GitHub Copilotが登場した頃、多くの開発者はコーディングの補助ツールと捉えていた。「役に立つのは分かるが、コーディングの全てを任せるようなツールではない」というのが多くの開発者の素直な感想だっただろう。しかし、この2025年においては、「バイブコーディング」という用語が急激に一般化し、多くの開発者が様々なAIコーディングツールを併用して、より多くの作業をAIツールに頼るようになっている。コーディングのみならず、開発プロセスにおけるほとんどの工程をAIを頼る傾向は今後さらに高まることは間違いないだろう。 ここで多くの開発者が気にするのは開発(生成)されたコードの著作権であろう。ソースコードの権利を制御するのは基本的に著作権だと考えられているが、「AI生成によるコードには著作権が発生しない」という話を耳にした開発者も多いと思う。そうであれば、「自分がAIツールに作成を指示したコード

This is open-source software written by hobbyists, maintained by a single volunteer, badly tested, written in a memory-unsafe language and full ofsecurity bugs.It is foolish to use this software to process untrusted data. As such, we treatsecurity issues like any other bug. Eachsecurityreport we receive will be made public immediately and won't be prioritized. これは趣味人たちによって開発され、たった一人のボランティアによっ

米国においてオープンソース・ライセンスが契約ではなく「著作権の一方的な許諾」であると長らく見做され、Jacobsen v. Katzerの訴訟でその効力が法的にも認められるようになった流れは前回の記事で解説したが、一方でこの訴訟の判決はオープンソース・ライセンスが法的に強制力のある契約として認知されるまでの道のりの一歩でもあった。 今回は4つの訴訟での判示からこの長い道のりの過程を詳細に示しつつ、ライセンスが強制力のある契約として確立することで、国境を越えたライセンス違反リスクにどのような影響が生じているのかを日本企業、そしてコミュニティへの影響を含めて解説していく。 English version: https://shujisado.org/2025/09/17/from-permission-to-contract-dual-enforcement-and-rising-risk-i

Open Source Initiative (OSI)が世界のオープンソースコミュニティによる共同設計プロセスを経て作成した「オープンソースAIの定義」(Open SourceAI Definition)最新版の日本語参考訳を下記に掲載します。機械学習システムを評価するためのチェックリストと定義のFAQは別ページにあります。その他の情報は下記のGitHubプロジェクト等でも提供されています。 オープンソースAIの定義 日本語訳プロジェクト (過去のドラフト版の日本語訳有り) 佐渡秀治によるオープンソースAIの定義の策定経緯や条文の概説(ドラフト版)、1.0版解説スライドも併せてご利用ください。 オープンソースAIの定義 バージョン 1.0 前文 オープンソースの人工知能(AI)が必要な理由 オープンソースは、ソフトウェア・システムの学習、使用、共有、改善の障壁を取り除くことで、誰もが多
A few days ago, a video produced by @t3dotgg was posted to his very popular YouTube channel where he reviews an article written by the Graphite team titled “HowGitHub replaced SourceForge as the dominant code hosting platform”. Theo’s title was a little more succinct, “WhyGitHub Won”. Being a cofounder ofGitHub, I found Greg’s article and Theo’s subsequent commentary fun, but figured thatit mi

オープンソースとは何か? Open Source Definition(オープンソースの定義) 逐条解説書 v1.0, 2024年1月22日 佐渡 秀治 Open Source guy オープンソース(Open Source)とは、米国の公益法人であるOpen Source Initiative(OSI)が策定した「オープンソースの定義」(Open Source Definition)で書かれた条件を満たすライセンス及びそのライセンスが適用されるソフトウェアのことである。このオープンソースという用語は自由ソフトウェア(Free Software)の代替として企図され、広く一般へ自由なソフトウェアを広めるためのキャンペーンのための用語として人為的に策定されたが、その後のオープンソース・ムーブメントと呼ばれる熱狂期を経て、紆余曲折ありながらも現在では世界の様々な領域においてオープンソースは当た

オープンソースソフトウェアの開発プロジェクトで連絡用プラットフォームとしてDiscordを用いる例が多くあります。しかし、自由ソフトウェア(FOSS)の推進者であるドリュー・デヴォールト氏は「『自由ソフトウェア』の開発プロジェクトにDiscordを使うべきではない」と警鐘を鳴らしています。 Please don't useDiscord for FOSS projects https://drewdevault.com/2021/12/28/Dont-use-Discord-for-FOSS.htmlDiscordはユーザーが「○○というゲームについて話し合うサーバー」「○○愛好会のボイスチャット用サーバー」「GIGAZINEの公式サーバー」といったように自由にサーバーを作ることができるコミュニケーションアプリで、各サーバーではテキストや音声で会話できるほか、ファイルをアップロードした

オープンソースcURLの作者、某大企業から「24時間以内にこの質問に答えるように」との無礼なメールを受け取る コマンドラインからさまざまなプロトコルでデータ転送を実行できる「curl」コマンド(以下cURL)は、多くのITエンジニアにとって欠かせない、非常に便利なツールです。cURLはオープンソースで開発されているソフトウェアです。先日その作者であるDaniel Stenberg氏に、某大企業からオープンソースを全く理解していないとみられる大変無礼なメールが届いたとして話題になっています。 If you are a multi billion dollar company and are concerned aboutlog4j, why notjustemail OSS authors you never paid anything and demand a response f

追記:2022年1月11日 2:29 JSTにDoS脆弱性としてセキュリティアドバイザーが出されて、悪意あるバージョン(1.4.1や1.4.2)はnpmからunpublishされ、npmの最新は安全なバージョンである1.4.0へと変更されました。 Infinite loop causing Denial of Service in colors · GHSA-5rqg-jm4f-cqx7 ·GitHub AdvisoryDatabase2022-01-08 に colors というnpmパッケージにDoS攻撃のコードが含まれたバージョンが1.4.44-liberty-2として公開されました。GitHub: https://github.com/Marak/colors.js npm: https://www.npmjs.com/package/colors 問題についてのIssu

全てのプログラマが理解すべき171語の文章 MITライセンス は、最も有名なオープンソースソフトウェアのライセンスです。この記事では、その内容を一行一行読んでいきます。 ライセンスを読む オープンソースソフトウェアを利用しているものの、これまでライセンス全文(原文:171語)を読む機会がなかった方は、大した量ではないので、今すぐ読んでください。あなたにとってライセンスが身近なものでないなら尚更です。理解できない箇所などがあれば、その部分は心に留めておき、明確にするようにしてください。これから背景や解説とともに、全文を分割して順番に紹介していきますが、大事なことは全容を頭に入れておくことです。 MITライセンス(MIT) Copyright (c) \<年> \<著作権保持者>本ソフトウェアおよび関連文書ファイル(以下「ソフトウェア」)のコピーを入手する全ての人に対し、それらに関する無償の

「われわれがマイクロソフトを嫌っていたのではない、マイクロソフトがわれわれを嫌っていたのだ」――日本のソフトウェア技術者であり、Rubyの父とも呼ばれるまつもとゆきひろ氏は、日本マイクロソフトが主催する開発者向けイベント「de:code 2016」でこう語った。一体何があったのか。 「オープンソースソフトウェア」の誕生 その歴史は、1996年までさかのぼる。当時、米Microsoftが開発していた「Internet Explorer」の機能強化により、それまで大きなシェアを獲得していたNetscape CommunicationsのWebブラウザ「Netscape」シリーズとの2大ブラウザ戦争が勃発した。その後、Internet Explorerはますます勢いを増し、この勢いに押されたNetscapeは1998年1月にNetscape Navigatorを無償化。しかしシェアの巻き返しには
国内有数のWebサービスを手がけるYahoo! JAPANは、その毎秒100万リクエストという膨大なトラフィックを支える大規模なインフラチームを抱えています。そのうち画像などを配信するプライベートCDNでは、オープンソースのATS(Apache Traffic Server)をキャッシュサーバーに採用し、本家OSSプロジェクトでの開発にも積極的に参加しています。OSSのコミッタを業務とするYahoo! JAPANのプラットフォーム開発エンジニアのお二人と、はてなからインフラチームとMackerelのエンジニアが参加し、インフラエンジニアの働き方について座談会形式でお聞きしました。 座談会出席者は、(上写真、左より)ヤフー株式会社の小柴薫居さんと北條正和さん、はてなの坪内佑樹(id:y_uuki)と松木雅幸(id:Songmu)。構成はITジャーナリストの星暁雄。記事の最後にプレゼントのお知

エンジニアの id:cockscomb です。この記事ははてなデベロッパーアドベントカレンダー2015の8日目の記事です。昨日は id:Songmu によるMarkdownドキュメントをgithubで管理して、はてなブログでホストする ~Mackerelの場合 でした。Swiftがオープンソース化されて数日が過ぎました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。Swiftのオープンソース化そのものは今夏のWWDCでアナウンスされていた通りです。しかし私を含めた多くのSwiftプログラマーは、このオープンソース化にとても興奮しています。 WWDC 2015のキーノートで、Swiftが今年中にオープンソースになり、OS Xに加えてLinux上での動作がサポートされると発表されたとき*1、私たちはそれを予感していたにも関わらず熱狂しました。しかし同時に、いったいどこまでがオープンソースになるのか、

本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。Appleとオープンソースの「切っても切れない関係」Appleは「OS X」というシステムを余念なく改良・進化させてきた。コア部分を旧来のものからMachカーネル/BSD UNIXに一新するという大手術にとどまらず、Jaguar(v10.2)のときスーパーサービスを「xinetd」に変更、その後Tiger(v10.4)で独自開発の「launchd」に置き換えるなど、パフォーマンスに大きく作用しないUNIXとしての基礎部分にも躊躇なくメスを入れてきた。

ビッグデータ時代の救世主「Hadoop」とは 「Apache Hadoop」は今、最も注目を集めている技術の1つです。Hadoopとは、大量のデータを手軽に複数のマシンに分散して処理できるオープンソースのプラットフォームです。 Hadoopを活用している企業は年々増え続けていて、不可欠な技術になりつつあるといえるでしょう。本連載では、Hadoopとは何か、Hadoopがどう活用できるのかということを、「テキストマイニング」に焦点を当てて解説していきたいと思います。 重い処理を複数のマシンに分散させる 複数のマシンに処理を分散させるには、プロセス同士の通信、監視、障害時の対応などを考えなければならず、プログラマにとってハードルが高いものです。しかし、Hadoopはそういった面倒くさい処理を一手に引き受けてくれ、プログラマは、やりたい処理だけに集中できます。 例えば、Hadoopを使うと、1

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