ロンドン市内の書店に並ぶ漫画本の英語版。日本発のコンテンツの競争力は高い。tony french/alamy 10月末から1週間、欧州(ロンドン、バルセロナ)を訪ねた。 毎度感じるように、あらゆる財・サービスが日本とは比較にならないほど高く、そこに為替レートだけでは説明できない格差が存在することを痛感するばかりだった。 そうした内外物価格差の実情について、通貨の相対的な実力を測る指標である実効為替レート、とりわけ物価格差を加味した実質実効為替レートを参照して問題を掘り下げる論考は、ここ数年何度か寄稿させていただいたので、今回は若干趣向を変えてみたい。 筆者を含めて、近年欧州を訪れた方々は、漫画やアニメ、ゲームといった日本のコンテンツ産業の存在感の大きさに多かれ少なかれ驚かされたのではないか。 ロンドンの若者や観光客が集まるカムデンマーケットでは、漫画やアニメに登場するキャラクターをあしらっ

現在地 ホーム > 分類からさがす > 観光・文化・スポーツ >文化芸術の振興 >文化・芸術 > 第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・ フィルム・フェスティバル(ANIAFF)2025年12月開催決定! 愛知県は、「ジブリパーク」や「世界コスプレサミット」など、アニメーション文化と深く関わりを持っており、アニメーションを生かして地域の活性化につなげていく取組を行っています。 この度、実行委員会を設立し、本県で初めてとなる国際アニメーション映画祭の開催が決定しましたので、お知らせします。本県は、開催地として映画祭を支援するとともに、実行委員会の一員として、広報活動を始めとする映画祭の盛り上げなどに関わります。 開催概要 1 名称 第1回あいち・なごやインターナショナル・アニメーション・フィルム・フェスティバル 2 日程 2025年12月12日(金曜日)から17日(
日本のアニメやマンガは、世界規模で熱烈なファンを獲得しているが、日本企業やクリエイターたちは利益をとりこぼしているという。日本の知的財産がかつてないほど人気を集めるという絶好のチャンスを活かすために、日本政府や企業がいま取るべき策とは。 2025年3月の数日間、アニメとマンガがインターネットを席巻した。目の大きな、可愛らしいキャラクターたちが、瞬く間にソーシャルメディア上に拡散されていった。それはいわゆる「スタジオジブリ風」のスタイルで描かれたキャラクターたちだった。 だが、スタジオジブリや日本のクリエイティブ産業にとっては残念なことに、それは自分たちのプロジェクトではなかった。米国の企業OpenAIが、その最新の画像生成アプリケーションの能力を見せつけていたのだ。写真をアップロードするか、どんな画像が欲しいかを説明するだけで、画像が生成される。 「ジブリ化」と呼ばれるこの行為は、AIが、

日本で「空き家」を外国人に紹介する新たなビジネスがここ数年広がっている。 空き家問題はどの国も抱えているが、日本では特に深刻だ。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後、母国で住宅を買えなくなった外国人の間で日本の空き家への関心が大きく高まった。 ただし注意が必要だ。日本の住宅は断熱性が低い上に、空き家の多い田舎での暮らしが「となりのトトロ」のようなものになると期待し過ぎてはいけない。 とはいえ、このブームにより、日本での不動産取得の容易さがあらためて注目されている。実際、外国人の購入に対する制限や抑制策がほとんどない状況は、もはや異常といっても過言ではない。 そしてこれは、政治的な問題にもなりつつある。田舎の空き家はあまり問題視されていないが、不動産価格が高騰している東京などの大都市圏では、海外の買い手が価格上昇の一因だと指摘されている。 東京では、新築マンションの平均価格が2

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冬アニメ『全修。』スタッフ連載インタビュー最終回:山﨑みつえ監督|ルークが、愛した人を傷つけた町の人たちと簡単に仲直りされたら解釈違いですよね 株式会社MAPPAのオリジナルTVアニメ『全修。』が、2025年1月5日よりテレ東系列ほかで放送。初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品のコンテ作業中に意識を失い、子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界へと転生した天才監督・広瀬ナツ子。元々の『滅びゆく物語』の物語へと収束しようとするなかで、ナツ子は大好きだった『滅びゆく物語』の結末を“全修”して、世界を救いました。 アニメイトタイムズでは、本作の魅力、そしてアニメ業界のお仕事に迫るインタビュー連載を展開! 連載の締めくくりは山﨑みつえ監督にナツ子のモデルなどの裏話や、監督を務めるうえで大切なことについてお話を聞きました。 広瀬ナツ子は、高校卒業後アニメーターとなり才能を開花させ、あっと

概要 手を動かし、想像力を駆使して 創り出された、宮﨑駿の画業の魅力を、 美しい印刷であますことなく伝える! 宮﨑 駿(みやざき・はやお) アニメーション映画監督。1941年、東京生まれ。1963年、学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。1985年にスタジオジブリの設立に参加。 代表作は「風の谷のナウシカ」(1984)、「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004) 、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)、最新監督作は「君たちはどう生きるか」(2023)。 「千と千尋の神隠し」で、第52回ベルリン国際映画祭金熊賞、第75回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞。第62回ベネチア国際映画祭では栄誉金獅子賞を受賞。2012

『イデオン』はエゴの死 ー 新潟国際アニメーション映画祭』で富野由悠季のインタビュー by Ludovic Joyet | Aug 2, 2024 | インタビュー | 0 comments 富野由悠季は、疑いなくアニメ史上最も有名で重要な監督の一人。『ガンダム』の生みの親であるだけでなく、ロボットアニメとSF全般に影響を与えた作品を残した、非常に多作なクリエイター。 このような伝説の人物に会う機会があったのは、第2回新潟国際アニメーション映画祭のときだった。富野監督はエネルギッシュで親切で、海外の人と自分の作品や映画への愛について喜んで語った。 聞き手: ジョワイエ・ルド、ワツキ・マテオ 協力: ワツキ・マテオ 編集協力: 前田久 Q:富野監督は物語と世界観を作るのが非常に上手だと思いますが、それなのにどうしてロボットものしか作り続けないのでしょうか? 富野: 他の仕事がなかったからです

自身がアニメファンだと考える人は、好きな作品があったり、尊敬するクリエイター、アーティストがいたりすると思う。人によっては、好きなスタジオがあり、そのスタジオが制作した作品は全て視聴している、そんな人もいるだろう。その際、クレジットでクリエイターをチェックするだけでなく、このクリエイターは特定のいくつかのスタジオが制作した作品でよく名前を見るなあだったり、こことここのスタジオはよく協力して作品を作っているなあだったりと気付くかもしれないが、このようにスタジオ間の関係に強く影響を与える、スタジオの系譜を知っている人は意外と少ない。 アニメ業界はよく村社会と言われる。これは、他業界に対して情報が閉じているという特徴があるだけでなく、有名スタジオに在籍していたクリエイターが独立して新たなスタジオを作り、さらにそのスタジオの在籍者が新たなスタジオを作る…ということを繰り返して成長した産業であり、人
2009年に『崖の上のポニョ』のプレミアイベントで米ハリウッドを訪れた宮崎駿監督。Photo: Michael Tran/FilmMagic Michael Tran 宮崎駿ほど、アートや映画好きのアメリカの若者の間で敬愛されている監督はいないだろう。私が子どもの頃にはジブリを知る人はほとんど周りにいなかったが、今となっては若者たちの間で「スタジオジブリ」というフレーズはカルチャー的に非常に重要な意味合いを持つほどになっている。「Anime」というジャンルがアメリカでも広く知られる中で、同時に「Ghibli」は単体で独特の世界観やスタンダードを確立したとして、非常に高いリスペクトを得ているのだ。 2024年3月に開催された第96回米アカデミー賞では83歳の宮崎監督が『君たちはどう生きるか』で長編アニメーション賞を授賞し、『千と千尋の神隠し』以来、2度目のアカデミー賞受賞となった。キュートで

2024年3月15日~20日に開催された第2回新潟国際アニメーション映画祭。映画祭2日目となる3月16日、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(以下、逆襲のシャア)』がイベント上映されることを記念し、監督の富野由悠季氏とモビルスーツデザインを手がけた出渕裕氏によるトークショーが開催された。本記事では、その内容を前後編にして掲載。前編では、アニメにおける長編、短編とはどういうものかを入口にトークが行われた。 富野 まず(アニメ業界)60周年というのが、イヤなの。もうひとつイヤなのは、ここで『逆襲のシャア』を上映するというんだけど、あの作品、何年前のものか知ってる? 36年前。高畑(勲)さんの作品の上映もあるので、それよりは新しいかもしれないという言い方はできます。僕にとって高畑監督は師匠ですから。師匠と一緒に上映されるのはいいのだけれど、照れるなあと。 出渕 富野さんとこうした公式のトークをやる

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京都アニメーション制作による「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の音楽を手掛けたことで、一躍注目を浴びたアメリカ出身の作曲家・Evan Call。2022年放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」での大胆な音楽も話題になった彼がこれまでのキャリアを振り返ると同時に、最新作TVアニメ「葬送のフリーレン」への思いを語ります。 ●日本のアニメを見て、ヘヴィメタルを好んでいた少年時代 Evan Callさん。 ――音楽を始めたきっかけを教えてください。 13、4歳の頃、後頭神経痛という病気に罹ってしまい、半年ぐらい学校に行けなくなってしまったんです。 その時に、納屋にあったアコースティック・ギターを見つけ、実家の近くに住んでいた先生からブルーグラスを教わり始めたのが、音楽を始めたきっかけです。そう考えると、オーケストラ系も作る作曲家としてはかなり遅い方だと思います。 ――日本のアニメとの出会いは? 子

「シン・ナウシカ」「実写版 トトロ」! ジブリ子会社化でありうるか:スピン経済の歩き方(1/7 ページ) 先日、日本のエンタメ産業の未来を左右する大きなニュースが入ってきた。あのスタジオジブリが日本テレビの完全子会社になるというのだ。 社長の鈴木敏夫氏によれば、天才アニメ作家・宮崎駿の「後継者」を育成できなかったなどの問題があり、話し合いを重ねて以下のような結論になったという。 「この先やっていくときに、やっぱり個人ではなくて、大きな会社の力を借りないと、やっぱりうまくいかないのではないか。そうしないと、ジブリで働いている人たちも安心して働けない」(記者会見での鈴木氏コメント) 世界に誇るような高い技術を持つ日本の町工場が後継者を育てられずに「個人商店」から脱却できず、大企業の傘下に入るという日本全国で起きている現象が、アニメ産業の最高峰でも起きてしまったことに、やるせないものを感じている
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