キリスト教における最大の謎「三位一体」はなぜ理解不能なのか? 哲学者・土橋茂樹に聞く「言葉の宗教」の複雑な歴史 父なる神、子なるイエス、聖霊の三者は本質的に同一だとするキリスト教の「三位一体」説は、その言葉自体はよく知られており、比喩などで使われることもままあるが、キリスト教の初学者にとっては理解に苦しむ部分であり、「三位一体の改革」などの比喩で使われる解釈はまったくの誤りであるという。また、たとえばある男性が会社員であり、夫であり、野球のコーチでもあるといったように、同一の人物にさまざまな顔があるのと同じであるといった解釈もまた「異端」とされてきた。 では「三位一体」とはいかなる概念であり、どのような歴史の中で確立されてきたのか。その成立過程も含めて難解なる「三位一体」という概念に、哲学者の土橋茂樹氏が正面から取り組んだ新書が、『三位一体―父・子・聖霊をめぐるキリスト教の謎』(中央公論新

ローマ(CNN) 新しいローマ教皇に選出され教皇名「レオ14世」を名乗るロバート・フランシス・プレボスト枢機卿は、初の米国出身の教皇となる。 プレボスト氏は69歳。シカゴ出身で、国際経験を備えた指導者として知られる。キャリアの大半を南米での宣教に費やし、直近ではバチカンで司教の選出に携わる司教省の長官を務めた。 同氏の選出は死去した前教皇フランシスコからの継続性を意味しており、引き続き教会改革や貧しい人々並びに社会の周縁へ追いやられた人々に向けた取り組みに注力するとみられる。 新たな米国人教皇について、その他に知っておくべきことを以下にまとめた。 1.「最も米国人らしからぬ」枢機卿 プレボスト氏はシカゴ生まれだが、その後生活、勤務したバチカンの内部では米国人枢機卿の中で「最も米国人らしくない」と認識されていた。 南米ペルーのトルヒーヨで10年働いた後、同国のチクラヨで2014年から23年ま

『教皇選挙』を見て、かなり聖書ベースのストーリー、キリスト教美術史的な表象をなぞっていると思いましたので、見ていて「これはこういうイメージで撮っているんじゃないかな」と気付いたところを挙げたいと思います。制作者は絶対こうしている!というよりかは私はこう受け取ったということを書いています。 ①主人公の名前をわざわざ「トマス」にしている理由 カラヴァッジョ「聖トマスの不信 」 主人公のローレンス枢機卿のファーストネームはトマス。これは12使徒のひとり、聖トマスから取っていると思われます。 聖トマスと言えば、彼が「疑念の人」「不信の人」と評される様になったイエスの復活時のエピソードが有名です。聖書においてイエスは十字架にかけられた後、防腐処理を施され墓所に葬られますが、3日後に復活したと語られます。 聖トマスはイエスの復活に立ち会わなかったので(ルカ福音書等によると立ち会ったのは女性信徒たち)、

記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。 次期教皇を選出する“コンクラーベ”を描く『教皇選挙』。カトリック教会内で秘密裏に行われる政治劇という性質から映画通向けの作品になるかと思いきや、神の御技か公開18日間にして早くも興収3億円の大ヒット。上質な映画がこうして口コミで話題を呼び、大躍進しているのは喜ばしいかぎり。 ありがたいことに私も本作にはいろいろと関わらせてもらっているのですが、そのひとつが公式サイトに寄稿した「キーワード徹底解説」と称した解説文。それを執筆するにあたり、補完と裏取りのためエドワード・ベルガー監督に短時間のオンライン取材も実施しています。 あくまで解説のための取材なので記事化する予定はありませんでしたが、このままにしておくのは勿体無いので大ヒット記念として公開することにします。目的が目的のためまとま


(CNN) 小さな銀の護符が、帝政ローマ時代のキリスト教の伝播にまつわる我々の理解を大きく書き換えるかもしれない。専門家がそのような見解を発表している。 長さ3.6センチほどのこの小さな遺物は、独フランクフルト近郊にある紀元3世紀のローマ時代の墓から2018年に見つかった。 発見された時、護符は墓に埋葬された男性の遺骨の上にあった。しかも護符の中には、薄く延ばした銀で出来た小さな巻き物も見つかったが、最近まで研究者らはこの巻き物について検証することが出来ていなかった。 護符は遺骨の顎(あご)の下で見つかった。恐らく聖なる力に守られるように、リボンを通して首にかけていたのだろう。 護符の中に収められた髪の毛ほどの薄さしかない銀の巻き物は、非常に壊れやすく、研究者らが広げようとすればそのまま砕けてしまうだろう。しかし顕微鏡とX線を使って19年に検証したところ、そこに刻まれた文字の存在が明らかに

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