日本人の本の「読む量」は減っていない。「買う量」が減っている。『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』... 2024年4月に刊行された三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(『なぜはた』)は30万部以上のベストセラーになった。『なぜはた』では日本人は働きすぎで、新自由主義的な価値観(自己責任論など)を内面化しているせいで読書量が減っている、と分析して多くの人の共感を呼んだ。 しかし同書が破格の部数を叩き出し、「あそこに書かれている内容が正しい」と思われてしまうことは、出版業界の課題解決につながらない。筆者にはそうした危機感がある。 それが「本を売る」こととどうつながるかといえば、誤った現状認識の上に施策を組み立てても効果が薄いからである。 とはいえ、問題は『なぜはた』だけにあるのではない。『なぜはた』は出版業界をめぐる議論の「よくある」誤りを踏まえている部分が多いからだ。 ※なお

2025年2月25日追記・改訂 朝日出版社および系列会社であるブックマン社のM&Aにまつわる混乱は、無事に収束いたしました。この間、ご支援くださり誠にありがとうございました。 私たちは朝日出版社労働組合です。2024年7月11日に結成し、現在では全従業員の過半数で構成されており、日本出版労働組合連合会に加盟しています。 2024年10月、このnoteで訴えておりましたM&Aにまつわる混乱状況ですが、朝日出版社労働組合のXアカウントで連続投稿いたしておりますように、この度、無事、私たち労組も賛同する株式譲渡契約が締結・完遂されましたことをご報告申し上げます。 今回の着地にご尽力くださった、全ての関係者のみなさまに、組合員一同、御礼申し上げます。 みなさまからいただいた朝日出版社労働組合への応援の声は非常に大きな力を持ち、物事と事態を動かしました。読者のみなさま、著者のみなさま、様々なお仕事関

「食い倒れの街・大阪」を象徴する本屋さんが、大阪市中央区千日前・南海通にある波屋書房。1919年(大正8年)創業の老舗で、『夫婦善哉』を執筆した小説家、織田作之助が通った店としても知られる。80年代末、ふとしたきっかけで、料理書を主体とした品ぞろえの店に方向転換。それが当たり、全国からプロの料理人や料理好きがやって来る店になった。3代目店主の芝本尚明さんと妻の昌子さんにお話を伺った。 創業当初は文学サロンの趣 波屋書房の創業は1919年で、100年を超える老舗ですね。 「波屋書房は、大阪の竹久夢二と呼ばれた画家、宇崎純一(うざき・すみかず)という人が創業しました。父の話によると、当時店では『辻󠄀馬車』という同人誌を、純一の弟の宇崎祥二が発行しており、文学サロンの趣でした。このブックカバーは純一が描いた辻󠄀馬車のイラストを載せており、『ナンバの波屋書房は辻󠄀馬車時代の文学的フランチャイ

Cats have been companions to humans for an estimated 10,000 years, and in this specialblog, we present fourteen remarkable cat tales taken from the pages of our newspaperArchive. From felines with a predilection for travel, to heroic cats responsible for saving lives, as well as those who made use of all of their nine lives, we’ve scoured our collection to bring you some of the most extraordinar

一橋大学大学院社会学研究科准教授 加藤圭木 一橋大学名誉教授 吉田裕 はじめに2023年1月15日(日)に毎日新聞「政治プレミア」に有料記事として、政治部記者の大貫智子氏のコラム「韓国文化を楽しむなら加害の歴史に向き合うべきか」(現在は削除。以下、「大貫コラム」とします)が掲載されました。 「大貫コラム」は、加藤圭木監修、一橋大学社会学部加藤圭木ゼミナール編『「日韓」のモヤモヤと大学生のわたし』(大月書店、2021年、以下ゼミ書籍とします)、および同ゼミの学部生が2022年11月19日(土)に開催した学園祭のイベント「モヤモヤ本のその先へ〜みんなで話し合う「日韓」のモヤモヤ」(於一橋大学、オンライン配信併用、以下学園祭イベントとします)をとりあげたものです。 以下で述べるように「大貫コラム」は加藤ゼミ側への取材をしていない上に内容面でも不適切な点がありましたので、毎日新聞社に対してその旨
2023年3月31日、博報堂による雑誌『広告』が刊行されました。目次を通覧しただけでも、かなり読みごたえがありそうです。本雑誌で僕は、『アイドル・スタディーズ――研究のための視点、問い、方法』(明石書店、2022年9月)の著作がある社会学者の田島悠来さんとジャニーズをめぐって対談しました。60年代から続くジャニーズの歴史と現在を語ったものですので、よろしければ読んでみてください。 とはいえ、英BBCによるジャニー喜多川の性加害をテーマにしたドキュメント番組が放送されて以降、社会的にはジャニーズを単に称揚するわけにはいかないだろうという向きがあると思います。僕自身はいまのところ、BBC以前と以後で態度を変更する必要はとくに感じていませんが(というか僕自身、BBCの取材協力者のひとりでもあるので、根本的な態度変更はしようもないとも言えます)、へんに炎上してから取り繕ったように見られるのも不本意


I’ve written too many negative stories about digital media platforms in recent months. I’ve started to worry. Am I turning into Dr. Doom and Mr. Gloom? In all fairness, my predictions have proven sadly accurate. After I served up these dismal forecasts for Facebook, Spotify,Netflix, and others, their share prices took a steep dive. I’m not sure that’s agood thing—I’d like to see digital media im

会社では仕事がなくて、印刷会社や広告代理店に出向させられました。でも、この経験が後の仕事に役立ちました。隔月刊のタブロイドの制作を任せられたりして、原稿依頼から印刷会社とのやりとり、写真の撮影から集金まで、とにかくなんでもしなきゃいけなかったんです。印刷会社では版下*を作ったりね。 その後、出版社に戻り3冊ぐらい本を作ったかな。句集や詩集です。誰も本の作り方を教えてくれるわけじゃなくて、印刷会社の人に、「こんなふうにしたいんだけど、どうすればいいの?」となんでも質問しました。何冊も詩集を出されていた方の本を担当し、その頃から、自分でも詩を書いていました。 結局、「給料が払えない」と告げられ、その会社は辞めることになり、その後結婚。二人の子どもを連れて、夫の赴任先のカナダで2年間暮らしました。英語は全くダメだったので、まずはハーレクイン・ロマンスを片っ端から読みました。恋愛小説でストーリーは

Do you have a habit of picking up books that you never quite get around to reading? If this sounds like you, you might be unwittingly engaging in tsundoku - aJapanese term used to describe a person who owns a lot of unread literature. This article contains content provided by X. We ask for your permission before anything is loaded, as they may be usingcookies and othertechnologies. You may want

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