戦後、下水・汚水処理場が次々とでき、砂町汚水処分場のような屎尿(しにょう)を処理する設備も整った。それでも、高度経済成長期の東京の人口は増え続け、当然排泄も増え続ける。汲み取りトイレもまだ多く、砂町汚水処分場だけでは処理できない量だった。 いまでこそ日本の水洗トイレ率(汚水処理人口普及率)は91.7%、東京は99.8%。しかし、1970年代は東京23区内ですら、鼻をつまみたくなるようなにおいが充満する汲み取りトイレの家庭は多かった。 練馬区でボットン便所が長く続いた理由 またしても私事で恐縮だが、筆者(神舘)が生まれ育った東京・練馬区の石神井の家はボットン便所だったし、杉並区の阿佐谷にある公立高校に進学したら、そこもボットン便所だった。 家でもボットン。学校でもボットン。入学式の日にとても悲しい気持ちになった。高校について厳密にいうと、母屋というべき鉄筋コンクリートの校舎は水洗トイレ。とこ


公開中の「ドラえもん のび太の新恐竜」は、世間的にはおおむね好評を得ている。8月下旬現在、映画.comでは5点満点中3.9点、filmarksでは5点満点中3.8点をマークしており、子どもと一緒に見に来ていた親御さんからも十分に支持されているようだ。 「ドラえもん のび太の新恐竜」予告編 筆者も、アニメーションとしてのクオリティーが高く、たくさんのワクワクするアイデアや見せ場が用意されており、楽しめた部分も十分にある、という前提で話させていただきたい。 「のび太の新恐竜」は、とても問題の多い作品だ。「ドラえもん」という作品ではやってほしくなかった、つらいと感じる子どももいるのではないかとも心配する、危うい価値観が提示されていたからだ。以下に、その理由を解説していこう。 ※以下からは、「ドラえもん のび太の新恐竜」のラストを含むネタバレに触れている。鑑賞後にお読みになってほしい。 1:何重に


ドラえもん映画のなかでも怖いシーンが多いと言われる魔界大冒険 その中でも群を抜いてトラウマなのがメデューサ 「石にされてしまう恐怖」ってのももちろんトラウマなんだけど、あいつの本質的に一番怖いところって、「読者が無意識のうちに絶対安全と思い込んでるエリアに侵入してくる絶望感」だと思う 「魔法世界でタイムマシーンを持ってるのはドラえもんだけ。だからタイムマシーンで過去の世界に逃げれば絶対安全」という読者の思い込みに対して、まさかの時空間移動をやってのけるメデューサ。 平和の象徴のはずだったのび太の部屋、その机の引き出しからメデューサが登場するあの絶望感は、今でも思い出してもゾクゾクする大好きなシーン。エヴァで、ネルフ本部にサキエルが侵入するシーンも同じ理由で大好き。 ほかに「安全なはずの手段が無効化される絶望感」が味わえるおすすめシーンあったら教えて。

「セワシはタイムパトロール等から派遣されたエージェントである」説の秀逸さに感銘を受けたので、思いついたことを箇条書きにしてみました。 字数制限を超えてしまったので、記事を分割しました。 後半は https://anond.hatelabo.jp/20190502111820 です。(栗まんじゅう・絵本入りこみぐつ・ひみつ道具の話、ドラえもんの耳の話はこっちに) 注意 ※最初にお知らせしますが、セワシがタイムパトロールから派遣されたエージェントであるという仮説は私が初出ではありません(誰が初出かもわかりませんが)。 ※この記事に書かれていることの大部分は、ネット民の皆様がtwitterやブログ、5chなどに投稿なさった考察の情報をまとめただけです。 ※二次創作のようなものであり、公式設定とは一切関係がありません。 ※この記事の内容は漫画・アニメ作品「ドラえもん」の、世界観・イメージを著しく損

3月1日にドラえもん映画の新作『月面探査記』が公開されました。 親子でドラえもん映画を観るようになって4年目。今年ももちろん、家族で観に行こうと思っていますよ! とりあえず、ゲストキャラのうさみみくんが性癖レベルにどストライクでヤバい。大ヒット上映中!『映画ドラえもん のび太の月面探査記』公式サイトより ここ数年は子どもらと一緒にアニメ放送も毎週見ているので、もうどっぷり水田ドラに浸かっているんですけど、気持ち的には未だに大山ドラ勢です。(ちなみに最初に映画館で観た映画は『パラレル西遊記』で、今でもこのドラ映画が一番好き) だからね、「大山ドラ以外は認めねぇ!」ていう旧ドラ過激派の人の気持ちもよくわかる。わたしもついこの間まで「テカりやがって!」なんて理不尽にもほどがある文句つけてたし(苦笑)。 でも子どもが2歳の時に恐竜にハマって、その流れでずっと避けてきた『のび太と恐竜2006』を観て


ようやく息子(3歳)も「人間を退廃させるランキングNO.1」の四次元ポケットの素晴らしさが理解できるようになったようで、近頃ドラえもんにハマっている。 毎日のようにAmazonプライムにかじりついて、TV版も劇場版も、何だったら旧声優版も含めて楽しんでいるのだが、先日見ていたお話の内容がとても鋭く、「オトナにこそ広めたい内容」だった。 2014年1月31日放送「ことばきんしマーカー」 https://www.tv-asahi.co.jp/doraemon/story/0354/ 学校からの帰り道、しずかがため息をついていた。聞くと、ピアノのレッスンでミスするたび、先生から「ダメね」と言われ、よけいにうまくひけなくなってしまうという。 しずかをかわいそうに思ったのび太が「人のやる気をなくすような言葉なんて、なくなっちゃえばいいのに!」と話すと、ドラえもんは1本のマーカーを取り出す。 それは『

83年当時の対談ですが、宮崎監督が藤本さんとは『ドラえもんについて』、安孫子さんとは『悪役を描くこと』について語っている、とても面白い部分がありますので、そちらをご紹介したいと思います。 宮崎「きょうお目にかかったら、ぜひうかがおうと思っていたんですが、うちの息子が―― もう中学生になってしまいましたが ―― 『ドラえもん』の大ファンで、単行本をずっと買っていて、親のぼくも読んでいたんです。」 藤本「あー、どうも、ご迷惑をおかけしまして(笑)。」 宮崎「いえ(笑)。それで、のび太が成長していかないのがおもしろいと思ったわけです。たいへん貴重な体験を何度もしていくでしょう。タイムマシンに乗ったり。」 藤本「そうなんです。」 宮崎「それで、ふつう作者のほうが登場人物に思い入れしてしまって、その人物が成長して、ダメになるというか、マンガの主人公じゃなくなる場合が多いですよね。ところが、『ドラえも
映画全38作の興収は「アップダウン」が激しい 毎年3月の風物詩、1980年から脈々と続いている「映画ドラえもん」シリーズ(以下、映画ドラ)の第38作目『映画ドラえもん のび太の宝島』が初登場1位となりました。 もはや説明不要の国民的人気を博する『ドラえもん』なので、当然といえば当然の結果ですが、驚くべきはその数字です。2日間の興収8億4300万円は、昨年3月に公開された前作『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』の興収比なんと121.8%。しかも、その『南極カチコチ大冒険』はシリーズ最高興収である44.3億円をたたき出していたので、今作がそれを上回って再び「歴代最高」を更新するのはほぼ確実となりました。(※) (※)なお99年以前の公開作は、公表値が「興行収入」ではなく「配給収入」のため、慣例にもとづいて「配給収入の2倍」を興行収入とみなしています。 子供も含めた幅広い年齢層に人気の

いよいよ2018年3月3日公開となる『映画ドラえもん のび太の宝島』。映画ドラえもん38作目となる今作は、夢とロマン溢れる大海原を舞台に、突如現れた謎の島に隠された宝を巡って大冒険を繰り広げる物語となっています。本作で監督を務めるのは、テレビアニメ『ドラえもん』で演出を手がけてきた今井一暁監督。インタビューでは、『宝島』というテーマに込められた監督の想いや制作の裏側について語っていただきました。さらに、山下大輝さんが演じるフロックについてもコメントを頂いています。 今井監督が“全身全霊”で取り組んだ『ドラえもん』 ――まずは今作の監督を務められることになった経緯からお願いします。 今井一暁監督(以下、今井):脚本の川村元気さん(※1)から企画の段階で、スティーブンソンの『宝島』をベースに、ワクワクするような海洋冒険ものを作りたいというのがありました。 僕は2014年のアニメミライ(※2)

まずパーマン1号の本名がわからん。2号のサルの名前はブービーだとよく覚えているのに1号はわからん。3号は女の子、アイドルの星野スミレだ。それも覚えてる。ドラえもんの漫画にゲストとして出たこともあった。4号は関西人。名前は全く覚えていない。ボス的なのがいて名前はバードマン、昔はスーパーマンだったそうだけど大人の事情でバードマンになった。そんな話は覚えている。 ジャイアンやスネ夫的な奴もいたと思う。名前は少しヒントをもらったら一発なんだけど今はちょっとわからない。キテレツ大百科のキャラクターはブタゴリラやトンガリだとすぐにわかるのにな。女の子もいたのは間違いないんだが、ヒロインはどう考えても3号だから印象に全く残らない。だから名前もわからない。 あるいは、もうずいぶんテレビアニメになっていないのが響いているのか。ここまでだらだら書いても、まだ1号の名前がわからない。

ドラえもんの生みの親、藤子・F・不二雄先生との思い出を綴った感動の実録マンガ『ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~』(むぎわらしんたろう/小学館)を刊行したむぎわらしんたろうさん。ロングインタビューの後半では、F先生の最後の大長編『のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記』にまつわるエピソードや、むぎわらさんがF先生から受け継いだ思いなどについてうかがいます。今回もドラえもんファン感涙の秘話が満載です! ――まずマンガありきですか。そういえばむぎわら先生にも、空き時間には自分の作品を描きなさい、とアドバイスしてくれたそうですね。しかも原稿にはしっかりアドバイスしてくれたとか。 むぎわら お忙しいF先生がそこまでしてくれるのか、と本当に驚きました。それも口頭でアドバイスをくれることはほとんどなくて、たいてい文章の形でした。「こういうものを書いたので参考にしてください」とかいって渡して

『ドラえもん』『パーマン』『エスパー魔美』…数々の名作を生み出し、1996年に世を去ったマンガ界の巨星、藤子・F・不二雄。その最後の弟子で、ドラえもんをきっかけにマンガ家を目指したむぎわらしんたろうさんが、師との思い出を描いた『ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~』(むぎわらしんたろう/小学館)を刊行しました。『月刊コロコロコミック』5・6月号に掲載され、大反響を呼んだこの作品について、むぎわらさんにインタビュー。秘蔵エピソードが満載、全ドラえもんファン必読の内容を前後編でお届けします! ――『ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~』、感動しました! 今日はF先生との思い出をたっぷりうかがいたいのですが、まずはむぎわら先生がF作品に出会ったきかっけを教えてください。 むぎわらしんたろう氏(以下、むぎわら) 小学校の低学年くらいかな。ちょうど『ドラえもん』の単行本10巻が出

本日は「ゲーム特集」で記事をまとめたかったが、全部は書ききれないので、ひな形があるこの話をまとめよう。 まず、最近ブクマが多かった ドラえもんですでに実現された「秘密の道具」35選| CHANGE MAKERS https://www.change-makers.jp/technology/10978 を置いておく。これについてはあとで触れる。 以前から思っていたが、今年2月、ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」の稲垣高広氏がかいたツイートに触発されて書き始めた。 7話目の「ぼくが主役だ」は、学芸会で披露する劇の演目を正ちゃんの家で決め、稽古する話です。これは『ドラえもん』「なぜか劇がメチャクチャに」に通じるアイデアですね。15話目の「大海戦」は、ラジコンで海戦を繰り広げるという意味で、『ドラえもん』「ラジコン大海戦」と比較できそうです。— 稲垣高広(仮面次郎/koikesan) (@k

映画ドラえもんシリーズ歴代最高の動員数(420万人)を誇る『のび太の日本誕生』(1989年)が新たに生まれ変わった『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』。2005年に声優や制作陣が一新され、少しずつ現代版にアレンジされながら多くのファンに愛され続けている国民的アニメの最新作だ。「ドラえもんを演じてきた10年はあっという間だった」という声優・水田わさびに“歴代最高動員”が生まれ変わる新作について、さらに自身にとっての“ドラえもん”という存在について語ってもらった。 “ドラえもんの影響力”と“ドラえもんへの影響”をまず考える ――今作は“歴代最高動員”リメイクですが、これまでと作品に向き合う気持ちの違いのようなものはあったんでしょうか? 水田ありがたいことに年に1本のペースでドラえもんを演じさせていただいていて、今作で11本目になります。大ヒット作が新たに生まれ変わるからと気負わず、特別に意識を
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