東京など7つの都府県に緊急事態宣言が出された。 このたびの緊急事態に関しては、気になることがあまりにも多すぎる。言及しておきたい論点をすべてチェックしにかかると、間違いなく支離滅裂な原稿になる。 なので、当稿では、当面、最も大切に思えるポイントだけを、なるべく簡潔に書くよう心がけたいと思っている。 緊急事態宣言が出されたのは、4月7日の夕刻だった。 それが、翌日の8日には、はやくもほころびはじめている。 「どこが緊急なんだ?」 と思わざるを得ない。共同通信が伝えているところによれば、西村康稔経済再生担当大臣は、4月8日、7都府県知事とのテレビ会談の席で、休業要請を2週間程度見送るよう打診したことになっている。 ん? 休業要請を見送ってほしい、だと? どうしてだ? なぜ、そんな話になるんだ? 大臣はいかなる根拠から2週間の猶予が必要であると判断したのだろうか。 意味がわからない。 そもそも
今回は「リソースの欠損」というテーマでアレコレ考えてみようと思う。 リソースに関する説明は後でするが、持てる者と持たざる者といいますか。モヤモヤする出来事が、新聞で、テレビで、リアル世界で相次ぎ、暗たんたる気持ちになってしまったのだ。 以下、もろもろ“連打”しますので、皆さんも一緒にお考えいただけば幸いです。 ●6月25日付で「低所得者世帯の乳児発育不全リスク 高所得者世帯の1.3倍」との見出しで、北里大学の研究結果を日本経済新聞が報じた。 2001年生まれと、10年生まれの子供約5万5800人を追跡。1歳半までに標準的な体重に達していない乳児の割合と、親の所得との相関関係を調べた結果…… 所得が下位4分の1(平均279万円)の世帯の乳児は、所得が上位4分の1(平均924万円)の世帯の乳児と比べ、体重の増加不良になる割合が1.3倍となった(01年、10年ともに)。 ●6月26日付で「低所得
1963年、福岡市長浜生まれ。1990年、東京理科大学大学院修士課程(物理学専攻)修了後、電機メーカで半導体デバイスの研究・開発に10年間従事。在職中より執筆活動を開始、2000年より著述業に専念。主な守備範囲はコンピュータ全般。2004年、運動障害が発生(2007年に障害認定)したことから、社会保障・社会福祉に問題意識を向けはじめた。現在は電動車椅子を使用。東京23区西端近く、農園や竹やぶに囲まれた地域で、1匹の高齢猫と暮らす。日常雑記ブログはこちら。生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ生活保護当事者の増加、不正受給の社会問題化などをきっかけに生活保護制度自体の見直しが本格化している。本連載では、生活保護という制度・その周辺の人々の素顔を紹介しながら、制度そのものの解説。生活保護と貧困と常に隣り合わせにある人々の「ありのまま」の姿を紹介してゆく。 バックナンバー一覧 生活保
「子どもの貧困対策」に関わっている。 直接に自法人が運営しているわけではない。地方自治体からの委託事業で、運営しているのは地元の母子会。自分はアドバイザーである。 内容としては、最近増えつつある「子ども食堂」や学習支援を中心にして、地域交流とか関係機関との連携とかスタッフの育成もやれ、ということになっている。週2回の開所で、毎回小中学生が30人くらい参加して、スタッフは毎回10名前後になる。 経済的事情から学習支援を必要とする子どものためにスタートしたが、蓋を開けてみると多くの親子が複合的な課題を抱えていた。困難事例の数々とスタッフのマネジメント、そして育成。母子会だけで進めていくのは無理と感じられるようになって、自分がアドバイザーを頼まれることになった。 アドバイザーとなって今年度(29年度)の事業計画と予算で尽力したのは、コーディネーターの人件費をきちんとつける、ということだった。 こ
ジロウ @jiro6663 あ、そうそう。格差社会といわれて久しい日本ですが、近年は子供の世界でも分断が加速しているといいますね。最近、大学に通うような若い子と話をしていて困るのは、子供の頃でも「貧乏な家の友達」なんていなかったという子が多くなってて。「貧乏な家」の中がどうなってるか知らないんですよ。 2017-07-29 21:33:18 塩 @apathyanytime @jiro6663 @mirailist 初めまして。極貧家庭に育ちましたが物が多いというのは当たりです。しかしそのほとんどはゴミです。本当に必要な物は一切無いんですよね。四畳半一間に家族四人でしたから勉強机も物語を読むような本も何もなかったですもん。 2017-07-30 15:15:19
17歳以下の子どものうち、貧困状態にある割合を示す「子どもの貧困率」はおととし、推計で13.9%と12年ぶりに改善したものの、依然として7人に1人に上ることが厚生労働省の調査でわかりました。 厚生労働省が全国およそ2万4000世帯を調査した結果、おととしの時点の子どもの貧困率は推計で13.9%となり、およそ7人に1人に上りました。 これは、調査を始めてから最も高かった前回の5年前の時点より2.4ポイント低く、12年ぶりに改善しました。 しかし、先進国などで作るOECD=経済協力開発機構が平成25年に公表した、貧困状態にある子どもの割合は、36カ国の平均で13.3%となっていて、日本はこれを0.6ポイント上回り、依然として高い水準となっています。 また、ひとり親世帯の貧困率はおととしの時点で50.8%となり、前回の5年前より3.8ポイント改善したものの依然として全体の半数を超えています。 厚
全国民に生活に必要なお金を支給する制度「ベーシックインカム(BI)」に世界的な注目が集まっています。BI導入を提唱する著書が母国オランダでベストセラーとなり、世界20カ国以上で出版される歴史家兼ジャーナリストのルトガー・ブレグマン氏(29)に話を聞きました。 社会実験、世界で結果 裕福な国に住んでいるにもかかわらず貧困にあえいでいる人が多くいます。ただお金が無いだけで様々な機会を失っている。これは人材が無駄にされているということです。 現行の社会福祉では生活扶助の支給の対象は貧困層に絞られています。多くの場合、働けないことを証明する必要があり、受給者の自尊心を傷つけることにつながります。一方で、BIは富裕層や貧困層、老若男女などの区別なく支給され、使い道も自由。人間に対する投資なのです。ベーシックインカム(BI)は、自分自身の力で何かを成し遂げる糧になります。 BIには主に二つの反対意見が
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年末なので実家へ帰った。 と言っても私が4年前に上京した時にお別れした一軒家じゃなくて 最寄り駅から車40で分ほどかかるど田舎のアパート。 3LDKで家賃は私が住んでいる巣鴨の1Kより安い。 そこに父と母と弟と妹の4人で住んでいる。 そして今はそこに帰省した長女の私もいる。 当たり前だけど、部屋に対して人間の方が多いから 必然的にスペースを分け合わなければ眠れない。 弟は大学中退したDQNなのもあり、その横暴さを振りかざして一つの部屋を独占している。 残った2つの部屋の内、ひとつはリビングにしているので 8畳の部屋に父と母と妹と私で2つの布団を分け合って寝ている。 と、いうのが理想。 現実は「仕事で疲れているんだ」といって父が一つの布団を使って眠るので 共働きの母はほとんど毎晩リビングで布団を畳みながら寝落ちしているらしい。 たまに最後まで畳めて妹のお布団までたどり着けたときは一緒に寝てい
生活が苦しく孤立しがちなものの、その姿や課題に目が向けられずにきた「非正規シングル中年女性」の現状を、「『見えない』女性たち」として11月7日フォーラム面に掲載したところ、多くの反響がありました。50年後には未婚や夫と離別した高齢女性の半数が貧困に陥るという推計もあります。社会はどんな手を打てばいいのか。寄せられた意見とともに再び考えます。 11月7日の記事には、似た立場の女性たちから、共感や将来への不安の声が寄せられました。 関東地方の30代の女性は「近々私も同じ道をたどるなと感じた」といいます。就職活動の重圧から通院が必要になり「体をかばいながら非正規で働いてきた」そうです。両親が亡くなったら「あまり多くは働けないため、生活保護しか残された道はないだろうと考えてしまいます」。 記事にあった「非正規の女性は短期間で職を転々とし、人間関係が途切れがち」という言葉に共感したというのは埼玉県の
正規職に就けず、頼れる人もいない――。生活が苦しく将来に不安を抱える「非正規シングル中年女性」は少なくありません。しかし「結婚して養ってもらえばいい」「自己責任」などとみなされがちで、実態調査もほとんどなく「見えない」存在とされてきました。当事者や問題意識を持つ人に話を聞き、芽生え始めた支援の取り組みを取材しました。 ■苦しい生活、深まる孤立大阪府の女性(37)は、2年前から鉄道会社の契約社員。今の時給は最低賃金の883円で、月収9万~12万円です。再雇用で働く父(67)、専業主婦の母(63)、アルバイトの弟(36)と暮らしています。父の再雇用期間が終われば、親の収入は年金だけ。「今度は私が支えていかないと。でも、今のままじゃできない」 同期の契約社員は、20代の独身女性と30代後半の既婚女性。「まだ先のある若者」と「夫の給料がある妻」と思うと、同じ境遇だとは感じられないといいます。契約
<知識層からときに「白いゴミ」とまで蔑まれる白人の労働者階級。貧困と無教養を世代を越えて引き継ぐ彼らに、今回の選挙で「声とプライド」を与えたのがトランプだった>(写真:筆者が取材したニューハンプシャー州のトランプの選挙集会) 無名の作家が書いたメモワール『Hillbilly Elegy』が、静かにアメリカのベストセラーになっている。 著者のJ.D.ヴァンスは、由緒あるイェール大学ロースクールを修了し、サンフランシスコのITベンチャー企業の社長として働いている。よく見るタイプのエリートの半生記がなぜこれだけ注目されるのかというと、ヴァンスの生い立ちが普通ではないからだ。 ヴァンスの故郷ミドルタウンは、AKスチールという鉄鋼メーカーの本拠地として知られるオハイオ州南部の地方都市だ。かつて有力鉄鋼メーカーだったアームコ社の苦難を、川崎製鉄が資本提携という形で救ったのがAKスチールだが、グローバル
「はしごの下にいるんだよ。それ以外におれたちが誰なのかをはっきりさせる言葉があるのか。おれたちははしごの下にいて、食うや食わず、それだけさ。おれたちのための言葉なんてない。はしごの下には工員がいて……やがて上に上がっていく。でも、おれたちは?失業者じゃない、工員じゃない、何でもない、存在しないんだよ!社会の乞食だ。それがすべてさ。何者でもないんだ!」(工場勤務歴20年以上の41歳RMI受給者の語り) セルジュ・ポーガム『貧困の基本形態』終章の冒頭に掲げられたエピグラフ 10/22に現代フランスを代表する社会学者であり、貧困の社会学で有名なセルジュ・ポーガム教授の講演に行きました。講演のタイトルは「貧困の基本形態 日本的特殊性の有無について」となっており、今年日本語訳された『貧困の基本形態』のタイトルをそのまま掲げつつ、さらに日本の貧困についても語ることが期待されました。 日仏会館フランス事
中学校の制服を通し、今の日本の社会が抱える様々な課題を考えてきました。最後に、特に大きな不満が寄せられた「価格」について、各地で実施されている改善への試みを、きょうと明日に分けて見ていきます。まずは、制服を決めてから買うまでの仕組みを変える試みです。一つひとつの学校以外の力が、そこには加わっています。 制服の価格を抑えたり一部業者の独占状態を改善したり。行政主導で仕組みを変えた例があります。 入札で価格を決定 福岡県春日市は2000年度、保護者らの「制服が高い」という声を受け、制服価格を入札して決める方法を始めました。市内の中学6校のうち、独自の制服がある4校の19品目が対象。市内外の7業者が3年ごとに入札で価格を競うそうです。 市教育委員会によると、ある中学校の男子冬服(ブレザー、ズボン、ネクタイのセット)の場合、初年度3万1600円だった落札額は少しずつ下がり、4回目の入札(09年度)
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ネット上で貧困者支援に関する調査結果に衝撃が走っています。この調査は先進国を中心として世界各国で行ったもので、経済を中心に国民の意識調査をするというものです。 その中で「貧しい人を国が救うべきか?」という質問があるのですが、反対と答えた人数比率がイタリアや中国で9%だったのに対して、日本では38%という驚異的な値になっていました。 38%はアメリカの28%を超える値で、ここまで貧困者支援に反対が多い国は殆ど例がないです。 「救うべきだと思わない」と答えた人の割合 イギリス:8%ドイツ:7% イタリア:9%中国:9%アメリカ:28% 日本:38% 調査資料 Pew Global AttitudesReport October http://www.pewglobal.org/files/pdf/258.pdf #サンデーモーニング #風をよむ この数字はショックだ。自分だけで生活で
大手電機メーカーの日立製作所は、子育てをする共働き世帯を支援するため、小学3年生までの子どもがいる世帯に一律、最大年間で10万円を支給する、新たな制度を導入することになりました。 具体的には、0歳から小学生未満の子どもがいる世帯には年間10万円、小学1年生から3年生までの世帯には年間5万円を支給します。まずは、日立製作所とグループ会社2社のおよそ3000世帯を対象に導入し、来年4月からはグループのおよそ70社に制度を拡大する計画です。 日立ではこれまで保育所の利用料やベビーカーの購入費用の一部を補助する制度などはありましたが、認可外の保育所や学童保育の料金の負担や、短時間勤務を利用する場合の収入の減少に対する懸念が社員から出ていることを踏まえて、初めて一律に現金を支給することになりました。 日立製作所の迫田雷蔵人事勤労本部長は「子どもを育てながら働くことに対する支援が不十分ということで、今
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