本屋大賞をとった本だしと、読んでみたのだが、モヤっとした点を言語化したいので増田に書いてみた。 まず読んでみて、初めに思ったのは、登場人物たちがいい人たちばかりで、膳所という場所は平和な世界だなと。ジュブナイル向けの作品で、中学生や高校生たちの生活が楽しそうに描かれていて、成瀬の行動が常識外れだけど人々を幸せにしていくようなストーリー展開が受けているんだろうなと、初手で思った。 けれど、しばらくして、何か黒いモヤモヤという読後感が残り、これは何だろうという思いがふつふつと湧いてきた。 「掘り下げてみると、あまりにも良い話すぎるからだと気がついた。」 個人的に成瀬みたいな人には何度かあったことがある。 記憶力が良く、学校の成績も良い。視点が人と変わっていて、拘りが強いことで、人知れず、絵画や音楽などで賞をとったりする。けれど、人とのコミュニケーションはあまりとらず、笑顔を見せることなく、一見

大学1年生の息子が雨穴の「変な○○」シリーズを立て続けに読んで(ちゃんと紙の本で新刊で買って読んでた)はまったらしく、こういう感じのない?と聞いてきた。 僕も最近、ああいうモキュメンタリーっぽいホラーが好きだったので数冊貸してあげたところ、読み終わっての感想に「悪くないんだけど、もうちょっとミステリーっぽいのが好きなんだと気づいたわ」と言ってきた。 うーん、そういう場合、一番最適なのはたぶん京極夏彦なんだろうけど、あいにく自分は未読で家にもない。ちょっとホラーっぽいミステリーねえ、ミステリーの文庫本はトランクルームに閉まってるか実家だなとしばらく思案。 書棚の奥の方をあさったら、島田荘司の「異邦の騎士」が出てきた。数年前に近所のブックオフで100円棚にあって買ったのを棚に刺したままにしていたやつだ。本当は「占星術殺人事件」か「斜め屋敷の犯罪」の方がベターなんだけど今、手元にはないので、まあ

megumi kinoshita @megumikinoshit6 なんという惹かれるタイトル。この問いかけはきっと大昔から人類が繰り返ししてきたものなのだろうね。旅についてのエッセイとルポが混ざったような一冊で、全体的にノスタルジックな雰囲気がある。時折無性にここではないどこかへ行きたくなる、また戻ってこなければいけないとわかっていても。#読了 pic.x.com/a2th6bJh3p 2025-03-16 21:28:16本ノ猪 @honnoinosisi555 「旅をしている人は、新聞が日々報じているほど外がひどい状態ではないことを知っているし、問題が生じている地域にも幸福や美が存在することを心得ている。そして、自分が住み着いている場所だけがノーマルで安全なところではないことも承知しているのだ。」(畔上司訳『旅の効用』草思社、P8) pic.x.com/nMBPD7nXek 202

その1から続きます。 ・中国のネット小説業界で繰り広げられてきた作家の課金収入と直結する激しい競争 その1で述べたように中国のネット小説は長年お金を稼ぐ場所、ある種のチャイナドリームでのし上がる場所的なものになっていたことから、作品の競争も非常に激しいものとなっています。 そしてその中国のネット小説作品の競争で重要な武器となっているのが 「新しいネタ、テンプレ要素」と「文章量」 だそうです。 収入に直結した競争ということもありどの作家も「勝てる」手法の模索模倣に積極的だそうで、オリジナル性といった方面ではやや疑問は残るものの、どの作品も貪欲に流行りの展開やテンプレ要素を放り込んでいくそうですし、流行も非常に速いペースで入れ替わっていくそうです。 更に中国のネット小説では文章量によるアピールが非常に有効だそうで、これは課金形態の一つに作品を指定して読み放題にするというものがあり、その際に「た

私は二次創作でアンソロジーに参加したことがあるのだが そのアンソロは漫画も小説も収録されてて、私は小説を寄稿したんだけど、漫画描いてる人は他の人に気を使ってなのか2ページとか8ページとかで短い原稿を描く 参加者である自分のページが多かったら「浮く」とか配慮して少なめなんだろうなって思う小説は5000字〜一万字もあればかなりの情報量でストーリーが書ける漫画で情報量を多くしようとすると当然、ページ数を増やす、セリフをたくさん書いたり、モノローグの文章が長くなったり、たくさん背景等を書き込んだり 情報量を多くするという意味では漫画は短編であればあるほど小説より不利だなぁと思った本屋で売ってる漫画本、小説本もそうで、小説だと漫画よりも情報量が多い小説が1000円以下でたくさん売ってる 先日漫画って高くね?っていう内容の増田を見たけども だったらコスパのいい小説読めば?って思ってしまった 文

複数版元から発売済みのドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』 なぜいま中公文庫版がスマッシュヒット? 担当編集者を直撃!【インタビュー】 2025年6月、『カラマーゾフの兄弟』(1・2巻)が中公文庫から刊行され、7月に第3巻、そして8月発売の第4巻で完結した。『カラマーゾフの兄弟』はロシアの文豪ドストエフスキーの最後の作品として文学史に名を刻む古典の名作だが、もうすでにいくつかの出版社から文庫が発売となっているこのタイトルを、中公文庫はなぜあえて文庫化したのか?本稿では中公文庫版『カラマーゾフの兄弟』を担当した中央公論新社文庫編集局の名嘉真春紀氏に、文庫化の経緯と本作の魅力について話を聞いた。 『カラマーゾフの兄弟』担当はミステリ好き編集者 ――『カラマーゾフの兄弟』のお話の前に、本書を担当された名嘉真さんはこれまでどのような作品を担当されてきたのでしょうか。 名嘉真春紀さん(以下
酒樽 蔵之介 @KulasanM 前も話したことあるけども。 私の場合、校閲さんって凄いな…と感服したことがあり。 「部隊規模に比し、軍馬の数が多いように思います。大丈夫ですか?」 という再確認要請的なものが入ってことあるんですよ。 結果としては、騎兵を中心にした隊なのでママで返したんですが、たしかに並みの歩兵中心の隊なら異様に多く見えたと思います。 編制表やら資料から再チェックできるきっかけになりましたし。 ほんと「文章や単語、誤字脱字以外にもこんな内容部分まで見られるんだ…」と感服しました。 2025-09-07 05:52:26 酒樽 蔵之介 @KulasanM 商業作家としては樽見 京一郎。 アイコンは野上武志先生(@takeshi_nogami)。小説家になろう及びカクヨム様にて連載中。2022年10月、第2回一二三書房WEB小説大賞受賞。「オルクセン王国史」書籍化、コミカライズ

前段先日、『日本推理作家協会の会員名簿が参政党に渡るに至った事情について』なるはてなブログが投稿され、2日足らずで削除された。 内容は推理作家協会の名簿流出騒動の原因が『ある理事』にあるとし、その責任を追及するものだ。 その『ある理事』というのが、ほかならぬ僕のようである。 どうも僕のようだ。 ……いや、間違いなく僕だ!!!! となったのは、何度か記事を読み返してからだった。 あまりに事実誤認が多く、一読した段階では糾弾されているのが自分という確信が持てなかったのだ。 この「若手部会」というのは石川智健さんが設立したR45クラブのことだよな? 石川さんを攻撃してる? いやでも理事って書いてあるし、石川さんは理事ではないし……という感じだ。 このブログについては多くの作家さんが根拠のない出鱈目だらけの怪文書だと声を上げてくださり記事自体も削除されたことから、騒動は鎮静化しつつある。 だがその

花邑ひとさじ @huhahaha_zikaki 私は、ホラーをミステリーでぶん殴る話が大好きなんですよ……。この「訳が分からない」感じが「実は説明出来る現象だった」ってなる瞬間が好き。 2025-07-16 09:46:11 花邑ひとさじ @huhahaha_zikaki そろそろ「ホラーをミステリーでぶん殴るなんて!」お怒られそうなきがするので……、あの、ホラーとして提示された事件がミステリーとして、人の理解の範疇に収まるのが好きなのですよ……。と。 x.com/huhahaha_zikak… 2025-07-17 01:26:17

小説なんかで「村長」って単語を出すじゃん? すると大抵は「そんちょう」って読むじゃん? でもこっちは「むらおさ」って読んでもらいたいんだよね。 じゃどうするか? (むらおさ)とか? でもさ? 「村長(むらおさ)!!!大変だゴブリンの襲撃だ!!!」 だと格好悪いじゃない? だから仕方なく 「む、村長!!大変だゴブリンの襲撃だ!!!」 とかやるわけだけど、それでもやっぱり 「む、そんちょう!!」 って読んでるじゃないかなって心配になる。 だから 「む、む、むっ、村長!!!大変だゴブリンの襲撃だ!!!」 とかやってしまうんだけど、これもどこまで効果があるのやら。 そうなってくると 「む、むら、むらお、村長!!!大変だゴブリンの襲撃だ!!!」 とかやっちゃうんだけど。 もう段々と何をやってるのかわからなくなってくる。 どうしたもんか、、、。

歳とったからというのじゃなく、昔からなんだけど、ちょろっと出る人物の名前とか立場とかが覚えきれない。 序盤にちょっと出てきただけの人物が中盤とかでさらっと重要人物扱いされたりすると、あれ、この人なんだっけって気になりすぎて、前の方を読み直したりしてスムーズに読めないんだけど、みんなはどうやって読むのか教えてほしい。 とある長編ラノベを読み始めたので、いま試しにスプシに登場人物をどんどん書いていってる。名前と初出話と関係性とかの概略。 そしたらまだ80話なんだけど90人くらい登場してて、いやこれ記録してないと読むの無理でしょって思ってる。記録していくのかなり面倒だけど。 リーダー側で工夫して、名前をホバーやタップしたら、こういう情報を自動で出してくれるといいのになあ。

星新一賞の最終選考に残りました本日、第12回星新一賞の結果発表がありました。受賞された皆様、おめでとうございます。 今回の星新一賞、私も応募しておりまして、最終選考まで残っておりました。受賞はできなかったのですが、応募総数1250作の中から最終選考の10作に残ったということで、倍率でいえば125倍。 最終選考に選ばれただけでも、大変嬉しかったです。 今回応募した作品ですが、私が自分で書いた作品ではありません。AIに書かせた作品で最終選考まで残ることができました。AIを使った作品というだけなら、今までも聞いたことがあるかもしれません。 たとえば、芥川賞作家の九段理江さんがAIを使ったことは話題となりました。ほかにも、2022年の星新一賞で葦沢かもめさんが入選した際も、AIを使った作品だと話題になっています。 しかし、いずれのケースもAIの使用は限定的であったそうです。 九段理江先生は登場

SFを読み始めて30年。 既に約4万を超える作品を読んできた。 短編から長編、ハードSFからライトなSFまで。 それだけSFを読んでいると普通のランキングに載るような作品はもちろんのこと、誰も知らないようなマイナーな傑作にも出会う。 今回は、そういった「普通のランキングには出てこないけど、本当に読んでほしい作品」だけを厳選して紹介しようと思う。 1.『冷たい火星の墓標』 グレゴリー・ベンフォード「ハードSF」というジャンルは往々にして物語よりも科学的アイデアが前面に出がちだ。しかし、この作品は違う。 火星探査隊のクルーが、かつて存在した文明の遺跡を発見する。しかしそれはただの遺跡ではなく、何者かによって”隠されていた”痕跡が見つかる。 考古学的な謎解きが進むにつれ、火星の過去と地球の未来が交差する。 ベンフォードの計算されたプロットと、実際の火星探査データを基にしたリアルな描写が実に圧巻。

時雨沢恵一(Sigsawa Keiichi) @sigsawa 作家。『キノの旅』とか『アリソン』『リリアとトレイズ』『メグとセロン』(一つの大陸の物語)『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』『レイの世界』などなど書きました。あと、あとがき。 時雨沢恵一(Sigsawa Keiichi) @sigsawa 『書かれていないから』という理由で『そうではない』と判断されるとなると、上着の描写しかしていない小説ではみな下半身は丸出しということになるのではないだろか? 「などと意味不明の供述を繰り返しており」by雨沢 2025-02-21 10:02:12

SFは好きで昔から気になってる。小説が原典みたいだからそっちで買おうかと思ってるんだけど、10巻+外伝5巻と知って尻込みしてる。 hontoのクーポンで一式7千円ちょっとで買えそうなんだよなぁ。 追記: いつの間にかめっちゃコメントついてたわ。 しかも様々な視点からのコメントがあって参考になりました。ありがとう。 こういうの、意外とSNSだと参考になる意見が集まらなくて助かりました。本筋は歴史小説で、かつ元ネタがある話だから子供の時に見るのと大人になってから見るのとでは違うって意見は参考になったなぁ。 ただ、それ込みでも面白そうだと思ったので、全巻セットではなくてまずは1〜2巻読んでみます。 追記2: 買いました。おもしれー!

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