田宮ら「人生が変わる」瞬間に立ち会う2024年。変わりつつあるチームカラー【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#226】 交流戦を前にしてAクラス。競争する方針が見事にはまり、若き才能がぞくぞくと開花している。選手、そしてチームが1試合1試合、確実に成長を遂げている。 2024/05/26 開幕前の解説者の予想を覆す健闘 ファイターズは交流戦直前だ。昨夜の楽天5回戦(5/24)は則本昂大、田中正義両クローザーが2失点する大波乱(則本は今季初失点!)だったが、何とか延長戦で勝利することができた。来週からしばらくパ・リーグの戦いはお休みになるので、ざっくり総括しておいていいタイミングだと思う。今季ここまでのパ・リーグを簡単にまとめると「ソフトバンクの異次元の強さ」と「V3王者オリックスの意外な低迷」ではないか。開幕前の解説者予想ではこの2チームがパの軸になると言われていた。そのなかで(首

8月の終わり、ファイターズは今季、ZOZOマリン最終戦(ロッテ22回戦)だった。西武の失速もあってチームは5位浮上、このロッテ3連戦はワンチャンCS進出を狙うなら絶対に勝ち越しておきたいシリーズだった。火・水で1勝1敗、決戦の木曜日、ファイターズは2軍から上げたばかりの田中瑛斗を先発に立てる。継投で目先を変え、狙いを絞らせないゲームプランかと思われた。もちろん田中瑛斗がイニングを食ってくれたら大収穫だ。鈴木健矢、北山亘基、金村尚真といった先発陣の復調が待たれるけれど、田中瑛斗が一枚加わってくれたら言うことない。 だけど、瑛斗は3点リードしてもらったのに、3回1/3(86球)、被安打6、四死球5、失点4とピリッとしなかった。チャンスだったんだけどなぁ。まぁ、北浦竜次、山本拓実、福田俊と継投陣が踏ん張って試合は壊さずにすんだ。それどころか5回表、上川畑大悟のタイムリーでスコアは4対4の同点だ。

今永といえば日本球界屈指の左腕であり、昨年の交流戦では日本ハムを相手にノーヒットノーランを達成している。とはいえ日本ハム打線も、昨年は若手選手を積極的に起用。それなりに力はついてきている。今永を相手にどう食らい付いていくか注目していたが、初回の守備位置変更を見て冷めてしまった。 初回の攻撃が終わった直後に、「3番セカンド加藤豪」と「9番ファースト郡」の守備位置が入れ替わった。試合前のシートノックは最初のオーダーと同じポジションで守っていただけにビックリした。慌てて変更した理由を考えてみたのだが、シートノック中に加藤豪がどこかを痛めた可能性があるぐらいしか思い浮かばなかった。加藤豪の動きが気になり、スローイングや走る姿を観察したが、特別に悪いところがあるようには見えなかった。 仮にシートノックを見て、加藤豪のセカンド守備に不安を感じて変更したのなら、気の毒なのは郡だろう。今季3試合目のスタメ

ファイターズが東京ドームに帰ってきた。今シーズン、主催試合はひとつも組まれてないから、この巨人戦3連戦が貴重な東京ドームでの試合だ。水道橋の駅へ降りると発車メロディーがもはや『闘魂こめて』である。2003年まで、東京ドームがまだジャアンツとファイターズ両方のホーム球場だった頃はこんなことはなかった。資料を当たると2006年7月から発車メロディー『闘魂こめて』が採用されている。ファイターズ応援仲間と水道橋のホームで「巨人に制圧されちゃった感じだね」「一気に巨人カラーが強まりましたね」と言い合ったものだ。 「日本ハムファイターズっていうのはファイトがある集まりなのか……」 まぁ前から制圧はされていたのである。巨人との差は歴然としていた。父の話をしよう。父は若い頃、証券会社の野球チームでピッチャーをやっていて、身長があの当時の人なのに180くらいあった。もちろん巨人ファンだ。V9戦士では末次利光

過日、解説者の松沼博久さんとプライベートでご一緒する機会があり、もちろん僕は鈴木健矢をどう思うか尋ねたのだ。通算112勝、西武の黄金時代を支えたアンダースロー、松沼兄やんに売り出し中の「北のサブマリン」はどう見えているのか? 「テイクバックのとき、腕がピーンと伸びるでしょ。あれが好き。今のピッチャーは後ろが小さいのが主流で、テイクバックはなるべく見せないんですよ。でも、鈴木健矢はピーンと伸びる。僕もピーンと伸ばしてた」(松沼博久さん) ああ、確かに兄やんはピーンと腕が伸びてた。野球カード等に残ってる写真もそうだ。あのピーンと伸ばしたテイクバックでまずタメをつくって、更に腰をかがめ、下半身で粘ることによってタメをつくる。打者は待ち切れなくてタイミングを狂わす。 「アンダー転向」というのは投手にとってどんなものなのか そこから松沼兄やんのアンダースロー講座が始まった。鈴木健矢はプロ入りしてから

2023 PLAY BALL~HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE オープニングセレモニー実施 ブルーインパルスが球場上空を展示飛行 株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(北海道北広島市/代表取締役社長:川村 浩二)は3月30日(木)、「ES CON FIELD HOKKAIDO」の開場を記念して、「2023 PLAY BALL~HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGEオープニングセレモニー」を実施いたします。航空自衛隊ブルーインパルスの協力を得て、開場するタイミングに合わせて球場上空を展示飛行し、大きな節目を彩っていただきます。また併せて現地へ派遣いただく航空自衛隊北部航空音楽隊の本格的な演奏で、セレモニーを演出してもらうことになりました。開場前の盛大なイベントを是非、お楽しみください。 「2023 PLAY BALL~HOKKAIDO BA
なぜ特撮・アニメ主題歌風味に仕上げてしまったの? 発売当時の盤を見てみましょう。ペラ紙ジャケットの『それゆけぼくらのファイターズ(以下「それゆけ」)』の曲名の上には「日本ハムファイターズ球団歌」と表記されていますが、『ファイターズ讃歌(以下「讃歌」)』には特に表記がありません。また、レコード盤のセンターラベルを見ると『それゆけ』は「1」、『讃歌』は「2」と表記。7インチ盤は「1」または「A」がメインタイトルの曲と表しますから、つまり発売当時の『讃歌』はB面曲扱いだったわけですね。ジャケット裏の歌詞カードには、作家陣として『それゆけ』は「石原美代子作詞・作曲/中村泰士補作詞・補作曲/高田弘編曲」、『讃歌』は「石原信一作詞/中村泰士作曲/高田弘編曲」とクレジットされています。 石原信一は南海ホークス香川伸行の応援歌『青春ドカベン(歌・斉藤努)』の捕作詞、高田弘は西武ライオンズ球団歌『地平を駈け

「ほぼ日ハム手帳」をご存知だろうか。僕は知人のリツイートで知り、最初はうまいネーミングだなぁと笑った。で、フォロワーになって眺めているうち、すっかりファンになってしまった。「ななつぼし」さんという女性が回しているツイッターアカウント上のメディアだ。それもすごくローテク。スクラップブックのような手帳に選手の写真が切り貼りしてあって、そこに試合経過、感想等の書き文字が施してある。イラスト(とても可愛い)が添えられていることもある。 試合日はその手帳を見るだけで試合の流れが大づかみに理解できる。単なる名場面集ではなく、試合を手帳のページにうつし取ろうとしている。ページの面積は限られているからこれはなかなかの編集力だ。いや、スポーツ新聞の整理部っぽく「面担力」と呼んだほうがいいか。 ローテクというのはその(写真の切り貼り、書き文字、イラストが配された)手帳が単に接写されてツイッターに上がっているこ

本当はもう中田翔について書かないつもりだった。彼はもうファイターズの選手ではない。僕の夢から出て行った存在だ。球界を揺るがした暴行事件も不可解な無償トレードも、何かずっと遠い出来事のようになってしまった。せっかく「新庄ビッグボス」就任で空気がガラッと変わったのだ。今さら蒸し返してモヤッとした気持ちになることはない。何より僕は少々傷ついていた。中田翔の名前を聞くのがつらい。中田翔の姿を見るのがつらい。 あれは中田翔ではなく「あと1人」という名の選手だった だけど、見てしまった。11月12日、金曜の夜。僕は本当はNHK‐BSでパ・リーグのほうのCSファイナルを見ていたのだった。京セラドームは8回裏、走者を置いてオリックスの4番・杉本裕太郎という見せ場だった。そこへ野球好きの仲間からLINEメッセージが入った。 「神宮9回2死、代打中田です!」 ぞわあっとした。BSフジにスイッチする。中田翔が打

「人種差別発言」との批判を浴びたプロ野球・日本ハムの「円陣」を撮影した動画。同球団のTwitter公式アカウントが投稿していた(現在は削除)=@FightersPR/Twitter 問題の動画が投稿されたのは今年4月11日。選手たちが試合前、ベンチ前に集まって気合を入れる円陣を組む様子が写っていた。その中心に、声出し役の万波中正選手がいた。万波選手はプロ3年目の若手で、父親がアフリカ・コンゴ人だ。 万波中正選手=日ハム提供 「一昨日と昨日勝てて、今日勝てば今シーズン初の3連勝ということで、全員で勝ちにいきましょう。さぁ行こう」 万波選手がそう声をかけると、ほかの選手らは「なんで?」「1人でやれ、お前」などと冷めた様子。そんなやり取りの中で、誰かが「日サロ(日焼けサロン)行きすぎだろ、お前」と発言した。このとき、周りにいた選手たちは万波選手を見ており、「それはまずい」と言う声も動画に入ってい

PCの電源を入れる。まずは何をおいてもヤフーニュースの画面。スポーツニュースの見出しを凝視します。探しているのはひとつの名前。……《梨田氏、病状に変化なし》……落胆と、そして同時に、安堵と。 1か月ほど前の、これが毎日の日課でした。 退任から何年経ってもごく自然に「監督」とお呼びしたくなる梨田昌孝さんの入院が伝えられたのは4月1日のこと。新型コロナウイルス感染判明のニュース、だけじゃなかったんです。いきなり「重度の肺炎」だったんです。「呼吸困難」「集中治療室」……ぶん殴られるような文字列でした。 私がPCを見ているのに気がつくと、老父が声をかけてきます。「おい、梨田さんはどうなってる?」「変わりなし、だって」「そうかあ……まだよくならないのか……」「でも悪くなってもいない訳だから……」 今日も容体は変わらない。快方に向かう知らせが聞かれないという落胆と、ともかくも悪い知らせはなかったという

北海道日本ハムファイターズには「お客様センター」という部署がある。主にファンの方々からの電話を受け、メールでの問い合わせ等に対応するのが業務である。 直近では、多い日で1日に約400件、電話とメールでのコンタクトがあったという。それを、主に「コミュニケーター」と呼ばれる職員が対応する。野球に例えれば選手、プレーヤーにあたるのは6人。ファイターズは、すべて女性職員である。時に、上長の男性が対応するケースもあるが、歴戦の女性職員たちが常に先頭に立つ。 温かい言葉、辛らつな言葉。 8月17日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(札幌ドーム)で、シーズン佳境での痛恨の9連敗がストップした。その間は、もちろんファンの方々からの嘆き、怒りの電話やメールが増える。逆に好調であれば、不調時と比して平穏ではあるという想像は容易だろう。 「コミュニケーター」はそれぞれのデスクで電話、メールを待ち、適切かつ的確に応

Home » プロ野球最新情報 » 日本ハム » 苦手・辛島を打ち崩したスギノールが、栗山監督に評価される理由【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#102】 苦手・辛島を打ち崩したスギノールが、栗山監督に評価される理由【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#102】 ファイターズは楽天を苦手にしており、特に左の辛島は苦手中の苦手だ。4連敗で迎えた本拠地札幌ドームの楽天戦12回戦(5月23日)は、その辛島が先発。栗山監督は西川遥輝をベンチに温存、打順を1番・渡邉諒、2番・杉谷拳士という大胆なオーダーで挑んだ。 2019/05/25 ファイターズが苦手な辛島 4連敗で迎えた本拠地札幌ドームの楽天戦12回戦(5月23日)、イーグルス先発が辛島航と聞いて、やばいなぁ5連敗したくないよー、と弱気になった。ファイターズはそもそも楽天を苦手にしている(去年、楽天が最下位に沈んでいる状況でもコロ

さらばレアード。打棒もキャラも育てた、栗山ファイターズの粘り強さ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#92】 2018/12/26 1年目、期待されていたのはもう一人の助っ人だった 「レアード 退団決定 条件面で折り合いつかず」(12月21日スポニチ)の報道を万感の想いで見つめた。ファイターズはいったん自由契約にした後も、ブランドン・レアードと残留交渉を重ねてきた。が、ついに不調に終わったそうだ。「数日前に厳しいということだった」と吉村浩GMが明かしている。2016年シーズン、パのホームラン王、そして日本シリーズMVPに輝いた「スシポーズ」の人気者がチームを去ったのだ。来日4年間の通算ホームランは131本だった。 正直、えええ、これで終わりなのかなぁという感じだ。別れの機会も持たないまま、レアードとさよならするのか。レアードはただの外国人選手とは違った。キャラが立っていた。だからこそ

中田翔の文章から伝わる強い思い――トライアウトに挑む西岡剛に見たプロの原点【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#89】 2018/11/18 西岡は高校の先輩であり、兄貴的存在 11月中旬、北海道のファイターズファンは四方八方からプレゼント攻めに遭ってるような気分を味わったはずだ。そもそも吉田輝星ドラフト、北海道ボールパーク発表の余韻がまだ続いている。日米野球では上沢直之が好投した。また侍ジャパンのベンチに稲葉篤紀監督、金子誠、建山義紀両コーチが並ぶ絵はたまらないものがある。 そこへ持ってきて13日は朝から「大谷翔平 ア・リーグ新人王獲得」「札幌大谷高校 明治神宮大会優勝」「中田翔3年契約 FA権行使せず」「ヒルマン監督韓国でも頂点」である。何だろう、この多幸感は。ちなみに僕は朝からMLBの発表を待ち、大谷獲得と同時にPCを開いてコラムを1本書き上げる一方で12球団合同トライアウト

ふと、改めて思うのは北海道はやっぱり「デッカイドウ」なんだなということ。ファイターズの選手は12球団で一番の面積を背負っている。広いからこそ、なかなか会えないからこそ、一度出来たつながりはずっと大切にしたい。 あの、私からわざわざご説明することもないのですが、北海道は広いんです。日本の面積のおよそ5分の1は北海道。私は札幌生まれで、進学も仕事も地元を選びました。職業柄、道内各地を巡っているほうだと思いますが、それでもまだ行ったことのない土地があるくらい北海道は広いのです。 私が担当するHBCラジオ「ファイターズDEナイト!!」は、月曜~金曜の試合中継の前後にチームの情報をお届けする番組です。道内全域で(今はradikoで全国でも)ファイターズを応援する大勢の方が聴いてくださっています。そして、その聴いて下さっているリスナーさんの大部分は実は試合を生で観戦するのは難しくて……という方たち。そ

西武独走、それでもファイターズを楽しむおばあちゃんの知恵袋(うそ) 文春野球コラム ペナントレース2018 8月14日、お盆休みの札幌シリーズ、ロッテ戦初戦(18回戦)にたった今、敗れたところだ。「有原vs有吉」のアリアリ対決に負けた。ちょっとファイターズは重症だ。さっぱり打てない。みんな心なしか身体が重そうに見える。疲れが出ている。本来なら相手投手陣がバテているところをガンガン打って、打ち勝つのが夏の戦い方だ。なのにこっちが先にバテてしまっている。5連敗中だったロッテに競り負けたんだからこれは本物じゃないか。 しかも、同じ日に首位西武が0対6からの大逆転サヨナラ勝利だ。オリックスはこれで対西武3連続サヨナラ負けらしい。2位ファイターズは6ゲーム差と完全に置いていかれた。もはや3位ソフトバンク(4.5差)のほうが接近している。おっかしいなぁ、終戦記念日は明日なのに。大田泰示、石川直也、杉谷

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