日本に先駆けて介護保険を導入したドイツも、日本と同様に介護人材不足に直面している。すでに約1割は外国人で、主に欧州連合(EU)域内の東欧出身者に頼っているが、EUの国々でも高齢化が進行。アジアの人材獲得に本格的に乗り出している。ドイツ北部のブラウンシュバイク。福祉団体「アーボ」が運営する高齢者施設で、ベトナム人のグエン・ハーさん(29)が、ベッドで横になる女性の手を握り、ドイツ語で話しかけていた。 ハーさんはベトナムで看護学校を卒業後、介護人材に関するドイツとベトナムの国家間プロジェクトに応募。2013年にドイツに来た。 ベトナムの語学学校で約半年ドイツ語を学び、簡単なコミュニケーションができるレベルの試験に合格。ドイツでは、介護専門職の資格を得るための実習と講義を受けながら、ドイツ語を苦労なく話せるレベルの語学資格も得た。ドイツ語学習や介護資格取得の費用は、ドイツ政府や雇用者側が負担し

ドイツ・ドレスデンの高齢者介護施設「アレクサ」内にある1960年代を再現した「メモリールーム」で、旧東独時代のケーキを作る入所者ら(2017年6月14日撮影)。(c)AFP/TOBIAS SCHWARZ 【9月10日 AFP】ドイツ東部ドレスデン(Dresden)の高齢者介護施設に入所しているマルギット・ヒキシュ(Margit Hikisch)さん(88)は、旧東ドイツの共産主義指導者として強硬路線を貫いたエーリッヒ・ホーネッカー(Erich Honecker)はもちろん、アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)さえ鮮明に記憶している。だがアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)が誰かについては、どうしても確信が持てない。 民間介護施設「アレクサ(Alexa)」では認知症治療の一環として、ドイツ史の断片を再現するという斬新な取り組みを行っている。 1960~70年代の旧東独時

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