すでに1週間近く前になるのですが、北京大学の教授が、英エコノミスト誌に論考を掲載し、大きな話題となっています。 そのタイトルは 「中国のロシア専門家は考える:『ロシアはウクライナで確実に負ける』」(2024年4月11日付)。 執筆者は北京大学(その前は復旦大学)の馮玉軍(Feng Yujun)教授。1970年生まれ(私よりも1歳上です…) あとで述べますが、同教授は以前からこうした主張をなさっていたとのことです。 非常に論理明快なので、ぜひオリジナルの記事を読んでいただきたいのですが、ペイウォールで読めない方のためにざっくりした内容を書いておくと、同教授は「4つの要因」がこの戦争の流れに影響をあたえると述べています。 ①ウクライナ人の抵抗と団結の度合い。←現在に至るまで驚異的なレベル。 ②ウクライナへの国際的な支援。←現状ではウクライナの期待に必ずしも添っているとは言えないものの、依然とし

イギリス対外情報部(MI6)のリチャード・ムーア長官は21日、ロシアはウクライナ侵攻作戦の遂行に苦労するだろうとし、ウクライナが反撃する可能性もあると述べた。 MI6のムーア長官は米コロラド州で開かれているアスペン安全保障フォーラムに出席。ウクライナにおけるロシアの当初目標は、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領を失脚させ、首都キーウを制圧し、西側諸国の不和と分断を引き起こすことだったが、実際にはこの目標を達成できず、「とてつもない失敗」をしたと指摘した。MI6長官が公の場で発言するのは異例。 ムーア長官はロシアによる侵攻を、「第2次世界大戦以降の欧州における(中略)もっとも言語道断であからさまな侵略行為」と呼び、ロシアがこのところ得ている戦果は「極小」だと評価。さらに、ロシアは「近く失速しそうだ」とも述べた。

yomoyomo yomoyomo 雑文書き/翻訳者。1973年生まれ。著書に『情報共有の未来』(達人出版会)、訳書に『デジタル音楽の行方』(翔泳社)、『Wiki Way』(ソフトバンク クリエイティブ)、『ウェブログ・ハンドブック』(毎日コミュニケーションズ)がある。ネットを中心にコラムから翻訳まで横断的に執筆活動を続ける。 Tweet 大変ごぶさたしております。実に約5年半ぶりになりますが、またこちらで書くことになりました。ブランクが長かったため、ここへの文章の書き方を自分でも忘れてしまったところがあるのですが、稲田豊史氏の「ウェブは最初に結論を書く、くどくど掘り下げて説明しない、とにかく簡潔に」という金言に逆らい、地味な話題についてくどくどと書いていこうと思います。 いや、結論だけは先に書いておきましょうか。銀の弾はない、それだけです。2022年2月にロシアがウクライナへの侵攻を開

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、イギリス政府は、通常は決して公にはしない機密情報を積極的に開示してきました。こうした姿勢は、アメリカ政府も同じで、情報を開示することで、欧米側はロシアの動向を把握していると機先を制するねらいとみられます。 このうちイギリス外務省は、軍事侵攻のおよそ1か月前にあたることし1月下旬の段階で独自の情報に基づく分析として、「ロシアが、欧米寄りのゼレンスキー政権を転覆させ、親ロシア派による政権の樹立を目指す動きがある」と発表しました。 ゼレンスキー大統領に代わる新しい指導者として元首相や元議員などの名前まで具体的に挙げ、ロシアの情報機関と接触しているなどと指摘しました。 また、イギリスの対外情報機関、MI6のムーア長官は、軍事侵攻が始まった2月24日ツイッターに投稿し、イギリスは、プーチン大統領によるウクライナへの侵攻計画のほか、ウクライナ側から攻撃を受け

プーチン氏、情報員150人追放 ウクライナ侵攻難航で―英紙2022年04月12日20時35分ロシアの情報機関「連邦保安局(FSB)」本部ビル=3月16日、モスクワ(AFP時事) 【ロンドン時事】12日付の英紙タイムズは、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻の難航を受け、連邦保安局(FSB)に所属する情報員約150人を「追放」したと報じた。一部は「虚偽の情報を大統領府に提供した」との責任を問われたという。ロシアの化学兵器使用に厳戒 東部で戦闘激化へ―ウクライナ FSBはプーチン氏が在籍した旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後継機関。侵攻難航の責任が古巣の情報機関にあると判断した可能性もありそうだ。 国際ウクライナ情勢 コメントをする

■概要 #OpRussia からの派生したオペレーション(以下、OP)として #OpRedScare というものが立ち上げられています。「Red Scare」とは、日本語にすると「赤狩り」となりWikipediaには以下のように説明されています。 赤狩り(あかがり、英: Red Scare)は、政府が国内の共産党員およびそのシンパ(sympathizer:同調者、支持者)を、公職を代表とする職などから追放すること。第二次世界大戦後の冷戦を背景に、主にアメリカとその友好国である西側諸国で行われた。 OpRussiaは、当初ロシアをターゲットとしていたOPでしたが、OpRedScare は、ロシアに加え、ベラルーシも含まれていることから別名とされているようです。状況の変化によって派生したものと考えらるため、実質的には、OpRussiaとして扱って問題ないかと思います。このOPにおいて共有されて

主権国家ウクライナに対するプーチンの暴挙は、明らかな国際法違反であり、ウクライナのみならず欧州および世界の安全保障体制を根本から揺るがしている。 最近、私は情報戦(IW: Information Warfare)について書籍『日本はすでに戦時下にある』(ワニ・プラス)を書いたり、講演することが多くなってきた。 情報戦は現代戦において最も重要で基本的な戦い(warfare)であり、「攻撃と防御の両方の作戦を含む、競争上の優位性を追求するための情報の使用と管理に関する戦略」と定義される。 この情報戦は、ロシアがウクライナを併合した時に採用したとされるいわゆるハイブリッド戦(Hybrid Warfare)の重要な構成要素であり、特に中国やロシアは重視し採用している。 情報戦は幅広い概念で、情報を使って相手のものの見方・考え方や行動をコントロールして目的を達成しようとする政治戦、影響工作(Infl

画像説明,ロシアのウクライナ侵攻開始から3日前、首都キーウのマイダン広場で抱き合うカップル(26日、キーウ)ロシアによるウクライナ侵攻開始から3日目の26日、首都キーウ(キエフ)への攻撃は続いたが、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は政権を維持し、徹底抗戦を国民に呼びかけると共に、国際社会の支援を要請している。この間、西側諸国は国際決済ネットワーク「SWIFT」からロシアの一部銀行を排除し、ロシア中央銀行の外貨準備を規制するなど金融制裁の強化を決定。さらに、ウクライナへの金融支援と武器供与支援も拡大する方針を示した。 ゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍は首都キーウのほか、南部オデーサ(オデッサ)と北東部ハルキウでロシア軍と戦闘を続けていると説明。「占領軍はこの国の中枢を封じ込めようとしたが、私たちはその計画をくじいた」と述べた。

この項目では、2022年に開始されたロシアによるウクライナ侵攻について説明しています。 侵攻以前のロシアとウクライナの緊張関係については「ロシア・ウクライナ危機 (2021年-2022年)」をご覧ください。 上: 2024年現在のウクライナの勢力図ウクライナの領土 ロシアの占領地域 ウクライナが奪還した領土およびウクライナが占領したロシアの領土 中:ロシアによるウクライナへの全面侵攻計画と紛争発生地 下: 戦時中の様子。左上から時計回りに侵攻に抗議してウクライナカラーにライトアップされたフランスのエッフェル塔、ハルキウからキーウへ向かう道路上でロシア軍の攻撃を受け炎上するバス、同じくロシア軍の攻撃を受け炎上するスームィの化学工場、ウクライナの監視カメラに捉えられたロシア占領下のクリミア半島からウクライナ本土へ向かうロシア軍の車列、ロシア軍に対抗するためキーウの地下室
[表示が崩れる場合ダウンロードしてご覧ください] 2018年のDocker・MobyAI-enhanced description The document contains numerous links and references related toDocker,Kubernetes, and containerizationtechnologies.It includes various resources likeblog posts,GitHub repositories, and video tutorials that provide insights intobuilding and managing containers. Keytopics such asDocker commands,build processes, and community
まだ状況がはっきりしていない部分も多いのですが、韓国で大規模なサイバーテロが発生した模様ですね。現在明らかになっている情報を総合すると、犯人は不明ですがきわめて意図的な大規模攻撃のように見えます。Mandiant報告にあるような産業スパイ大作戦とはまた異なる様相のストレートなサイバー戦争が発生しているように思えるので、こちらで少し状況をまとめておきます。 1.被害状況 複数の放送局・金融機関で社内コンピュータネットワークが一時マヒ状態になる 新韓銀行ではATMやオンラインバンキングサービスまで一時的に利用不能 2.攻撃手法 良くありがちなDDOSなんぞではなく、malware配布によるもの。 感染経路としては韓国内で60%程度のシェアを誇るアンラボ社製品の各社に設置された資産管理サーバを乗っ取り、そこにmalwareを仕込んだと思われる。 アンラボ社の見解(韓国語) 資産管理サーバーを乗っ

ブラック・スワン降臨―9・11‐3・11インテリジェンス十年戦争 作者: 手嶋龍一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る『ブラック・スワン降臨 9.11-3.11 インテリジェンス十年戦争』、サブタイトルをみれば、本書が米国同時多発テロと東日本大震災という二羽のブラックスワンを描いた物語であることに気付かない人はいないだろう。語り手は、元NHKワシントン支局長手嶋龍一。『インテリジェンス 武器なき戦争』で佐藤優と共にインテリジェンスなの世界の奥の深さを世に紹介し、『ウルトラ・ダラー』では小説という形式をとったドキュメンタリーでインテリジェンスの世界を描き、作家という肩書きに恥じない筆致を見せた。本書は上述した二羽のブラックスワンという題材が、筆者のインテリジェンスに対する高い知見と華麗な筆致で

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