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昨今、かつてここ日本で制作されたアンビエントミュージックやニューエイジミュージックと呼ばれる作品が、国内外の音楽ファンから熱い注目を集めているということを見聞きしたことのある方は少なくないだろう。 1980年から90年にかけて制作されたそうした楽曲をコンパイルした「KANKYO ONGAKU: JAPANESE AMBIENT ENVIRONMENTAL & NEW AGE MUSIC 1980-90」(Light in the Attic)が、第62回(2019年度)グラミー賞における最優秀ヒストリカルアルバム部門にノミネートされるといった象徴的な出来事もあったし、そこに収録されていた、吉村弘、芦川聡、矢吹紫帆、尾島由郎、日向敏文、小久保隆といったアーティストたちのオリジナル作が中古レコード市場において軒並み高騰し、関連作を含め海外レーベルから次々と再発されるという事態も並走してきた。
近年のCorneliusのアンビエント的楽曲を収めた作品集『Ethereal Essence』。そのリリースのアナウンスに触れた際、意外な驚きがあった。 アンビエントポップを意識したアルバム『夢中夢 -Dream In Dream』(2023年)や、『AMBIENT KYOTO 2023』への参加、あるいは近年のアンビエントリバイバルの背景を考えれば自然な成り行きとも思えるけれど、Corneliusはアンビエントに対して慎重な距離感を保っていたようにも感じていた。 本稿では、Cornelius=小山田圭吾がどのようにアンビエントミュージックに親しみ、その音楽性に取り込んできたかについて話を訊いている。そしてそれは同時に、ミニマルミュージックを通過した独自のサウンドデザインの美学を紐解くことにもつながっている。インタビューは旧知の間柄で、『STUDIO VOICE』の元編集長・松村正人を聞き
「BEST OF 2021」に続いて、テーマを設けての2021年の振り返り的な記事、書いていきます。 この年の音楽動向で特に印象的だったことの一つが、近年そこから多くの傑作を生みだしているダブ×アンビエントの新たな潮流において、その先を感じさせてくれるような、よりチャレンジングな仕上がりの作品が多数発表されたことでした。 (この記事における「ダブ」は基本的にBasic Channelの登場以降クラブ・ミュージックとしてヨーロッパを中心に根付いていったミニマル・ダブ~ダブ・テクノの流れやそのサウンドを指しています。それ以外の意味合いで用いる場合は都度説明を加えます) Huerco S.、uonの台頭後、彼らが関わるWest Mineral Ltd.やMotion Wardといったレーベルを中心に隆盛を見せているダブ×アンビエントの新たな潮流があります。 もちろんダブとアンビエントの関わりとい
ミニマル/アンビエントの巨匠ハロルド・バッド(Harold Budd)が死去。友人らがSNSで訃報を伝えており、また長年のコラボレーターであるコクトー・ツインズのロビン・ガスリーも訃報を伝えています。死因は明らかにされていません。彼は84歳でした。 ハロルド・バッドは1936年ロサンゼルス生まれ。高校卒業後、ロサンゼルス・シティ・カレッジに入学し、ハーモニーの音楽理論を学ぶ。軍隊に入り、アルバート・アイラーとバンドを組んだ後、サンフェルナンド・バレー州立大学で作曲家ジェラルド・ストラングに師事した。バッドと仲間の学生たちに向けて、ジョン・ケージが「我々はどこへ行き、何をしているのか」と題したスピーチを行った。バッドは、ケージとそのスピーチが彼の音楽に対する考え方を変えたとよく言っていた。 バッドはその後、南カリフォルニア大学の大学院で学位を取得し、作曲家インゴルフ・ダールと仕事をした。19
ご近所の方が気軽に立ち寄れるように 東急大井町線・中延駅から、大きなアーケード商店街を抜けること5分。のんびりした雰囲気の住宅地の一角に、2022年11月13日にオープンする〈春の雨〉。まだピッカピカの店内には、すでにレコードが並んでいる。 店内の様子。 「サラリーマンとして会社勤めをしている中で、コロナ禍になり、改めて自分がやりたいことを考えたんです。元々はミュージシャン志望だったので、音楽に携わる仕事がしたいと考えました。同時に、なにか地域の役に立てることはないかと思ったんです。中延に住んで10年、本当にいい街なので、ご近所の方が気軽に立ち寄れるレコード店兼カフェを営もうと思いました」と、〈春の雨〉オーナーの中澤敬さん。 オーナーの中澤敬さん。 店内はテーブル席と、そしてコーヒーを飲みながらレコードが見られるよう、ラックにも工夫が施されている。 「実は近所にあまり喫茶店やコーヒースタン
現在はロサンゼルスを拠点に活動し、2010年代の終わり頃からフィールド・レコーディングやミュージック・コンクレートを使った実験的な作品をつくり続けてきたクレア・ラウジー(claire rousay)。その彼女が一転、この春にリリースした最新アルバム「sentiment(センチメント)」では、自身のボーカルとギターを大きく取り入れたアプローチへと音楽のスタイルを更新。いわく“エモ・アンビエント”を標榜するナイーブで内省的なムードをたたえたサウンドと歌によって、インディ・フォークのシンガー・ソングライターも思わせる彼女の新たな作家性を強く印象づけた。その「sentiment」を携えて先日行われた、「FESTIVAL de FRUE 2024」への出演を含む初めてのジャパン・ツアー。彼女ひとり、機材の傍らでギターを構えて歌うショーは、アンビエントな電子音の響きとオートチューンの揺らぎが共鳴するよ
2024年でソロ活動30周年を迎えたCornelius。近年様々な形で発表してきたアンビエント色の強い作品を中心に再構築したアルバム『Ethereal Essence』が6月にリリースされた。初めて音源化される楽曲も多数収録されている『Ethereal Essence』は、近年のCorneliusの1つの側面が反映されたオリジナルアルバムといっていいものだ。 本作についてCorneliusの活動30周年を記念したパンフレットの制作にも携わったbarboraが話を聞いた。 取材・構成 : barbora 撮影 : 寺沢美遊 音のテクスチャーにフォーカス - 『Ethereal Essence』はこれまで発表してきた音源の中からアンビエント風味のある作品を集めた編集盤といえますが、このような形でまとめようとしたきっかけは何ですか。 Cornelius - 去年『AMBIENT KYOTO』とい
サウンド・アートというテーマを考えた際に、最初に思い浮かぶ名前の一つがブライアン・イーノだろう。彼が作る音楽の発想は、非常に美術(アート)的である。というよりむしろ、それは従来的な音楽という枠組みを逸脱するために生まれたものだと言える。 「アンビエント・ミュージック」の創始者 ブライアン・イーノのもっとも著名な仕事のひとつは、「アンビエント・ミュージック」を創始・提唱したことだろう。アンビエント・ミュージックとは厳密には一体どんな音楽を指すのだろうか? その名の通り、「アンビエント=環境の」音楽といった、雰囲気が重視された明確なメロディやリズムを持たない音楽の総称として扱われるのが一般的であるが、実は、彼が定義し、そして実践するアンビエント・ミュージックは、もう少し深い意味合いが込められている。さらにそれは、彼が2022年に京都で行なった展覧会「BRIAN ENO AMBIENT KYOT
Corneliusとは? 小山田圭吾によるソロユニット。1991年のフリッパーズ・ギター解散後、1993年からCornelius名義で音楽活動を開始する。アルバム「THE FIRST QUESTION AWARD」「69/96」は大ヒットを記録し、当時の渋谷系ムーブメントをリードする存在に。1997年の3rdアルバム「FANTASMA」、続く4thアルバム「POINT」は世界21カ国でリリースされ、バンドThe Cornelius Groupを率いてワールドツアーを行うなどグローバルな活動を展開。2006年のアルバム「Sensuous」発売に伴う映像作品集「Sensurround + B-sides」は米国「第51回グラミー賞」最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞にノミネートされた。2017年6月にアルバム「Mellow Waves」を発表。2023年6月には約6年ぶりとなるオリジナルア
拝啓 ゲンイチさん 挨拶は抜きにしよう。だいたい2024年になってまでも、貴兄と『セレクテッド・アンビエント・ワークス・ヴォリューム2』(以下、『SAW Vol.2』)についてこうして手紙をしたためことになるとはね。我ながら30年前からまったく進歩がないとあきれるばかりだよ。もっとも『SAW Vol.2』が30年という年月に耐えた、いや、それどころか、むしろじょじょに光沢を増していったことに話は尽きるのかもしれないけれどね。まあ、とにかくだ、我ら老兵の役目としては、この作品がその当時、どのような背景から生まれ、そしてどのような意味があり、それがもたらした文化的恩恵について後世のためにも語ってみようじゃないか。 まず、ぼくとしては以下に『SAW Vol.2』についてのポイントとなる事項を挙げてみた。どうぞ確認してくれたまえ(そしてもし見落としがあれば追加を頼む)。 ■AFXのカタログのなかで
「Slack」の通知音が大きなストレスになりそうな人には、Googleの最新コンセプトが通知疲れを緩和するのに役立つかもしれない。 「Experiments with Google」のウェブサイトに先週、スマートホームデバイス用の新しい種類の通知システム「Little Signals」がひそかに公開された。このコンセプト群は、ベルやチャイム音の代わりに、影の動き、ドアをノックする音、そよぐ風などを使って、よりアンビエントな方法でユーザーに通知しようというというものだ。 Googleは、時計の針が動く音や、やかんの沸く音など、日常的なオブジェクトを模倣する6つのコンセプトデバイスを開発した。Googleがアンビエントサウンドと呼ぶこれらの音は、より繊細でニュアンスのある方法で感覚に訴えるもの。例えばあるデバイスは、薬の入ったガラス瓶をアームでたたくことで、服用時間をユーザーに知らせる仕組みに
ブライアン・イーノがサウンドトラック作品を集めた初のコレクション・アルバム『フィルム・ミュージック 1976-2020』をリリース。ポップとシリアスを横断する稀有な音楽家の魅力を、音楽ディレクター/ライターの柴崎祐二に解説してもらった。2020年代にイーノを聴くべき理由とは? コロナ禍が深刻化していく中、不安にまみれる世界へそっと差し出されたアンビエントという「安らぎ」。今年4月末にニューヨーク・タイムズのweb版で公開されたブライアン・イーノのアンビエント作品をプレイリスト形式で紹介する記事は、彼が長いキャリアに渡って作り出してきた音楽が、この混乱の時期にあっていかに優しく人々を慰撫しうるかを示したものだった。……そうやって世界中が悲しみ(と怒り)に浸された2020年だが、一方で、イーノ本人は果敢にもその歩みを緩めることはなかった。 まず3月には、弟ロジャー・イーノと初の共同名義による新
無料で無限に聴くことができるアンビエント・ミュージック・ジェネレータ・サイト「Flowful」が話題に。 アルゴリズムに基づいて生成され、永遠に続くアンビエント・ミュージックをブラウザで再生することができるサイト。サウンドは無限に唯一無二なもので、トラックをスキップする必要はありません。 サウンドはNewest、Classical、Atmospheric、Polyrhythmicの中から選べます。 毎週更新される無料の楽曲の中から選択することもできますし、購読してより幅広いサウンドを楽しむこともできます。サウンドはカスタマイズ可能なので、あなたの好みに合ったサウンドを見つけることができます。 ■「Flowful」 https://flowful.app/
11月3日の「レコードの日」に細野晴臣の旧作がリマスタリング仕様のアナログ盤として一挙に発売される。加えて『omni Sight Seeing』『MEDICINE COMPILATION』の2作品はSACDハイブリッド盤も発売。それを記念して、本稿では『サウンド&レコーディング・マガジン 1993年4月号』に掲載された『MEDICINE COMPILATION』のインタビューを公開する。お楽しみあれ。 目次 細野晴臣インタビュー 寺田康彦インタビュー 『オムニ・サイトシーング』以来約3年ぶりとなるアルバム『メディスン・コンピレーション』を発表する細野晴臣。折りしもYMO“再生”を表明し、いやがおうでも注目の集まる中でのリリースとなったが、その内容は氏の新しい方向性を示すに十分なものである。 ここではインタビュアーにエブリシング・プレイの鈴木惣一郎氏を迎え、先品の真相に迫るインタビューをお届
日本のレジェンド 細野晴臣:日本語ロック、YMO、アンビエント―多様なスタイルの追求から継承へ、終わりなき音楽探求の旅 People 文化 社会 2025.04.25 半世紀以上にわたり、ジャンルを超えて新境地を切り開いてきた細野晴臣。はっぴいえんど、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)に代表されるバンド活動、ソロ、歌謡曲の楽曲提供、アンビエント(環境音楽)への傾倒など、多彩な音楽活動の本質を探る。 2024年、細野晴臣は音楽活動55周年を迎えた。そのキャリアは一見、捉えどころがない。はっぴいえんどやYMOといったバンドでの活動に、ティン・パン・アレーとして関わったセッション・ワークス、そしてソロ。手掛けたジャンルも多岐にわたり、ロック、カントリー、エキゾチック、テクノ、歌謡曲、民族音楽、アンビエント、エレクトロニカ、ブギウギ、映画音楽…挙げればきりがない。 「ぼくの音楽歴はなんと節
先日アップした『Best Ambient 2020』でも示した通り、アンビエントな音楽に素晴らしいものの多かった2020年ですが、同時にこの年には、そこにストレートに収まりきらない音楽性でありながらも、何かしらの近接が見い出せる作品にも非常に興味を引くものがありました。 それらの作品に、何かしらの共通項を見出しつつ紹介できないか、というのが本記事の目的です。 ここで紹介する作品は大雑把なジャンル(もしくはタグ)でいうならExperimentalに分類されるケースが多いのではないかと思いますが、Experimentalという分類はその性格上音楽の性質でもクオリティの面でも混沌としているので、そこに私が聴いているうえで思い浮かんだ2つのターム、「コラージュ」と「アンビエント」を設定してみました。 記事の簡単なイメージとしてはBandcampのExperimentalタグの作品を、更にColla
アンビエント・ミュージックのパイオニアとして崇拝された新古典主義の作曲家、ハロルド・バッド(Harold Budd)が2020年12月8日に84歳で逝去した。彼の数十年にわたるキャリアの中で最もよく知られているのは、ブライアン・イーノやコクトー・ツインズのロビン・ガスリーとのコラボレーション作品だろう。 彼の死はコクトー・ツインズのロビン・ガスリーによって伝えられ、彼は自身のフェイスブックに「心が空っぽになってしまったようです。砕け散ったような喪失感…全く予期していませんでした」と心境を綴った。また、コクトー・ツインズの公式フェイスブックからも「ハロルド・バッドの訃報を知って悲しみに暮れています。ピアノの詩人よ、安らかにお眠りください」と追悼を捧げている。 ローリング・ストーン誌が報じるところよると、ハロルド・バッドのマネージャーであるスティーヴ・タカキも彼の死を確認し、死因は新型コロナウ
水谷:そろそろVGA(VINYL GOES AROUND)でコンピレーションでも作ろうという話になったのって去年(2023年)の秋くらいでしたね。 山崎:VGAはレアグルーヴのイメージが強いという事もあって、いろいろ案を出しあった結果、「アンビエント・ブームへのレアグルーヴからの回答」というコンセプトができて取りかからせて頂きました。 水谷:一概には言えないのですが直球の70年代ソウルが今の時代にフィットしないような感覚があり、また思った以上にスピリチュアル・ジャズが盛り上がっている背景もあったので、その辺にカテゴライズされているものを中心に静かな楽曲をアンビエント的な解釈でコンパイルするのは面白いかもねというのが当初の話でした。そもそもアンビエントの定義とは何なのでしょうか? 山崎:ブライアン・イーノが提唱した「環境に溶け込む、興味深くかつ無視できる音楽」というのが定説ですが、境界線は曖
少しずつであるが、いま、確実に音楽の現場に人と活気が戻りつつある。大きなフェスは再開を控え、来日公演も無事に開催されている。かつて失われた「日常」が息を吹き返していることに喜びを感じる一方、この2年あまりのことを思い出そうとしても、記憶は彼方でぼんやりと揺れて像を結ばないことに気づく。不安、落胆、悲しみ、怒り……感情はあんなに激しく揺れ動いていたはずなのに。 2021年10月にリリースされたパソコン音楽クラブの3rdフルアルバム『See-Voice』をいま聴くと、不思議な気持ちになる。リリース当時は不安な気持ちになったことを思い出しながら、遠い過去の出来事を思い返すときのような感情が湧き上がるのだ。それは水のなかにいるかのようなサウンドテクスチャーのせいかもしれないし、2人が影響を受けた過去のさまざまな音楽のムードが色濃く匂い立っているからかもしれない。 本稿は、『AMBIENT defi
こんにちは。うらいで~編集長です。 \ 今回、ご紹介するのはコチラ! / アンビエント安曇野 コテージ コテージ 室内案内 風呂 食事 基本情報 当サイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。 アンビエント安曇野 コテージ 安曇野市から常念岳を望む中腹に建てられた「アンビエント安曇野ホテル」。そのさらに上に、300坪(約990㎡)というサハラ砂漠並みの広さに点々と建てられたコテージ群『アンビエント安曇野コテージ』。 一棟貸切のコテージは全棟温泉付き。他のお客さんにほぼ会うことなく、隣とも距離があるためプライベート感満載♪森の中にあるのでグランピング気分も味わえ、北アルプスの雄大な景観に圧倒されながらの温泉や選べる部屋食、野生のサルはここならでは!チェックインとチェックアウトはホテルにて。 ちなみに、アンビエントホテルは日本全国に34施設を展開するセラヴィリゾ
iOS 18.4では心地よい環境音を再生する「バックグラウンドサウンド」に続き、コントロールセンターから睡眠や集中するのに最適な「アンビエント」ミュージックを再生することが可能になっています。詳細は以下から。 Appleは2021年にリリースしたiOS/iPadOS 15で、海岸に波が押し寄せる音や雨の降る音、小川のせせらぎなど、いわゆる環境音(Ambient Sounds)を利用し、ユーザーの集中力を高めたり、リラックスさせる「バックグラウンドサウンド」機能を実装しましたが、 現地時間2025年03月31日にリリースされた「iOS 18.4/iPadOS 18.4」では、バックグラウンドに続き、Apple Musicで提供されている睡眠前やチル、仕事に集中する時に最適な「アンビエントミュージック (Ambient Music)」を素早く再生することが可能となっています。 “アンビエント”
J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。 2020年12月2日(水)のオンエアでは、アンビエントやドローン、辺境音楽などを扱う京都のレコード店「メディテーションズ」のバイヤー・門脇綱生と、ギタリスト/作曲家/プロデューサーの岡田拓郎をゲストに迎え、「アンビエント・ミュージック進化論」をテーマにお届けした。 アンビエントとは、環境や人間の“無意識”へと作用させるもの 今、「アンビエント・ミュージック」が再び注目を集めている。いわゆる「アンビエント・ミュージック/環境音楽」は、いつ誕生し、どのようにして進化してきたのだろうか。 あっこゴリラ:今「アンビエント・ミュージック」が再び注目を集めている理由は何だと思いますか? 門脇:2000年代中盤にマニアックなシーンから始まり、2010年代に入ると
ブライアン・イーノ&ジョン・ケイルの90年作『Wrong Way Up』と、イーノ&ジャー・ウォブルの95年作『Spinner』という2作のコラボレーション・アルバムがリイシューされた。それぞれ、リリースから25周年と30周年を記念して、ボーナス・トラックが追加された高音質UHQCD仕様の〈エクスパンデッド・エディション〉としてよみがえっている(『Spinner』にはウォブルの新録曲“Lockdown”が収録)。 Mikikiはこのリイシューを機に、両作とブライアン・イーノというアーティスト、そして彼が生み出した〈アンビエント〉という概念についての対談を実施。語り手の一人は、〈俗流アンビエント〉の提唱者であり、先日刊行された『ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド』に携わるなど、八面六臂の活躍をしている音楽ディレクター/ライターの柴崎祐二。もう一人の語り手は、批評誌「LOCUST」の編
Amazonは、これらの機器で「アンビエント・コンピューティング」という考え方を実現しようとしている。 アンビエント・コンピューティングとは、いったいどのようなものなのか? 開発を担当する、Amazon・Alexa デバイス バイスプレジデントのネディム・フレスコ氏に話を聞いた。 大画面を採用まずは、「Echo Show 15」がどんな製品なのかを確認しておこう。 最大の特徴は、冒頭で述べたように、15.6インチの大画面を採用していることだ。画面上には、家族のためのスケジュールやメモ、写真などを表示できる。 もちろんネットにつながっているので、ニュースや天気などのリアルタイム情報も確認可能だ。カメラが搭載されているのでビデオ通話もでき、内蔵スピーカーで音楽を聴くこともできる。 大画面を活かして、映像を見ることにも適している。Amazonが提供している映像配信サービス「Amazon Prim
アレックス・パターソン率いるオーブの最新アルバムは、長年エレクトロニック・ミュージック・シーンを引っ張ってきた熟練の技が光る快作だ。アンビエント、ハウス、ダブ、ポエトリーリーディングなど、音楽に限らない多くの要素が綿密に絡み合っている。聴き手の耳を一瞬にして蕩けさせるトリッピーな音像も絶品。若さだけでは作れない老練な電子音は必聴だ。
2018年に実現したまさかの初来日、そして翌2019年の再来日を通じて、ララージはアンビエント界の謎めいた存在から、一気に近しいものになったと言ってもいいだろう。来日時の取材でユーモアを交えながら快活にしゃべっている様子を収めたインタビューもいくつか読んだし、2019年に出演した〈FESTIVAL de FRUE〉ではサム・ゲンデル、カルロス・ニーニョとの即興セッション、独自のメソッドによる早朝ヨガ指南も行うなど、音楽家という以上にひとりの人間としての柔軟な感性と器の幅広さを感じた。また、2019年にLA郊外のライブハウスで観た、これまで以上に幅広い年齢層の観客に見つめられるなかでの悠然としたパフォーマンスも忘れがたい。 そんななか、新たにリリースされるアルバム『Sun Piano』は、ソロ・ピアノ演奏を収めたものだ。インタビューで自身も語っているように、三部作としてそれぞれ性格の異なる作
国内で長らく“無視”されていた日本産アンビエント&ニューエイジが、今なぜ世界的に注目されているのか “物質的”な面と“精神的”な面から分析する、環境音楽リバイバルの状況 2020年8月14日 19:30 751 72 精神面から紐解くアンビエントミュージック ~ サウンドスケープという概念さて、ここまで主に「レコードや楽曲の発掘」といった事柄を中心に“物質的”な面からこのリバイバル状況を振り返ってみたわけだが、以下からは視点を変えて、“精神的”な面における昨今の潮流についても考えてみたい。 まずはアンビエントについて。すでに述べた通り、現代音楽フィールドにおける理知的な思想性を孕んだ様態がアンビエントミュージックの本来の姿形だとすると、この間に見られるリバイバルは、その純粋性が長い曲折を経て再発見されることに至った現象としてみなすとわかりやすいかもしれない。もともとアンビエントミュージック
藤本由紀夫とアンビエント・ミュージック ジョン・ケージが少しだけ関係ある、アンビエント・ミュージック考 『intoxicate』Vol.70(2007年10月) 仕事場では、午後一〇時になるといつも、ふと一瞬、静寂が訪れる。毎日定刻になると空調が自動的に止まるように設定されているのだ。その静寂は、空調が止まることによって訪れるわけだが、その直後には、それまでそこにあったにもかかわらず、意識されることのなかった話し声やキーボードを打つ音などの物音が突然前景化し、鮮明になって耳に飛び込んでくる。通奏低音のような一定のややくぐもった空調のノイズが、ヴェールのように耳を覆い隠し、そうした物音をフィルターしてしまうからだろう。このような現象は、音のマスキング効果として知られているが、音が止まることによって、逆に空調の存在が意識させられ、さらには時まで告げるというこの事務所のシステムは、サウンド・ア
(私が受講していたゲンロン佐々木敦批評再生塾のページが閉鎖されるということで、2018年3月に書いた批評再生塾第三期最終講評の提出文かつ東浩紀審査員賞の受賞作であるアンビエント・ミュージック論をこちらに再喝します。エリック・サティ〜ブライアン・イーノ〜ウィリアム・バシンスキーについて主に論じています) 1920年3月8日。丸眼鏡をかけた53歳の作曲家は温めていた奇妙なアイディアを実行に移した。パリ8区、フォーブール・サン=トノレ通りのバルザンジュ・ギャラリーで行われた演劇の幕間で、彼の曲は演奏された。当日のプログラムにはこのように記されている。 なにかそれに重要な考えがあるなどとお気になさらずに、休憩時間のように、音楽などは存在しないかのように振る舞われますよう、切に皆様方にお願い申し上げます。 家具の音楽は何気ないプライベートな会話やギャラリーにある絵画や誰も座っていない椅子、そおういっ
細野が1980~90年代に発表したワールドミュージック、アンビエントの名盤3作品と、2010年代にリリースしたアルバム3作品が、「レコードの日」である11月3日に再発される。このたびMVが公開された「LAUGHTER MEDITATION」は、1993年発表の「MEDICINE COMPILATION」のオープニングを飾る1曲。MVは楽曲の幻想的な世界観を映像で表現した作品で、このためにエディットした音源が使用されている。なおこのMVは昨年、細野のデビュー50周年を記念して開催された展覧会「細野観光1969-2019」で公開されたが、ネット上では視聴することができなかった。 またYouTubeでは、カセットで再発される「花に水」のティザー映像も公開中。この「花に水」は1984年発表の作品で、Vampire Weekendが自身の楽曲「2021」でサンプリングしたことで注目を集めた「TALK
ビンテージオーディオから流れる音楽と、窓の外から聞こえてくる環境音が交わる……。そんな音に心を委ねて、ただただこの空間でぼーっと過ごすことを目的にしたスペース「しばし(sibasi)」が、2023年10月20日、京都の平安神宮近くに誕生した。 Photo: Kisa Toyoshima 建物は、1925年に建てられた町屋をリノベーション。床の間やすりガラスといった、日本家屋ならではの味をしっかりと残しながら改装されている。ここは、知識や情報を積極的にインプットするというよりも、自分自身を空っぽにして、一度リセットできるような場所だ。 本記事では、オープン準備真っただ中の10月上旬に同スペースを取材。「未完成」を一つのコンセプトにしているからこそ、やや謎めいた印象のある「しばし」の魅力をレポートする。 世界に1枚、坂本龍一の追悼盤「Micro Ambient Music」のレコード 「しばし
インタビュー | 2024.08.30 Fri LAUSBUBが築およそ100年の洋館で鳴らす、テクノ、アンビエント、ノイズ。環境や風土とサウンドの関係を考える ここは東京都千代田区にあるkudan house。 日本武道館からもほど近い東京の中心地に1927年に建てられたこの洋館は、2018年に「登録有形文化財」として登録されている。 今回、環境や空間と音楽体験の関係、そして可能性を探るべく、ここkudan houseにAlways Listeningで企画開発したオールインワンのアウトドア用サウンドシステム「OTOJU」を持ち込んだ。 協力してもらったのは、1stアルバム『ROMP』をリリースしたばかりのLAUSBUBの二人。 和と西洋の美意識が入り混じって共存するユニークな環境で、レコードを聴いたり、シンセサイザーやドラムマシンを鳴らしたりしながら話を聞いた。 ※「高橋芽以」の「高」
●DOMMUNE:www.dommune.com ●Program info:https://www.dommune.com/streamings/2023/102101/ ■2023/10/21 SAT 16:00-19:30 「AMBIENT KYOTO 2023」SPECIAL!! 〜 アンビエント・ジャパン・クロニクル 出演:ZAK(IAF)、大野由美子(Buffalo Daughter)、朝吹真理子、野田努(ele-king)、三田格、 中村周市(Traffic)、宇川直宏(DOMMUNE) ■京都がアンビエントに包まれる秋!アンビエントをテーマにした視聴覚芸術の展覧会《AMBIENT KYOTO 2023》が遂に開幕! AMBIENT KYOTOは、昨年2022年、第一回目として、アンビエントの創始者ブライアン・イーノの展覧会を開催し大成功を収めました。第二回目となる『AM
Photo: Traffic Inc.アンビエント・ミュージックの創始者、ブライアン・イーノ日本初の大規模展覧会が開催開幕は6月3日、この夏は京都で参加型の空間芸術に没入する アンビエント・ミュージックの創始者であり、ヴィジュアル・アートに革命をもたらしたことでも知られる英国出身アーティスト、ブライアン・イーノの大規模展覧会『BRIAN ENO AMBIENT KYOTO』が、2022年6月3日(金)から8月21日(日)まで開催される。舞台は京都。複数の作品が展示される個展は日本初となる。 Photo: Traffic Inc. 「ありきたりな日常を手放し、別の世界に身を委ねることで、自分の想像力を自由に発揮することができるのです(ブライアン・イーノ)」 イーノが提唱したアンビエント・ミュージック(環境音楽)とは、音を興味深く聞くことも、ただ聞き流すことも、無視することもできる、リスナーの
和田彩花らが2023年に結成した5人組バンド、LOLOET(ロロエ)が約1年振りの新曲「ELLE」を7インチ・アナログ・レコードで5月21日(水)に発売することが決定。3月13(木)には、以前、Bandcampでの配信とカセットテープでリリースしていた「SŒUR」「une petite pensée」もAM0:00よりサブスク配信されます。 2023年、日本の有名なアイドルのひとりであった和田彩花(Ayacho)がパリ留学中、より自由な音楽表現を求めて東京のミュージシャンたちと結成したのがLOLOET。パリでのフィールド・レコーディングや東京でのスタジオ・ワークを重ね、2023年10月、初の楽曲となる「SŒUR」を発表。続いて、和田が帰国後の2024年3月、「une petite pensée」を自主レーベルよりカセットテープと配信にてリリース。アンビエントドローン、DUB、実験音楽、環境
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