要旨 90年代以降、文化が島宇宙化する中で、「〇〇はカッコいい/ダサい」という評価も、島宇宙ごとに分かれていった しかしそこで「カッコいい/ダサい」を決める差異化ゲームのやり方は、少なくともゼロ年代と2020年代では異なっているのではないか ゼロ年代は「どれだけ他人に説得力あるロジックで、かっこよさ/ダサさを説明できるか」という、 ストックの構造・強度 を競っていたのが、「どれだけかっこいい/ダサいという言及を集められるか」という、 フローの流量 で競われるようになったのではないか 以上の仮説を、2006年ごろはてなダイアリー上で行われた音楽趣味についての議論を参照しながら、展開していく記事になっています。 「ってだけの話」なのか? 2024年12月31日に、NHKで紅白歌合戦が放送されました。そして、同番組内でのB'zのパフォーマンスが、SNSで大きくバズっているようです。 誰もが収録だ

2002年に起きた、「ブログ騒動」について今更振りかえってみました。 Joi=伊藤穣一氏、eno=飯野賢治氏 2002年9月26日、東大メディア環境学研究室(MESH)の助教授、武邑光裕氏がブログを始めた。そこには伊藤穣一氏からブログというものを教えてもらったと書いてあった。 久しぶりにJoiに会った。彼はいつも私たちの先にあるコミュニケーションの形を教えてくれる。Blogは久々に感激しているツールだ。どんな可能性があるかを実際に経験するため、とりあえず日記のように、記憶の地図のように、書き記そうと思う。 2002年10月23日、東大メディア環境学研究室の学生、明神光浩氏がブログを始めた。このブログの初エントリーに書かれていたのが、有名なこの一文である。 another mitsuhiro'sblog:blog by meshblogが一般的になったときに、「mesh抜きでは日本におけ

内容的には軽いエッセイなのですが、この執筆のためにオンライン上のオセロに関する資料を検索したとき、「オセロは日本発祥のゲーム」とか「オセロは茨城県水戸市発祥のゲーム」といったことを書いている投稿やページに頻繁に行き当たることに気づき、だいぶモヤモヤした気分になりました。端的に間違いだからです。 オセロの成り立ちに関しては、誰もがとりあえず確認するであろうWikipediaで、多数の典拠とともに非常に詳細に書かれています。 この本文を通読していれば、少なくともオセロは先行ゲームとは無関係に作られた日本独自のゲームなどではないことは容易に判断できると思うのですが、しっかり書かれている分、逆にちゃんと本文まで読んでいる人が少ないのかもしれません。そもそもこのWikipediaの記事自体、関係者への配慮のためなのかわかりませんが、客観性のまったく異なるものを並べて諸説あるかのように総括してしまって

この投稿について この投稿は、インターネット老人会Advent Calendar2023の5日目の記事です。 TMJとは? 同名の会社もありますが、いわゆるインターネット老人会的に有名なTMJといえば「たらいまわしジャパン」です。 ひとことで言えば当時のインターネットの仕組みや習慣を逆手に取ったいたずらなのですが、いろいろな人がひっかかりつつも「一杯喰わされた」と笑い、中には自分も参加する人が出るほどにウケたコンテンツでした。私も実は一杯喰わされ、そして参加したひとりです。 「TMJというおもしろいウェブページがあるよ」と掲示板などに書き込んでインターネット利用者を誘う。 いざアクセスしてみると「移転しました」と出てくる。 「移転先」を見るとまた「移転しました」と出てくる。このあたりで何かおかしいと気付くも、続きを見たくなる。 続きを見たくなって辿っていくと、何十回か移転先に飛ばされたあ
喜志駅前の学生街(大阪府富田林市)には、「バーガータウン」という謎だらけの店がある。 20年も前から喜志駅前に存在し、細々と営業を続けているが 目だった活動をしていないので、やってるんだかやってないんだかわからない店ということで、 近隣住民には知る人ぞ知る、都市伝説的な存在となっている。 奥の店がそれだが… 入ってみると… 「スーパーに買い物に行きます。早く帰ります。 オッチャン」 なっ!早くも留守かい!! …と、思ったら奥にちゃんとオッチャンおるやんけ! (※ 過去何回かバーガータウンには行ってますが、毎回この紙が置いてあって、百発百中でオッチャンがいます。なんぞこれ(笑)) これが、バーガータウンの店内! なんじゃこりゃ? まるで片付けられない主婦の家庭のようだ。 店内はどこまでも隈なく明るいわけでもなく、どちらかというと閉店近くみたいな暗さだし 机の上には、ビニール袋や雑誌が散らか
世は大アイドル時代! 三次元も二次元も2.5次元も、アニメも漫画も、日本も外国もアイドルが売れまくり! ってのが現状じゃん。 でも俺はアイドル文化がダメなのよね。 三次元アイドルが特に苦手だが、二次元アイドルも好まない。オタクなのにアイドル嫌いなのって生き辛そう、三次元がダメなのはともかく二次元アイドルは大体の人が好きでしょ、ってのが今の世の中であり、実際そのように売れてると思う。 だが、俺の記憶では、二次元オタクは、二次元・三次元問わずアイドル文化と距離がある方が当然という頃があった。 あれはただの俺の錯覚か? それとも世代的特徴か? 俺は今三十代半ばで、90年代に思春期を過ごした。 世間では小室ファミリーとモー娘。と沖縄アクターズスクールとV系の嵐が吹き荒れていた。 TVやクラスのカースト上位たちがそれらでキャイキャイ言っているのを、俺や俺の周囲のオタクはケッと思ってみていた。 俺た

ヨーロッパのボードゲームが花開いた黄金時代。「西洋版すごろく」の豊かな世界をビジュアルにたどる。 〔電子版あり〕 2021年1月25日発行 定価:2,970円(税込)本書の内容 19世紀は、ヨーロッパにおけるボードゲーム発展の黄金期だった。本書で紹介するゲームは「西洋版すごろく」とでも言うべきもので、古き良き意匠がほどこされたマスを追って眺めているだけでも、子供のころのわくわくした気持ちがよみがえるだろう。 初期の高価な手彩色のゲームは上流階級向けの娯楽だったが、安価な大量生産が普及し大衆化するとともに、扱うテーマもデザインも多様に変化していった。 ボードゲームの基本となった《がちょうのゲーム》は、サイコロを振ってマスを進み、マスによっては前進後退の仕掛けがほどこされた、おなじみのすごろくだ。《がちょうのゲーム》は中世に遡る起源をもち、この伝統的なコース設計やルールを土台に、観光旅行・
2005年2月10日はてなブックマーク β版開始はてなブックマークはブックマークを通じて他の人とつながったり、注目の話題を簡単に探すことができる、国内初のソーシャルブックマークサービスです。はてな、国内初ソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」開始 ~ウェブサイトの内容からキーワード抽出し、コミュニティ要素を強化~ - プレスリリース - 株式会社はてな ソーシャルブックマークサービスの草分けは海外の「del.icio.us」で、はてブはいわゆるパクリタイムマシン経営だった。まさか本家よりも長く生き延びることになるとは。 そもそもソーシャルブックマークサービスにおいて「コメント」や「ホッテントリ」的なものは本質ではなく、Webサイトに大勢で「タグ」を付けていくことで検索しやすくする「フォークソノミー」のほうが重要視されていた。 まだ「Web2.0」の華やかなりしとき、「集合

「ドラクエII」タイアップ曲でデビューし,新星の輝きに圧倒され表舞台を去った牧野アンナさんが目指すもの ビデオゲームの語り部たち:第34部 ライター:黒川文雄 ライター:大陸新秩序 カメラマン:畑沢亮太 今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,振付師の牧野アンナさんに話をうかがった。牧野さんは,父のマキノ正幸氏が立ち上げた沖縄アクターズスクールでレッスンを重ね,ファミリーコンピュータ用ソフト「ドラゴンクエストII 悪霊の神々」のタイアップ楽曲「Love Song 探して」でデビュー。その後,安室奈美恵さんも在籍したアイドルグループのSUPER MONKEY'Sのメンバーを経て指導する側に回り,現在は自身が立ち上げたエンターテイメントスクール「ラブジャンクス」を運営している。 そんな牧野さんと筆者(黒川)には,30年以上も前に接点があった。牧野さんが歌った「Love Song 探して」はアポ

1996年にシーンに登場し、その独特な浮遊感のあるサウンドで脚光を浴びたレイ・ハラカミ。それをROLAND SC-88(後に後継機のSC-88Proなど)のみで生み出していたことは、当時の本誌読者にも驚きを持って受け止められた。 ハラカミのオリジナリティは多くのアーティストも認めるところで、矢野顕子やくるり、イルリメ、サカナクション、NUMBER GIRLなど、多くのアーティストともコラボを重ねた。 そんなハラカミは2011年7月に40歳の若さで急逝したが、本誌連載「The Choice is Yours」で健筆を奮う原 雅明氏のレーベルringsからのリイシューをはじめ、現在も再評価が続いている。 ここでは『サウンド&レコーディング・マガジン』本誌から、ハラカミに関する記事をピックアップして紹介。Web会員の方はぜひご覧いただき、あらためて彼の音楽に触れてみてほしい。 1998年5月号

GMOは、レンタル掲示板のteacup.を2022年8月1日13時をもってサービス終了すると発表しました。3月1日以降、新たなレンタル掲示板の作成も停止されています。 teacup.は、ホームページを作ることなく、自分のインターネット掲示板を作成できるレンタル掲示板サービス。1997年からサービスが開始され、2022年で25年になります。 サービス終了に伴い、有料版のレンタル掲示板、ブログの申し込みも停止します。これまでクレジットカード支払いで有料版を使っていた人は、3月以降の自動契約更新と請求が停止され、サービス終了まで無料で有料版を使えます。コンビニ払込・郵便払込で有料版の支払いをすでに済ませている人は、6月からサービス終了まで無料で有料版を利用可能です。

2001年1月号で休刊となった『ノイエ』から半月後から発刊されたボードゲーム情報誌。『ノイエ』と同じく、大阪の今はなきボードゲームショップ「シュピーレブルグ」(現在は閉店)を本拠、印刷所も同じ会社で制作されたが、編集執筆メンバーは異なる。価格も『ノイエ』と同じ320円(7号以降は380円)で、ボードゲーム専門店で販売された。時代はインターネットもようやく普及し始めており、ホームぺージ「バンプレス・サテライト」との連動型という先進的なスタイルをとった。 サイズはA5で、B5だった『ノイエ』より一回り小さくなっているが、表紙はカラーで美しいデザインが施され、ゲーム意欲を大いにかきたてる。内容は新作ゲームの紹介が中心で、複数のレビュアーによるクロスレビュー、メビウスゲームズとシュピーレブルグの月間売れ筋ランキングなど、当時どんどん発売数が増えていたゲームの購入ガイドとして重宝した。特にクロスレビ

第1期 2007/10/16 id:idiotapeによる「不妊だった妻に子供ができた」という趣旨のエントリ(「ある個人史の終焉」)が爆発的にウケる http://d.hatena.ne.jp/idiotape/20071016/1192538763(削除済み) 11/06 「不幸な人間に自分の幸せを見せつけるな」という趣旨でid:hashigotanがdis http://heartbreaking.web.fc2.com/funamushi2/think/2007/1106.html ttp://blog.goo.ne.jp/funamushi2/e/58d690dcf02e90a53f5a15310a81f6c2(移転前URL) 11/07 id:idiotapeが当該エントリを削除 http://d.hatena.ne.jp/idiotape/20071108/1194495448
80年代半ば、レゲエ音楽にデジタル革命をもたらし、“モンスター・リディム”と称される「スレンテン」。その誕生の裏側には、カシオ計算機(本社:東京都渋谷区)の電子キーボードと新卒の女性開発者の存在があった。スレンテンのルーツ・奥田広子さんが、初めてベールを脱ぐ。 スレンテンのルーツはカシオトーンの音源 ジャマイカのシンガー、ウェイン・スミスの『Under Mi Sleng Teng(アンダ・ミ・スレンテン)』は、レゲエの世界に革命をもたらしたと言われる。友人のノエル・デイヴィーと2人で、カシオの電子キーボードを使って作曲したダンスホール・レゲエだ。1985年に大ヒットすると、デジタル音の心地よく、常習性のあるリズムは、またたく間に世界中に広がっていく。 レゲエでは、ドラムとベースのリズム体を「リディム」や「バージョン」、「オケ」などと呼び、これを繰り返すことで曲に鼓動を生む。同じリディムで複

「ApacheLog4j」の脆弱性が話題だけど、そもそもApacheとかJavaの語源って知ってる?:ヤマーとマツの、ねえこれ知ってる?(1/3 ページ) 経歴だけは長いベテラン記者・編集者の松尾(マツ)と、幾つものテック系編集部を渡り歩いてきた山川(ヤマー)が、ネット用語、テクノロジー用語で知らないことをお互い聞きあったり調べたりしながら成長していくコーナー。交代で執筆します。 ヤマー 昨日のヤマーとマツ+キーチ副編集長によるLog4j解説回、けっこう反響ありましたね。 「Log4j」のトラブルってどうヤバいの? 非エンジニアにも分かるように副編集長に解説させた 副編をこき使ってしまいましたが、われわれも勉強になりました。 「Apache」の由来って何? マツ 私も調べているうちに、そういえば、世間の方はLog4jなどを手掛けている「Apache」って何のことだか知らないんじゃないかと

相変わらず忙しくていろいろな多種多様な仕事がたくさんあるのだが、今日は比較的メンタルが明るくていい感じの朝になっている。全体的にやることを整理してできることからやっていきたいと思う。 まあ、ハードルの高い仕事を二つ片付けた、というかまだ片付いてはいないが着手した、ということもあるかもしれないな。この二つはやってみたら思ったほど大変ではなさそうな感じなので、それでほっとしたということはあるのだろう。いろいろとやることが集中しているときに新しいことに着手するとまた仕事が増えて大変になる、ということの意識が強いので、新しいことに着手するのに慎重になりすぎるところはある。 まあぼちぼちやろう。 *** 「荘園」「平成史」を読み終わったので少し時間が取れるとき、空いた時間には谷口雄太「分裂と統合で読む日本中世史」(山川出版社、2021)を読もうと思っていたのだが、時間が取れたときにこの本を持っていき

「上の世代」の「異常」なオタク差別意識。 「上の世代のオタク差別意識が異常に感じる」という匿名記事が話題だ。 上の世代と言っても私も今年30歳になったばかりなんだけど、はてなとかツイッター見てると40~60代と思しき人のオタク差別意識見るとビックリする。オタクを人間扱いしてなかったり、どういう罵倒をしてもいいと思ってたり、最近はオタクが統一協会と関わりがあると言い出したり・・・・・正気になって、オタクってただの趣味だよ?世の中のオタクはただ同じ趣味なだけの他人だよ? 上の世代のオタク差別意識が異常に感じる上の世代と言っても私も今年30歳になったばかりなんだけど、はてなとかツイッター見てると40~60代と思しき人のオタク差別意識見るとビ…anond.hatelabo.jp ぼくは「差別される側」であるわけだが、この気持ちはよくわかる。 かつて、「オタク差別」は「あたりまえ」の感情だった。
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