Published2023/04/27 19:25 (JST) Updated2023/04/27 23:46 (JST) 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会組織委員会の会長を務めた森喜朗元首相(85)が昨年、参考人として東京地検特捜部の事情聴取を受けた際、広告大手電通元専務の高橋治之被告(79)=受託収賄罪で4回起訴=の理事就任について、組織委のマーケティングなどのために「便利だと考えた」と供述していたことが27日、関係者への取材で分かった。 副会長を務めた日本オリンピック委員会(JOC)前会長の竹田恒和氏(75)から、スポンサー募集の専任代理店を担う電通出身であることを理由に高橋被告を推薦され、森氏も同社出身の理事がいた方がいいと考えたと特捜部に説明したことも判明した。事件の公判で検察側は、竹田氏の推薦があったとの森氏の供述調書の要旨を朗読したが、電通を意識したとのよ

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で摘発された贈賄側の一部が東京地検特捜部に対し、大会組織委員会が発注した五輪・パラ関連の事業の入札について「談合があった」と説明していることが関係者の話でわかった。競技のテスト大会に関する入札で、大手広告会社「電通」など9社と1団体が落札していた。特捜部は独占禁止法(不当な取引制限)に抵触する疑いがあるとみて、公正取引委員会と連携して調べている。 【図】五輪汚職事件の捜査で浮上した談合疑惑の構図 東京大会を巡っては、組織委元理事の高橋治之被告(78)がスポンサー企業など5社から計2億円近くの賄賂を受け取ったとして、受託収賄罪で4回起訴された。今回、競技関連の事業について新たな不正疑惑が浮上し、大会への信頼がさらに揺らぐ事態となる。

初めて尽くしのセールス活動 当時アフガニスタンには共産主義政党による政権が成立していたが、これに対抗する勢力の蜂起が1979年の春から始まり、ほぼ全土がムジャヒディンと名乗る抵抗運動の支配下に落ちた。そこで共産党政権はソビエト連邦に軍事介入を要請した。ソ連軍が軍事介入に踏み切ったのは1979年12月24日であった。 ピーター・ユベロスとの直談判を経て、服部庸一はプランニング室を中心として営業開発委員会事務局、開発事業局のメンバーを加えたロスオリ・プロジェクトチームを結成した。ビジネスモデルを組み立てるのである。開発事業局では日本体育協会からの打診を受けて選手強化キャンペーン「がんばれ!ニッポン!」が始まっていた。しかし、そのキャンペーンの先にあるモスクワオリンピックに対しての西側諸国の政治的スタンスは冷ややかなものだった。オリンピックを成功させることはソ連の拡張戦略に目をつぶることになり、

3月25日に福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」でスタートした聖火リレー。開始から3日間で3件の車両事故が続けて起き、運営を担う電通が厳重注意を受けていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。 【画像】聖火リレーのスポンサー宣伝車 復興五輪の象徴として、3月25日~27日の間、福島県内を回った聖火リレー。運営を担うのは、五輪組織委員会から業務委託を受けた大手広告代理店・電通だ。ただ、実際の現場の運営は、電通から発注を受けた企業のスタッフが行っている。 その現場スタッフが明かす。 「バックする際に接触してしまうなど、福島県を回った3日間で3件の車両事故が起きました。事務局からは、安全運転を徹底するよう通達が届いています」 なぜ、事故が繰り返されたのか。 「五輪延期に伴う運営の簡素化で人員が削減されてしまい、一部運営スタッフは3~5人の4班編成という少人数で聖火リレーに同行しています。班によっ

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メッセージは5月24日、持続化給付金事務局のSlack内でTOWの責任者から一斉送信された。その文面は〈*責任者の方以外社外秘でお願いします〉という注意書きの後、次のように言及する(以下原文ママ)。 〈今後電通がある理由で受託に乗り出さないコロナ対策支援策があります。具体的には家賃補助の給付事業です。この話は電通がやりたくない、かつ中企庁(編集部注・中小企業庁)もいろんなところに相談をして全て断られ、最終的に博報堂が受注の可能性があるものになりそうです〉 「家賃補助の給付事業」とは、売り上げが減った中小事業者へ家賃を給付する家賃支援給付金事業のこと。メッセージの送信日は同事業の公示日より前で、電通の競合他社への警戒ぶりが窺える。文面はこう続く。 〈そのため、電通傘下で本事業にかかわった会社が、この博報堂受託事業に協力をした場合、給付金、補助金のノウハウ流出ととらえ言葉を選らばないと出禁レベ

電通本社(西村尚己/アフロ) 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い経済的な損害を受けた中小企業やフリーランスに最大200万円を支給する持続化給付金事業で、一般社団法人サービスデザイン推進協議会(サ協)から事業の97%の再委託を受けた広告大手の電通が、人材派遣のパソナやIT業のトランスコスモスに業務を外注していた問題。電通、サ協は8日、相次いで会見し、この問題を釈明した。会見で、電通の榑谷典洋副社長は一連の再委託は「われわれができ得る限りの品質を追求するためだった」などと説明し、同社の通常業務より低い1割の利益率だったと弁明した。 榑谷副社長は同日の会見で、事業の利益率について「経産省のルールで管理費は10%か電通の一般管理費率の低いほうで計上するようにと指導されている。我々の一般管理費率は10%を超えているので、今回はルールに則り10%とした。われわれが通常実施している業務に比較すると低い

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた中小企業などを支援する持続化給付金事業をめぐり、支給事務の委託や外注が繰り返される不透明な実態が9、10両日の衆院予算委員会の審議を通じて明らかになった。 「再々々々委託」まで広がる構図を指摘する声も上がるが、政府は全容を把握し切れていない。野党は「国のチェックが行き届いていない」と批判を強めている。 支給事務は、一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」が769億円で政府から受託。これを749億円で広告大手の電通に再委託した。電通はグループ5社を経由する形で、人材派遣大手のパソナや印刷大手の大日本印刷に外注した。 10日の衆院予算委ではさらに、国民民主党の玉木雄一郎代表が「孫請け」「ひ孫請け」の先の「やしゃご請け」に当たる大日本印刷の関連会社に外注されていたと、同社で働く派遣社員の証言を基に追及。梶山弘志経済産業相は「先の事業者については初めて聞い

「さらに今回、持続化給付金事業を所管しているのも前田氏がトップを務める中小企業庁。つまり、これまでに前田氏が責任者だった部署から計1100億円以上がサ協に流れています。経産省内で囁かれているのが、前田氏とサ協の実質運営者である平川氏との関係。その象徴がテキサス州で開催されている『サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)』の視察旅行です」(経産省関係者) 前田氏の知人が明かす。 「2017年から前田氏は、テキサスで開かれる音楽、映画、新興企業の見本市が一体となった世界最大のイベント『SXSW』に参加しています。前田氏は、会場近くの一等地にアパートの一室を借り上げ、『前田ハウス』と命名。知り合いを集めパーティを開いていている」 「前田ハウス」内でのパーティ 「週刊文春」は関係者から当時の資料であるパンフレットや内部写真を入手。 〈前田House in SXSW Austin〉と題されたパンフレ

新型コロナウイルスで影響を受けた中小企業などに現金を支給する政府の「持続化給付金」事業を受託した一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」が4年前、最初に落札した国の事業でも業務の大部分を大手広告会社、電通に外注していたことが4日、明らかになった。持続化給付金と構図が重なり、野党は協議会は電通に仕事を回すための「トンネル団体」と批判を強めている。また、法律で義務付けられた決算公告を、設立後一度も行っていなかったことも明らかになった。 持続化給付金事業を所管する経済産業省が同日の野党ヒアリングに提出した資料などで明らかになった。協議会が2016年の設立後、最初に落札したのは経産省が実施する「おもてなし規格認証事業」。質の高いサービスを提供する観光事業者らに認証を与える事業で、経産省が同年5月16日に事業者の公募を始めた。協議会はその当日、設立された。当時、常勤職員は2人だった。一般競争入札の

持続化給付金事業を実体のない“幽霊法人”が受注していた問題で、この法人が設立からこれまで、経済産業省の最高幹部が在籍している部署から累計1300億円を超える発注を受けていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。 今回、769億円で持続化給付金事業を受注した「一般社団法人サービスデザイン推進協議会(以下、サービス協議会)」は2016年に設立された。サービス協議会を実質的に運営していたのは、電通社員(当時)のA氏で、名目上のトップだった代表理事(当時)は「経産省の方から立ち上げの直前に代表理事を受けてもらえないかという話があって、それで受けた」と証言するなど、経産省が設立に関与していた。この時、経産省は肝いりで始めた「おもてなし規格認証」事業の公募を開始。不可解なことにサービス協議会が設立されたのは、公募開始日と同じ日だった。

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