2025年9月12日、漫画家の笠井スイさんが亡くなった。彼女とは雑誌「Fellows!」(のちの「ハルタ」)創刊時に同じ1号目から掲載された新人作家どうして、当時のFellows!は頻繁に作家を集めた合宿という名の漫画勉強・交流会を開いていたため、格別親しい間柄ではないものの面識はあった。私が「Fellows!」を去ってからは交流が途絶えていたのだが、近年コミティアの会場で再会し、あれやこれやの楽しい談笑をした矢先であった。本当に、本当に残念としか言いようがない。 前述の通り、笠井さんと私とは格別親しい間柄ではなく、また彼女については妻である沖乃さんがnoteに追悼文を書かれているので、まずはそちらに目を通していただきたい。ただ、あまり関わりのなかった外様の人間から見た話というのも、笠井さんを形作る想い出の一部であり、私を含めた彼女の死を悼む多くの人たちにとっては、もう少しだけ彼女について

東方はジャンルとして若返りを果たしている――そんな噂を時折耳にするようになった。曰く、現在の東方人気投票では、票の過半数が10代から投じられているらしい。 博麗神社例大祭に行こうものならあちらこちらに小中学生、親御さん連れの幼児までいて、迷子放送も流れるのだという。 迷子なのはこっちの認識である。東方って、今そうなの??????? いや、もちろん現在も東方が大人気ジャンルなのはわかっている。新作も定期的に出て続けている、押しも押されぬ日本の一大コンテンツだろう。 しかし、ソシャゲの隆盛からVtuberの台頭までさまざまなムーブメントがオタクジャンルを駆け抜けた中で、さすがの東方もいま現在、かつてのような圧倒的なフロントランナーではないはず。 現在30代のわたしにとって、自分が10代のころハマっていたコンテンツであり、いまはほかにも非常に勢いのあるジャンルがいくつも並ぶという状況の中で、「東

文/阿部裕華 編集/TAITAI 「すべて個人の見解で、何かを代表するものではございません」 東京ビッグサイトのレセプションホール半面で開催された本トークショー。開演時間には、おそらくコミケという戦場で戦いを終えた猛者たちで300を超える席がほとんど埋まっていた。そんななか、最初に登壇したのは某出版社(建前上、いちおう伏せてるらしい?)で『Dr.マシリト 最強漫画術』の編集を担当した齋藤氏。 注意事項に加え、「本日の内容はすべて個人の見解ですので、何かを代表するものではございません」と強く念を押し、早速会場の笑いを誘った。場の空気が温まったところで、サラッと会場内へ入ってくる鳥嶋氏、霜月氏、筆谷氏に会場から大きな拍手が送られる。 ここでまずは登壇者の自己紹介へ。 鳥嶋和彦氏(以下、鳥嶋): 初めまして。この本(『Dr.マシリト 最強漫画術』)の著者、Dr.マシリトこと鳥嶋和彦です。去年の1

どうせ何らかの形で伝わると思うで先に言っておくと、先日特殊詐欺の被害にあって貯蓄全部無くなったので無一文です。相談の結果、被害に遭ったお金も戻ってこない事が確定したのでとりあえずまずはSwitch2をどうやって購入するかを考えてるところです。 — hapi⇒ a.k.a. hapinano (@hapinano) April 4, 2025 生きてます。(挨拶) ただ無事ではないです。(再度の挨拶) ここ数日精神的にもかなり沈み、(酒以外の)飯もまともに喉を通らないような状況が続きましたがとりあえず回復はしたので本当の意味での生存報告という意図も含め、今この記事を書いてます。 何があったのか最近流行の特殊詐欺にまんまと騙されて貯蓄全て無くなりました。 いわゆる振り込め詐欺ってやつです。しかも相手は警察のなりすまし。 いやあ、これがオレオレ詐欺ならわかるんすよ。「身内に化ける程度で引っかか

2022年01月24日20:13 カテゴリ同人・コミケ 「同人・コミケを攻撃する人」の分類同人やコミケ関連で何かニュースになる出来事・騒動が起きて、 話題がネット上で盛り上がると、 それに便乗するかのように「同人・コミケに攻撃的な人」が現れ、 自説を展開し始めます。 今の主な舞台はTwitterやそのまとめ、 ニュース・情報サイトのコメント欄等でしょうが、 こういう傾向はネットが普及し始めた頃からありました。 以前はmixiのコミュニティトピック、個人ブログとそのコメント欄、 2chなどの巨大掲示板(BBS)、 個人運営サイトとそこが設置するBBSなどなど、 90年代後半から場所を変えて続いています。 で、まあかれこれ20年以上もその手の「ご意見」を見ていますと、 一口に「同人・コミケ叩き」をしている人にも、 その主張内容・言動からみて、大きく三つに分けられるなと気づきまして。 ・同人嫌

SNS上でアカウント名の最後にスペース番号が付きはじめると、コミックマーケットへの期待が高まってくる。コミケ、あるいは開催時期によって夏コミ/冬コミとも呼ばれる同人誌即売会「コミックマーケット」。今回の冬コミ「コミックマーケット105」(C105)は、12月29日(日)30日(月)に東京ビッグサイトで開催される。 3桁に到達したシリーズナンバーが示す通り、1975年に初開催されて以降、長い歴史を持つ大型イベントは、2025年12月に50周年を迎える。コロナ禍での開催中止や規模縮小を経て、近年は若年層の参加者も増え、夏には26万人を動員した。 今回は迫る「コミックマーケット105」へ向けて、コミックマーケット準備会共同代表・市川孝一さんにインタビューを実施。 半世紀という節目を迎えるコミックマーケットはもちろん、クレジットカード会社による決済停止問題やオタクカルチャーの政治との接近など、表

これはコミケの2週間前、7月30日の私のサブアカウントでのツイート。 この数日前に撮影してもらったマルシルの写真がたくさん届いたので、1枚1枚確認していた時のこと。どのお写真も素敵だったんだけど、この写真の時になんとなく手が止まって、気づいたら年甲斐もなくPCの前で号泣してた。 そのとき私のサブアカウントに、思うままに書いたのが「いい写真だ、マルシルだ、マルシルがいるよ、受け入れられたい」だった。 自分でも気づいていなかった本音がぽろっと出てくることってたまにあるけど、これも完全にそうで。私はこの言葉の根底にあるものを探らなければならなかった。自分の言葉だっていうのに、まったく! 「似合う」と「好き」で悩んだ半年間だったこの写真は見た瞬間に「おーいライオス〜!」って聞こえてくるような、そんな感じがした。自分が被写体であることも忘れ「わっ、マルシルがいる!」って思った。 「自分に似合うコスプ

1975年ごろのこと、私は大学2年生でした。SF研究会に所属して、私は漫画家になりたくて毎日漫画を描いていました。空想科学的なことが好きだったので、SF研究会に所属していました。実は、入学した1974年に、さいしょは漫画研究会に入ったのですが、田舎では上手だと思っていたのに、あまりにみんなが上手で自信を無くしたところに(いしかわじゅんさんがいらっしゃいました。あまりに上手でショックを受けました)、漫研の近くにSF研があったのでそこをのぞいたところ、そこの人たちと話が合うので、漫研をやめてSF研に入りました。実は、1974年はブルース・リーの「燃えよドラゴン」公開の年で大ブームになっていて、私もご多分に漏れずすっかりとりこになって、大学の空手同好会に入りました。ところが稽古がきつくて耐えられず、「やっぱり僕には漫画しかない」とか都合よく考えて空手同好会をやめました。ブルース・リーへの道は遠か

著:箱部ルリ (本記事は、早稲田大学負けヒロイン研究会の会誌「Blue Lose vol.3」に収録されている「コミケ、その時代の終わり――美少女同人ジャンルの通時的観察――」を改稿したものです。) 12月20日17時50分追記: 不適切な表現や誤解を招く可能性のある部分については、随時修正を加えております。 特に、特定のクリエイターに対しての表現が非常に不適切であったと認識し、該当する記述を全て取り除いております。詳しくは一番下の更新履歴を参照ください。 また、記事の内容に関するいただいたご指摘に対しては、後日、詳細な報告と謝罪を含む記事を公開する予定です。 いくつかの失礼な表現があったことを深くお詫びします。 12月23日0時25分追記: お詫びと訂正をアップロードいたしました。 栄光は、安心してご注文をしていただける会社となるよう努力してまいりました。 しかし今回、苦渋のお願いをしな

同人誌印刷大手の栄光が12月12日、「他社に印刷を注文してほしい」という異例の声明を自社の公式Xを通じて発表した。 栄光は、同人誌を「12月合わせで『どこへ注文しようか』と複数の選択肢をお持ちの方は当社でない、もう一社へご注文いただけないでしょうか」と呼びかけ。 栄光は、安心してご注文をしていただける会社となるよう努力してまいりました。 しかし今回、苦渋のお願いをしなければなりません。 12月合わせで「どこへ注文しようか」と複数の選択肢をお持ちの方は当社でない、もう一社へご注文いただけないでしょうか。 “ありえない”お願いですが、お願いします。 — 株式会社 栄光(同人印刷) (@eikou_info) December 12,2023 加えて「今週分は何とか凌げますが、コミケ合わせのほとんどを繰り越し、来週の入稿がこのままの勢いで“例年以上”に増え続けると危機的な状況に陥ります」と説明

広告掲載はこちらからお申し込みください。広告が表示されるページは日替わりで指定はできません。最低1週間からお申し込みいただけます。本文(2023/06/27) 文学フリマは大きくなりすぎた。少なくとも、私たちにとっては。 自分が参加している即売会が成長するのは素晴らしいことです! 中には、無条件でそう思う人もいるかもしれない。もちろん、来場者の立場なら――知らない人に揉まれて汗を押し付けられるのが嫌でなければ――効率よく一度にたくさんのサークルを回れるのはいいことだ。しかし、サークル参加の立場であってもなお、即売会の成長を手放しに賛美している者が多いのは驚きである。まるで、 自由 という文字に騙され、新自由主義に賛同する労働者階級のように。 コロナ禍は文学フリマにも大きな弊害をもたらした。第三十回文学フリマ東京は中止、その次の第三十一回文学フリマ東京は中止は免れたが開場のみ1時間繰り下げ

庵野秀明が責任編集を務めた伝説の同人誌「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会」が復刻! C101で先行発売!! 1993年末に刊行された同人誌「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会」が、商業出版のかたちで復刻されることとなった。 「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会」で企画・発行人・責任編集を務めたのは『エヴァンゲリオン』シリーズ、『シン・ゴジラ』等の監督/総監督として知られる庵野秀明。「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会」はインタビューと寄稿を通じて『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を検証・総括することを目的として制作されたものである。 インタビュー及び、寄稿で参加しているのは以下の方達だ。 ▼インタビュー 富野由悠季 山賀博之 井上伸一郎 内田健二 北爪宏幸 出渕裕 (イラスト寄稿も有り) 鈴木敏夫 永島収 押井守 幾原邦彦 ゆうきまさみ(4コママンガ寄稿も有り) ▼寄稿者

イベント参加お疲れ様でした!会場の熱量を感じてもらえたようで何よりです。お越しいただいたおかげでサークル参加している側としても、もっと作りたいなと相乗効果で元気をもらいました。ありがとうございます!イベント行くたびにちゃんと話したかった、ああしておけば…と思うのはみんなそうだと思います(少なくとも僕は、そうです…そして次こそはと思ってまた行くのです…)。あとちゃんと小銭を用意してもらえたのは本当にありがたいです、助かりました… 返信削除

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