去年の夏に大台ヶ原(おおだいがはら)というところに行ってきました。重く立ちこめる霧、白骨のような立ち枯れのトウヒ、虚無的な鹿のまなざし…いままでに見た景色の中でもっとも冥府に近そうな神秘的な場所です。とはいえ冥府について本気出して考えたことはあまりないので、「冥府はぜんぜんこんなじゃないです」と言われたら困るのですが…。 大台ヶ原は三重県と奈良県の県境に位置する高原です。標高1694.9mの日出ヶ岳をはじめとする同じような高さの峰が集まって、切り立った崖に囲まれた平原になっています。大和上市駅から奈良交通バス(上下各一本)で山道をのぼって二時間弱で大台ヶ原駐車場に着くと、下界とは段違いの冷気にさらされ「えらいところに来てしまった」という気分に…。 日出ヶ岳 今回歩くのは、見どころが多く初心者向けの東大台コース*1。全長約8km、所要時間は4時間。平地ならなんということはありませんが標高差が

九州大学 大学院 矢原徹一教授 「生物多様性」って何だろう?(前編)世界が注目する九州大学の取り組み ●「一種も滅ぼさない」「森林面積を減らさない」――九州大学では今、この2つの目標の下、新たに建造中の伊都キャンパス(福岡市西区元岡・桑原地区、前原市、志摩町)で、生物多様性の保全に取り組んでいる。 ●キャンパスの移転・統合が決定したのは1991年のこと。その後、自然豊かな移転地の環境が、開発によって失われることを懸念した同大学は、「生物多様性保全ゾーン」を設けて、敷地内に元々あった森林面積を確保することを計画に盛り込んだ。同時に、「一種も滅ぼさない」という取り組みは世界でも画期的であり、米国の科学誌「Science」にも取り上げられている。 ●今や、地球温暖化や気候変動と並んで人類喫緊の課題とされる生物多様性の問題。しかし、その一方で、日ごろ都会で暮らすビジネスパーソンなどには、
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