学生さんに、あなた経営者のマインド持ちなさいよ、というときょとんとした顔をします。アカデミズムの一番下っ端に向かって、何をいうのか、と感じるからでしょう。でも、これ真面目な助言です。あなたが、朝から晩までどのように過ごすか、誰が決めるのですか。大半はあなた自身でしょう。誰としゃべって、何をやって、何を見たり聞いたりするのを決めるのもあなたでしょう。将来の道を決めるのもあなたでしょう。大切な将来の道を自主的になおかつ場合によっては周囲の人の助言を入れて決めるのもあなた自身でしょう。あなた自身の人生の経営者はあなたですね。人のせいにするのはほどほどにしないと。あなたの研究指導者を決めたのはあなた自身ですよね。教授がいいと思ってそのラボにいったら、ひどい上級生につけられたとか(その逆もあるでしょうが)、しかし、それはあなたの調査が不十分かあなたがそのような状況に向いてると判断されただけですよ。ひ

現代社会では、科学研究に多額の税金が投入される。イギリスの貴族が自分の財産を使って、自分の館で実験をしていた時代もあった。だが、徐々に科学にかかるお金も増大し、いわゆるビッグサイエンスの時代の到来とともに、科学者はアマチュアからプロフェッショナルへと変身をとげた。今や日本でも、ほとんどの科学者が大学や研究所に所属し、研究資金の大半は税金で賄われている。 税金で研究活動が行われている以上、国民へのフィードバックが必要なことは言うまでもない。だが、科学研究の多くは1年や2年で結果が出て、社会に貢献できるわけではない。場合によっては、数十年から100年後の未来になって、初めて社会に役立つような科学の成果も少なくない。科学は直接、国民にフィードバックするのが難しいのである。 そこで私のような科学と市民を「情報」でつなぐ仕事が登場する。サイエンスライターや新聞の科学記者の役割の一つは、難解で専門化の
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