なぜ、微積分は役に立つのか2023.11.27 Updated by Atsushi SHIBATA on November 27,2023, 14:58pm JST 今回紹介する書籍:『はじめての物理数学』永野 裕之(SBクリエイティブ、2017) 朝起きてから寝るまで、我々は何種類もの「数」を見ます。 私自身、朝起きるとネットやニュースで降水確率、予想気温のように気象にかかわる数、為替、海外の株式市場の指数など、いろいろな種類の数をチェックします。しばらく前なら、コロナウイルスの感染者数や増加傾向を表す指数を毎日のように確認していました。 自分を取り巻く環境を知るために、私たちはいろいろな「数」を確認します。そして数を手がかりにして、行動を決めます。現代を生きる私たちにとって「数」は、世界を知るための「目」としての役割を持っています。 現代人が日常的に見るこの種の数は、たいてい計

姿形は「物質」とうり二つだが、電気的な性質などが正反対の「反物質」は、重力によって落ちるのか、浮くのか――。科学者らの間で90年以上続く議論に、日本人も参加する国際研究チームが終止符を打った。 反物…

朝日新聞デジタル @asahicom 広島大の26歳「アジアの科学者100人」に ブラックホール研究で asahi.com/articles/ASR9C… シンガポールの科学誌が発表した今年の「アジアの科学者100人」に、広島大学大学院で助教を務める片山春菜さん(26)が選ばれました。 広島大に在籍する研究者の受賞は初めてといいます。2023-09-12 09:16:25 キノコ老師🍄🧚 @SMBKRHYT_kinoko 広島大の26歳「アジアの科学者100人」に ブラックホール研究で:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASR9C… 博士号取得して即助教になっているあたりに優秀さを感じる。あと、大学院を3年で修了していない??twitter.com/i/web/status/1…2023-09-12 12:15:12 キノコ老師🍄🧚 @SMBKRHYT_

みなさんこんにちは! サイエンスライターな妖精の彩恵りりだよ! 今回の解説は、2023年7月22日にプレプリントが投稿されて世間を騒がせた、世界初の常温常圧超伝導かもと言われていた物質「LK-99」の解説だよ! もし常温常圧で超伝導を示す物質が実在した場合、それは物理学上の大発見であるために、科学界のみならず株式市場やSNSにいたるまで、様々な反応が出たよね。 でも、ではその後どうなったのか?というのは、追っている人もいればそうでもない人もいるんじゃないかな?ということで、この記事を書いた時点でのLK-99の状況をまとめてみたよ! ただしその前に、まずは基本である超伝導が何かについて振り返りながら解説をしてみるね。 電気抵抗ゼロの「超伝導」という現象 物質には電気を通しやすいもの (導体) と通しにくいもの (不導体・絶縁体) があるというのは義務教育で習うものだけど、この性質は「電気抵抗


LK-99は「エネルギー問題の解決の糸口になる」と期待されたが…(写真はイメージです) Rokas Tenys-Shutterstock <韓国チームの開発したLK-99について、科学界は「常温常圧超伝導体は幻だった」と結論づけている。そんななか、67年前に予言され、理論上だけの存在だった「パインズの悪魔」を京大教授らが観測。ノーベル賞級の研究成果が発表された>韓国チームが世界初の常温常圧超伝導体(超伝導物質)と主張する「LK-99」は、7月末に発表されて以来、「世紀の大発見か?」と世界中を巻き込む大論争になりました。 「本当だったらノーベル賞級」「エネルギー問題の解決の糸口になる」とされ、超伝導体関連の株式市場まで動きましたが、世界で最も権威がある科学学術誌の一つである「Nature」は16日、オンライン版で「韓国の研究チームが開発したLK-99は常温常圧超伝導体ではない」と報じました

韓国の研究チームが発表した「室温かつ常圧で超伝導状態になる物質・LK-99」については、発表当初から世界中の研究者から注目が集まり、複数の研究機関が再現実験を実施しました。最終的に、LK-99は超伝導体ではないことが明らかになっているのですが、そのプロセスを科学誌のNatureが解説しています。 LK-99 isn’t a superconductor — how science sleuths solved the mystery https://www.nature.com/articles/d41586-023-02585-7 事の発端となったのは、韓国・ソウルのスタートアップであるQuantum Energy Research Centreで働く研究者グループが発表した、「LK-99は少なくとも127度までの温度で超伝導体である」とする研究論文にあります。これまで超伝導体を生み出す

数式って不便すぎないか? いやわからん。 俺は数学苦手だから。 でも例えば、プログラミング言語は、現代普通に使われるものだけ挙げても、C#、JavaScript、Ruby、Python、PHP、Java、Swiftとまあ軽く7種類くらい。C系で言えば、C、C++もあるし、C++もバージョンによってはほとんど別物になったりする。プログラミング言語ではない人工言語としても、HTML、SQL、VHDL・・・アセンブリ言語などがあり、使う人は少ないが恩恵に預かってる人が多い言語で言うとLISPやHaskellなんてのもある。 しかもこれらのプログラミング言語は、すべて「同じアルゴリズム」を記述することが可能なのだ。 「同じことを説明するのに複数の方法(言語)がある」と言うことが一体何の意味があるのか、プログラマー以外の人にはわかりにくいだろうが、プログラマーにとっては大問題である。 それぞれのプロ

ぶどうをレンジでチンするとこの世の終わりのようなプラズマが発火する理由がやっと判明2022.11.23 20:35511,348 Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US [原文] ( satomi ) 2019年2月26日の記事を編集して再掲載しています。 偶然の一致。 電子レンジに絶対入れてはいけないものと言えば、たまごとぶどう。たまごは爆発しますし、ぶどうはテスラコイルみたいな厳かな光を発し、「こ、これは…」と呆然としているとボッと燃えたりします。畑のぶどうなのに。 この奇妙な現象にまじめに取り組む論文が月曜、カナダから高名な科学誌に発表され、たいへん注目を呼んでいます。序文にはこうあり… ぶどうの球体2個を電子レンジにかけるとプラズマが発光する現象は今や全人類の知るところとなっている。 これで終わりにしてやるぜ、という本気度がうかがえます。さっそく研究班に取材

ことしのノーベル物理学賞の受賞者に、物質を構成する原子や電子のふるまいについて説明する理論、「量子力学」の分野で、「量子もつれ」という特殊な現象が起きることを理論や実験を通して示し、量子情報科学という新しい分野の開拓につながる大きな貢献をした、フランスの大学の研究者など、3人が選ばれました。 スウェーデンのストックホルムにあるノーベル賞の選考委員会は、日本時間の4日午後7時前、ことしのノーベル物理学賞の受賞者を発表しました。 受賞が決まったのは、▼フランスのパリ・サクレー大学のアラン・アスペ教授、▼アメリカのクラウザー研究所のジョン・クラウザー博士、そして▼オーストリアのウィーン大学のアントン・ツァイリンガー教授の3人です。 クラウザー博士とアスペ教授は「量子もつれ」と呼ばれる量子力学を象徴する現象が理論だけでなく、実際に存在しうることを証明しようと、1970年代から研究に取り組んできまし

OBJECTIVE. 立教大学(東京都豊島区、総長:西原廉太)の村田次郎理学部教授は、カーリング競技で用いられるカーリング石が「反時計回りに回転させると、進行方向に向かって左側に曲がっていくのはなぜか」という、98年間にわたって科学者の間で真っ向から対立する仮説に基づく議論が繰り広げられてきた「世紀の謎」を、精密な画像解析によって実験的に解決することに初めて成功しました。 私たちの4次元時空を超える5次元以上の「余剰次元」の探索実験の為に開発した画像処理型変位計測技術を応用する事で、ミクロン精度でカーリング石の運動を精密観測した結果、中心からずれた点での摩擦支点を中心に石の重心が振られる、旋廻現象によって偏向が起きる事、そして速さが遅いほど摩擦が強まるという、通常は一定と考える動摩擦係数が実際には速度依存性を持つ性質により、氷に対する速さが異なる左側と右側とで、非対称な頻度で旋廻が生じると

サイエンスクリップ 生き物の形、遺伝子によらず幾何学的に決まる仕組みを発見 金沢大など2022.05.09 草下健夫 / サイエンスポータル編集部 昆虫の目の多くは六角形の小さなレンズ「個眼」がびっしり集まった複眼だが、どうして六角形になるのだろう。そういえばハチの巣も、六角形の穴が集まっている。こうした自然界が織りなす図形の不思議に斬り込み、2つの単純な力で幾何学的に決まる仕組みがあることが、ハエの目を使った実験で分かった。金沢大学などの研究グループが明らかにした。遺伝子が関わっていない面白さがあるという。 六角形に四角形…どうして 生活を見渡すと、お風呂のタイル、ブロック塀、ボードゲームの升目などなど、同じ形が敷き詰められたパターンはわりと四角形が目につく。これに対し生物界では、冒頭に挙げたように六角形が多いという。この理由は、六辺の長さの合計が短くしかも構造が強くなるため、低コスト

米イリノイ州バタビア郊外にある米フェルミ国立加速器研究所(Fermilab)で、CDF衝突実験に臨む科学者ら(撮影日不明、資料写真)。(c)AFP PHOTO / Fermilab 【4月13日 AFP】素粒子の一種「Wボソン」が、理論値を著しく上回る質量を持つとする研究論文が7日、発表された。約10年に及ぶ精密な測定に基づくもので、宇宙の仕組みに関する理解の根幹を揺るがす研究結果だ。 宇宙を理解する際の基礎となっているのは、素粒子物理学の「標準理論(Standard Model)」だ。標準理論は、宇宙の最も基本的な構成要素とそれらをどのような力が支配しているかを最もよく説明する科学的理論とされる。 自然界に存在する基本的な四つの力(相互作用)の一つ、「弱い力」を媒介するボース粒子(Boson、ボソン)のうち電荷を持つのがWボソンで、標準理論の柱の一つとなっている。 だが、米科学誌サイエン

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京都大学(京大)は11月5日、一般相対性理論が提唱された当初からの懸案だった“一般の曲がった時空”において、正しいエネルギーの定義を提唱したこと、ならびに、その定義を自然に拡張することで、宇宙全体からなる系で、エネルギーとは異なる別の新しい保存量が存在することを理論的に示したことを発表した。 同成果は、京大 基礎物理学研究所の青木慎也教授、同・横山修一特任助教、大阪大学(阪大) 大学院理学研究科の大野木哲也教授らの共同研究チームによるもの。詳細は、シンガポールの国際学術誌「International Journal of Modern Physics A」に2本の論文(論文1、論文2)として掲載された。 一般相対性理論によって、物質の質量(=エネルギー)や運動量が空間の曲がり具合を決定し、その曲がりが重力であるということが示され、それまでのニュートン力学から革新された。E=mc2の公式で知

あきらめなかった研究 みんな心を動かされた 基礎研究こそ大きな力 「私は中学3年から今まで、金属球の転がり摩擦という基礎物理分野の実験を続けております」。大手ゼネコンの竹中工務店の社長あてに手紙を書いた高校生がいます。全国の高校生・高専生による科学技術のコンテストで竹中工務店賞を受賞し、お礼を伝えるためでした。書いた手紙がもたらした思わぬ展開を取材しました。 あきらめなかった研究 手紙を書いたのは、東京都町田市の玉川学園高等部3年の浅倉ゆいさん(17)。浅倉さんは昨年12月にあった第18回高校生・高専生科学技術チャレンジ「JSEC2020」(朝日新聞社、テレビ朝日主催)で、竹中工務店賞を受賞しました。 テーマは「レールの上を転がる球の摩擦力の研究」です。物理の教科書には摩擦係数は速度に依存しないとあるのに、実際に球を転がして計測すると速度で摩擦係数が変化してしまうのはなぜか。その原因を探ろ

小谷太郎『物理の4大定数 宇宙を支配するc、G、e、h』 幻冬舎plusで立ち読み・購入Amazon楽天ブックス 紀伊國屋書店 セブンネット 光速c、重力定数G、電子の電荷の大きさe、プランク定数h。これらの基礎物理定数は日常から宇宙までを支配する法則が数値となったものだ。我々はふだん物理定数など意識せずに暮らしているが、この値が違えば太陽はブラック・ホールと化し、人類は地球にいられず火星に住むハメになり、宇宙の姿は激変する。本書では人類がいかにして4大物理定数を発見したか、そのことでどんな宇宙の謎が解け、またどんな謎が新たに出現したかを解説。相対性理論、宇宙の構造、素粒子や量子力学までわかる画期的な書! 幻冬舎plusで立ち読み・購入Amazon楽天ブックス 紀伊國屋書店 セブンネット 小谷太郎『宇宙はどこまでわかっているのか』 幻冬舎plusで立ち読み・購入Amazon楽天
プレスリリースはこちらから この研究発表は下記のメディアで紹介されました。 ◆5/27 マイナビニュース本研究のポイント ◆南部陽一郎氏のノーベル物理学賞受賞で話題になった自発的対称性の破れに関して、 最近実験で観測された謎の物体(位相欠陥※1)を理論的に解明。 ◆飛行機の翼の揚力計算に用いられるジューコフスキー変換を応用することで 量子楕円渦と呼ばれる新たな位相欠陥の存在を予言。 ※1位相欠陥…自発的対称性の破れを記述する場が相転移の過程で空間的に非一様に 成長することで取り残さる局所的なエネルギーの集中領域。 このような場の例として素粒子論ではヒッグス場が知られている。 概要大阪市立大学大学院 理学研究科および南部陽一郎物理学研究所の竹内 宏光(たけうち ひろみつ)講師は、最近実験で発見された自発的対称性の破れ(Spontaneous SymmetryBreaking、以下SSB

プラズマに強力なレーザーを2方向から照射することで、プラズマ中の光の速度を調整することができたとの実験結果が発表されました。高温のプラズマと強力なレーザーの相互作用を明らかにしたこの実験結果により、レーザーなどで燃料をプラズマ化させて核融合を起こす慣性閉じ込め方式の核融合技術が大きく進展すると期待されています。 Phys. Rev. Lett. 126, 205001 (2021) - Slow and Fast Light in Plasma Using Optical Wave Mixing https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.126.205001 Physics - Light Pulses Change Speed in a Plasma https://physics.aps.org/articles

数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠 作者:ザビーネ・ホッセンフェルダー発売日: 2021/04/09メディア:Kindle版物理学者は、自然法則の中に理論の自然さや美しさ、対称性、単純さ、統一性を求める。それは、自然法則はエレガントでシンプルなものであるべきなので、それを判断基準にすべきだ、という思想があるからだし、現在の素粒子物理学の世界は簡単な実験は終わってしまって難しい実験ばかりが残り、仮説を考えようにもデータがなく「自然さ」や「美しさ」といったとっかかりが必要だからという背景もある。 しかし、美しさや単純さは主観的な価値観であり、物理法則とは無関係だ。科学は芸術ではないし、人間の自然さの感覚に沿う理由も存在しない。ではなぜ科学では「自然さ」や「美しさ」が重視されているのだろうか。本書『数学に魅せられて、科学を見失う』は、まさにそうした「美しさ」と「物理学」を

高エネルギー加速器研究機構(KEK)と、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)は11月24日、欧州宇宙機関(ESA)のプランク衛星による「宇宙マイクロ波背景放射」(CMB)の偏光観測データを用いて、宇宙を記述する物理法則が「パリティ対称性」を破っている兆候を、99.2%の確からしさで観測したと共同で発表した。 同成果は、KEK素粒子原子核研究所の南雄人博士研究員と、Kavli IPMUの小松英一郎主任研究者(独・マックス・プランク宇宙物理学研究所所長兼任)らの共同研究チームによるもの。詳細は、米国物理学専門誌「Physical Review Letters」に掲載された。 我々の天の川銀河には1000億とも2000億ともいわれる恒星があり、この宇宙には、そうした銀河が1000億はあるとされ、実に膨大である。しかし、我々人類を含め、こうした全宇宙に存在する膨

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