先日、ツイッターにおいて、@kikumacoこと大阪大学理学部物理学科教授の菊池誠氏とアベノミクスに関するやりとりをした。ぼくは元々、「議論」する気もなかったのでリプライでもなければ名指ししてのツイートではなかったのだが、ぼくの以下のツイートが発端ではある。 よく「経済は命を守ることだ」「経済が弱くなれば弱者こそ死ぬ」的なことを言う人がいる。一見もっともらしいが、それ、ただのおためごかしだから(何度でも言う)。本当に弱者や失業者の心配をしている人は「福祉の充実」「セーフティネット」が最大の主張のはず。トリクルダウンなんてないんだから。 22:26 - 2018年5月31日 https://twitter.com/sukiyapotes/status/1002421139753189381 消費税を8%にした野田政権は「冷酷」という意見を見て仰天した。累進税率を下げてきたのは何政権? 法人税
本稿では「なぜリフレ派は消費増税に反対なのか?」に焦点を絞り、その主張の裏にある理論モデルをご説明したい。 筆者からの注釈:この小文は【この節の要約】だけを読んでも概要が理解できるように書かれているため、忙しい方はそこだけでも読んでいただければ幸いです。 【この節の要約】衆議院総選挙で「具体的なマクロ経済政策実施の可否」が問われるのは、2012年12月実施の第46回に続き、今回(第47回衆議院総選挙)で2度目である。 カール・マルクスは著書「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」冒頭にこう書いている。 ヘーゲルはどこかで述べている。すべての世界史的な大事件や大人物はいわば二度あらわれるものだ。一度目は悲劇として、二度目は茶番として[*1]。 [*1] この引用の翻訳は岩波文庫『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』に基づくが、本稿向けに筆者が少し文章を手直ししている。 2012年12月に実

2025.10 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 2025.12 私は左派であり、かつリフレ政策賛成派である。 長年デフレ状態にあった日本の金融政策を変えたのは第二次安倍政権だった。 私は自民党は支持していないし、安倍のネトウヨ的な部分も大嫌いである。しかし、いまの日本で、経済政策さえしっかりしていれば、誰もわざわざ戦争を志向しないだろうし、世界から情報が入ってくるのだから民族主義バカも一定程度いてもそれ以上増えなくて、影響は限定されると思っていた。 先にリフレが定着すれば、再分配の原資もできる。その上で再分配を強力にとなえる左派政党が、10年以内に影響力を持つようになれば、日本は北欧的な高福祉国家に向かえる、と期待してきた。 しかし昨今の状況を見ると、そう呑気に構えてもいられなくなってきたように思う。 安倍のイ
タイトルの順番が違うって?まあ、それは思い入れの差ですからw [東京 15日 ロイター] 参院は15日午前の本会議で、次期日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁、副総裁に岩田規久男学習院大教授、中曽宏日銀理事を充てる人事案を与党などの賛成多数で可決した。衆院では14日に同意されており、3人の正副総裁候補が国会で正式に承認された。 現在の白川方明総裁と2人の副総裁が19日付で退任するため、黒田新体制は内閣の任命を経て20日に発足する。 国会承認で黒田日銀が20日発足、デフレ脱却へ大胆緩和 | 国内 | 特集 政局の行方 | Reuters すでに報道されているように、次期日銀総裁に黒田東彦氏、副総裁に岩田規久男氏、中曽宏氏を充てる人事案が衆参両院で承認され、3/20から黒田新体制が発足することになりました。 3人のうち、黒田氏と岩田氏は昔からのリフレ派で、これで史上初めてリフレ派主導

2012/12/119:0 「二つの悪」の悪い方と戦う ―― リフレーション政策と政策ゲームの変更 矢野浩一 著者からの注釈:この小文は(この節の要約)だけを読んでも概要が理解できるように書かれているため、忙しい方はそこだけでも読んでいただければ幸いです。 ■「二つの悪」の悪い方 (この節の要約)この小文では「二つの悪の悪い方=デフレーション」と戦うための方策である「リフレ政策」について説明します。 「インフレが良いと言うのではない、デフレが悪なのである」石橋湛山(エコノミスト・政治家であり、第二次大戦前から戦中にかけて反軍国主義の論調を貫いたことでも知られる。以下、湛山)は生前そう繰り返し述べたそうです(半藤一利「戦う石橋湛山」東洋経済新報社)。湛山は、昭和恐慌(後述)の惨禍を目の当たりにしたエコノミストの一人ですが、その彼が死去してから約40年。我々はまだ、この二つの悪(インフレとデフ
ガール・ミーツ・スーパーガール 今年はサンマがたくさん獲れているらしい。 どのスーパーに行っても今が旬だよ、今日とかめっちゃお買い得だよ、みたいな感じで売られている。実際キラキラしていておいしそうだ。でも乱獲が問題視されてなかったっけ?私が婆さんになっても海にはサンマが泳いでいてほ…

家のなかを森にしたい、という欲望 今年はなんだか観葉植物の観察が楽しい。本日は植物についての記事ですが、土や根っこなどの画像もあるので苦手な方は避けてくださいね。 フィカス・ウンベラータ うちのメイン的存在はフィカス・ウンベラータ。ウンベ殿が我が家にやってきたのは2020年5月。コロナ禍初…

思いは言葉に。はてなブログは、あなたの思いや考えを残したり、 さまざまな人が綴った多様な価値観に触れたりできる場所です。

RX100M7を買った 今年の2月、SONYのRX100M7を買った。年明けから何度も実機を見に行って、撮影する自分の姿を想像しながらじっくりと選んで買ったカメラなので、とても気に入っている。カメラに関しては趣味程度の素人だけど一生懸命選んで買った決め手などをまとめたいと思う。 わたし…

先日、田中秀臣氏の『ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝』を読んだ。バーナンキの経済思想とはどういったものであるかを、経済理論、歴史研究、政策提言という三本柱を立てて読み解いていくなかで、言うなればそのネガとして日本銀行の失政が浮かび上がるという、じつにスリリングな本である。 田中氏はいわゆるリフレ派の急先鋒にして轟天雷。そんな氏が満を持して上梓したのが、本書『デフレ不況 日本銀行の大罪』だ。中心となるのは、書名が物語るとおり苛烈な日銀批判。その切っ先は鋭く、射程は長く広い。 一部は過去の著作でしめされた議論をベースにしたもの。だが、最新の情勢をふまえて大幅な加筆修正をくわえてアップデートされ、しかもリライトによっていっそう読みやすくなっているので、銭失い感はない。この一冊に盛りこまれた情報量からすれば、お買い得というべきだろう。本書は『ベン・バーナンキ』とおなじく、デフレ不況をもたらした

2月17日に発売されました,勝間和代氏・宮崎哲弥氏との共著『日本経済復活―一番簡単な方法』(光文社新書)に数多くのレスポンスをいただきありがたい限りです.飯田単独でリフレ政策について語ってもこれだけの反応が得られることはないでしょう.この本でより多くの人に議論に注目頂けるようになったのではないかと思います. 日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443) 作者:勝間和代,宮崎哲弥,飯田泰之出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/02/17メディア: 新書購入: 5人 クリック: 405回この商品を含むブログ (52件) を見る もちろん批判的な意見もたくさん寄せられています.なかでもしっかりと返答をしなければ行けないと思うのが, アゴラ:飯田泰之氏への質問 - 池田信夫 【感想】『日本経済復活 一番かんたんな方法』 -岩本康志 です. 「アゴラ:飯田泰之氏への質問 - 池

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