやりとりと多少は重複するかとは存じま

LINEの利用者の個人情報が中国の関連会社で閲覧可能だった問題を受け、記者会見する同社の出沢剛社長=東京都港区で2021年3月23日午後7時47分、玉城達郎撮影 利用者8000万人を超える国民的な無料通信アプリ「LINE(ライン)」に激震が走っている。業務委託先の中国企業でメッセージの内容などが閲覧できる状態になっていたほか、画像などのデータが韓国のサーバーで保管されていた。同社は中国からの情報アクセスを完全に遮断するなどの対応策を示したが、利用者の不安は消えていない。一体なぜこのようなことが起きたのか。これからどう変えていくべきなのか。親会社・Zホールディングスが問題を検証するため設置した特別委員会の座長で、情報法が専門の宍戸常寿・東京大大学院教授に詳しく聞いた。【聞き手・後藤豪/経済部】 「気持ち悪さ」への想像力足りず ――今回の件は、アプリのシステム開発や、不適切な書き込みをチェック

NHKが中継する東京オリンピックの聖火リレーの映像から一時的に音声が消える「異変」があった。4月1日夜、聖火ランナーが長野市内を走っていた時だった。「オリンピックに反対」。沿道で抗議行動をしていた市民の声が一瞬中継に入り込んだ。その直後、中継から音声が消えたのだ。SNS上では、「都合の悪い音声」を消したのではないかとの声が出ている。真相を取材した。【木許はるみ/デジタル報道センター】 聖火リレーの中継は、NHKの「聖火リレーライブストリーミング特設サイト」で見ることができる。この特設サイトは聖火リレーの全日程をライブ中継しており、後からでもほぼ全てのリレーの様子を見ることができる。NHKによると、国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック・パラリンピック組織委員会とNHKの3者合意に基づき、NHKは聖火リレーのランナーの正面からの映像を単独で撮影している。その映像を組織委にも提供

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