『認知戦』という、頭の中を巡るネットでの工作が、日本の民主主義を脅かす形で、私たちの目の前で繰り広げられております。7月20日の参議院選挙を前に、ロシアによる大規模な情報工作が日本のSNS空間で激化しており、その規模と巧妙さは、もはや看過できないレベルに達しています。 簡単に状況を説明しますと、このような感じです。 ・ロシア製ボットが、親露派大手アカウントが流す石破茂政権批判や偽情報、印象操作の投稿や動画をトレンド入りさせ、百万再生単位でバズらせている ・アメリカでは摘発されているボットだが、日本ではプラットフォーム事業者も情報当局も対応できておらず野放しになっているため、ガセネタ流し放題になっている ・政府批判、石破茂、岩屋毅、公明党などへの攻撃が中心であり、利用できるものであれば参政党でも日本保守党でもれいわ新選組でも反ワクチンでも沖縄独立でも使えるものは何でも使う傾向がある(特定の政


ロシア・ウクライナ戦争が勃発してから3年。筆者も含めて、戦争の複雑な背景から、現状をどう捉えていいのかよくわからない…という方は多いのではないか。国際政治学者・東野篤子氏に、戦争の経緯や各国の思惑、さらにはトランプ政権の影響やBRICSの動きについてお話しいただいた。ロシア・ウクライナ戦争「どこか遠い国の出来事」として捉えがちな方にこそ知ってほしい、国際秩序の今と未来を考えるヒントになれば幸いだ。 東野篤子:筑波大学教授。1971年生まれ。慶應義塾大学法学部卒業、慶應義塾大学大学院修士課程修了、英国バーミンガム大学政治・国際関係研究科博士課程修了(Ph.D)。OECD日本政府代表部専門調査員、広島市立大学国際学部准教授などを経て、現在は筑波大学人文社会系教授。専門はヨーロッパの国際関係、国際政治。著書に『変わりゆくEU 永遠平和のプロジェクトの行方』『EUの規範とパワー』など-ロシア・ウ

ジョン・ミアシャイマー教授が、12月12日、「グローバルピースTV」(参照)でウクライナで進行中の戦争を終わらせるトランプ大統領の可能性について分析していた。私はトランプ次期米国大統領がこの戦争を終結してくれるのではないかと期待していたが考えを改めるべきだろうと思った。以下、ミアシャイマーの見解をまとめておく。トランプ大統領が、ウクライナという問題領域が米国の外交政策を根本的に変えることになるだろうと発言したことは間違いない。彼はすぐに紛争を終わらせると言っているが、すぐに終わらせるとは思えない。彼は善意を持っているかもしれないが、それは起こらない。その理由は、彼がプーチンが示したこの紛争を解決するための条件を受け入れなければならないからであり、どの米国大統領もそれを決して受け入れないだろうと思っている。 具体的には、プーチンは交渉を始める前に、これは和平合意をまとめるための交渉を始める
ロシアのシベリア北部で、昔から漁師やトナカイの遊牧民に食べられてきた「ストロガニーナ」という料理をご存知だろうか。 生肉や生魚を薄切りにして凍らせ、塩こしょうやソースにつけて食べる、ロシアの知られざる珍味だ。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者が、極寒の地シベリアでおこなった渾身の「食レポ」をお届けする。 荒地をゆく遊牧民がこよなく愛する食べ物ロシア、シベリア北部を覆うツンドラ(永久凍土)の大地の日暮れは、青やグレーの影をたたえたいくつもの白い波頭が立つ大海原のようである。 先住民のトナカイ遊牧民たちは、この荒れ地で遊牧をしながら暮らしている。肌を刺すような寒さのこの時期、保存している食糧は凍ったままだ。だが、彼らには料理をする時間がなかったり、火を起こすための薪がなかったりすることがある。 そんなとき、トナカイ遊牧民ミハイル・クディは、生の冷凍魚やトナカイの肉をそりの上の食品庫から少

1960年から1980年代にかけて作品を送り出したソビエト連邦の映画監督アンドレイ・タルコフスキー作品のうち、代表的な6作品がYouTubeで無料で視聴可能になっています。 Movies directed by Andrey Tarkovsky - YouTube https://www.youtube.com/playlist?list=PL7EqAsBxqGgjarBzACNmCNDdr0y0iFu8U 公開されているのは以下の6作品です。まずは1962年公開「僕の村は戦場だった」・ Ivan's Childhood | WAR MOVIE | directed by Andrey Tarkovsky - YouTube 1967年公開「アンドレイ・ルブリョフ」 Andrei Rublev | DRAMA | FULL MOVIE | by Andrei Tarkovsky - You

「日本は核を持つべきだ。核を持てば安全だ」 “知の巨人”の異名を持つ、フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏が6日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、日本の安全保障や国際秩序をめぐり、ジャーナリストの木村太郎氏や番組コメンテーターの橋下徹氏(弁護士、元大阪府知事)と激論を交わした。 トッド氏は、国際情勢に関し、「人口動態を見れば、中国が支配的な覇権国家になることはほとんど不可能」、「ロシア経済は非常に柔軟。プーチン政権が崩壊すると仮定するのは完全な幻想」などと持論を展開した。 トッド氏は、統計を基にした人口動態や家族類型などから国際情勢を分析。ソ連崩壊やアラブの春などを予告したことで知られる。ロシアによるウクライナ侵攻をめぐっては、米国が欧州をロシア経済から切り離した、との見方を示し、「米国は同じように日本が中国経済から切り離されるように

ロシア・プスコフで取材に応じる18歳の双子姉妹、エリザベータさん(左)とアナスタシアさん(2022年8月19日撮影)。(c)Olga MALTSEVA / AFP 【10月1日 AFP】その写真の中で、アナスタシアさんとエリザベータさんの父親(43)は軍服をスマートに着こなし、微笑を浮かべて子犬を抱いている。だが、もはやその面影はない。半年前にウクライナに出征し、「壊れて」戻ってきた。 「父は最も激しい戦闘に参加し、砲撃を受け、あらゆる経験をした」とエリザベータさんはAFPに語った。「6時間砲撃にさらされると人が変わってしまうと父は言っている。それに、とても多くの死者を見た。父には医療の助けが必要だ」 18歳の双子の姉妹の元に父親が戦場から持ち帰った心の傷は、ウクライナ侵攻の正当性をめぐって対立する家族間の緊張を高めている。一家の問題は、ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)にとって

スイス・ジュネーブにあるロシアの国連代表部に勤務してきた露外交官、ボリス・ボンダレフ氏は23日、ウクライナ侵攻とプーチン露政権に抗議するため、露外務省を退職すると発表した。侵攻への批判を公表した上での露外交官の辞職は極めて異例とみられる。 ボンダレフ氏はSNS(交流サイト)上で「もううんざりだ。遅くなったが本日で退職する」と表明。「2月24日(侵攻開始日)ほど国を恥ずかしいと思ったことはない」とし、「侵略戦争はウクライナ国民に対してだけでなく、繁栄を失うロシア国民に対しても犯罪だ」などと述べた。 その上で、プーチン露大統領を念頭に「この戦争を思いついた人物は、永遠に権力を握り、豪華な宮殿に住み、露海軍全体の金額にも匹敵するヨットに乗りたいと思っている。そのためにはどんな犠牲もいとわない。既に両国民が何千人も亡くなった」とした。 ボンダレフ氏は、自身が20年間にわたり勤務してきた露外務省が年

習近平政権が抹消した「幻の講演」ロシアがウクライナに侵攻して、まもなく3ヵ月を迎えるが、中国にもウクライナ兵士並みの勇気を持ち合わせた外交官がいるものだ。 高玉生(こう・ぎょくせい)元駐ウクライナ中国大使、74歳である。 まずは簡単に略歴を紹介する。高氏は、国共内戦中の1947年に、首都・北京を取り巻く河北省で生まれた。青年時代の文化大革命の混乱を経て、1975年から1979年まで、天津市で中学教師をやっていた。 1979年、31歳にして、北京大学経済学部の大学院に入る。1982年に中国国際問題研究所に入所。1984年にロシアンスクールの外交官となり、4年間、3等秘書官及び2等秘書官としてモスクワの中国大使館勤務。1992年から再び4年間、1等書記官及び参事官として、モスクワの中国大使館に勤務した。その後、2000年から3年間、駐トルクメニスタンの中国大使を務めた。 続いて、2005年11

フェミニスト・パンクロックバンド「プッシー・ライオット」のメンバー、ナディア・トロコニコワは筋金入りのアクティビストだ。クレムリンに目をつけられ、投獄されただけではへこたれない。現在彼女は、ゲリラライブの代わりに「仮想通貨」という手段で社会に変化を起こそうと戦っている。 ズームの画面越しに向き合ったナディア・トロコニコワ(32)は「プッシー・ライオット」のTシャツを着ている。彼女の居る場所は、明かされていない。何が起きても動じない、不屈の決意が見てとれた。 プッシー・ライオットを結成した2011年以降、彼女が繰り出すフェミニスト・プロテストアートはいつだって大真面目の真剣勝負。観客の目には、バンドが奏でる遊び心ある音楽や無許可でおこなわれるゲリラライブは楽しそうに映ったことだろう。 それが最高潮に達したのは2012年、モスクワの救世主ハリストス大聖堂で「神の母よ、プーチンを追い払って」と歌

ユヴァル・ノア・ハラリ 単行本 - 人文書 『サピエンス全史』のユヴァル・ノア・ハラリ氏、ウクライナ侵攻を受けてガーディアン紙に緊急寄稿。全文公開! ユヴァル・ノア・ハラリ2022.03.04 著作累計が3,500万部を突破した世界的歴史学者・哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、2022年2月28日付の英国ガーディアン紙に「プーチンは負けた――ウラジーミル・プーチンがすでにこの戦争に敗れた理由(原題:Why Vladimir Putin has already lost this war)」と題した記事を寄稿しました。 当社では、ハラリ氏著作を訳した柴田裕之氏の翻訳による記事全文を、ハラリ氏の了解を得て、緊急特別全文公開いたします。 現代における「知の巨人」が、今世界で最も注目されているプーチンとロシア、そしてウクライナについて何を語るのか、是非ご高読下さい。2022年2月28日 ガー

訳者まえがき まちがって公開されたとおぼしき、ロシアがウクライナ征服に成功していた場合のロシア国営通信 RIA予定稿の全訳。すぐに引っ込められたが、WaybackMachineにしっかり捕捉されていた。すごい代物。いくらでも言いたいことはあるが、読めば多くの人は同じことを考えるだろうし、ある100年近く前のドイツの人が書いた文章との類似も明らかだとは思う。 以下のツイート経由で存在を知った。ありがとうございます! 1 “The resolution of the Ukraine question.” A mistakenly published Russian article gives us a chilling insight into the neo-imperialist thinking in Russia that drives Putin’s decision to inv

女性で政治家だから? “スッピン”写真に誹謗中傷…国民民主・伊藤たかえ氏が心中を吐露「ボキボキに折れますよ。人ですもん」 ポリハラ・票ハラの対策は?

以前に「ロシアの地下鉄のトンネルはすごいらしい」という記事を書きましたが、モスクワの地下はもっとすごいことになっていました。モスクワの地下鉄駅は「地下宮殿」とも呼ばれているのですが、こっちはまさに全体がRPGのダンジョンみたいになっており、ものすごい光景です。 詳細は以下の通り。 MetroDream by Russos これらはいずれもHDR(ハイダイナミックレンジ)処理されているのでこのように迫力のある写真になっているというわけです。 地下ダンジョンへ 神秘的 向こうの先が見えない どちらを選べばいいのか なんだか危ない雰囲気 一体ドコへ続いているというのでしょうか…… なお、モスクワの地下鉄駅は確かに宮殿っぽいです。下記サイトにいろいろと写真があります。 Станция <<Арбатская>> russos: Станция <<Арбатская-глубокая>> ほかにも

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