仏パリで行われた、張朝林さんが亡くなった事件に抗議する中国系住民によるデモ(2016年9月4日撮影)。(c)FRANCOISGUILLOT/AFP 【1月20日 AFP】フランス・パリ郊外でミン(Ming)さん(41)は、バスから降りるときに覆面の男に襲われた。ハンドバッグをひったくられそうになり、抵抗すると、地面に押し倒されて殴られ、意識を失った。2か所を骨折し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんだ。仕事は3週間、休まざるを得なかった。 活動家らは、ミンさんが襲われたような事件を世間はあまり知らないが、アジア系フランス人を狙った暴力事件は相次いでおり、その理由は、人種差別的な固定観念とアジア人は皆「裕福な」観光客という思い込みによるものではないかと懸念している。 身元が分からないよう仮名で取材に応じたミンさんが襲われたのは、パリ南東部のバルドマルヌ(Val-de-Marne)県

JINSEI STORIES 滞仏日記「フランス人はゴーンさんをこう見ている」 Posted on 2020/01/06 辻 仁成 作家 パリ 今日はイランとアメリカの緊迫した状況が気になり家でずっとテレビを見ていた。するとカルロス・ゴーンさんについての特集番組があった。その中に「風を読む(風の中)」という辛口批評人気番組があり、それがかなり的を得ていて面白かった。その説明の前に、まず、ネット新聞各紙のコメント欄の、一般のフランス人の反応をご紹介しよう。とくに今回のような歴史的ストライキをやっている労働者たちは当然、大金持ちのゴーンさんを敵視しているし、けっこう罵っている。ゴーンさんを肯定的に捉えているフランス人はほとんどいなかったし、代表的な意見としては、特権階級の一部の人間の悪いモデルで許せるものではない、というものだった。で、この「風を読む」でも、周囲の反対を押し切って(丸め込んで)

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