書籍『良いコードの道しるべ 変化に強いソフトウェアを作る原則と実践』に書ききれなかった内容を書き記すシリーズ第2弾として、オブジェクト指向プログラミングにおけるクラスの継承の置き換えについて紹介します。 すでに多くの記事でも言及されている通り、クラスの継承はしばしば保守性に関する重大な問題をもたらします。 私自身、継承によって複雑になったコードに幾度となく悩まされてきました。 このブログ記事では、継承ではなく具体的にどのようなコードを書くべきかについて紹介します。 用語の整理 ここでやめるべきと述べている継承とは、インターフェースの実装は含みません。 何らかの実装を持つ抽象クラスに対する継承を避けることを提案しています。Kotlinで言えばabstractクラス及びopenクラス、Javaで言えばabstractクラス及びfinalでない通常クラスに対する継承を指します。 継承の問題点

汚いコードはよくない (2024.9.22 追記:続編を具体的にかきました!) コードを書くと、コードは増える プログラムは、ソースコードと呼ばれる文字列を記述する事で作成されます。このことを、単にプログラムを書く、コードを書く、などと言ったりします。 ほとんどの場合、プログラムを書くときには、その目的があります。 なにかの目的を達成するために、ソースコードと呼ばれる文字列を記述します。 この記述方法にはいろいろなものがあり、同じ目的を達成するにも無数の方法が存在します。 どの方法を選ぶかは作者に任されている、という言い方もできます。 ところで、ソースコードを記述していき、プログラムで実現できる事が細かくなるにつれて、文字の数はだんだんと増えていきます。 コードの増え方にもいろいろある この文字が増えていく様子を比喩的に表現することを考えます。例えば書類を積み上げることや、積み木を積み上げ

こんにちは、しいたけです。 某所で関数型プログラミングとはリスト処理のことなのか、と燃えているのを見て、関数型プログラミングとは何か、ということを自分なりの考えを述べたいと思いました。春なので。 この資料は2年ほど前にSupershipの社内勉強会で使ったものですが、この中で関数とオブジェクトを対比している箇所があります。 関数もオブジェクトも、変数や関数の引数戻り値として扱える第1級の値であり、状態を持ち(メンバー変数/クロージャ)、組み合わせが可能(delegate, composition/関数合成)、である、と。 ではオブジェクト指向と関数型プログラミングで何が決定的に異なるかというと、設計・実装のアプローチに何を中心に据えるか、ということだと思います。 オブジェクト指向では、クラス・オブジェクトをモデリングし、各種のオブジェクト指向的デザインパターンを用いてオブジェクト同士を組み
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