みずほは、第一勧銀、富士銀、興銀という3つの国内トップバンクが統合して発足した。世界の五指を目指した「強大な銀行」の実態は、経営危機をなんとか切り抜けた3行が合わさった巨大な寄り合い所帯にすぎなかった。発足当時の様子を、『みずほ、迷走の20年』より抜粋のうえ紹介する。 「世界最大の銀行」に 1999年8月20日、帝国ホテル「富士の間」には200人を超す経済記者が殺到した。第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3つの国内トップバンクによる経営統合の記者発表が予定されていた。登壇したのは、興銀の西村正雄頭取、第一勧銀の杉田力之頭取、富士銀の山本恵朗頭取の3人だった。 「今般の統合で資産規模では世界トップになりますけれども、資本力や収益力、金融技術、顧客サービス力、そういう面で世界の五指に入ることを目標としてまいりたい」。西村氏は記者会見でそう強調した。 3行の経営統合によって、新銀行の合計総資

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