愛媛大は12日、失敗した実験の費用名目などで、指導する男子大学院生から約34万円を取り上げたとして、大学院医学系研究科の40歳代の男性准教授を出勤停止14日間の懲戒処分にした。 発表では、准教授は2009年6月、院生に対し、失敗した実験で使った試薬や器材の費用を自己負担するよう指示し、25万円を支払わせたほか、同7月にも財布から9万2000円を取り上げた。また、キャッシュカードの暗証番号を聞き出そうとしたり、ATM(現金自動預け払い機)で残高照会をさせて額を見たりもした。 大学側は院生から相談を受けて調査。准教授は事実を認め、「実験がうまくいけば返金する予定だった」と話したという。同大学は実験費用を学生・院生に負担させることはないといい、記者会見した安川正貴・医学系研究科長は「現金を支払わせたこと自体が不適切と判断した」と処分理由を述べた。
東京学芸大(東京都小金井市)は10日、いずれも教育学部の60歳代と50歳代の男性教授が大学院生に対してアカデミック・ハラスメント(嫌がらせ)などを行ったとして、それぞれ停職3か月、同1か月の懲戒処分にしたと発表した。 同大によると、60歳代の教授は昨年度、女子大学院生1人に対し、授業への出席を認めず、論文の適切な指導を行わなかったほか、指導方針を巡り同僚教授を大声でどなるなどしたという。50歳代の教授は昨年度、複数の大学院生に長時間、教授の論文の入力作業を強いたほか、学生にリストを渡し、旅行先から土産を買って来させたという。 両教授はいずれも学内の調査に「ハラスメント行為はしていない」などと否定しているという。
山梨大は21日、学生に対するアカデミック・ハラスメント(嫌がらせ)行為があったとして、医学部の50歳代の男性教授を懲戒処分(減給)にしたと発表した。 大学によると、教授は2007年4月頃から09年3月頃にかけて、指導を担当する修士課程の女子大学院生に対し日常的に「ばか、そんな計算もできないのか」「おはらいを受けたら」などと言い、精神的苦痛を与えたという。 教授は、研究指導や助言を求められた際も、適切な対応をせず、修士論文の指導では、半月前に受け取った原稿を締め切り前日になって添削指導をしたとしている。大学院生は、精神科の治療を受け、自宅療養を余儀なくされたとしている。大学側の調査に、教授は「大学に迷惑をかけた」などと話しているという。
東京大学は12日、すでに退職した元准教授(60歳代)について、在職中に「アカデミック・ハラスメント」にあたる行為があったと発表した。 東大によると、元准教授は在職中の2006年4月、女性を含めた複数の部下の前で「妊娠されたら困る」と発言。さらに07年の1月〜6月、複数の部下に対し、継続的に怒鳴るなどの威圧的言動をとったという。 08年5月に複数の部下から大学に申し立てがあり、調査が進められていたが、准教授はその間に自主退職。大学は今月7日付で「停職1カ月の懲戒処分相当」と決定し、本人に通知したが、退職金は支払われた後で、減額などの措置はとれないという。元准教授の性別や所属の詳細は「被害者のプライバシーへの配慮」を理由に明らかにしていない。
愛媛大学医学部に勤務していた40代の元女性研究員=松山市在住=が、学内での権威を利用した嫌がらせ(アカデミック・ハラスメント)を受け、大学から雇用を打ち切られたとして、男性教授ら教員2人と大学を相手取り、慰謝料と未払い賃金計約720万円の支払いを求める訴えを10日、松山地裁に起こした。 訴状などによると、平成12年4月〜21年3月まで医学部で勤務していた元研究員は、勤務期間中に男性講師から研究室で暴力を振るわれ、男性教授から無給勤務を強いられるなどの嫌がらせを受けたという。 20年3月には学内の人権相談窓口へ被害を訴えたが、大学側は21年2月、20年度末での雇用契約終了を通告したという。一方で、アカデミックハラスメントを一部認めた大学側は今年3月、男性教授ら2人を訓告処分にしている。 提訴後の記者会見で元研究員は「研究をしたいという思いに変わりはない。大学が変わってくれることを望んでいます
京都外国語短期大(堀川徹志学長、右京区)は10日、授業内容の質問をしようとした女子学生(20)に対応しないアカデミック・ハラスメントをしたとして、男性教授(51)を6日付で口頭注意のけん責処分にしたと発表した。学生は大学に相談した翌日の08年10月15日から欠席している。 大学によると、教授は08年10月11日午前0時45分ごろ、携帯電話に連絡してきた学生に「こんな時間にかけるとは何だ」と激しく叱責(しっせき)。同13日午後1時ごろ、数回かかってきた謝罪電話にも対応しなかった。教授は最初の電話前、質問をメールで送ってきた学生に電話をかけてくるよう返信したが、時間などを指定していなかった。学内調査に「不用意なメールで、不注意だった」と認めたという。【朝日弘行】
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