The Pragmatic Engineer 2025 Survey: What’s in yourtech stack? Part 1

はじめに 私はかつて、自分の技術思想とキャリア戦略が100%正しいと信じて疑いませんでした。そして、それを受け入れない企業、同僚たちが100%間違っていると本気で思っていたのです。 今思えば、それはソフトウェアエンジニアという職業に就いた多くの若い人が陥る、ある種の思春期的な錯覚だったのかもしれません。技術的な正しさを盾に、社会的な配慮を無視し、人間関係の機微を「非論理的」と切り捨てていました(エンジニアの論理的なんて往々にして論理的ではないのに)。 この記事は、かつての私のような「正義のエンジニア」だった自分への懺悔であり、同じ過ちを犯している人たちへの警鐘でもあります。媚びないことと無礼であることの区別もつかないまま、技術的優位性を振りかざしていた—そんな恥ずかしい過去を、今こそ正直に振り返ってみたいと思います。 DD(どっちもどっち)論 「解決できない問題」には理由がある (WPB
2025.06.20 働き方 中島聡コーディングプログラマープログラミングAIAIがあらゆるコードを自動生成し、修正し、完璧に動かせるようになるーー 一昔前であればSFと言われたような世界は、もはや遠い未来の話ではない。OpenAIの「Codex」や「GitHub Copilot」は人手を介さずにテストやバグ修正をこなし、Anthropicの「Claude Opus 4」、Googleの「Jules」、Amazonの「Kiro」といったコーディングエージェントも次々と実用化が進んでいる。 コードを書くという行為そのものの価値が薄れゆく中で、エンジニアは何に喜びを見出し、どのような役割を担っていくべきか。 インターネット黎明期からソフトウエア開発の最前線を牽引してきたエンジニア・中島 聡さんが、AIとの開発現場で培った「人間ならではの価値」を語る。 ソフトウエアエンジニア 実業家 中島

昔DeNAの新人が入社後半年だかの振り返りのプレゼンの中で「うまくモチベーションが上がらなくて」ということを言った時に、南場社長が「社会人がモチベーションで仕事をするな」とすごく怒ったという話*1があって、とても印象に残っている。 また、これは実体験だが、その当時所属していた会社のけっこう中心的な人物が退職する送別会で、その人が受け持っていた客の話になった時、「あれもこれも大変なお客さんですね。私たちに引き継ぎできるものですかね」と残された側が不安をこぼすと、その人は「仕事やろ」とピシャリと言った、という場面をよく覚えている。 どちらも胸に氷を刺されたような、うすら寒い気持ちになったからだった。 私は、社会人だが、どうにも好き嫌いで仕事をしている節があった。やるべきことを淡々とこなすのではなく、やらなくてはならないことの中に何とか自分の興味が持てるようなテーマを見いだして、努力の為のエネル

【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」特別編 編集部:TAITAI カメラマン:増田雄介 123→ 4Gamerが任天堂取締役社長(当時)岩田 聡氏と,カドカワ(当時はKADOKAWA・DWANGO)川上量生氏の対談を掲載したのは,ちょうど一年前の12月末のことだった。 任天堂・岩田氏をゲストに送る「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」最終回――経営とは「コトとヒト」の両方について考える「最適化ゲーム」 連載の最後を飾るにふさわしいラスボス的なゲーマーは,岩田氏以外ないというお願いを快諾していただき実現した対談では,岩田氏自身の経営哲学からプログラマー時代の豪腕ぶりがうかがえるエピソードまでが本人の言葉で語られ,大きな反響を呼んだ。 岩田 聡(いわた・さとる):1959年北海道生まれ。1982年に

Deleted articles cannot be recovered. Draft of this article would be also deleted. Are you sure you want to delete this article? 「いまってAIがあるからプログラミングなんて一瞬でできちゃうんでしょ?うちのももっと安く早くできないの?」と無邪気な非エンジニアに言われた経験があるソフトウエアエンジニアの皆さんや、それに対してエンジニアから微妙な表情で微妙な返事をされたビジネス職の皆さんに向けて記事を書きました。なおこの記事のテキストは100%人間の手によって書かれています。AIを使えば3分ぐらいでプログラミング書けるんでしょ? その通りです。何もないところからチャットアプリやテトリスや3Dゲームなんかを30秒くらいで書いてくれるようになりました。しかしながら御社の
TOPフォーカス論文を書けなかった物理学者がOSS文化に救われた理由。元・京大助教がエンジニアになるまで【フォーカス】 レッドハット株式会社 シニアソフトウェアエンジニア 渡辺 優 1984年生まれ。2012年8月から2019年7月まで京都大学基礎物理学研究所で助教を務め、量子情報理論の研究に従事。2015年にGitHub上でsystemdへのPull Requestを送ったのをきっかけに、2016年から本格的にコミッターとして活躍するようになる。2020年5月から現職。systemdへの累計コントリビューション数は、レナート・ポッターリング氏に次いで世界で最も多い。 XGitHub趣味でsystemdにコミットしていたら、いつの間にか給料がもらえるようになった――。 自らの仕事について、このようにX上でつづっているのは、Red Hat社のシニアソフトウェアエンジニア・渡辺優さん。業務

QAエンジニアとして「コンテンツを持ってる」って多分強くて、 例えば「テスト技法研修○○編」を用意していつでもできますよ状態にしておくと、けっこう面白いことになると思う。 — YoshikiIto/伊藤由貴 (@yoshikiito) June 19, 2024 だいぶ前に呟いたのですが、これを日々思っています。 いちばんメジャーな「代表作としてのコンテンツを持っている」方はt-wada さんでしょう。 Takuto Wada (@twada) on Speaker Deck 質とスピード 組織に自動テストを書く文化を根付かせる戦略 などは、「2024冬版」など改版を繰り返しながら講演をされています。 こういった、代表作、「**さんと言えばこれ」というコンテンツがあるのは非常に強いです。公開されていれば、看板として、名刺代わりにも使えます。ITエンジニアは世の中に沢山いるので、その中で

これはpyspa アドベントカレンダー 2024の12日目の記事です。11日目は@aodagの走るということについてでした。 はじめに この15年くらいは、おおむね平均すると毎年2,3人程度の技術者をOn the Job Training(OJT)で教育する機会に恵まれており、その中で蓄積した知見や私の考えを散発的に説明していきます。 私自身は受託開発を主たるビジネスとするシステムインテグレータ(SIer)と呼ばれる企業で働いており、足掛け25年程度のキャリアがありますがソフトウェアについて専門的な教育を受けたことはありません。また、教育についても同様です。 このエントリに記載された内容について何らかのエネルギーを注いでくれる方がいるなら、XあたりのSNSでURL付きで指摘して頂ければ非常にありがたいです。教育によって形成される技術者像 まずは、どのような技術者なら育てられるのでしょ

2025年7月6日に東京大学にて勉強会を行います。ぜひご参加ください。 事前の登録が必要です。こちらのフォームからご登録ください。 8月以降の開催は未定です。ここに登録すると決まり次第、連絡いたします。 また、オンラインのコーディング練習会も開いています。 参加したい方はマニュアルを御覧ください。 日本のソフトウェアエンジニア育成は数と質の観点で不十分です。日本の大学でコンピュータサイエンスを学べる学部の定員数は十分とは言えず、真にコンピュータサイエンスを学べる学部の数も全体から見ると限られています。 日本のソフトウェアエンジニアには、もっと広く世界と戦うことができる一流のソフトウェアエンジニアリングを学べる環境を積極的に求めてほしいと考えています。海外での経験が増えるほど、日本の技術力も向上するでしょう。一流のソフトウェアエンジニアを多数輩出することで、日本の社会や組織を変革したいと考え
anond:20240625191650 これはですね、採用プロセスに問題があるんすわ。アルゴリズム80点、設計10点、人格0点みたいなのを入社させてしまった御社の責任です。 もともと競プロがそんなにメジャーじゃなかった頃(は、コーディングインタビューで60点取れるようなら設計やテストなんかも大体60点くらいは期待できるでしょ、という期待を持てたんだけど、今はアルゴリズムだけ合格点で他はゴミみたいなのが本当に増えたんだ。 そろそろ採用プロセスを見直そう。欲しいのは、言われなくても壊れたCIの原因を究明して短期的な手当と長期的な改善をしてくれるような奴であって、ブリリアントジャーク気取りの指示待ちマンなんかじゃないはずだ。 ブリリアントジャーク気取り: 書いてくるコードがクソなのにレビューの指摘を拒否する。レビューにかかる時間が無駄に長くなるぞ。 指示待ちマン:競プロ勢は大きなソフトウェア

ソフトウェアエンジニアは、どのように事業に貢献すべきか? 宿泊施設やレストランの予約サービスを提供する株式会社一休で執行役員CTOを務める伊藤直也さんは、2016年に入社しておよそ2年間、心の奥に抱えた悩みを解消できないまま仕事をしてきました。 伊藤さんは、2000年代から複数のWeb系テックカンパニーで技術部門のリーダーとして活躍し、現在でも利用される個人向けWebサービスのローンチをいくつか手掛けています。一休には入社以前からフリーランスで技術顧問を務めており、会社がヤフーグループ(当時)に入って経営陣が一新されるタイミングで、代表取締役CEOとなった榊淳さんの要請を受けて入社しました。 当時は全て.NETだったというサービス基盤の刷新や技術的負債の解消、開発組織の整備といったエンジニアリングにおいて重要な改善を進めてきましたが、あるとき自身が「事業に貢献していない」ことを明確に意識す


はじめに本記事では無料で公開されている企業のエンジニア向け研修資料をまとめました。 近年では、多くの企業が新人向けの研修資料を公開しています。これらの資料は内容が充実しており、初心者から中級者まで幅広いレベルの学びを得ることができます。さらに、資料の作り方も参考になるため、勉強会で発表する人や企業の研修担当者にとっても貴重な情報源となっています。本記事では様々な企業のエンジニア向け研修資料をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください! この記事の主な対象者 有名企業の研修資料を幅広く確認したい方エンジニアとして初級から中級レベルの方 独学で学んでいる方 今後研修資料を作成する予定の方エンジニア向け研修資料の特徴エンジニア向け研修資料は、エンジニアが職務に必要な技術や知識を効率的に習得するための学習コンテンツです。これらの資料は、新入社員の研修や既存社員の育成を目的として、大手企

『情熱プログラマー』はタイトルにプログラマー・ソフトウェア開発者と入っていますが、具体的なソフトウェア開発のテクニックではなく仕事やキャリアの悩みの助けになる本として、ソフトウェア開発者に限らず広くオススメしたい一冊です。本文で触れられる 「一番の下手くそでいよう(Be the Worst)」という言葉にはまだキャリアの初期であった時、自分自身が強く支えられた記憶があります。 この本はハイパインブックスで最初にご購入いただいた一冊でもあります。『名前と言葉が持つ多様性を楽しむ』が面白い形で体現されているので、ぜひみなさんにご紹介したいと思います。 書籍名: 情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方 著者: Chad Fowler 著/でびあんぐる 監訳 出版社: オーム社 刊行日: 2010年2月 オーム社Webページ https://shop.ohmsha.co.jp/sh

はい、今回はみんな大好き(大嫌い)SIerについての話である。 デジタル庁の動きに駆動されて、日本で何度目かの内製推進が盛り上がろうとしている。 日本のITシステム開発がうまく行かない原因としてしばしば挙げられるのが、ユーザサイド(非IT産業)にエンジニアやプログラマなどのIT人材が不足しているというものだ。確かに、日本が欧米と比較してIT企業にIT人材を集中的に配置しているのは事実である。 こうしたIT人材の偏りによって、アジリティの高い開発ができない、CI/CDやDevOpsが進まない、というのは当たっているし、ユーザ企業も自らIT人材を雇用して内製を進めるべきだ、という議論にはもう十年以上の歴史がある(筆者が追えていないだけでもっと古いかもしれない)。 この時、悪玉として批判にさらされるのが、今回の主役であるSIerという存在である。日本における内製推進は、しばしばSIer批判とセッ

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