2021年は、「女性蔑視」が厳しく追及される騒動が続いた。五輪組織委会長だった森喜朗氏は「女性がたくさんいる理事会は時間がかかる」と発言して辞任に追い込まれ、静岡県の川勝平太知事も「学力と容姿」を結びつけた発言で大炎上した。女性蔑視は許されないが、違和感があったのが、福島県相馬市長の立谷秀清氏が連合の芳野友子会長を「美人会長」と呼んで謝罪に追い込まれた一件ではなかったか。前後の文脈を含めて批判されたとはいえ、そもそも女性を「ブス」と貶めるのではなく、「美人」と称えることの何がいけないのだろうか? ジェンダー研究で知られる東京大学名誉教授の上野千鶴子氏に、率直に質問をぶつけた──。【前後編の前編、後編は〈上野千鶴子氏、ルッキズムをやめられない男性に「地域社会で排除される」〉】 【写真】口をとがらせる森喜朗氏 上野氏は「美人」発言の問題点について「すでに『ブス』という言葉がタブーになりましたか
フェミニズムの旗手にして、おひとりさまの生き方についてベストセラーを著してきた上野。2年前、彼女は、ある男性を介護の末、看取る。「結婚という制度がイヤ」と公言してきた上野は、彼と密かに入籍していた。 東京都心から西に約170キロ。八ヶ岳高原ラインを抜けると、あたりの風景は一変する。大滝湧水が溢れ、眼前には南アルプスの山々が迫る。高原野菜農園やニジマスの養殖場が八ヶ岳南麓の日常風景だ。 集落の一角にエメラルドグリーンの山荘が建てられたのは、今から25年前の夏のこと。針葉樹林に囲まれた山道「唐沢木漏れ日通り」には、間もなく好一対の男女の姿が頻繁に目撃されるようになった。20余り歳上の男性に寄り添っていた女性は、フェミニズムの旗手で社会学者の上野千鶴子氏(74)だ。 上野千鶴子氏 「当時から彼女は月に2〜3回、勤務していた東大のある文京区本郷から八ヶ岳に通っていました。愛車のBMWで深夜に出発し
フェミニストで社会学者の上野千鶴子氏は5日、自民党の高市早苗総裁選出を受け、X(旧ツイッター)で「初の女性首相が誕生するかもしれない、と聞いてもうれしくない」と思いを漏らした。上野氏は日本の女性学、ジェンダー研究のパイオニア的存在として知られる。 上野氏は、スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」が毎年発表する各国の「男女格差(ジェンダーギャップ)指数」を挙げ、「来年は日本のランキングが上がるだろう。だからといって女性に優しい政治になるわけではない」と投稿した。 高市氏は選択的夫婦別姓制度に慎重な立場を示しており、上野氏は「これで選択的夫婦別姓は遠のくだろう。別姓に反対するのは誰に忖度しているのだろう?」と疑問視した。高市氏は長年、旧姓の通称使用拡大に力を注いでいる。
大学講師・ライターのトミヤマユキコさんは、著書『少女マンガのブサイク女子考』でルッキズムの問題に取り組んだ。少女マンガの「ブサイクヒロイン」たちは、「美人は得でブサイクは損」といった単純な二項対立を乗り越え、ルッキズムや自己認識、自己肯定感をめぐる新たな思考回路を開いてくれる。トミヤマさんの研究の背景には、学生時代のフェミニズムへの目覚めや、Web連載に新鮮な反応を受けたことがあったという。社会のありようを反映した少女マンガの世界を参考に、「ルッキズム」「ボディポジティブ」について話を伺った。 東京オリンピック・パラリンピック開閉会式のクリエイティブディレクターが、「オリンピッグ」と称して渡辺直美さんに豚を演じさせる演出案を出していたことに、批判が相次いだ。典型的なルッキズムの問題だ。ルッキズムとは、人を容姿の美醜によって評価し、差別や優遇をする考え方を指す。昨今では、容姿を主な評価基準と
追記 半ば冷静さを欠いて書き殴った呪詛のようなものがあまりにも読まれてビビった。 富山の男全員がそうではないことは承知だ、主語が大きく差別的な言動をしてしまったことは申し訳ない。女の部分だけでもある程度意味の通じる文章だと思うので、男の部分は削除および文章全体を一部修正した。 富山の男でも家事育児に積極的な素晴らしい男性も知っている。だが、それ以上にこの重すぎる役割に疲れて精神か身体を一時的にでも壊してしまった女性をあまりにも見てきてしまった。 記事内で「女性を男性と同等の仕事を課すようにしていてきたい(意訳)」とみた時に反射的にこれ以上負担を背負わせてどうする?優先すべきは家事や育児等福祉の外部補助の充実だろうと思い書いたのがこの文章だった。 勿論、大前提として女性が責任のある立場で活躍することは素晴らしいことだ。だがそれは必ず本人へのヒアリング(夫がその分家事育児をしてくれそうか)がセ
町長室で性交渉を強要されたという証言に苦しめられた群馬県草津町の黒岩信忠町長が産経新聞のインタビューに応じた。黒岩氏を巡っては、告発した元町議の新井祥子氏が令和2年12月に解職請求(リコール)の賛否を問う住民投票で失職すると、草津町が「セカンドレイプの町」と国内外から批判される事態に至った。一方、前橋地裁は今月17日、黒岩氏が新井氏に損害賠償を求めた訴訟の判決で、新井氏の証言を「虚偽」と認定した。事件は一定の区切りを迎えた形となる。汚名は晴らされたのだろうか。 ──疑惑の払拭に努めた訴訟で地裁判決が出た 「公務時間中に町長室で性交渉したという衝撃的な内容で、裁判の結果が出る前から、さまざまなバッシングを受けた。私が勝てば草津町の名誉も晴れるとの思いで提訴した。決定的な証拠は新井氏が自ら隠し持っていた当日の録音テープが明らかになり、事件など起きていないことが裏付けられた。新井氏も『性交渉した
日本のフェミニズムを牽引してきた社会学者で東京大学名誉教授を務める上野千鶴子氏が、「平等に貧しくなろう」という主張をする傍らで、自分自身はかなり裕福な生活をしているとネット上で指摘され、一種の炎上状態となっている。 若者に平等に貧しくなれといってる上野千鶴子は、外車を乗り回してる団塊金持ちだということは、もっと知られるべき。自分は高度成長期の繁栄を享受しておきながら、下の世代には繁栄を与えず、裕福な自分の生活は手放さない。その上で、上から目線で貧困になれと平然と言う。吐き気を催す邪悪だ。 pic.twitter.com/beLNJaeq3A — 高村武義 #WalkAway (@tk_takamura) January 18, 2021 上野千鶴子氏の情熱大陸で一番印象に残ったのはすごいタワマンの景色と素敵な別荘でした。万国の労働者は等しく貧しくなりなさい。 pic.twitter.com
刑法で性行為が一律禁止される男女の年齢を現行の「13歳未満」から引き上げることを議論する立憲民主党の「性犯罪刑法改正に関するワーキングチーム(WT)」で、出席議員が成人と中学生の性行為を肯定する発言を繰り返していたことがわかった。WTは7日、中学生以下との性行為の禁止を求める報告書をまとめる予定だったが、見送った。 複数の関係者によると、5月10日に開かれたWTで本多平直衆院議員(56、比例北海道ブロック)が「例えば50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と発言した。同月下旬のWTでも「12歳と20歳代でも真剣な恋愛がある」「日本の『性交同意年齢』は他国と比べて低くない」との趣旨の意見を述べたという。 「性交同意年齢」は、性行為の同意能力がある年齢の下限とされ、日本は刑法で13歳未満との性行為を禁止している。100年以上前から基準が変
社会学者で東大名誉教授の上野千鶴子氏が4日、自身のX(旧ツイッター)を更新。パリ五輪期間中の報道に対して苦言を呈し、アスリートに対して「国家など背負ってほしくない」と訴えた。 【写真】「日本の皆さんにすいませんという気持ち」号泣謝罪した阿部一二三 上野氏はXで「マスメディアの報道はオリンピックばかり。うんざりする」と、昨今の報道のあり方に苦言。さらに「アスリートに国家など背負ってほしくない。彼らがだんだんエゴイストに見えてくる」とつづった。 この投稿には「今回は、ほんとうにそうゆう感じがしますね」「まやかしの平和の祭典。商業主義」「東京五輪から続く、オリンピックに対して批判的な意見を言いにくい空気感は、本当に嫌な感じがします…」などの賛同意見や、「何で日本だけスポーツ選手を讃えると悪いんですか?」「何故そんな事を言うのか…。努力して道を極めたものは美しいじゃないか…」「嫌なら見なければ良い
上野氏が2年前に結婚しており、その相手となる男性が死去したことを文春が報じて話題になっていた。 “おひとりさまの教祖”上野千鶴子(74)が入籍していた | 週刊文春 電子版 フェミニズムの旗手にして、おひとりさまの生き方についてベストセラーを著してきた上野。2年前、彼女は、ある男性を介護の末、看取る。「結婚という制度がイヤ」と公言してきた上野は、彼と密かに入籍していた。 この報道に対して、西村ひろゆき氏や飯山陽氏や唐沢俊一氏のような著名人もふくめて、上野氏が言行不一致という反応が少なくない。 おひとりさまの生き方について本を書いて「結婚という制度がイヤ」と公言してきた上野千鶴子さんが結婚してた。 嘘を書いて本にして情弱からお金を取ってたわけですね。いやはや。。。https://t.co/V6gHbSTj0j >独身を貫く上野氏は“おひとりさまの教祖”として女性たちから絶大な人気を誇ってき
ジェンダーギャップ改善が「喜べない」 日本のジェンダーギャップ指数は現在、118位である。先進国のなかでは際立って低いこの数字はあまり変化することもなく、日本の女性の地位の低さを示すものとして、長い間、嘆かれてきた。 ところが、高市早苗さんが自民党の総裁に選出された際には、「高市さんのせいで、日本のジェンダーギャップ指数があがってしまう」、「しかもジェンダーギャップ指数は、過去50年間の女性首相の在任期間が評価されるから、その影響は50年にも及んでしまう」とまでの声が、女性の進出を歓迎するひとたちの間で起こったことに少々驚いた。フェミニストの社会学者上野千鶴子さんも、ジェンダーギャップ指数に触れながら、「初の女性首相が誕生するかもしれない、と聞いてもうれしくない」とSNSにポストしている。 https://x.com/ueno_wan/status/1974822690893742402
Published 2024/03/03 15:17 (JST) Updated 2024/03/03 15:33 (JST) 【北京共同】日本の女性学研究の第一人者である上野千鶴子さんの著作が中国で大ヒットしている。弱者が弱者のままで尊重されるよう訴える思想が共感を呼んだ。講演を開けば若い女性の申し込みが殺到し、社会現象とも言われる。ブームの背景に男性優位の社会構造への絶望や閉塞感の根深さが透ける。 中国メディアによると、上野さんの著書はこれまでに20冊以上、中国語に翻訳・出版され、国内の総販売部数は数十万部に上る。22年には、国内最大級の書評サイトで上野さんが「今年の作家」1位に選ばれ、鈴木涼美さんとの共著「往復書簡 限界から始まる」は「今年一押しの本」に。北京大で開いたオンラインの講演には全国から聴講希望者が殺到した。 ブームのきっかけは東大の祝辞だ。中国の動画サイトで100万回以上
上野千鶴子 @ueno_wan 抗議のコメントを書きました。「離婚するにはそれだけの理由がある。妻を殴る蹴る、子どもを虐待する、子育てに関わらない、養育費を支払わない…日本の男に共同親権は百年早い。」 x.com/wansmt/status/… 2024-05-17 11:12:12 ウィメンズアクションネットワーク @wansmt wan.or.jp/article/show/1… 5月16日、共同親権に関する民法などの改正案が、参議院法務委員会で可決されました。 これを受けて、オンライン集会「オンライン国会前集合~第二章の始まり 巻き返しはここから〜」が開催されました。 こちらから録画をご覧頂けます。 2024-05-17 07:30:05 上野千鶴子 @ueno_wan うえのちづこ@ueno_wanです。3月末で元東京大学教授に。4月から女性をつなぐポータルサイト、NPO法人ウィメ
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/hokke-ookami.hatenablog.com/entry/20230223/1677099600 法華狼さんは「上野千鶴子は、自由で新しい生き方を提示しただけだ」と言う。 しかし、私は疑問に思う。 「果たして、色川大吉の一人目の妻も、今生きていたとしたら『上野千鶴子は、自由で新しい生き方を提示してくれた』と言って、法華狼さんに賛同してくれるだろうか?」と。 法華狼さんによる上野千鶴子を擁護する論説が欠いているのは、色川大吉の一人目の妻の立場に立つことである。欠いているというより、意図的に且つ徹頭徹尾、彼女のことを消去・無視していると表現した方がよいかもしれない。 まるで、最初から彼女(色川大吉の一人目の妻)は、この世に存在しなかったかのようである。 「家族関係に縛られない自由な関係」という美名の下に、配偶者を奪われた彼
Q.〈航空機では女性CAのほうが安心する〉というような刷り込まれたイメージは、私の中でもなかなか消えません。やっぱり急には変えられないような……。 そんなイメージは、この数十年であっという間にできただけです。 前回も言ったとおり、CAはサービス業ではなくて保安要員ですよ。緊急時に保安要員として動かなきゃいけない時に、ヒールの靴なんて履いていられないでしょう。 もちろん、あの人たちは保安要員としての訓練をちゃんと受けてるけど、緊急事態はめったに起きないので、普段はサービス業者。 平時には、女が相手のほうが物を頼みやすい、男には頼みにくい、という顧客側のジェンダー観があるんでしょう。 CAが女だと安心って言うけど、じゃあパイロットは女だと安心? Q.なんか怖いかも。 それも偏見ですね。宇宙飛行士に女性がなる時代だというのに。 Q.……。やっぱり自分の中で偏見がずっと残ってるんですかね。 初期の
【独占インタビュー】「町長がレイプするような人だから町に行くとレイプされる、と言われて……」 群馬・草津町長が虚偽の性被害を告発した新井祥子・元町議と戦った5年間 群馬県有数の温泉街、草津町。2019年11月、「町長室で町長と肉体関係を持った」とする元町議からの告白文書を掲載した電子書籍が出版されたことで、町は日本国内のみならず海外からも注目を集めることとなった。 それから5年になる今年11月26日。草津町の黒岩信忠町長が、電子書籍によって名誉を傷つけられたとして元町議の新井祥子氏や、電子書籍を執筆したフリーライターらに慰謝料の支払いなどを求めた民事訴訟で、新井氏に165万円の支払いを命じた判決が確定した。 当時、町は「セカンドレイプの町」といった汚名を着せられていたが、この民事裁判や、先んじて行なわれた電子書籍を執筆したフリーライターの刑事裁判では、「町議による性被害告発」が虚偽だったこ
弁護士 太田啓子 「これからの男の子たちへ」(大月書店) @katepanda2 2/26「STOP共同親権」院内集会に寄せられた各界からのメッセージ: 瀧波ユカリさん「子どもを連れて別居生活中の友人がいます。彼女は長年にわたり夫から身体的・精神的DVを受けてきました。しかし夫はDVの事実を認めず、調停で詭弁を繰り返し、「養育費は払えない」と主張しています。恐ろしいことにこれは特殊な事例ではなく、ごくありふれた話です」(続く 2024-02-28 00:11:23 弁護士 太田啓子 「これからの男の子たちへ」(大月書店) @katepanda2 「しかし共同親権となると、子供の進学先に反対されたり、面会交流を強制されるなど、親権を利用した支配が続くことになります。また、DVは第三者にわかりにくい形で行われるため、家裁がその有無を判断するのは容易ではありません。 既に多くの識者によって語られ
3月8日は国際女性デーです。国際婦人年の1975年3月8日に提唱され、1977年の国連総会で議決されました。この機会に日本の男女平等への道のりについて考えたいと思い、フェミニズムに詳しい社会学者で東大名誉教授の上野千鶴子さんにインタビューしました。 ――私が社会人になった90年代前半に比べれば、女性が働き続けやすくなりました。その要因は何でしょう。 一番大きいのは、女性の高学歴化です。背景にあるのは少子化です。親が教育という投資において性差別をしなくなりました。大卒女子がこれだけ増えたら使わないわけにいかない。使ってみたら、使えることがわかった。男女の賃金格差が改善するなど日本は徐々によくなってはいます。しかし、他の社会に比べて変化があまりに遅く、世界から取り残されているのが現状です。 ――変化が遅いのは、なぜなのでしょうか。 おっさんたち既得権益集団が、現状を変えたくないからでしょう。彼
最近の社会学バッシングにおいて「査読がないこと」に並んで使われがちな「社会学者の上野千鶴子が『自分に不利なエビデンスはもちろん隠す。それを悪いと思ったことはありません』と発言した」というエピソードについて。 ※その件についてのTogetterまとめ https://togetter.com/li/1214735 Twitterで検索したところ、2018年4月2日にこのエピソードが話題になったようだ。(元ツイートは現在アカウントが凍結されているらしく、現在閲覧することができないため、元ツイートに最初に言及したと思われる閲覧可能なツイートのリンクを以下に示す) https://twitter.com/rionaoki/status/980726397747408896?s=19 まとめの中で貼られている画像は何度か引用されているらしく、高村氏のツイート以前にもこのツイートで引用されている。(h
もへもへ @gerogeroR 社会学者、社会について物言うならわかるんだが、なんで科学や軍事に自分すら理解してない専門用語っぽいものつかって反論しようとするんだ?酷いときは本職の学者に絡んでいくこともあるし。なにあれ?バカなの? 2023-09-02 08:47:32 松本ときひろ 品川区議・弁護士 @matsumoto_toki 私も社会学部卒なのだけど、社会学を学ぼうとする人には、私含め自己の境遇から社会に対し疑問や不満を持ったというタイプが結構いる。学ぶ内に自己の偏見含め解体できれば良いのだけど、劣等感を解消できないまま「自分正しい世界おかしい」系学者になり暴走する人が少なくないようにX見てると思う。 twitter.com/gerogeror/stat… 2023-09-02 09:58:34
フェミニズムは歴史修正主義と戦ってきた?最近、「フェミニズム VS 歴史修正主義」という図式で語る人が増えているように思います。 文化人類学者・山口智美はあるインタビューで、日本会議および安倍晋三が、従軍慰安婦問題に対する歴史修正などを通じて、フェミニズムに対するバックラッシュを仕掛けてきたと主張しました。 もちろん、それは事実です。2005年、戦時性暴力の問題を取り上げようとしたNHKの番組を、安倍晋三が改変させたという事件がありました(NHK番組改編問題)。 しかし、「フェミニズム VS 歴史修正主義」という単純化された議論において、あまり語られないことがあります。 フェミニズム研究の重鎮・上野千鶴子一派の「歴史修正主義」についてです。 ここで私は、「歴史修正主義」という言葉によって、上野らが自分たちの都合が良いように事実をねじ曲げているということを、いま問題にしたい訳ではありません。
なぜなら女性学は当事者研究だからです。私たち女性学の研究者が何をやってきたかというと、女の経験の言語化と理論化。私自身が若かった頃は「恋愛」や「性」が目の前にある課題だったし、子どもを産まない選択をした私にとっても「出産」や「子育て」は、やはり大きな課題でした。 そんな私もだんだん年をとって40歳を過ぎた頃に見えてきた新たな課題が「老い」だったのです。そして、高齢女性たちの実態を調べるうちに、「介護」にも自然と目が向き始めました。私もそのうち要介護認定を受けて介護保険の利用者になる。そう考えれば「介護」もやはり女の課題の一つです。つまり、フェミニズムやジェンダーという用語を使わなくてもフェミ本は書けるということなのです。 週刊文春WOMAN vol.10(2021年 夏号) 40年前、女性学に出会った時は、「自分自身を研究対象にしていいんだ」と、まさに目からウロコが落ちる思いでした。人に言
上野千鶴子 @ueno_wan 抗議のコメントを書きました。「離婚するにはそれだけの理由がある。妻を殴る蹴る、子どもを虐待する、子育てに関わらない、養育費を支払わない…日本の男に共同親権は百年早い。」 x.com/wansmt/status/… 2024-05-17 11:12:12 ウィメンズアクションネットワーク @wansmt wan.or.jp/article/show/1… 5月16日、共同親権に関する民法などの改正案が、参議院法務委員会で可決されました。 これを受けて、オンライン集会「オンライン国会前集合~第二章の始まり 巻き返しはここから〜」が開催されました。 こちらから録画をご覧頂けます。 2024-05-17 07:30:05
2025年に「団塊の世代」の全員が75歳以上となり、国民の5人に1人が後期高齢者となる。社会保障費は高まる一方で、現役世代の社会保険料の負担がさらに大きくなるのは必至だ。医師の筒井冨美さんは「介護の現場の人材不足は深刻で、財政的にも公費による高齢者医療・介護で『可能な限り延命し手厚く介護』する現在のやり方を根本的に変える時期にきたのではないか」という――。 立民と国民民主が「訪問介護」緊急支援を要請した背景 2025年1月29日 立憲民主党と国民民主党は、2024年度に介護報酬が減額された「訪問介護」に深刻な影響が出ているとして、緊急支援の法案を衆議院に共同で提出した。確かに、先の介護報酬改定では「利益率が高い」と判断された訪問介護関連項目は2~3%減となっている。 介護事業者の倒産が過去最多 2024年の介護事業者(老人福祉・介護事業)の倒産は、過去最多の172件(前年比40.9%増)、
<上野千鶴子氏の新著『在宅ひとり死のススメ』を読んで思う。この誰もが知る社会学者、そして「炎上上等」の論客に決定的に欠けているのは、自分には推し量ることができないもの、当人にしか分からない他人の事情に対する想像力なのではないか> 今回のダメ本 『在宅ひとり死のススメ』 上野千鶴子[著] 文春新書 (2021年1月) 上野千鶴子さんは、言わずと知れた超有名社会学者である。日本におけるフェミニズム研究を分野ごとつくり上げたと言っても過言ではなく、その功績の大きさは誰もが認めるところでもあるし、私も学生時代から著作を読んできた。だからこそ思う。今の時代、声を上げること、異議申し立てをすることでムーブメントが起こるようになったのは、上野さんが切り開いてきた、フェミニズム研究の蓄積によるものだ。 一方で、上野さんはネット上の炎上を全く意に介さない論客でもある。2017年の中日新聞のインタビュー記事「
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