ソフト開発企業に所属するプログラマが十年一日のように「個別案件」を相手にしているというのは、マイケル・ジャクソンが盛り場あたりで毎晩「流し」で日銭を稼いでいるようなものだ。もったいない。そんなやり方ではマイケルやプログラミングの可能性がもたらすさまざまな効果を享受できない。 仮にあるソフト会社が「ロボットの振る舞いのカスタマイズサービス」を提供しているとしよう。顧客の要望がそれぞれ微妙に違うとすれば、彼らはまず個々の要望を様式化して、その内容をあるソフトウエアに読ませるだろう。そうすればそのソフトウエアが個々の要望にしたがってロボットを動かしてくれるからだ。そんなソフトウエア、すなわち「ハードウエアドライバ」をあらかじめプログラミングしておくのが、その事業で効率的に稼いでゆくための賢いやり方というものだ。 ところが、現在の「基幹業務支援システム開発事業」の分野では、あらかじめドライバをプロ

「お金なら出しますから、4ヶ月のところを2ヶ月で作ってくれませんか?」 システム開発で、顧客からこう言われた時、どうするか?SIerの経営者や管理職であれば、飛びついてしまうんじゃないだろうか。私だって飛びつきたい。確かにエンジニアがいるなら、もしくは、集める目処が立つなら、ありがたい話かもしれない。XPでも、「リソース・スコープ・品質・時間」のパラメータで、品質以外は変動可能としている。 ということは、リソースがなんとかなれば、時間を短くする、もしくは、時間を変えずにスコープを増やすことができるのだろうか。人月という単位で考えれば、計算上は出来るかもしれないが、実際には難しいと言わざるを得ない。それはなぜか。ボトルネックは、プログラムを作る速度か、それとも、仕様を決めて受け入れる速度か。 冒頭の台詞は、開発側にこそボトルネックがあり、コストさえかければスピードアップできると考えているか


以下の文章は、Martin FowlerによるRuby at ThoughtWorksの日本語訳である。 ThoughtWorksは、2006年から本格的なプロジェクトにRubyを使い始めた。2008年の終わりまでには、Rubyプロジェクトの数は41個になった。この経験から我々は何を学んだのか。QConの講演に備えて、私は調べてみることにした。ここでは、Rubyの生産性、スピード、保守性など、よくある質問に対する現時点での我々の考えについて述べていく。現時点での我々の結論としては、Rubyは十分に使えるプラットフォームであり、様々な形態のアプリケーションに利用することを真剣に考慮すべきである、というものだ。特に、Ruby onRails を利用したWebアプリケーションにおいてはそうである。最後に、Active Record のテスティングに対する考えなど、技術的な教訓についても触れる。
こんなブラックな日記を書くつもりもなかったんですが…。 すこし愚痴らせてください。 読みたくない方は読まないほうが吉です。 業界に入って早4年近くになりますけれども… 段々そういうのが判ってきました。 結論から言うと、この業界をダメにしてるのは 多分一部の営業の方、そして一部の経営の方。 そしてその人々を見れば会社の行く末がわかります。 (と、言っても中小と零細しかしらないんですがね…w) 別の業界でですが、営業の経験が少しだけあります。 その少ない経験からで申し訳ないのですが この業界の営業の方は無責任な方が多いような気がします。 ああいう営業で良いなら低学歴な自分でも出来てしまうかも。 何故なら、簡単にお客さんのいいなりになってしまうから。 予算ひとつ取っても簡単に安請け合いしてきてしまう。 そしてその責任の皺は全て技術者に寄ってしまう。 だから、その営業の方の腹は痛くない。お客さんに
昨年9月以来の日本出張。 システム開発業界にも冷たい風が吹きまくりなのを実感。 前回出張時より確実に状況はまずくなっている。 マイクロマネージメントは状況を悪化させる その「まずい」状況をよりまずくさせている要因がある。 マイクロマネージメントだ! 利益が減っていく中で細々とした管理を徹底すると、利益はさらに低下してしまうか、赤字に陥る。 一方、世の中には「マイクロマネージメントで赤字が減らせる」と思っている現場があるらしい。*1 正しくは「マイクロマネージメントで原価が膨れ上がったプロジェクトに対してもお金を払ってくれる太っ腹な*2お客さんがいた*3」というだけのこと。 売上が減ると...現場は悲惨なことになる。 あなたの現場はマイクロマネージメント? 以下に該当する項目が多ければ多いほど、あなたの現場はマイクロマネージメントだと思ってよい。パワーポイントのマスタースライドは所定のもの
株式会社ジーワンシステムの代表取締役。 新しいものを生み出して世の中をあっといわせたい。イノベーションってやつ起こせたらいいな。 「みんなが言ってる」は技術者が口にする言葉じゃないと書いてきました。 私が言ってることで、「みんな」とはおそらく真逆のことがあります。 それは「テーブル設計を(ユーザーインターフェイスの)実装の後に!」ということです。 「そんなことができるわけがない」とバカにされますが、そういう決め付けは思考停止ですよね? ともかく、眉に唾塗っていただいてけっこうですので、続きを読んでください。 一般的なシステムにおいて、一番手戻りが大きい(波及する箇所が多い)仕様変更はテーブル変更を伴うものです。下手糞な設計で、他に悪影響を与えるのもテーブル設計です。 逆に、テーブル設計が美しく合理的にできていれば、他の工程は非常に楽になります。 では、仕様変更を防ぎ、美しく合理的なテーブル

ひがやすをblogで「プログラミングファースト開発の必要性」が書かれている。このひがさんのプログラミングファーストは以前あるセミナーでプレゼンを直接聞いたことがあるのでだいたいの考え方や内容も理解しているが、ぼくの感想はまだ中途半端のような気がする。まずはそのブログから。 プログラミングファースト開発とは、ドキュメントを書いてからソースコードを書くのではなく、動くソースコードを書いてユーザに実際に触ってもらうということを何度も繰り返して、仕様を固める開発手法。ドキュメントは仕様が固まった後に書く。 プロトタイプ開発との違いは、最初に作ったものを捨てずに、本番で動かすものとして開発し続けること。アジャイルとの違いは、全工程をテレーション(筆者注:イテレーション?)でまわすのではなく、顧客と仕様をつめるところのみを何度も繰り返し仕様が固まるまで行なうこと。 これは、現在のような人月ビジネス化し
昨年秋のIPAフォーラム2007に引き続き、学生討論目当てでIPAX 2008に行ってきた。 「IT産業が国際的な飛躍をめざすために、学生への期待 〜ITプロフェッショナル技術者の重要性と学生に魅力を感じさせるIT産業とは〜」 IT人材育成セッション1 人材育成対談─学生と経営者との討論会─「IT産業が国際的な飛躍をめざすために、学生への期待 〜ITプロフェッショナル技術者の重要性と学生に魅力を感じさせるIT産業とは〜」 @IT:「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論IT Pro:「IT技術者はやりがいがある仕事か」---学生とIT産業のトップが公開対談IT Pro:学生とIT業界トップの公開対談で胸を衝かれたこと---IT産業を呪縛する“変われない日本”(2008/6/1追記) 前回のIPAフォーラム2007での感想は以下のとおり。 情報はいろいろ収集でき
銀行システム障害はなぜ起きた? 技術者が語る大規模プロジェクトの実態 2008年5月29日(木)09:42 三菱東京UFJ銀行で5月12日に起きたシステム障害。約2万件の取引に障害が発生したと報道されています。巨大銀行同士の合併に伴って、2年の準備期間と約6000人の技術者、約4000億円をかけて行われたとされる今回のシステム統合は、同行が鳴り物入りで進めてきた一大プロジェクトでした。そこで起きたトラブルの「原因」は、一体どこにあるのか。 今回のトラブルでは、提携先のセブン銀行で一部のATM取引ができなくなるなどの障害が発生し、その直接の原因として、システムの情報伝達に使う文字コードを「カタカナ」にするか「漢字」にするかが食い違っていたことがあったと伝えられています。 しかし、「原因」は本当にそれだけなのか。このニュースの背景をめぐって、ニュース畑には第一線の技術者からの投稿が多数寄せ
三菱東京UFJ銀行の一部キャッシュカードが、5月12日の午前7時から約5時間セブン銀行のATMで使えなくなった原因が分かった。三菱東京UFJ銀のシステムからセブン銀のシステムに送信する取引結果データの文字コードに誤りがあり、セブン銀のシステムが取引結果を正常に処理できなかった。約2万件の取引が影響を受けた。 取引ができなかったのは、取引対象が旧東京三菱銀の店舗の口座で、かつ通帳に未記入の明細が10件以上あるときに限られる。この条件を満たす場合、三菱東京UFJ銀のシステムは、通帳記帳を促す案内文を取引結果データに加えて、セブン銀に送信する。この案内文はカタカナだけを使用すると両行で取り決めていた。 一方、三菱東京UFJ銀は5月10日の夜9時から12日朝7時までシステムを臨時停止し、旧東京三菱銀ベースの勘定系システムに旧UFJ銀の機能を追加した新システムを稼働するための切り替え作業を実施した。

エーとまずこの本を御紹介コンサルタントの危ない流儀 集金マシーンの赤裸々な内幕を語る作者: デイヴィド・クレイグ, 松田和也出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2007/03/09メディア: 単行本この本を読んだことで、なんとなーくスーツと呼ばれる人々の考え方がもやもやからぼやーと見えてきた気がするのでまとめてみるデスヨ。かなり断定的に書いてますが、私の周りにいるスーツなかたがたに対する感想文とでも思ってください。多分長いです。この業界にいる2種類の人種私はいわゆるSEという商売をしています。SEって言うのが何する商売かよくわかりません。SystemもEngineerも、それ単体では意味を成さないからです。まぁそれはいいとして、この業界には技術的なことをしてお金を稼ぐ人お金を稼ぐ人って分かれています。お金を結果として捕らえるか、目的として捕らえるか、といってもいいやも知れません。で、最
最近、何度も思うことがあります。JavaOneでも強調されていましたが、この10年をかけてJavaは成熟してきました。女子高生がJavaという言葉を知り、あらゆる分野にJavaが進出しています。スコット・マクニーリー氏はMicrosoftもIBMもけなさずに、貧困を解決するためにデジタルデバイドへ取り組むことが使命だといいました。Javaなしに地球は回らなくなっています。 同時にJava開発者も10年という時を過ごしてきました。今、30代の多くの開発者はJava世代といえると思います。VBやCOBOLなどのクラサバ時代から、インターネットをつかったWebアプリケーションの時代へ。Javaは、そんな中で成長してきた言語です。JavaOne報告会2006の座談会で「Javaの成熟をいつ感じますか?」と聞かれました。僕の答えは「次の世代と会話の中」というものです。はてななどの20代の開発者
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