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BGM増田に関するsabacurryのブックマーク (5)

  • 結局布団の上でしか彼は自分の物にならなかった

    彼とは付き合っていないけれど、セックスしなきゃ良かったなんて1mmも思っていない むしろやって良かったと心から思っている あの狭い布団の上で24時間、確かに私たちはたった二人きりだった 外が暗くなろうが明るくなろうが遮光カーテンは何物も通さなかった 彼の伸びかけの髭も綺麗な頬も高い眉骨も香水とボディソープのにおいも、全部全部私の物だと思った だっていくらそれに触れてもキスしても誰にも咎められなかったんだもん このまま彼を齧ってべてしまって、その後私も死んじゃおうかなんて考えた ただ、彼が無条件に優しい言葉をかけ、ふやけた顔で私を見つめ、 彼の隣には私がいなきゃダメなんだと思わされていたのは、隣に寝ていたあの24時間だけだった その後ご飯をべに行くと、彼はいつものように、私には一瞬たりとも触れていませんという涼しい顔で、私との距離を保っていた 一回寝ただけで恋人面するのは女の最大の悪癖だ

    結局布団の上でしか彼は自分の物にならなかった
    sabacurry
    sabacurry2015/09/29非公開
    なんか良かった
    • てにおえ

      僕にとってそれは格安の物件だった。事故物件ではないらしい。 「一階で日当たりも良好。絶好の条件じゃないですか」 僕は入試に合格して、憧れのひとり暮らしをするべく 東京中の不動産屋を渡り歩いていた。 部屋探しに疲れていた僕は、最後の不動産屋で ダメ元で物件を探していて見つけたのだ。 「決めました。僕、ここに住みます」 かくして入居が決まったその日、僕は缶ビールでひとり祝杯を上げた。当に不思議だった。事故物件ではないのにどうしてこんなに安いのか。 住んでみると極楽そのもの。ゴキブリ一匹居やしない。 こんな部屋なら、まだ居ないけれど恋人を呼んで いちゃつくなんてことが出来るだろう。 そんなわけで我が身の幸福を噛み締めながら隣近所に挨拶に行く。 菓子折りを配り歩きながら挨拶を交わす。隣人たちもいい人たちばかりだ。 トラブルが起こることはないだろう。僕が抱いていた東京のイメージとは大違いだ。 多

      てにおえ
      • わたしは、パパが大好き。

        わたしは、パパが大好き。 ねえ覚えてる? ファースト・キスの相手はパパだったんだよ。 ヴァレンタイン・デーに初めてチョコレートを送ったのもパパ。 交換日記をやり取りしたこともあったよね。 パパに耳掃除してもらうのはとっても気持ち良かった。 あったかいパパの太腿の硬さ、今でも忘れていないよ。 休日になると用もないのにドライヴしたよね。 わたしがせがんで聞かないものだから、近所のイオンまで出掛けたっけ。 パパは欲しいものはなんでも買ってくれたね。 わたしのわがままにつき合ってくれて、とっても嬉しかったよ。 パパの懐は結構寒くなっちゃったんじゃないかって後悔してるよ。 初潮が来た時に一番最初に打ち明けたのもパパだった。 パパの困った顔、これもよく覚えてるよ。 ママに相談するって言って部屋を出て行こうとするのを 引き止めたんだ。ふたりだけの秘密にしたいから。 結局ママにバレて、生理用品を買うのにつ

        わたしは、パパが大好き。
        • バレリーナ

          僕はその日も活字拾いの仕事を終えて家に帰るところだった。 沢山の活字を拾ってチカチカした目を休めるべく遠くを見ながら自転車のペダルを踏みしめる。そして、トンネルの中を潜る。 するとそこにひとりの少女が立っていることに気がついた。 僕は自転車を停める。 「どうかしたの?」と僕は彼女に尋ねる。「道に迷ったの?」 「違うの」と彼女は言った。「ここ、幽霊が出るって噂があるでしょ」 そう言われてみればそんな話を職場の同僚と話した記憶がある。 少女が中で車に轢かれたのだ。僕も献花を行ったことを思い出す。 「申し訳ないけれど、出口まで送って貰えないかしら」 僕はふたつ返事でその彼女を後部座席に乗せて自転車を漕ぐ。 僕はそれほど脚力はない。だけれど、自転車はすいすい進む。 やがてトンネルを出た。「どう?」と僕は尋ねた。「帰れそう?」 彼女は深々と礼をして言った。「時間はある? 見せたいものがあるの」と。

          バレリーナ
          • デーゲーム

            心中しようと思った。彼女と一緒に崖から飛び降りるつもりだった。 それは最後なのだからと思って有給休暇を貰った日のことだった。 心中するのは夜中と決めていたから、朝起きてやることなんて何もない。 おれはふと野球の試合を観たくなった。これと言って観たい理由なんて なかったのだけれど、強いて言えば小中高と野球部に入って色々 練習を積んで来ていたからかもしれなかった。 それでおれたちは、どうせ死ぬまでの暇潰しと決め込んで近所の球場に 出掛けることにした。野球をやっていたと言ってもおれの役割は大体 ベンチウォーマーだった。たまに代打や代走で使われるくらい。 レギュラーになることはどうしても出来なかった。 春が近づいて来る外野席は結構温かいのでおれたちは上着を脱いだ。 彼女の胸元に光っているペンダントが眩しかった。おれが買った安物だった。 彼女は野球のことなんて何も分からないので退屈そうだった。まあ、

            デーゲーム
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