この記事のターゲット快適な開発環境のメリットを知らない経営者やエンジニアの方々に向けて書いています。 この記事の目的Claude CodeなどのAIを活用したコーディングエージェントを最大限活用するには、まず「快適な開発環境」という土台が必要です。その重要性と構築方法をお伝えします。 この記事を書いた背景最近、いろいろな会社のプロダクトの状況を見る機会が増えています。 とりあえず一旦見てほしいみたいなものや技術顧問、アドバイザー的な立場で関わることもあるのですが「非常にもったいないな」と思うことが多いです。 色々な会社を見ていると、 テストが書かれている、CIが回っている、デプロイが自動化されている みたいなプロダクトは実は少数派で テストはない。CIが常に壊れている。デプロイは手動でやっている みたいなプロダクトが多いことにびっくりしてる — すてぃお (@suthio_) August

LSP を活用してセマンティックなコード検索・編集能力を提供する MCP サーバー Serena の導入・使用方法を紹介。Claude Code でのオンボーディングからリファクタリングまでの実践的な活用例を解説します。 Serena はセマンティックなコード検索・編集能力を追加するオープンソースのツールキットです。MCP(Model Context Protocol) サーバーとして動作しているため、Claude Code や Cursor, VS Code のように MCP に対応しているクライアントであれば利用できます。またエージェントフレームワークとして Agno を使用しているため、特定の LLM モデルに依存せずに動作します。 Serena は LSP(Language Server Protocol)を使用してセマンティックなコードを解析するのが特徴です。LSP はコードの構

2025/7/10に公開されたMETR論文:Measuring the Impact ofEarly-2025AI on Experienced Open-Source Developer Productivity の詳説記事です。 執筆にはLLMの助けも借りていますが、著者はちゃんと論文を読んだ上で適宜修正して投稿しています。 0. TL;DR 熟練 OSS 開発者 16 名 × 246 件のリアル Issue を対象に RCT を実施。 注:RCT(Randomized Controlled Trial): 介入(AI 使用可)と対照(AI 不可)を無作為に割り当て、因果効果を推定する実験手法。AI (Cursor Pro + Claude 3.5/3.7)の使用を許可すると平均 19 % 遅延。開発者自身は 24 % の時短を予測していたため、認知と現実が真逆だった。 開発が遅

ユニットテスト 基礎講座 Jun. 7, 2025 @JJUGCCC 2025 Spring Takeshi Yonekubo

はじめに Gitで管理するプロジェクトには.gitというディレクトリがあり、その中にGitの管理情報が入っている。その中には、全てのコミットや、いろんなバージョンのファイル、ブランチ、タグといった情報が格納されている。Gitを操作するにあたり、この中身がどうなっているかを理解する必要はないし、もし中身を覚えたとしても、操作方法は変わらないまま、内部実装だけ変更になる可能性もある。それでも、Gitの仕組み、特に様々な情報が.gitにどのように格納されているかを知っておくのは二つの理由から有用だと考える。 一つ目の理由は、「物が動く仕組み」を知っておくことが教養だからだ。車を運転するのに、アクセルを踏めば進み、ブレーキを踏めば止まり、ハンドルを回せば曲がることを知っていれば十分だ。しかし、シリンダーにガソリンが噴射され、ピストンで圧縮したところで点火し、爆発する力でピストンが押される、という直
アジャイル型でアプリ開発を進めたところ、完成に至らなかったことについて、ベンダの不完全履行、プロジェクトマネジメント義務違反等が主張されたが、いずれも否定された事例。 事案の概要 eスポーツ事業の企画・運営等を行う原告(X)は、ゲーマー向けソーシャルアプリの開発を構想し、開発ベンダである被告(Y)との間で、平成28年8月18日に、ゲームに参加する人をマッチングし、参加者同士がコミュニティを形成するソーシャルメディア機能を有するソフトウェア(本件ソフトウェア)を開発する契約(本件契約)を締結した。対価の額合計は、2450万円。その支払は1000万円、1000万円、450万円の3回にわけて行われることとされ、最後の450万円は、納品物を納入後に支払うこととなっていた。本件契約の締結前には、Xは、検収に合格しなかったら、支払済みの代金を返金する条項を設けることを求めたが、Yは「返金を想定してお
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日本ではKubernetesやCI/CDなどが幻滅期に、インダストリクラウドやインフラ自動化は過度な期待。「日本におけるクラウド・プラットフォームのハイプ・サイクル」2024年版発表 調査会社のガートナージャパンは、「日本におけるクラウド・プラットフォームのハイプ・サイクル:2024年」を発表しました。 ハイプサイクルとは ガートナーのハイプサイクルは、技術の登場から安定までを5つのステージに分けて説明したものです。5つのステージは、「黎明期」から始まり、「『過度な期待』のピーク期」「幻滅期」「啓発期」「生産性の安定期」まで。この途中で消えていく技術もあります。 同社はグローバルだけでなく国別などさまざまな切り口でハイプサイクルを発表しています。今回発表されたのは日本のクラウドプラットフォームにおけるハイプサイクルです。横幅の関係上、図を2つに分割しました。まずは前半部分。 黎明期にはFi

多重下請けではエンジニアが育たないという話を前回のブログで引用していたのですが、そもそも多重下請けではまともなソフトウェアは開発できないんではないかという気持ちになりました。 多重下請けでは、上位受け会社の「SE」が「設計」を行い、下位受け会社の「PG」が実装を行うという役割分担があります。というか、今回の話はそういう役割分担がある多重下請けを前提とします。 そうすると、設計というのは会社間をまたがった契約文書であり、発注のための作業指示書であるということになります。ソフトウェア開発で本質的に必要な文書というよりは、ビジネス構造によって必要になったビジネス文書です。ちなみに派遣ではなく業務委託のはずなので詳細な作業指示になってはいけないのもポイントです。 ※余談ですが「設計は必要である」という人の話をきいてみると、必要なのは実装のための設計ではなく保守のためのドキュメントということがほとん

2024/07/13 大吉祥寺.pm 20分レギュラートーク 登壇資料

タイトルの通り。好きでやっているエンジニアがだんだん好きではなくなってきたような気がして、改めて何が起きているのか、思考はまとまらないから箇条書きする。 無邪気なエンジニアリングとはコードを読む、書くのIOがとにかくたくさん気になったOSSやサービスはすぐさわる記事や登壇で書く以外のアウトプットもたくさん無邪気なエンジニアリングをして、これになりたかったインターネットで一発当てる著名なOSSのコミッターカンファレンスのプロポーザルをたくさん通す本をたくさん書いているたくさん質の良い記事を書いて凄い PV 数なりたかったのその行く末生活を全てエンジニアリングに捧げようとする無理あらゆる技術イベントに顔をだそうとする私生活や仕事でしばしば予定がつかずキャンセル帰りが遅くなるのが良くないので、家から近いイベント以外いかなくなった(規模の比較的おおきい)コミュニティを主催するスポンサー探しで苦労こ

はじめに コードを書かずにWebサイト/アプリ/ツール等の制作ができるノーコードツールが最近流行っていますよね。 私自信、半年ほど前からn8nやActivepiecesといったOSSのノーコードツールやPower Automateなど、幾つかのノーコードツールを触っていたですが、ツールとして未成熟であったり自由度が低かったりと、「結局流行らないのでは?」と感じています。(GPTのそれと一緒で期待値が高いだけなんですかね)ノーコードツールの幻想 D&D操作だけで直感的に操作できるノーコードツールは、一見、プログラミング初心者にとって救世主のように映ります。しかし、それは十分な選択肢なのでしょうか?本当に手軽ですか? 多くのノーコードツールでは、よくあるような定型作業のテンプレートとD&D操作で実装できるUIを提供することで、直感的に操作できるよう設計されています。 一見、自由度の高い開発

Pythonインストールできないんだけど! なんかいつもこれ同じ作業してるよな、自動化出来ないかな…よしやったる! ↓ みんなー!こんなツール作ったよー、使ってみてー! ↓ そして起こる「ちょっと、俺、.pyとかいう拡張子使えないんだけど」の声。 会社のPCって外部のアクセス禁止だったり新規ソフトウェアのインストール制限があったりと、色々制約がありますよね。この制約のせいで、作ったはいいが使えなかった、みたいな理不尽なハマり方したり、一方で試してみたら意外とこれ動いちゃうんだ!?みたいなこともあったりするので、ここではそんなずる賢い業務改善を必死に考える社員のみんなに、どれでやれば利用可能なツールづくりができるのか、その選択肢を載せていくよ。Python +exe化ツール(Pyinstaller) やっぱ中身含めてファイル操作系でちょこちょこやるならPythonが楽だよね。ただ、Pyt

はじめに ◆この記事は何? 焦ってAWSの勉強をするよりもコンピュータサイエンスの基礎を勉強してからの方がよかったという私の経験を紹介する記事です ◆対象は?AWSの勉強をしている方 特に若手 ◆この記事のねらいAWSの勉強効率を上げる 先に結論AWSの勉強に時間がかかったのはコンピュータサイエンスの基礎ができていなかったから コンピュータサイエンスの基礎を勉強してからの方が、圧倒的に効率が良い 遠回りに見えるが、近道だと考える 急にAWSを勉強した 新卒1年目からデータサイエンティストとして働いています。 急にAWSが必要になったので、急いでAWSの勉強をしました。 結果的には、「AWS Certified Cloud Practitioner」「AWS Certified Solutions Architect - Associate」を取得しました。 当時は知らない用語ばかりで

ソフトウェアの開発手法としてアジャイルを採用したプロジェクトはアジャイル以外の手法を採用したプロジェクトに比べて失敗率が268%も高いという調査結果が発表されました。 268% Higher Failure Rates for Agile Software Projects, Study Finds - Engprax https://www.engprax.com/post/268-higher-failure-rates-for-agile-software-projects-study-finds 268% higher failure rates for Agile software projects • The Register https://www.theregister.com/2024/06/05/agile_failure_rates/ 今回の調査はコンサルタント会社「

はじめに 以前からユニットテスト/単体テストという言葉は使いづらい、と感じており今回も旧Twitterで「テストを実行時間ベースで分類する良い言葉ないかなー」と呟いていたところ、「テストサイズのSMLって考え方があるよ」と教えて戴きました。 だいたいは教えてもらったt_wadaさんの記事にすべて書いてあるのですが、自分の整理も含めて動画にしたので、その補完記事となります。 TL;DR 単体テストのバベルの塔は既に崩壊 CI/CDでの継続的テストには時間ベースのテスト分類が重要 UT/IT/E2EではなくSMLによるテストサイズがCI/CDには合う それは単体テストか結合テストなのか? 自動テスト、手動テストに関わらずテストの分類として単体テストと結合テストという言葉は一般的です。ITQBではTest Levelsという言葉で定義されていますし、以下のようなV字モデルの対応表はみんな知って

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